ゴルドルフ・ムジーク

登録日:2018/07/28 Sat 22:10:00
更新日:2024/03/21 Thu 16:06:44
所要時間:約 18 分で読めます





ふん。半端で生きていくコツはな、何もかもを放り投げて妥協と堕落で生きていくことだ(・・・・・・・・・・・・・・)

より良い明日などなく、その代りにより悪い昨日は無かったのだと慰めて生きることだ。

それもできずに、両方をフラフラしていけば、待っているのは破滅だけだ


ゴルドルフ・ムジークとは、『Fate/Grand Order』の登場人物であり、カルデア崩壊を阻止し、今も尚シャドウボーダー崩壊を食い止めている英雄である。
CV:伊丸岡篤

概要

錬金術の大家「ムジーク家」の嫡子で年齢は28歳。
1部序章で儚くも非業の最期を遂げた2代目所長オルガマリー・アニムスフィアの後釜として就任した3代目カルデア所長。
時計塔では法政科を卒業したと語られるが、現在のムジーク家の所属派閥は不明*1

何だかんだでビジュアル的にもスタイル抜群の美少女ですぐ退場したが人気のあったオルガマリーの後任であったが、
満を持して現れたそのビジュアルは端的に言って肥満体なデブのおっさんであった。
アポクリファに出てきたとある人そっくりなビジュアルと名前、
開幕早々小物臭さ全開な上「未熟なマスターなど不要」主人公を見下す言動もあって最初は評価はあまり高くない…と思われたが


人物

「冷酷な貴族主義、選民思想の権化」を自称し、言動は貴族らしく傲慢で威圧的。
その癖小心者で自己顕示欲が高い癖に、自分の安全に執着するチキンぶり、ヘタレぶりも備えるなど一見いいとこ無し。
しかし実際のところ幼少期のスパルタ教育の影響で、一般的な魔術師とはかけ離れたレベルで非常に善良で良識的。
情にも厚く、助けて貰えばきっちり恩を感じて相手を無碍に扱う事などせず、捕虜や接触した異聞帯の現地住民に対しても非人道的な扱いは好まない根は善人。
魔術師でありながら虐げられる弱者の気持ちすら理解できる。

加えて自分が嫌われ者であること、そして役立たずであることを誰よりも自覚しており、
殺されそうになって通信越しで思わず「誰かに愛されたかった、認めてもらいたかった」という悲痛な承認欲求を吐露している。

上でチキンだの小物だの書いたが度胸がない訳でもなく、窮地に追い込まれれば腹をくくって博打も辞さない根性も持つ。
人理焼却の激戦と死闘を潜り抜けた旧カルデアスタッフにない臆病さは、時として旧カルデアスタッフでは思いつかなかった大胆かつ建設的な行動や提案に至らせることもある。
また生殺与奪が為されるままで疑問さえ持てない子供達に人生を諦めるなと喝を入れたり、自分らの事情で死なせた者たちを悼んだりと、
隠しきれない生粋の人の好さを度々滲ませている。

自分の心の弱さも自覚しており、「自分が可愛い」「自分に負えるストレスの限度は理解している」「厳しい追及を受けたときに自分の義理堅さはあまり信用できない」と己の心の弱さを認める台詞を度々吐く。
とはいえ、それは裏を返せば「弱い自分の心との付き合い方を知っている」ということ。
精神的には大半が常人なプレイヤーにとっては主人公以上に共感しやすい人物である。

その他、魔術師としての才に溢れたオルガマリーと比べ才能も薄く挫折経験豊富なためか、悲観的で達観した人生観を持ち、余り希望を持ち過ぎないような枯れた考え方も内に秘める。
オルガマリーは本来の性格も魔術師としては割とまともだったが、カルデアを率いる重圧やマスター適性のなさから精神的に追い詰められており、
本編ではヒステリックで依存性の強い部分ばかりが出てしまい、本来の優秀な様子を見せられなかった。

