花札衛(遊戯王OCG)

登録日:2018/08/13 Mon 00:52:03
更新日:2024/01/12 Fri 22:08:34
所要時間:約 8 分で読めます






さぁ勝負師(デュエリスト)、お前は何をける?


花札衛(カーディアン)とは遊戯王オフィシャルカードゲームのテーマの一つ。
コレクターズパック-閃光の決闘者編-で初登場。
アニメ遊戯王ARC-Vに登場した徳松長次郎の使用カテゴリがOCGとなったカードたちである。(アニメに登場していないOCGオリジナルカードもある)

●目次

概要

日本に古来から伝わるカードゲーム『花札』をモチーフとしたカテゴリ。
英語名では「FLOWER CARDIAN」とやはり花札とガーディアンを合わせたような名前となっている。
モンスターは闇属性・戦士族で統一されており、またシンクロモンスターの《花札衛-五光-》を除いて攻撃力と守備力が同じ数値になっているのが特徴。


近年のテーマにはあまり見られなかったターボ系デッキで、
必要なカードは各モンスターが持つドロー効果で大量に山札を引きまくることで戦線を広げる。

メインデッキに入るモンスターは全員何らかの形でドローする効果を持っているが、
このデッキ最大の特徴はそこではない。

自分はデッキから1枚ドローし、お互いに確認する。
それが「花札衛」モンスター以外だった場合、そのカードを墓地へ送る。

……なんとこのテーマ、何が出るかわからないドロー効果で目当ての「花札衛」モンスターを引きあてられるかに戦況が左右される、つまり並みのデッキ以上にプレイヤーのリアルラックが試されるギャンブルデッキなのである。

「ならばデッキすべてを花札衛モンスターにしてしまえばいい」……と思った貴方、甘い。
メインデッキに入る花札衛は全種合わせても40枚に届かないうえ、それぞれに固有の召喚条件があるため、増やせば増やすほど召喚条件がかみ合わないもの同士ばかりが集まりやすくなり、手札事故を起こしやすくなるのだ。


もちろんTCGである以上、普通のデッキがそうするように、サポートカードを混ぜて安定性を引き上げることはできるのだが、そうして混ぜ物を増やすと今度は花札衛の効果に成功しづらくなる=デッキ全体が弱くなるというジレンマを抱えている。
このため、デッキ構築の際は花札衛を増やしギャンブル成功率を上げる代わりにサポートカードを犠牲にするか、花札衛のギャンブル成功率低下に目を瞑ってでもサポートカードを入れて安定性を確保するかといった、通常のデッキとは大きく異なる駆け引きじみた選択を迫られることになる。

単なる運任せにせず、その運を戦略的に操る、勝負師(ギャンブラー)とはそういうものである。


運さえよければガンガン召喚を繰り返してエース級を複数体並べるのも難しくない一方、
運が悪ければ何もできず動けない大事故に陥るという、
モチーフたる花札にものすごく忠実なテーマなのだ。

カードリスト


~メインデッキに入るモンスター~

どのモンスターも花札に顔と翼(?)がついただけの、花札そのまんまな姿をしている。
ちなみに花札の図柄には、元の花札の被写体を遊戯王のキャラクターに置き換えて描いたアレンジ絵が描かれている。遊戯王に詳しい人ならニヤリとできるだろう。


レベルは花札に描かれているそれぞれの花が見られる「月」*1、攻撃力・守備力はそれぞれの札の「点数」に対応しており、1点札なら100、10点札なら1000、20点札なら2000といった振られ方をしている。
元となる花札が点数の高いものほど山札に入っている数が少ない(=引き当てづらい)のを反映し、OCGの花札衛も点数が高いものほど召喚条件が厳しい。


1点札

通常召喚モンスター。レベルが高すぎて召喚できない?知ら管
ステータスは攻撃力・守備力ともに100。
「松」を除き、自分よりレベルの低い花札衛がいればノーコストで場に出せる反面、自身の効果で特殊召喚した場合は花札衛以外を出せない制約がつく。
また、それぞれが何らかの形でドローに関係する効果を持つ。

戦闘力こそないが、1点札は唯一召喚にリリースを要求しない=自軍モンスターを増やすことのできる希少な存在で、1点札なくして【花札衛】は始まらない。
実戦では優先的に召喚していくことになるだろう。

