劇場版 仮面ライダービルド Be The One

登録日:2018/08/15 Wed 08:52:42
更新日:2024/01/23 Tue 04:04:12
所要時間:約 10 分で読めます






未来を創る、

ただひとつの答え。


『劇場版 仮面ライダービルド Be The One』とは、2018年8月4日に公開された『仮面ライダービルド』の劇場オリジナル映画作品。
同時上映は「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film」。
公開当時は、『ルパパト』とセットで「この夏の、2大激戦!」「予告する――君のヒーローが、最高の夏をする!」というキャッチコピーがついている。



概要

脚本はテレビ本編と同じく武藤将吾、監督は『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』の上堀内佳寿也。
主題歌はBeverlyの「Everlasting Sky」。久しぶりに藤林聖子がライダー主題歌の作詞を担当している。

物語はテレビシリーズ第45話と第46話の間の話となっており、決して前作『劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング』のような最終回後のストーリーではない。
しかしその後のテレビシリーズにつながる要素もあり、ビルドはここからクライマックスに向けて急展開を見せていく。
また、こういった立ち位置にある話であるため、第46話以降を本作を見ずに視聴すると、少々唐突に感じる描写がある。

ゲスト俳優として、勝村政信、藤井隆、松井玲奈が参戦。
ゲストライダーとして仮面ライダーブラッド、劇場版限定フォームとしてクローズビルドフォーム
そして次回作のライダーにして平成20作品目の平成最後の主人公『仮面ライダージオウ』が先行登場する。
またサブタイトルには本作のテレビ版主題歌の名前が冠されている。しかし、主題歌は一度も流れない。何故だ!?

なんと本作はロケ地として北九州フィルムコミッション全面協力の元、北九州市が使われ、市役所前の市道全面封鎖、
そして仮面ライダーシリーズ史上最大級となる3000人のエキストラをそこに動員するという強大なスケールで製作され、冒頭5分で観客を戦慄と興奮の渦に巻き込んだ。決して北九州市が東都にあるわけではない。

興行収入は夏映画では5年ぶりの10億突破を果たした。
2018年8月16日からは仮面ライダーと大江戸温泉による初の企画として、本作と大江戸温泉物語のコラボイベントが9月まで開催された。


あらすじ

西都の首相・御堂になりすました地球外生命体・エボルトによる日本統一からしばらく経ち、
パンドラタワーに新政府が置かれ、東都・西都・北都に新たな知事として伊能賢剛、郷原光臣、才賀涼香が就任し、国民に就任演説を開いた。
しかし、その演説後、一般市民が何かに操られるかのように、戦兎に襲いかかる。
状況もわからず、逃げ回る戦兎だが、次第に仲間の一海、幻徳も捕まり、
nascitaで放送を見ていたはずの美空と紗羽にまで襲われる羽目に……そして龍我も……

この騒動は伊能達3人の知事が関わっていた。そして彼ら3人と石動惣一、そしてエボルトとの接点、戦兎誕生の秘密、そしてその目的。
すべての謎が絡み合うこの状況を打破するのは、戦兎=葛城巧の亡き父・葛城忍の研究と、龍我であった…

さあ、最後の実験を始めようか。


登場人物


○nascita

「万丈……お前の命、貰うぞ!」
主人公。
てぇんさぁい物理学者で自意識過剰なヒーローにしてかつて悪魔の科学者と呼ばれた葛城巧その人。おじさんじゃない、お兄さんだ
ラブ&ピース実現のために日夜エボルトと戦っていたが、わけもわからず一般市民に命を狙われ追いかけ回される羽目に。
その状況の中で、自分のルーツに関わる真実を知り、操られた龍我に倒され、絶望感に打ちひしがれるが、亡き父・忍の思いと研究データにより立ち上がり…?
逃走中、子犬に対する迂闊な行動は黒歴史

「おい!巻き込まれてんぞ!?どうなってんだよ!?」
ご存知筋肉バカで本作でもヒロインキーキャラクター。
亡き恋人・香純の墓参り中に西都知事・郷原に呼ばれ、彼女の死の真実を知り激昂するが、伊能に操られて戦兎と戦う羽目に……
しかし体内のエボルトの遺伝子とドラゴンフルボトルは終盤で逆転のチャンスとなる。
あ!やられる!万丈逃げろォ!