かの『Fate/stay night』にて、遠坂凛が論理的に無駄なこと、余計なことを行おうとするお人好しな行動を「心の贅肉」とたとえ批判したが、
彼の場合身体のみならず心も肥満体と化していることは間違いない。
魔術師として見た場合、Fateどころか型月世界でもトップクラスにお人好し、善人であることに疑いはないだろう。

ただし本人は真っ当な倫理観だの善良な性格だのを持っている自覚はない。
あくまでも「自分はコイツ等みたいな貴族的な魔術師である」と考え、信じ切っている。
そして、自分は人から嫌われていると思っている。
確かに当初、カルデア職員からは嫌われたが、それはゴルドルフの尊大な振舞いが原因であり、倫理観や性格の問題ではない。
また、カルデア職員側も、長い人理焼却との戦いが認められず、外部への反発心が必要以上に強くなっていた面もあったと言えよう。

ちなみにカルデアの中では非常にまともな感性の持ち主であるため、イベント等で理解しがたいカオスな展開が起きると現実逃避しようとすることも多い。
水着剣豪イベントで姉を名乗る者に対抗して母を名乗る者を、と言う話を展開していた時は「なんだこれ地獄かね?」と言って食堂に逃げて行った。
彼があのチェイテピラミッド姫路城を見たらどんな反応を見せるのだろうか……。

能力

端的に言って戦闘要員としての魔術師としての才は並程度。
現在の危機的窮地にあるカルデアにおいて直接戦力になるとはあまり言い難い。
加えて法政科出身にもかかわらず、ムニエルから時計塔で必須技能である政治力は「ない」と断言される程度には腹芸も苦手。
基本他人に威張りちらす典型的な貴族的態度、小物ムーブを取るため、第1部での初代司令官だったロマ二と比べて、スタッフから人望があるとも言い難い。

しかしゴルドルフの真価はそのサバイバル環境における圧倒的な有能ぶりにある。
特にどんな悪い肉*2でも食べられる良質な肉に変える独自の魔術式はバックアップが整っていなかった初期のシャドウボーダーの食事環境を劇的に改善する革命的功績を挙げた。
「腐った肉すら霜降りに変えてみせるわ!それ故の不死鳥のムジークよ!」とは本人の談。
なおこの功績で得た結果は、シャドウボーダーで優雅な食事を食べられること。
上記の難のある性格の上、食料に余裕がない状況下で一人だけ食事が優遇されていることに対して地味に不満を出すスタッフもいるようだが、
それでも食事環境の改善を成し遂げた功績は大きいのか、そこまで大きな不満には至っていない様子。
サバイバル環境でなくとも自分でも料理をすることもあり、本人は自信満々に某赤アーチャーにライバル意識を燃やしている。
クロワッサンはカイニスに好評であり、礼装などのイラストを見ても、普通に料理全般美味しいようである。

加えて序章にて殺戮猟兵を手持ちの魔銃や魔除け、鉄腕魔術(通称鉄の拳(ゴッフパンチ))を用いて打倒、救援が来るまで耐え凌いでおり、直接戦闘能力も(人間基準では)捨てたものではない。

サーヴァントの契約をしたことはないがマスターとしてサーヴァントを支援したこともあり、支援の中身も悪くない。
サーヴァント戦は流石に人理焼却を乗り越えた分基本的に主人公に任せてはいるが、采配能力も低くはないようである。

魔術師の癖に機械技術にも精通し、趣味のカーレースでは自らドライバーとしてハンドルを握りスポンサー、メカニック、チーム戦略までをこなしている。
その際のあだ名は自称「不死鳥のムジーク」事故が多いのに生き延びるからとも囁かれる
ちなみにドライブテクニックはただ運転ができるというレベルではなく、
実際のシャドウボーダーの操縦をソロで、かつ12輪車でドリフトをかます等超人的の域。
緊急の緊急時となれば自分自身がシャドウボーダーのハンドルを握り、マニュアル操作でシャドウボーダーを操り*3危険を回避できる。
機械分野にも強い魔術師と言えば型月だとエルメロイ2世衛宮士郎、カウレスくらいという希少なスキルである。
また希少な才能であるレイシフト適性を持っていることも判明した。