  • 花札衛(カーディアン)-松-》
効果モンスター
星1/攻 100/守 100
(1):このカードが召喚に成功した場合に発動する。
自分はデッキから1枚ドローし、お互いに確認する。
それが「花札衛」モンスター以外だった場合、そのカードを墓地へ送る。
(2):このカードが戦闘または相手の効果で破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。

1月の札。
絵柄はデフォルメされた松が描かれたシンプルなもの。
召喚成功時の1枚ドローする効果と、相手に破壊されたときに1枚ドローする効果の2つを持つ。
効果(1)はドローしたカードが花札衛でなかった場合捨てなければならないが、(2)はノーリスク。

ほとんどの花札衛が召喚にほかの花札衛を要求する中、こいつはフィールドががら空きでも出せる貴重な一枚。


  • 花札衛(カーディアン)(すすき)-》
効果モンスター
星8/攻 100/守 100
(1):自分フィールドにレベル7以下の「花札衛」モンスターが存在する場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「花札衛」モンスターしか召喚・特殊召喚できない。
(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
手札の「花札衛」モンスターを任意の数だけ相手に見せ、デッキに戻してシャッフルする。
その後、自分はデッキに戻した数だけデッキからドローする。

8月の札。
「芒」と書いて「すすき」。土手に生えているアレである。
絵柄は《ナチュル・コスモスビート》がアップで描かれている。

固有効果は、特殊召喚時に使える花札衛限定「打ち出の小槌」。
微妙に召喚しづらいのが玉にキズだが、手札に溜まった花札衛と魔法・罠を交換できるのが便利。


  • 花札衛(カーディアン)(やなぎ)-》
効果モンスター
星11/攻 100/守 100
(1):自分フィールドにレベル10以下の「花札衛」モンスターが存在する場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「花札衛」モンスターしか召喚・特殊召喚できない。
(2):1ターンに1度、自分の墓地の「花札衛」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをデッキに加えてシャッフルする。
その後、自分はデッキから1枚ドローする。

11月の札。絵柄は《ハリケーン》。

墓地に落ちた花札衛を回収しつつ、ノーリスクのドローができる。

実は遊戯王初の通常召喚可能なレベル11モンスター。
なのでやろうと思えば、2体のリリースでアドバンス召喚もできる。


  • 花札衛(カーディアン)(きり)-》
効果モンスター
星12/攻 100/守 100
(1):自分フィールドにレベル11以下の「花札衛」モンスターが存在する場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「花札衛」モンスターしか召喚・特殊召喚できない。
(2):このカードが攻撃対象に選択された時に発動できる。
その攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了する。
その後、自分はデッキから1枚ドローする。

12月の札。
絵柄は絶版になった通常モンスター《テンタクル・プラント》と、そのバックに佇む桐の花。

レベル12の「桐」と「桐に鳳凰」以外の花札衛が1体でもいればすぐに特殊召喚できる。
防御&ドローができる固有効果も、運に左右されがちなこのデッキにはうれしい。

類似効果を持つ「サイバー・ヴァリー」と違って使い減りしないので、後続の10点札や20点札を出せない場合でも相手の攻撃をしのいでくれる。


  • 花札衛(カーディアン)-桜-》
効果モンスター
星3/攻 100/守 100
(1):自分フィールドにレベル2以下の「花札衛」モンスターが存在する場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「花札衛」モンスターしか召喚・特殊召喚できない。
(2):1ターンに1度、自分フィールドの「花札衛」モンスター1体をリリースして発動できる。
自分はデッキから1枚ドローし、お互いに確認する。
それが「花札衛」モンスターだった場合、デッキから「花札衛-桜-」以外の「花札衛」モンスター1体を手札に加えるか特殊召喚できる。
違った場合、そのカードを墓地へ送る。

11期になってひっそり登場した3月の札。
絵柄は桜の花が咲いた《ナチュル・ビートル》
アニメ未登場だが徳松の台詞から存在が示唆されていた。

特殊召喚条件は「レベル2以下の花札衛がいる」と非常に厳しく*2、特殊召喚は困難。
……なのは事実だが、こう見えて三枚フル投入待ったなしの超重要カード。
というのも、「花札衛」は生け贄なしで通常召喚できる「花札衛」が慢性的に足りてないので、レベル3で「花札衛」というだけで十分優秀なのである。

