グリプス戦役

登録日:2012/01/05(木) 19:41:27
更新日:2024/03/17 Sun 17:29:38
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グリプス戦役とは機動戦士Ζガンダムにおいて行われた架空の内乱である



◇開戦までの経緯


<ティターンズ発足>

一年戦争が終結したものの、ジオン軍残党によるテロや略奪が相次いでいた。
0083には有史以来最大のテロ、通称デラーズ紛争が起き、結果、コロニーが北米の穀倉地帯に落下して、食糧事情が不安定となってしまう。
これには様々な陰謀が渦巻いていたがそれは別の話

これによりジオン残党を掃討する組織、ティターンズが誕生する。
やがてバスク・オムを初めとする地球至上主義派が台頭し、スペースノイド全体を弾圧するようになる。
なお『0083』は後付けの話であり『Z』当初の設定では「この7年間は平和で大した紛争はなく、連邦上層部はジオン残党が本気で戦乱を起こす力はないと思っていた」ことに留意。

<30バンチ事件>

0085年、連邦政府に対するデモがサイド2の30バンチにて行われていた。
連邦政府はティターンズにデモの鎮圧を要請。
ティターンズはデモを鎮圧すべく、MS部隊を送り込む。
そしてティターンズは毒ガスの注入を指示。30バンチにいた住民、その他民間人は全員死亡した。
この事件を連邦政府は激発性の伝染病の流行として発表した。
しかし、それを殆どのスペースノイドは信じて居なかった


<エゥーゴ誕生>

そしてこの事件を契機に反連邦組織「エゥーゴ」が誕生する。
エゥーゴは元政治家であるブレックス・フォーラ准将が指導者となり、連邦の月方面艦隊を吸収したり、アナハイム・エレクトロニクスを初めとする月企業連合体から資金提供を受けたりして、ティターンズに対抗出来る戦力を充実させた。

エゥーゴとティターンズ、両者の武力衝突は時間の問題となっていた


◇開戦


<ガンダム強奪>

ティターンズは独自に新型ガンダム、「ガンダムMk-Ⅱ」の開発をサイド7で進めていた。
エゥーゴはこれを奪取すべく、新型強襲揚陸艦「アーガマ」とクワトロ・バジーナを派遣。
これによりエゥーゴは民間人カミーユ・ビダンの協力もあり、ガンダムMk-Ⅱを3機獲得した。


<ジャブローの風>

ガンダム強奪に成功し、調子に乗ったエゥーゴにアナハイム・エレクトロニクスを初めとするスポンサーはジャブローへの降下作戦をエゥーゴに提案する。
当然、戦略的視点にも立っていないこの作戦は内部で反発が起きたが、スポンサーには逆らえないのでエゥーゴは渋々実行に移す事になる。*1
作戦に当たってグラナダに停泊していたサラミス改を強奪したり、新型MSネモ百式を配備した。

0087.5.11

エゥーゴは当時のほぼ全戦力である艦艇9隻とMS80機を投入し、ジャブロー降下作戦を発動する。
しかしティターンズ側は既にその動きを掴んでいた…

ティターンズはこれを逆手にとりジャブローに核爆弾を設置、エゥーゴの主力を纏めて葬りさろうとしていた。
ティターンズにとってはジャブロー=MS80機の価値でしか無かったのである。
エゥーゴは罠にかかった事に気がついて居なかった

何も知らないエゥーゴMS部隊はジャブロー降下した。
しかし迎撃に出て来る部隊は旧式ばかりでかつてジャブローに潜入した事のあるクワトロは疑問を感じていた。
そしてその疑問が正しかった事が判明する。捕虜を尋問した所、核爆弾が設置されている、と

直ちにエゥーゴは脱出すべく地上の滑走路に待避、拿捕したガルダ級輸送機2機で脱出した。

なお、駐留部隊や追撃したティターンズMS部隊は核がある事を知らず、エゥーゴの待避勧告で漸く気づき、一部は脱出出来た物の大半の駐留部隊はジャブローと運命を共にした。

その後のエゥーゴは宇宙へ脱出。
一部は残り地上部隊カラバと合流。
連邦による軟禁から脱出したアムロ・レイとも合流し、地上各地を転戦した。


◇アポロ作戦


ティターンズはこの内乱をティターンズの更なる飛躍に繋げたいと考えていた。
その為にはティターンズの戦力を増強し、連邦内での発言力を向上しなければならない。
その為には連邦議会に権限拡大法案を通さなければならない。
法案を通すには、ティターンズの力を示さなければならなかった事、次に、議会に出席するブレックスの存在が邪魔であった。