正月イベントでは帳簿に目を通して閻魔亭の経営状態を見抜くなど、経営者としても優秀な様子を見せている。


指揮官としての能力


異聞帯サーヴァントは強力な存在なんだろう―――カルデア壊滅の折に私は嫌というほどそれを知った。

そこの娘が戦えるようになったからといって、ではお願いしますと毎度縋っていられる訳があるか!

私は司令官として、所長として、生存率が僅かでも高いと感じたものを主張する!

いや、いいや命令だ!理屈はおまえたちが付けろ、両顧問。それが仕事だ!

少なくとも不確定要素がひとつ!謎のサーヴァント――おそらく異聞帯サーヴァント、
その正体は不明!であればまずは逃げの一手しか私には考えられん!


チキンな性格と自分の命惜しさもあって基本シャドウボーダーに引きこもり、任務は安全最優先の基本方針を貫くが、
臆病故に情報把握能力は非常に高く、辛い現実もビビりながらもきっちり直視するし、ホームズやらダ・ヴィンチの意見を素直に取り入れようとするなど柔軟な姿勢もとる。
加えて異聞帯サーヴァントの脅威をロシアで散々味わったせいか、不確定要素に相対した際はまずは逃げの一手を最優先するなど安全意識も優秀。
シャドウボーダーで行った上記の演説が、ゴルドルフの指揮官としての基本方針の全てを物語っている。
実際、カルデア脱出組が不確定要素にあっさりやられれば即汎人類史終了のお知らせという状況下なので、慎重策を取るのは間違ってはいない。
何よりホームズの悪癖(後述)に対し、まずは安全確認をするチキンのゴルドルフは良く噛み合ったストッパーになっている。


自身の能力を弁えているのと人手不足もあってか、部下たちを無碍に扱うことは一切ない。
シリーズではサーヴァントも礼装の延長程度にしか考えない貴族主義の魔術師も少なくないが、ゴルドルフはサーヴァントも無碍には扱わないし、内心でも見下すようなことはない。
余計な出しゃばりやプライドで事態をこじらせるようなケースもない。
出来る人間に仕事をぶん投げる適材適所の判断力不可抗力は素直に諦めて逆に当事者を励ます見切りの良さも好評価の一要因。

以前のカルデアスタッフとは異なり主人公との付き合いも薄いため、
シビアかつ客観的にカルデアスタッフ達に懸念や問題点を指摘したり、無茶しやすい主人公やマシュをキツく諌めようとしたり、
サーヴァント相手に真っ向から啖呵を切る二人に素でドン引きしたりと新鮮な反応を見せる。
マシュの存在も戦力として絶対視することもなく、時には命を捨てかねない危険な行動を取ろうとすれば激昂すらしている。
これらの命知らずな行動に出やすい主人公やマシュへのキツい静止は、幼少期の家庭教師トゥールⅣのスパルタ教育により叩き込まれた、
部下に深く感情移入し部下の苦しみを我が事のように感じ取ってしまう思考回路に起因する。
本人曰く「危険に慣れてしまうというのは、安全を見失うことに他ならないのだ」


振舞いの尊大さがスタッフから反発を買っている面は否めない。
だが、司令官である以外実績のないゴルドルフと、人理を救ったスタッフの力関係を考えると、せっかくのゴルドルフの的確な采配が逆にスタッフに押し切られかねない。
尊大な振舞いが「とりあえず一度言うことを聞かせた上で、それでも押し切りたいならきちんと理由を言え」という、
プレイヤーから見ればメタ的な視点からも重要な面に作用していることも事実であり、そういった点でも噛み合っている。
そんな姿勢があるためか、圧制者ならマスターさえ殺すスパルタクスからも「圧制者のようでいて圧制経験のない者」と見なされている。