(2)の効果は花札衛共通のドロー効果。
「花札衛」にいそうでいなかった「サーチ」効果の持ち主で、成功すれば欲しいカードを的確に入手できる。
例によって「花札衛」モンスターを引き当てられないと損に終わってしまうのでうまく工夫したいところ。


10点札

特殊召喚モンスター。攻撃力・守備力は1000。
召喚条件は全員共通で、「自分フィールド上の同名カード以外の花札衛をリリースする」こと。
基本的に場の花札衛モンスターと入れ替える形で出すことになる。
特殊召喚時にドローする効果に加え、そのドローで花札衛を引き当てればそれぞれ異なる効果を発動できる、このデッキの主戦力。
なお、20点札にもいえることだが、前半のドロー効果が発動するのは「特殊召喚時」なので、召喚条件を無視しての特殊召喚や、蘇生・帰還した場合でも使用できる。

  • 花札衛(カーディアン)牡丹(ぼたん)に蝶-》
特殊召喚・チューナー・効果モンスター
星6/攻1000/守1000
このカードは通常召喚できない。
「花札衛-牡丹に蝶-」以外の自分フィールドの「花札衛」モンスター1体をリリースした場合に特殊召喚できる。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。
自分はデッキから1枚ドローし、お互いに確認する。
それが「花札衛」モンスターだった場合、相手のデッキの上からカードを3枚確認し、好きな順番でデッキの上か下に戻す。
違った場合、そのカードを墓地へ送る。
(2):フィールドのこのカードをS素材とする場合、このカードを含む全てのS素材モンスターをレベル2モンスターとして扱う事ができる。

6月の札。
絵柄には牡丹の花の周りを飛ぶ2匹の《炎妖蝶ウィルプス》が描かれている。

特殊召喚時のドローで花札衛を引き当てれば、相手のデッキトップ3枚を確認の上、デッキの上か下に移動させられる。
フィールドに干渉できないのが少し痛いが、デッキトップ操作効果はかなり自由度が高いので、間接的に相手の手札を覗けるのみならず、疑似的なドローロックまでもをこなす。

またこのカードはチューナーなので、花札衛の主役たるシンクロモンスターに繋げる役割を担う存在でもある。
レベルが軒並み高すぎる上にバラバラな花札衛では一見シンクロ召喚は難しそうに見えるが、
このカードを含め花札衛チューナーはシンクロ召喚時、その素材に使うモンスター全員をレベル2にできる効果を持つ。
……まあ要するに、シンクロ召喚の時にレベルの相性を気にしなくていいわけだ。
ちなみにこの効果は花札衛以外にも適用される。


  • 花札衛(カーディアン)(はぎ)(いのしし)-》
特殊召喚・効果モンスター
星7/攻1000/守1000
このカードは通常召喚できない。
「花札衛-萩に猪-」以外の自分フィールドの「花札衛」モンスター1体をリリースした場合に特殊召喚できる。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。
自分はデッキから1枚ドローし、お互いに確認する。
それが「花札衛」モンスターだった場合、相手フィールドのモンスター1体を選んで破壊できる。
違った場合、そのカードを墓地へ送る。

7月の札。
絵柄は秋の七草のひとつ・(はぎ)の花と、イノシシつながりで《ボアソルジャー》のセット。

花札衛を引き当てたときの効果は相手モンスターの単体除去。
なにげにこの効果、コンマイ語対象をとらない効果なので、《ラーの翼神竜-球体形》など対象耐性を持つ一部のカードを突破できる。
しかしそこはギャンブルが売りの「花札衛」、安定して除去を打てるわけではないことに注意されたし。


  • 花札衛(カーディアン)-紅葉に鹿-》
特殊召喚・効果モンスター
星10/攻1000/守1000
このカードは通常召喚できない。
「花札衛-紅葉に鹿-」以外の自分フィールドの「花札衛」モンスター1体をリリースした場合に特殊召喚できる。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。
自分はデッキから1枚ドローし、お互いに確認する。
それが「花札衛」モンスターだった場合、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を選んで破壊できる。
違った場合、そのカードを墓地へ送る。