「お前たちが、希望となれ…」
みんなのアイドルで火星の王妃の魂を宿した少女。
一般市民同様戦兎に襲いかかるが、彼女の顔に一筋の涙が……
ちなみにベルナージュの力は第43話時点で龍我に移っているが、本作での描写から彼女の魂自体は美空の元にある様子で、その後本編でも憑依している。

  • 滝川紗羽
「戦ってる、みんなを守るために」
表の顔はジャーナリスト、正体は元・難波チルドレンのスパイ
美空同様戦兎に襲いかかる。
ちなみに美空共々暑さのせいかだらしない格好で氷水を満たしたタライに足入れたり、そうめんすすったりと嫁入り前の娘がしてはいけない行動に片足突っ込みかけている*1

「激烈!激闘!激情!俺の前に…ひれ伏せぇぇぇッ!!」
心火を燃やしてフォーリンラブなドルオタ。冒頭では三羽ガラスの墓参りをしている。
仮面ライダーであったためか伊能の洗脳から逃れ、相棒のヒゲと共に戦兎を助けるが、才賀に捕まってしまう……
ヒゲ共々コメディリリーフ担当で特にベルト無しで2人を牢獄に入れると観客の腹筋がオーバーフローモノの代物になるという事態が起きた。
内海から土下座を要求されると拒否していたが、隣で氷室が土下座する姿を見て驚いていた。
あーっ!見てません!見てません!

「本気出させやがって…!」
ヒゲ。
……真面目に書くと、紆余曲折を経て戦兎たちの仲間になった元・東都政府首相代理兼秘密結社ファウストのトップのコウモリ男。
龍我や一海と同じように、父親の墓参りと思いきや「8時間寝ないとダメ」とのことで、変なパジャマで寝ていた。
一海と共に戦兎を助けるが、かつての自分の側近だった才賀に捕まってしまう……
Tシャツ芸は健在、愛と平和の為なら土下座も辞さないヒーローの鏡。


○エボルト陣営

「お前よりは分かってるよ…。俺達が“桐生戦兎”を作ったんだからな……」
ご存知現在進行形で強くなる平成ライダー屈指のド外道。
今回は国のリーダーとなった伊能達3人に知事の座とロストボトルを与えるが、伊能達に「お前は我々を裏切った」と咎められる。
今回戦兎の危機を救うためにエボル ブラックホールフォームに変身し、戦兎にイヤミを言う姿に序盤の「おやっさん」として接していた頃を思い出す客もチラホラいたとか。
公開前の週刊少年マガジンでインタビューが組まれるという斜め上の宣伝も。

「なら、それ相応の頼み方があるはずだ」
ご存知サイボーグ。
今回は一海と幻徳を牢獄から出すワンシーンのみの出番だが、前述の通り腹筋崩壊モノの(ry
よって、マッドローグの出番は無し。


○その他

  • 葛城巧
「まさか行くつもりじゃあないだろうねぇ?」
かつての桐生戦兎その人で、悪魔の科学者。
絶望感に陥る戦兎の脳内に現れ、彼のネガティブな面を司るかのような役割を果たす。

「そしていつか、地球外生命体がこの星を滅ぼしにやって来る!その時、地球存亡のカギを握るのは―――」
葛城巧の今は亡き父であり、プロジェクト・ビルドの基礎を築いた科学者。
スカイウォールの惨劇時の彼の父親としての行動、龍我を研究して得られたデータは戦兎に再起を促すだけじゃなく、状況を逆転させる方法を導き出すことに…


本作初登場キャラクター


○ブラッド族

「ビルド殲滅計画……始動」
嫌われ者のエボルトを除いたブラッド族の冷酷無慈悲なリーダーで東都の新都知事。地球に降り立って以降、西都首相・御堂正邦の参謀として暗躍していた。
刑務所から脱獄した龍我の情報をエボルトに渡したのも彼であり、葛城巧を桐生戦兎に仕立て上げる計画を立案したのも彼である。
どうでもいいが、そしたら彼はみーたんの生放送を見ていたということに……

  • 郷原光臣/ゼブラロストスマッシュ
「宇宙のあらゆる星々を食い尽くす…。それこそが、ブラッド族の使命や!」
西都の新都知事に就任したブラッド族の男性。西都が関西だからか関西弁を多用する。
北都首相の多治見喜子の参謀として暗躍していた。つまりエセ関西弁
龍我の監視役でもあり、彼の恋人・香純をスマッシュに仕立て上げた元凶。
残念ながら喜びを踊りで表現して装甲声刃の開発者・『555』主題歌担当・仮面ノリダー仮面ライダーGらと同じ白組で歌ったことや、
ルパパト映画のゲストキャラと共にユニットを組んで仮面ライダー風魔ディケイド版結城丈二と遭遇したことはないし、
マスター顔の武士が非業の死を遂げた戦国時代で、マスターが殺される場面を目撃した武将(マスター殺害犯の甥)に仕える忍びでもない。

  • 才賀涼香/シザーズロストスマッシュ
「ビ~ルドちゃん、あ~そび~ましょ♪」
北都の新都知事に就任したブラッド族の女性。某刑事とは無関係。某帝王のベルトとも無関係
かつて東都首相の氷室泰山の側近であり、幻徳を首相代理に担ぎあげた。
妖艶な女性で、相手をいたぶることを趣味としている。あと本作の色気担当の1人。カズミン「あーっ!見てません!見てません!」
一般市民を椅子にしていたりするところから彼女の性格が醸し出されている。