総じて、(魔術師としてはともかく)保護者としては無能どころか非常に優秀な人物。



物語での活躍

初登場は序章:「序/2017年 12月」。
自信満々で登場し、尊大な振る舞いと噛ませにしか見えないビジュアルで、また早々に退場するのかと一部で声が上がる…と思いきや、
コヤンスカヤの口車に乗ったとはいえ躊躇なくムジーク家の全財産をフル投入して全利権を買い占め、カルデアの分裂を阻止する超ファインプレーを披露。
更に魔術師にありがちな現代技術への軽視が無く、旧スタッフの再就職先も斡旋、組織を人体にたとえ、全体の在り方や連携の重要性を説くなど只の小物では無いことを見せつけ株を回復している。
そして案の定コヤンスカヤ及び言峰にあっさり裏切られるが…


ああ……いたい、いたーい! やめろ、やめてくれ―――ぃ!

くそう、今まで何もいいことがなかったのに! やっと、やっとここで成功できると思ったのに……!

どこまで行っても私の人生はどん詰まりなのか、チクショウ、チクショウ…………っっっ!

死にたくない、まだ死にたくない! だってそうだろう、私はまだ、一度も、一度も―――

一度も、他人に認められていないんだ! まだ誰にも、誰にも愛されていないんだよ……!


と号泣しながら放送室で本音を吐露。
このとき主人公一行は、生存メンバーの見殺しもやむなしと見て脱出しようとしていたが、この言葉は同じ悲鳴を上げながらオルガマリーを目の前で奪われた主人公たちを奮起させるには十分だった。
大きな危険を冒し、犠牲者も出たが主人公達に助けられ、その後なし崩し的に生き残ったカルデアスタッフと共に新生カルデアの司令官として着任した。
なお扱いに困ったのかホームズを経営顧問に任命した際はマシュに正気を疑われた。
というか、ホームズよりゴルドルフの方が多分経営者としては上であろう……

その後、初の異聞帯であるロシアに到着すると、肉の変換魔術式によりカルデアの食事環境を一転させメンバーの餓死の危機を回避するファインプレーに成功。
結果何だかんだでカルデアでの確固たる地位を手に入れ、優先的に旨い食事を食える権利をもぎ取り、
クリプターであるカドックに憎しみを抱きながらも、私情を抑えてイヴァン雷帝に対抗すべく共闘を受け入れる柔軟性を見せ臆病ながら指揮官として活躍する。