10月の札。
絵柄は紅葉と《森の聖獣 ヴァレリフォーン》。

花札衛を引き当てたときの効果は相手の魔法・罠の単体除去。
やはりこちらも対象をとらないが、そもそも対象耐性を持つ魔法・罠自体が少ないので、あれば嬉しいがそこまで意味はない。

余談だが、無視するという意味の言葉「シカト」の由来は、実はこの花札「紅葉に鹿」だったりする*3


20点札

特殊召喚モンスター。
召喚条件は「桜に幕」を除き、「自分と同じレベルでカード名が別の花札衛をリリースする」こと。
攻守は2000、特殊召喚成功時には1枚ドローし、それが花札衛ならそのまま特殊召喚可、さらに固有効果持ちとカードスペックはなかなかに豪華だが、
現状20点札モンスターに対応するレベルのモンスターはそれぞれ1種類しかおらず(例外あり)、対応する花札衛を引けなければ手札で腐ってしまう。
あと召喚条件の都合上、前述の効果だと1点札しか特殊召喚できない。
召喚に必要な花札衛はどれも1点札なのと、サポートカードでごまかしが効くのがせめてもの救いか。

  • 花札衛(カーディアン)-松に(つる)-》
特殊召喚・効果モンスター
星1/攻2000/守2000
このカードは通常召喚できない。
「花札衛-松に鶴-」以外の自分フィールドのレベル1の「花札衛」モンスター1体をリリースした場合に特殊召喚できる。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。
自分はデッキから1枚ドローし、お互いに確認する。
それが「花札衛」モンスターだった場合、そのモンスターを特殊召喚できる。
違った場合、そのカードを墓地へ送る。
(2):このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時に発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。

1月の札。
《花札衛-松-》をリリースすることで特殊召喚できる。
絵柄は《-松-》にもあった松と、ツル改め《クレーンクレーン》。

固有効果は、自身が戦闘を行ったターンに発動できるドロー効果。
特殊召喚時のドローとは違い、こちらのドロー効果は引いたカードが花札衛じゃなくても手札に加えられる上、戦闘破壊さえされなければ相手を倒せなくとも確実にドローできる。積極的に狙っていきたい。


  • 花札衛(カーディアン)-桜に幕-》
特殊召喚・効果モンスター
星3/攻2000/守2000
このカードは通常召喚できない。
このカードの(1)の効果で特殊召喚できる。
(1):手札のこのカードを相手に見せて発動できる。
自分はデッキから1枚ドローし、お互いに確認する。
それが「花札衛」モンスターだった場合、このカードを特殊召喚する。
違った場合、そのカードとこのカードを墓地へ送る。
(2):自分の「花札衛」モンスターが相手モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時からダメージ計算前までに、このカードを手札から捨てて発動できる。
その戦闘を行う自分のモンスターの攻撃力はターン終了時まで1000アップする。

3月の札。
よーく見ないとわからないが、通常モンスターの《黒魔族のカーテン》が描かれている。

このカードのみノーコスト・かつ条件なしで手札から特殊召喚できるが、特殊召喚時にドローしたカードが花札衛でなかった場合、そのカードだけでなくこいつ自身まで墓地に落ちてしまう。
とはいえ、《花札衛-松-》同様、貴重な起点役を担えることに変わりはない。
固有効果は、花札衛版「オネスト」。
オネストと違い上昇値は1000で固定だが、このカード自体「増援」「戦士の生還」でサーチ・サルベージできるので使い勝手自体はこちらの方が上。
前述の通り花札衛展開の要にもなるので、3積み必至のキーカード。


  • 花札衛(カーディアン)(すすき)に月-》
特殊召喚・効果モンスター
星8/攻2000/守2000
このカードは通常召喚できない。
「花札衛-芒に月-」以外の自分フィールドのレベル8の「花札衛」モンスター1体をリリースした場合に特殊召喚できる。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。
自分はデッキから1枚ドローし、お互いに確認する。
それが「花札衛」モンスターだった場合、そのモンスターを特殊召喚できる。
違った場合、そのカードを墓地へ送る。
(2):1ターンに1度、このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時に発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。

8月の札。
《花札衛-芒-》をリリースすることで特殊召喚できる。
絵柄に月として登場しているのはなんとあの《邪神アバター》。月のポジションにラー(※太陽神)の対となるアバターを持ってくるとは粋なチョイスである。