○その他

  • 舞原由宇
  • 舞原新汰
冒頭でスマッシュに追われていた姉弟。戦兎に助けられる。
「アラタ」…?
なお由宇を演じた呼春氏の父親は、仮面ライダーオタクで知られるプロレスラーでロボルバグスター棚橋弘至


用語

本作でようやく名前が出た「星狩り族」であり、エボルトの同族。
エボルトを担ぎ上げるために裏で色々と手を引いていたが、エボルトの方針に業を煮やし、ついに行動に出る。
擬態された3人は石動惣一と同じプロジェクトの宇宙飛行士であった。
劇中の描写から擬態された3人は人間として殺害されてしまったと推測される。

  • ハザードレベル7
ライダーシステムがこの領域に到達するとフルボトルが進化して、物理的法則を超えた現象を発動させることが可能になるという。
しかし、それを実現させるには2人のハザードレベル7の仮面ライダーが必要と言うが…?
本作で到達したボトルはラビットフルボトルとドラゴンフルボトルの2つで、ゴールドラビットフルボトルとシルバードラゴンフルボトルに変化した。
また、本編でもそれぞれ何度かゴールドとシルバーに変化している。


登場仮面ライダー

  • 仮面ライダービルド
登場フォームはラビットタンクフォーム、ホークガトリングフォーム、
ラビットラビットフォーム、タンクタンクフォーム、ジーニアスフォーム、そして劇場版限定フォームであるクローズビルドフォーム
ちなみにジーニアスフォームはハリネズミ・ダイヤモンド・忍者の力を使用。フルボトルバスターにゴールドラビットフルボトルを装填。
その他にラビットタンクフォームはラビットハーフボディの高いジャンプ力の設定がこれまでの戦闘の中で最も明確に描写された。
クローズビルドフォームに関しては同時上映のルパパトが似たようなことをやったので、多くのお客さんが「もう見た」と思った事だろう。
なお、本作の特報ではクローズビルドフォームとは異なる姿のフォームが映されていたが…?

  • 仮面ライダークローズ
登場フォームはグレートクローズ、クローズマグマ。
ちなみに登場経緯からクローズビルドは「仮面ライダークローズビルド」という龍我のフォームの1つとも言える。

  • 仮面ライダーグリス
登場フォームは基本フォームのみ。
今回はロックフルボトルとローズフルボトルによるツインブレイク、ガトリングフルボトルと消防車フルボトルによるツインフィニッシュを使用。
グリスブリザードは時系列的にも後の展開となるので出番は無し。

  • 仮面ライダーローグ
登場フォームは基本フォームのみ。
変身者が今ではすっかりアレだが、決めるとこは真面目に決めてくれる。
最終決戦時のクラックアップフィニッシュ演出は必見。
プライムローグ?ぶっ壊されたので無いよ。

  • 仮面ライダーエボル
登場フォームはブラックホールフォーム。
ブラッド/伊能の猛攻に危機に陥った戦兎を救うべく姿を現す。
この時ブラッドと一触即発の事態になるも、特に行動を起こすことはなく戦兎を連れて撤退した。


ゲストライダーとゲスト怪人

  • 仮面ライダーブラッド
Wake up CROSS-Z! Get GREAT DRAGON!
ブラブラブラブラブラァ!
ヤベーイ!

伊能が龍我のビルドドライバーとグレートクローズドラゴン、戦兎から奪ったハザードトリガー
エボルトから与えられたコブラロストフルボトルを使い、2人のブラッド族と龍我を吸収して変身した仮面ライダー。
コブラ型のエネルギー体「猛光巨蛇ゼノベイドスネーカー」を召喚する能力などで、ジーニアスフォームをも追い詰める圧倒的な力を発揮した。

  • ゼブラロストスマッシュ
郷原がシマウマロストフルボトルで変身するスマッシュ。
強烈な肉弾戦が得意で、序盤でクローズと終盤でグリスと激闘を繰り広げる。

  • シザーズロストスマッシュ
才賀がハサミロストフルボトルで変身するスマッシュ。
無数のハサミ「カウントレスシザーズ」を生成して射出する能力を持ち、終盤ではかつての上司であるローグと対決する。
くどいようだが某刑事とは無関係。





さあ、最後の追記・修正を始めようか。

『Are you ready?』

ダメです!!


























































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最終更新:2024年01月23日 04:04

*1 中の人曰く「家の中での滝裕可里」。

*2 本作公開当時はキャストが未発表だったため、エンドロールや劇場パンフレットには「????」と記載されている。

*3 一つ前のライダーに先行登場したアイテムの発売は「ニュートンゴースト眼魂」「シャカリキスポーツガシャット」「ゴリラモンドフルボトルセット」がある。