その後も…

本編にて

  • 捕虜であるカドック「奴とて若者!ならば私特製のトロットロのカルボナーラを振舞って陰気な顔色をひまわり色にしてくれる!食欲には勝てん!(要約)」
    あまりに斬新すぎる尋問方法を何の疑いもなく自信たっぷりに考案
  • 奇襲を仕掛けてきたシグルドを迎撃しようという空気になったシャドウボーダーにて、空気を読まず即座に虚数潜行による戦闘回避を命じる。
    (これは結局シグルドに阻止されて逃げ切れなかったが)
  • シグルドにはマシュもホームズも勝てないと見るや、独断で躊躇なくペーパームーンを綿袋に入れ、手渡しで贈呈しつつ命乞いをしてシグルド撤退の大きな切っ掛けを作る
    • 結局主人公とマシュが退かなかったため無謀にも戦闘することにはなった。
      が、結果的にこの行動がカルデア側の死者をゼロに収めるという超ファインプレーとなった。
    • なお新所長の奇行を見たシグルドは流石に困惑していた。
    • シグルドのマスターであるオフェリアも困惑していた。
      「雑な扱いをして破損でもさせてやいないか」と本気半分の軽口でシグルドを出迎えたら、破損しないよう綿袋に梱包されたペーパームーンを渡されたため。
  • 打つべき手を打ち尽くした上でとはいえ、マシュにスルトの攻撃を防がせようとする采配(成功率は非常に低かった)に怒り狂い、ホームズに「殴ってやりたい」と詰め寄る
  • 優しくも過酷な異聞帯北欧の世界観に哀しみと憤慨を見せ、別れの際には消えゆく異聞帯の人々を考え暗く落ち込む
  • 彷徨海内部にカルデアベースが作られた際、少しの手違いで新所長のマイルームはお預けとなってしまったが、
    不満は言いつつも他のスタッフの個室を横取りすることなく、大人しくドックで寝袋生活をしていた
    • その理由の一つが、深夜の夜食と称した盗み食いが出来るからであるが、これがまたしても主人公の命を救うというファインプレーに繋がった。
  • コヤンスカヤの毒殺作戦に引っかかり点滴でしか栄養が取れない状況になるが、かなりギリギリまで隠し通す
  • 主人公とゴルドルフのどちらかが解毒剤を飲めると言う段でじゃんけんで飲む方を決め、わざと負けようとする
  • インド異聞帯にて、とある場所へたどり着くために主人公達一行を乗せシャドウボーダーを運転
    敵の妨害が凄まじすぎる中、アドレナリン全開でシャドウボーダーを操縦。
    周囲の助力もあり無事に目的地近くまでたどり着く。
  • 満身創痍なのに令呪で宝具を使って消滅寸前のオリオンに「自分の責任である」と主人公をかばう
  • 敵サーヴァント、かつ極めて暴力的な性格であるカイニスを何やら瀕死の状態で発見した際、拘束もせず「危険なのはわかっているが戦力不足の中で自分にできることはこれしかないから味方につける」という理由で保護・治療。
    • 交渉材料は自作のフワッフワのクロワッサン
    • ところが弱みにつけ込みたかったのにカイニスの回復が思ったより早かったせいで、カイニスがその気になれば今すぐゴルドルフどころかボーダーごと殲滅可能という交渉もクソもない状況で1対1の交渉をすることに。
      「自分がコヤンスカヤらを連れてきたことで汎人類史終了」「人理焼却に何の責任もないカルデア職員をなじり邪魔した」ことに責任を感じ、「人類の裏切り者・卑怯者にはなりたくない」と吐露。
      結果、カイニスを口説き落としてカルデアの味方に付かせる。
      自分で引き込んだ災厄だが、実際カイニスの加入がなければ戦力的にもキーアイテム的にも詰み必至だったので超・超・超ファインプレーと言うほかない。
+ 最新章ネタバレ
  • コヤンスカヤの残した品を捨てることができず持ち歩いていた。本来ならコヤンスカヤに再度狙われかねない危険な行為だったが、結果的に大ピンチにコヤンスカヤが救援に現れ、九死に一生を得る。
  • 型月最強生命体であるORTとの勝ち目のない戦いに向かう汎人類史が目指すべき理想の人類と言えるディノスたちに「彼らが血を流す必要は全くない!ないだろうがーーーーー!」と絶叫。