0087.08.10

力を見せ付ける為にフォン・ブラウンの制圧を目的とする「アポロ作戦」をティターンズは実行に移す。
アレキサンドリアを初めとするティターンズ艦隊はフォン・ブラウンへの攻撃を開始、エゥーゴ主力部隊はこれに拘束されてしまう。
その隙を付きドゴス・ギア級大型戦艦が奇襲をかけ、フォン・ブラウンは陥落する。
その頃法案の審議の為、ブレックスは月から地球へと移動する。
ティターンズにとっては願ってもない機会であった…

0087.08.17

ティターンズは暗殺部隊を送りブレックスは凶弾に倒れてしまう。
ブレックスが消えた事、そしてアポロ作戦が成功した事で法案は成立。
指導者を失った事と、法案の樹立によりエゥーゴは苦しい立場に追い込まれる事になる。
エゥーゴは成立直前にフォン・ブラウンを奪還したが、ティターンズは目的を達成した為、あっさりと撤退した。


◇アクシズ帰還


<同盟締結>

エゥーゴはアポロ作戦以降ティターンズの攻勢に対し阻止し続けたものの薄氷しか踏んで居なかった。
じり貧に追い込まれたエゥーゴはジオン残党組織アクシズとの同盟を結ぶ事を決断する。
既に地球圏に近付いていたアクシズから出航したグワダンと接触すべく、アーガマはAE会長を乗せてグワダンに向かった。

途中ティターンズが邪魔したが、何とかグワダンと接触し交渉を開始。
しかしクワトロが余計な事をした為に同盟交渉は決裂。
次いでパプテマス・シロッコが接触し、ティターンズとアクシズが同盟を結ぶ事になる。


◇キリマンジャロの嵐

エゥーゴは益々ピンチになったがそれは宇宙の話。
その頃地上ではカラバが攻勢を強めており、ティターンズの地上の重要拠点キリマンジャロ基地を攻略し、地上からティターンズを一掃しようと考えていた。

エゥーゴの支援や降下したMS部隊と合流し、攻略に成功。
ティターンズの地上の勢力は減衰した。


◇ダカールの日


<連邦議会占拠>

地上では優勢になったエゥーゴ・カラバ。
これに乗じ宇宙でのバランスも好転させようとダカールの連邦議会を占拠しようと画策。

0087.11.16

カラバは連邦議会を占拠。
新しくエゥーゴの指導者となったクワトロ・バジーナが自らの正体をばらし、演説を決意。その演説は皮肉にもティターンズの攻撃によって説得力が増し、世論及び連邦議会を反ティターンズに傾かせる事に成功。
これにより連邦内部での発言力・求心力が急減したティターンズは、コロニーレーザーをサイド2に発射したり毒ガスを注入するなどの非人道的な強行策に一縷の望みを托す事になる。


◇ゼダンの門


演説によって優勢になったエゥーゴだが相変わらず予断を許さない状況にあった。
コロニーレーザーがグラナダを射程圏内に納めていたからだ。レーザーを破壊すべく、アクシズとの同盟を結ぶ事を再び決断。
今度はクワトロが頭を下げた事やザビ家復興を約束したため、ハマーン・カーンはこれを了承。

アクシズは誤射と偽りコロニーレーザーを使用不能にした。
これを詫びる為にグワダンはゼダンの門に接近し、3者会談を開く。
しかしその席にクワトロが乱入し会談は目茶苦茶に…

混乱に乗じてティターンズ指導者ジャミトフ・ハイマンをシロッコが暗殺。シロッコが実質的指導者となる。次いでハマーンはアクシズをゼダンの門にぶつけてゼダンの門は崩壊。

エゥーゴは目先の脅威であるコロニーレーザーの奪取に成功する。


◇宇宙を駆ける


シロッコは不満分子を粛正してティターンズを手中に収める。
そしてアクシズとの同盟を破棄。
拠点防衛部隊を除く戦力+指揮下の連邦及びジオン軍戦力をエゥーゴに差し向ける。

苛烈な攻撃に劣勢に立たされるエゥーゴだがコロニーレーザーを使用したことで戦局は一気に逆転。ティターンズ艦隊を壊滅させる。指導者であるシロッコも戦死したことでエゥーゴ側の勝利でグリプス戦役は終戦を迎えた。

しかしこの内紛により地球連邦軍は戦力の大半を喪失し形骸化、戦力を温存したアクシズはこれを好機とし、本格的な地球圏への侵攻を開始する…







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最終更新:2024年03月17日 17:29

*1 ジャブローは連邦の中枢かつ最大の軍事基地なので「エゥーゴの所有下」におければ有用なのだが、ジャブローの「破壊」ならMSや機動兵器の数があればできるが、「占領して自分たちで使う」のであれば歩兵や技術者や基地の運用要員が山ほど必要となる。それらを揃える能力がないのにMSだけでジャブロー攻撃を命ぜられたのが作中。