固有効果は戦闘時に発動するドロー効果だが、《花札衛-松に鶴-》とは違い、発動条件が「相手モンスターの戦闘破壊」になっている。
花札衛以外を引いても手札に加えられるのは同じだが、「芒」自体が微妙に出しづらいうえ、肝心の効果が劣化「松に鶴」なのでなんとなく肩身が狭い。
《花札衛-桜に幕-》で戦闘補助してあげよう。

ちなみに後述するシンクロモンスターの《花札衛-雨四光-》もレベル8なのでリリースして特殊召喚出来る。


  • 花札衛(カーディアン)(やなぎ)小野道風(おののみちかぜ)-》
特殊召喚・チューナー・効果モンスター
星11/攻2000/守2000
このカードは通常召喚できない。
「花札衛-柳に小野道風-」以外の自分フィールドのレベル11の「花札衛」モンスター1体をリリースした場合に特殊召喚できる。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。
自分はデッキから1枚ドローし、お互いに確認する。
それが「花札衛」モンスターだった場合、そのモンスターを特殊召喚できる。
違った場合、そのカードを墓地へ送る。
(2):フィールドのこのカードをS素材とする場合、このカードを含む全てのS素材モンスターをレベル2モンスターとして扱う事ができる。

11月の札。
《花札衛-柳-》をリリースすることで特殊召喚できる。チューナー。
絵柄に登場しているのは《引きガエル》と、同じ&花札衛の《花札衛-雨四光-》。

追加効果こそないものの、《花札衛-柳-》自体の召喚難易度がゆるいことに加えて20点札唯一のチューナーなので、20点札としては扱いやすい部類。

ちなみに「小野道風(おののみちかぜ)」とは、平安時代ごろ活動していた書道家の名前。


  • 花札衛(カーディアン)(きり)鳳凰(ほうおう)-》
特殊召喚・効果モンスター
星12/攻2000/守2000
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。
自分はデッキから1枚ドローし、お互いに確認する。
それが「花札衛」モンスターだった場合、そのモンスターを特殊召喚できる。
違った場合、そのカードを墓地へ送る。
(2):1ターンに1度、このカードが相手に戦闘ダメージを与えた時に発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。

12月の札。
《花札衛-桐-》をリリースすることで特殊召喚できる。
絵柄は桐の花、そしてスピリットモンスターの《鳳凰(ホウオウ)》。

固有効果は《花札衛-松-》に似たドロー効果だが、このカードの場合は「相手に戦闘ダメージを与える」ことで発動する。
花札衛以外を引いても手札に加えられるのは嬉しいが、やっぱり効果が劣化「松に鶴」なので、花札衛の数を増やしたいとき以外だとあんまり出番をもらえない。
《花札衛-猪鹿蝶-》と並べると守備貫通効果を得るので相性がいい。


~エクストラデッキのモンスター~

シンクロモンスターは、いずれも花札の「役」*4がモチーフになっている。
花札衛チューナーはすべて「シンクロ召喚時、素材に使うモンスター全員のレベルを2にする」という効果を持ち、なおかつシンクロモンスターは全員素材のを指定しているので、こいつらに限っては「組み合わせ」よりも「フィールドに何枚花札衛を揃えられるか」が重要になってくる。


  • 花札衛(カーディアン)猪鹿蝶(いのしかちょう)-》
その猛きこと猪猪(しし)のごとく、その勇壮なること鹿のごとく、その美しきこと蝶のごとく!
シンクロ召喚!レベル6!《花札衛(カーディアン)(いの)鹿(しか)(ちょう)-》!