イベントにて

  • 『サーヴァント・サマー・フェスティバル!』ではチョイ役として登場。
    時期的には主人公達と出会う前。
    視察ついでもあるがホムンクルス達に慰労としてハワイ旅行をプレゼントして来たとの事。そのまま何も知らずハワイ旅行をエンジョイしていたようである。
  • 正式に初出演となった『閻魔亭繁盛記』にて、新年の挨拶の後に主人公とマシュにお年玉をくれる。彼は年末に赴任したため、恐らく赴任前から用意していたのだろう…
    • 「追い詰められた者の気持ちが分かる」という理由で閻魔亭で大失態をやらかした蛇庄屋を庇い、自らの責任にする。
      • 主人公たちはおかげで閻魔亭で働くはめになったが、蛇庄屋はゴルドルフに多大な恩義を感じており…
  • 『徳川廻天迷宮大奥』にて、ビーストに素手で殴りかかる。
    • 新所長はそれまで洗脳されていたので状況が飲み込めなかったが、「主人公が敵を見るような目で見ていた」というだけで即座に攻撃。
      その攻撃は避けられたものの、意外すぎる行動は後の逆転の一手に繋がった。
  • 『レディ・ライネスの事件簿』にて、エルメロイⅡ世がマスターを危険に晒す手段しか取れなかったことを詫びた際には彼を咎めることなく、
    彼を含めた帰還した面々に手製のパンケーキを振る舞おうとする。
    本人曰く「全力だったんだろうからそれ以上を要求しても意味がない」
  • 『水着剣豪七色勝負』では、ツッコミ節を全開。
    自分を主人公の姉だと思い込んでいる聖女に対抗すべき、自分を主人公の母だと思い込んでいる影の風紀委員長を説得すべき作戦会議を行っているときに
    「悪夢だ」「なんだこれ地獄かね?」と(普通なら当たり前の)ドン引きリアクションをし、脳がパンクする前に逃走(厨房へフレンチトーストを作りに)した。
    • この「なんだこれ地獄かね?」のシーンの画像は、清姫の「好き!!(挨拶)」などと並んで使い勝手の良いレス画像として掲示板などで多用されている。

など、隠しきれない人柄の良さと、危険を絶対に回避する、能力を超えた無茶ぶりはしないという指揮官としての有能さを発揮。
その人徳はスカサハ=スカディも含めた北欧の人々から(体形を除けば)非常に好感と親しみを獲得している。
ちなみに人物紹介冒頭の「貴族主義、選民思想の権化」という自称は北欧異聞帯で言ったものだが、その直後に続いた話の内容は貴族主義とも選民思想とも全く関係のない人情味溢れた内容。
世のマスター諸氏に至っては「なんでこの人は出る度に一々好感度をあげまくるのか」と不思議がるほど。

人間関係

カルデアのマスター。
「未熟なマスターなど不要」(+一般人を危険にさらせない)という判断から問答無用で退職させるが、カルデア制圧に際して命を救われ、共に旅立つことになる。ロシア浮上時点では実績の評価と疑念が悪い方向に混ざった態度だったが、戦いの中で真っ当に評価し労う様になった。
比較的、自身と感性の近い人物として見ているが、魔術師の名家出身で苦労人とはいえ実戦や命の危機を味わった経験の少ないゴルドルフと、
一般人ながら数々の異常事態、命の危機を乗り越えた実戦経験豊富な主人公とではやはり感覚は違った。
窮地の際には命懸けの行動も躊躇いなく実行し、サーヴァントの眼前ですら平然と啖呵を切る主人公の姿を見てドン引きすることもあれば、
命知らずな主人公を怒鳴り散らして制止したりとロマニとはまた違った司令官として接している。

カルデア所属のデミサーヴァント。
これまでの付き合いがない故か、彼女のことは良くも悪くも戦力としてはそこまで深く見做しておらず、彼女の存在に頼り切らざるをえない状況そのものを忌み嫌っている。
そのため、主人公以上に我が身を顧みないマシュに対しても同様に見咎める立場となる。
ゴルドルフ程度の振る舞いで人を嫌うマシュではないし、自分に目上としての敬意を払ってくれる貴重な人物であるマシュにゴルドルフが不満を抱く理由もないため、強い繋がりはないがある種安定した関係。

カルデアのブレインを担う天才その1。
カルデアの生き残りとして、司令官権限で現カルデアの技術顧問に指名。まあ元々そんな仕事だったし。
ゴルドルフの安全第一主義の思想はダ・ヴィンチちゃんにも好評。
ダ・ヴィンチちゃん曰く「君って能力以上の事は他人に求めないよねぇ?」
基本的にゴルドルフは彼女に振り回されたり丸め込まれたりえいえいされたりする立場だが、
アトランティスではひょんな事から彼女に整体を施す事になり、極度の運動不足(ボーダーに神経接続するので肉体を動かさない時間が多すぎる)
の彼女にトゥール仕込みの独自整体術を施した結果ダ・ヴィンチちゃんは珍妙な鳴き声を上げて悶絶していた。

ちなみにゴルドルフが整体を習う事になった理由は寿命が近づいて肉体の稼働が悪くなってきたホムンクルスたちの要求に沿ったためであり、
それを考えると何やら不穏な一幕でもある。

なお、先代ダ・ヴィンチちゃんが死んだ際には「いっちょまえに殉職」と評し、口は悪いながらもその働きを見下してはいなかった。


カルデアのブレインを担う天才その2。他に適切な役職も思いつかなかったのかカルデアの経営顧問に任命した。
ゴルドルフ自身は世界の危機に慣れ気味なサーヴァントや主人公とは異なる視点で意見を述べており、ホームズがゴルドルフの発想に関心を示すこともある。
逆に、自身の頭の中で安全が計算されているなら周囲への詳細な説明なしに命を危険に晒すような博打に見える行動を他人にやらせることもあるホームズに対し、
危険に見える行動はしっかり司令官権限でストッパーをかける事もある。


シャドウボーダーの運転とモニタリングを担当するカルデアの部下。
オッサン呼ばわりされていることと、自分にドライバースキルがある事から若干当たりがきつい。
ゴルドルフは「ピカタ君」「カルパッチョ君」など度々変な言い間違いをしている。*4
ゴルドルフの素っ頓狂な言動に対するツッコミ役も担当。

  • その他のシャドウボーダースタッフ
彷徨海の寝袋生活中に全員の名前を挙げ、彼らの彷徨海内部での待遇をしっかりと把握している様子。

毎朝ベーコンを奪われているようだが、なんだかんだで邪険にはしていない様子。
フォウからは完全に舐められている。
だが、ゴルドルフがコヤンスカヤの毒によって消化器官をやられ、食事が取れない状況に陥っていることが判明した際には、
「……キュー……ベーコ、キュー……」と、今後のベーコンのことを心配するような鳴き声も発している。
カルデア内部にも「信をおけない者がいる」ことが示唆され、その正体がさまざまに考察されているが、ゴルドルフはフォウが懐いたりビーストが全く警戒しないなどの事実から真っ先に外されることが多い。

  • トゥールⅣ型
教育係のホムンクルス。
一方的に相手を丸め込む嘘は言えないように躾けられたり、上記の独特な思考回路を構築させた立役者。
ゴルドルフによると性格はあのナイチンゲールそっくりだとか。一度も褒めてもらったことがないらしい。
ちなみに、ホムンクルスたちをハワイへのバカンスに連れて行ったことが判明しており、ムジーク家のホムンクルスへの扱いは普通にホワイトであった。
Fate/Apocrypha』の設定ではトゥールを含めたホムンクルスたちは短命であり、FGOでも同様の設定ならば既に死亡していると思われる。*5

ゴルドルフが私財をはたいたカルデアを凍り付かせた張本人。
仇敵と見定めてはいたが、カドックを庇って消滅したアナスタシアに対しては「その一点は評価する」との言葉を残した。
仇敵であれ忠誠心を評価する姿勢も、サーヴァントを礼装の延長程度にしか見ていない貴族主義の魔術師とは一線を画している。
後に捕虜となったカドックに対しても拷問どころか前記したやたらと優しい尋問を考えている。
最終的にカドックはカルデアの魔術師として復帰するが、サーヴァント召喚こそ許していない(カドックにもその気がない)だけでほぼ自由な行動を許している。

父親。
ゴルドを知っていれば一見して血がつながっているのに気づくだろうが、父親が明示されるのは2章である。
ムジーク家が時計塔で一定の地位と財力を持っていたことからして、FGO世界ではユグドミレニアを名乗ることは無かったようだが、
教育方針やホムンクルスの扱いからして何らかの転機があったと思われる。