シンクロ・効果モンスター
星6/闇属性/戦士族/攻2000/守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター2体
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分の「花札衛」モンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。
(2):1ターンに1度、自分の墓地の「花札衛」モンスター1体を除外して発動できる。
次の相手ターン終了時まで、相手は墓地のカードの効果を発動できず、墓地からモンスターを特殊召喚できない。

徳松の操るエースモンスター。「花札衛」3枚で特殊召喚できる。
超重武者にも似た鎧武者の恰好の華やかなモンスターで、「花札衛」モンスター全員に貫通効果を与える効果を持つ。
OCG版ではエースモンスターというよりはサポーターに近い立ち位置に落ち着いた。
もっぱら《超こいこい》の効果で召喚される。
OCG版では(2)の効果が追加。墓地誘発系のカード効果を潰せるようになり攻撃力と安定性が増した。
ただし素の打点は2000と心許ないので、エースとして活躍させる場合なんらかの工夫が必要。


  • 花札衛(カーディアン)月花見(つきはなみ)-》
シンクロ・チューナー・効果モンスター
星6/闇属性/戦士族/攻2000/守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター2体
(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
自分はデッキからカードを1枚ドローし、お互いに確認する。
それが「花札衛」モンスターだった場合、召喚条件を無視して特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン直接攻撃できる。
この効果を発動した場合、次の自分のドローフェイズをスキップする。
(2):フィールドのこのカードをS素材とする場合、このカードを含む全てのS素材モンスターをレベル2モンスターとして扱う事ができる。

OCGオリジナルの花札衛で、芸者のような姿のシンクロチューナー。「花札衛」3枚で特殊召喚できる。
レベルは高いが、後半の効果でレベルを調整できるためシンクロ素材に使いやすい。
前半のドロー効果は、実質的に次のターンのドローを前借りするものだが、雨四光と並べて効果を使えば、雨四光のドローロックデメリットを実質踏み倒すことができる。
なお、月花見は「芒に月」「菊に杯」「桜に幕」の3枚で成立する役だが、ローカルルールの上にマイナーな部類であり、適用される例は少ないとか。


  • 花札衛(カーディアン)雨四光(あめしこう)-》
涙雨!光となって降り注げ!
シンクロ召喚!レベル8、《花札衛(カーディアン)雨四光(あめしこう)-》!

シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/戦士族/攻3000/守3000
チューナー+チューナー以外のモンスター3体
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分フィールドの「花札衛」モンスターは効果では破壊されず、相手の効果の対象にならない。
(2):相手のドローフェイズに相手が通常のドローをした場合に発動する。
相手に1500ダメージを与える。
(3):相手エンドフェイズに以下の効果から1つを選択して発動する。
●次の自分ターンのドローフェイズをスキップする。
●このカードの効果を次の相手スタンバイフェイズまで無効にする。

“秋雨の長次郎”時代の“必勝コンボ”の要。
高い攻撃力含め、「花札衛」の真のエースモンスター。必要な「花札衛」の数は4枚。
「自分がドローしない代わりに、相手がドローした時に1500のダメージを与える」という効果を持っており、
これと《イカサマご法度》を併用することで抵抗も出来ずに嬲り殺しにする悪辣なバーンロックで収容所時代に無敗を誇った。
イカサマに手を染めて以来、カードに見放されたように引きが悪くなり、天運に身を委ねるドローを嫌った徳松を象徴するカード。
本人は吹っ切れたのか、復帰後もこのカードを使っている。

余談だが、「雨四光」は「(やなぎ)小野道風(おののみちかぜ)」と20点札3枚で成立する役。
アニメのテキストだと何故か「桜に幕」は対応していない(桜に幕も四光札なのだが)。

OCG版では効果(1)が新たに追加。
自身を含めた花札衛モンスター全員に耐性を与えるため、高いステータスと合わせて場持ちが良くなった。
バーン効果こそ若干弱体化したものの、場にいるだけで毎ターン1500ダメージを与えられることに変わりはないため非常にプレッシャーになる。


  • 花札衛(カーディアン)五光(ごこう)―》
その神々しきは聖なる光!今、となりて照らせ!
シンクロ召喚!レベル10、《花札衛(カーディアン)五光(ごこう)―》!!