Fate/Apocrypha』の世界では優秀なサーヴァントの召喚に成功しながら失態を繰り返し、作者自身2巻で退場させる予定のキャラだったが、
サーヴァントを失って吹っ切った後は誠実なツンデレ親父として立ち直り、ただの無能ではない様子を見せた。
ゴルドを知っているファンからは登場した時点から「無能かもしれないが悪人ではない」と予想されていた。
作者もとっとと死なせる予定のキャラ(とその息子)がここまで出世するとは思わなかったことであろう。
ちなみにアニメ版Apocryphaのラストでゴルドルフが父親のゴルドに魔術の指導を受けているシーンがチラッと映っている。

また、『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』第9巻で彼と同じく法政科に所属する魔術師・化野菱理から
「箔付けのために大金を積んで入ってきた、魔術師として多数派とは言えない後輩」が居ることが仄めかされており、
実際にアニメ版第3話においてホムンクルスたちと共に法政科の職務を遂行する姿が描かれた。
BD2巻の特典ボイスドラマ「オーガニック・ミートと電気ウサギ」では、この時点では新人であったらしいことがフラットたちの雑談で語られている他、
カウレスはゴルドルフの名を聞いて「似た名前の親戚がいたような気がする」とコメントしている。

  • カイニス
オリュンポスにおける説得の件から何だかんだで良好な付き合いが続いている模様。
オリュンポスで説得されて味方に付いた際も、その背後にキリシュタリアの思惑も絡んでいたりするのだが、カイニス個人は明らかにゴルドルフという人物を認めている。説得で提供されたクロワッサンも実際に食べて「美味い」と感想を述べている。
カルデアのサーヴァントとして召喚された後も、カイニスはこれらの記憶を持ちこしているため、ゴルドルフには何だかんだ好印象を持っている。クロワッサンは後に作り方を教わったらしく、バレンタインイベントで「カイニスにチョコをあげる」と貰えるお返しはクロワッサンである。
2021年夏イベではカイニスは水着霊基になったが、「カルデアの臨時保安要員として雇われた」と言う理由で夏のキャンプに参加するため。具体的に言うとゴルドルフ個人のボディーガードであり、ストーリー中ではゴルドルフが主人公らと行動を共にしているのでカイニスもついてくるが、二手に分かれなければならない場合などは基本的にゴルドルフについていく。また、この頃では『ゴッフ』と愛称で呼ぶ

カルデア買取に当たって雇ったPMCの社長……の皮を被った何か。
手酷く使い捨てられた後も彼女にお守りとして持たされたルージュを肌身離さず持ち歩く等、はっきり敵と見做しながらもどこか割り切れないものを抱えていた。
それ自体はコヤンスカヤも計算ずくだったが、「ツングースカ・サンクチュアリ」における因縁の清算は彼女を以てしても予想外だった模様。


余談

◆劇中で彼の他に笑顔をひまわりにたとえたキャラは、マリー(お姫さま)、アビゲイル(少女)、ナーサリー(幼女)の3名。

◆2018年の3周年フェスで彼の名を冠した牛串が出店で並び、一品だけ真っ先に完売し話題を呼んだ。

◆「ふとっちょ」「気が弱くて一見無能ぽいが人が好く責任感はある」「部下からの評価は非常に高い」「よく見ると実は能力もそれなりにある」という点からHELLSINGシェルビー・M・ペンウッド卿を思い浮かべる人も多い。



少なくとも新規の項目がひとつ!謎の魔術師――おそらく異聞帯以降の重要人物、
その正体は明確!であればまずは追記・修正の一手しか私には考えられん!

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最終更新:2024年03月21日 16:06

*1 「Strange Fake」では法政科と明言

*2 それも毒を含んだ魔獣の肉という通常食べられない代物

*3 ナビゲート役のキャプテンとの連携の結果でもあるが

*4 「西洋料理の名前」で覚えた結果と思われるが、最近はもはや食品ですらない言い間違いもしばしば。

*5 ゴルドルフは「人の形をした者との死に別れの辛さ」を吐露したことがあり、トゥールのことではないかと推測されている。