シンクロ・効果モンスター
星10/闇属性/戦士族/攻5000/守 0
チューナー+チューナー以外のモンスター4体
(1):1ターンに1度、相手が魔法・罠カードを発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
(2):自分の「花札衛」モンスターが相手モンスターと戦闘を行う場合、バトルフェイズの間だけその相手モンスターの効果は無効化される。
(3):S召喚したこのカードが戦闘で破壊された場合、または相手の効果でフィールドから離れた場合に発動できる。
エクストラデッキから「花衛札-五光-」以外の「花札衛」Sモンスター1体を特殊召喚する。

徳松の切り札。「五光」とはこいこいにおける最高の役。
ポーカーでいうところのロイヤルストレートフラッシュ的なやつである。
たたでさえ運勝負の花札衛で5枚を場に揃えなくてはならないかなりの召喚難易度を誇る。
そのぶん攻撃力は驚きの5000。ただし守備は0とあまりにも極端。
相手の魔法・罠の発動を無効にして破壊する効果、バトルするモンスターの効果を無効にする効果、フィールドを離れると花衛札シンクロモンスターを特殊召喚する効果を持つ。
戦闘に関してはライトニングクリスタルウィング、アバターすらも一方的に殴り倒せるプロフェッショナル。
召喚難易度に見合ったとんでもない制圧力とスペックを持つ超大型モンスターであり、柚子の機転がなければ封殺していたところだろう。

ちなみに、実は素材の制限が数にしかかかっていないので、レベル2統一+展開力に長けるおジャマや、レベル2にこだわらずともジャンクドッペルなど、小粒のモンスターを大量展開できるデッキなら召喚できる。


~サポートカード~

大量展開の出来る《超こいこい》や《花合わせ》、デッキトップ操作が可能な《花積み》など強力な効果を持つカードが多く、ほとんどのカードが花札衛モンスターの効果で墓地に送られた時、もしくは墓地から除外して発動する効果を持つ為、花札衛の効果でめくってしまってもある程度のリカバリーが効く様になっている。
ただしデッキの性質上、あまり多く積むとかえって展開の邪魔になりかねないという弱点もある。

なお、上で述べた通りアニメ由来のカードであり、OCGになっていない関連カードとして《札仕込み》《札改め》が作中で登場している。

  • 《超こいこい》
通常魔法
「超こいこい」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分のデッキの上からカードを3枚めくり、その中の「花札衛」モンスターを可能な限り、召喚条件を無視して特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターのレベルは2になり、効果は無効化される。
残りのカードは裏側表示で除外し、自分は除外したカードの数×1000LPを失う。
(2):墓地のこのカードを除外し、自分フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。
手札から「花札衛」モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。
魔法カード。前述のように長次郎の象徴である1枚。
「デッキから3枚ドローし、花札衛だった場合そのまま召喚。違った場合墓地に捨て1枚につき1000ポイントのダメージを受ける」効果。
これ1枚で3枚ドロー、そのまま展開できる破格の強さを誇るカードだが、LP4000のデュエルではあまりにもリスクが大きいため、
彼のように度胸と引きの良さがなければ使いこなせないだろう。

アニメ版はOCG環境では「能動的に墓地を肥やせる」「ダメージは無効化も可能」と着目されていたが、OCG版では「失敗したカードは裏向きで除外(遊戯王で最も再利用が難しい除外)」「ライフはダメージではなく失う(ダメージやコストと違いカバー不可能)」というかなり厳しいデメリットとなっている。
総じてリスクはあるがリターンも大きく、花札衛展開の切り札と言えるだろう。決闘者諸兄も度胸で引くべし。


  • 《札再生》
通常魔法
(1):自分の墓地の「花札衛」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。
その後、手札から「花札衛」モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚できる。
(2):このカードが「花札衛」モンスターの効果で墓地へ送られた場合に発動できる。
自分のデッキの上からカードを5枚めくる。
その中から魔法・罠カード1枚を選んで手札に加える事ができる。
残りのカードは好きな順番でデッキの上に戻す。
魔法カード。
サルベージと手札から条件無視で特殊召喚を同時に行える為、メインデッキに入る花札衛達にとっては実質的な専用蘇生カード。
逆に花札衛Sモンスターを戻した場合は特殊召喚も出来ないので要注意。
花札衛の効果で墓地に送られた時はデッキトップから5枚めくって魔法・罠1枚手札に加えつつデッキトップ操作が可能。しかも手札に加える魔法・罠には特に制限がない。
ギャンブル性の高い【花札衛】では珍しく、素引きしてもめくられても美味しいと言うカード。


  • 《花積み》
通常魔法
「花積み」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):デッキから「花札衛」モンスター3種類を選び、好きな順番でデッキの上に戻す。
(2):墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の「花札衛」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。
魔法カード。
デッキから「花札衛」モンスターを3枚選択し、好きな順番でデッキに置く効果。
分かりやすくトップ操作。これにより「花札衛」を確実に展開出来るが、逆に言うとこれ以外に安定性を確保出来るカードがない。


  • 《花合わせ》
通常魔法
「花合わせ」は1ターンに1枚しか発動できず、このカードを発動するターン、自分は「花札衛」モンスターしか召喚・特殊召喚できない。
(1):デッキから攻撃力100の「花札衛」モンスター4体を攻撃表示で特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、アドバンス召喚のためにはリリースできない。
魔法カード。
攻撃力100の「花札衛」モンスターをデッキから4枚特殊召喚。特殊召喚されたモンスターは効果が無効となる効果。
効果無効と「花札衛」以外が出せなくなると言うデメリットはあるものの4体も一気に並べられる強力な展開補助カード。
チューナーの《-牡丹に蝶-》か《-柳に小野道風-》と併せて《雨四光》か《五光》をシンクロしてしまえば、呼び出した「花札衛」モンスターカードが効果無効でも大して痛手はないはずなので、比較的安心して使えるカードだと言えるだろう。


  • 《超勝負!》
通常魔法
(1):自分フィールドのSモンスター1体を選んで持ち主のEXデッキに戻し、自分の墓地から「花札衛」モンスター4体を選んで特殊召喚する。
その後、自分はデッキから1枚ドローし、お互いに確認する。
それが「花札衛」モンスターだった場合、そのモンスターを召喚条件を無視して特殊召喚できる。
違った場合、自分フィールドのモンスターを全て破壊し、自分のLPを半分にする。
(2):このカードが「花札衛」モンスターの効果で墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。
自分の墓地から魔法・罠カード1枚を選んで手札に加える。
魔法カード。
自分フィールドに存在するシンクロモンスターをエクストラデッキに戻して「花札衛」を4体蘇生した後、このカードの効果でドローしたカードが「花札衛」なら召喚条件を無視して「花札衛」モンスターを1体特殊召喚できるが、外せば自分フィールドのモンスターを全て破壊してライフポイントを強制的に半分にするという非常にギャンブル性の高いカード。


  • 《イカサマ御法度》
永続罠
(1):1ターンに1度、相手が手札からモンスターを特殊召喚した時に発動できる。
手札から特殊召喚された相手フィールドのモンスターを全て持ち主の手札に戻す。
(2):フィールドに「花札衛」Sモンスターが存在しない場合にこのカードは墓地へ送られる。
永続罠カード。
手札から特殊召喚されたモンスターに反応してその相手モンスターをバウンスする効果。
これと雨四光の両立で、追加のドローも出来ず手札からの展開も出来ないコンボを使用していた。
イカサマで転落した徳松が使用するのはこれ以上ない皮肉だが、遊矢戦では破壊され、
柚子戦では手札から捨てられることで「呪縛から解き放たれた」「もうイカサマはしない」ということを暗示している
……ようにも取れる演出に一役買っている。




相性の良いカード


冒頭で述べた通り、このデッキは混ぜ物=カテゴリ外のカードを増やせば増やすほど、
「花札衛」の効果の成功率が下がる。
しかし、「花札衛」だけで固めると自力で召喚できない10点札や20点札の割合も増えてしまい、手札事故率が上がってしまう。
そのため、残りの空きスペースに「何を」「何枚採用するか」が決闘者の腕の見せ所。
また、花札衛の効果で花札衛以外をドローした場合、そのカードはその場で捨てなければならないので、捨てる前提で扱えるかどうかも重要。


  • 《錬装融合》
自身をデッキに戻して1ドローできる。
花札衛の効果でうっかりドローしてしまっても、墓地に捨てられたこのカードの効果で損失を補填できる。




追記・修正は花札のルールを覚えてからお願いします。

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最終更新:2024年01月12日 22:08

*1 花札にはトランプのスートのようなものがない代わりに、1~12月それぞれに振り分けがされている

*2 対象は「松」と「松に鶴」のどちらかな上、「松に鶴」は「松」がいないと召喚できないので実質「松」だけ

*3 描かれている鹿がそっぽを向いていることから、「鹿」+「10(月)」でシカト

*4 俗にいう「○○コンボ」とかポーカーの「フォーカード」「フルハウス」みたいなもの