屍姫

登録日:2018/7/25 (水) 12:50:00
更新日:2022/03/25 Fri 22:58:38
所要時間:約 5 分で読めます





屍を殺す為だけに用意された不死殺しの屍―――…


人はそれを畏怖と憐憫と侮蔑と嘲笑を込めて…「屍姫」と、そう呼ぶわ








【概要】


『屍姫』とは月刊少年ガンガンで2005年5月号から2014年9月号まで連載されていた漫画作品。作者は赤人義一。藤崎竜の屍鬼は関係ない。

強い未練によって動く死体「屍」、そして遥か昔から屍から衆生を守って来た「光言宗」の僧侶と、彼らと契約を交わした屍でありながら屍を狩る少女たち…「屍姫」。
星村眞姫那もまた屍姫として戦う少女の一人だった。


アニメ化もされ2008年10月から12月までは『屍姫 赫』、2009年1月から3月までは『屍姫 玄』のタイトルで放送されたが、ガンガンなので当たり前にオリ展開へ…
当時のガンガンアニメということでソウルイーターと同じく、主役ヒロインが新人声優の棒読みだったことが悪い意味で有名。ブベッツオ




【登場人物】


  • 星村(ほしむら)眞姫那(まきな) cv秋山奈々(テレビアニメ)、沢城みゆき(ドラマCD)
主人公。作中ではほとんど「マキナ」表記。
七星に家を襲われ自身も殺されてしまうが、素質を認められたことで屍姫になる。
契約僧は田神景世→花神旺里。「呪い」は対七星特化のブーストであるため、七星以外にはほとんど効果が無い。

マキナの契約僧。依海市・八名津市地区の守護を務める少僧正。
ほぼ荒寺状態だった世空寺の立て直しと、光言宗系児童福祉施設「大麟館」の管理・運営が仕事であり、本来なら契約僧となる人員ではなかった。
幼少時のオーリを拾い、大麟館で預かり育てたのもこの人。

  • 花神(かがみ)旺里(おうり) CV羽染達也
もう一人の主人公。作中ではほとんど「オーリ」表記。
特殊な出自から人間としての常識・情緒に乏しかったが、景世の影響で徐々に真っ当な人格を取り戻す。
16歳の誕生日にある事件に巻き込まれ、マキナの二人目の契約僧となる。

  • 送儀(そうぎ)嵩柾(たかまさ) CV川島得愛
イツキの契約僧。景世の後任として依海市・八名津市地区の守護を任された少僧正。
高校生の時に送儀家の世襲僧名「弦拍」を継いだが、当時は光言宗についてもほとんど知らなかった普通の少年だった。
19歳で守護に就任した若手のエリートであると同時に、オーリにとっては歳の近い光言宗の先輩役。

  • 山神(やまがみ)異月(いつき) CV中村知世
嵩柾の屍姫。作中ではほとんど「イツキ」表記。
屍を倒すことで天国を目指すというモチベーションは一般的であるはずが、登場する名有り屍姫たちが自身の未練優先であるため逆に異色の存在。
嵩柾とは元々強い僧を求める打算で強引に契約したが、いつしか恋心へと変化していった。






【用語】


未練と妄執によって動く死体の総称。驚異的な身体能力・再生力を持ち、脳以外の負傷ならすぐに再生する。ある程度知性は残っていても理性は消えているので大いに危険である。
自分が死んだ場所や未練に関係する場所、もしくは、多くの人間の死・不幸の集まる「忌土地」を好む傾向がある。
再生力は高いが不死ではなく、通常の個体は数年で自然消滅する。が、稀に強い未練を己の「性」に変質させ生き続ける強力な個体が存在する。
彼らは「呪い」と呼ばれる特殊な能力を備え個々人で異なる超常現象を引き起こすことができる。

  • 大群(おおぜいのけがれ)
協調性に乏しく単独行動が主な屍にも稀に強力な屍をリーダーとする「群れ」が現れる例がある。大群はその中でも「教主」数名を抱える最大規模の群れであり、「屍の王」復活と「死の国」の建国を目的としている。後に「七星」もその傘下に加わった。

北斗を頂点とする、屍の間でも特に高い知名度を誇る群れ。詳細は個別項目へ。

  • 屍姫
光言宗が未練ある死体を使って作った屍殺しの少女たち。畏怖と憐憫と侮蔑と嘲笑を込めて「屍姫」と呼ばれる。
基本的には屍と同じ能力を持つ存在だが、「人類を屍から守るために戦っていること」、そして女性しかいない点が異なる。
後者の理由は、そもそも元となった術法が光言宗開祖が亡くなった一人娘のために作り上げた術だったが、弟子たちにその全てを理解できる者がいなかったため、不完全な術として運用せざるをえなかったから。その為屍姫になれるのは開祖の娘と似通った身体的特徴や、星の巡りなどが近い死体に限られる。

屍と同等の身体能力・再生力を持つものの見た目は人間そのもので、体温もあれば傷つけば血を流し、食事・睡眠・排泄といった生体活動を行う等ほとんど人間。
契約僧から距離が離れると回復能力が下がり、契約者の死は彼女ら自身の死と直結している(この関係は強い縁であり契約者は互いの居場所探知する等応用がある)など、通常の屍とは異なる点も多い。
108人の屍を殺せば天国へと行けるとされる。

  • 光言宗
大元帥系真言密教の一派に属する架空の宗派。1100年の歴史を持ち信徒数は約600万に及ぶ。開祖は光輪太樹。
裏の役割として屍姫と協力し屍を狩っているが、彼女らへの印象は僧によって様々。愛知県山磨市に本山を置く。
組織の上位から大僧正・権大僧正・僧正・権僧正・少僧正・権少僧正・大僧都・権大僧都・僧都・権僧都・少僧都・権少僧都・大律師・律師・権律師という僧階が定められている。

教義解釈や組織の運営方針を巡って、屍姫を使って屍と戦う「修法派」と実務全般を取り仕切る「衆生派」という二大派閥に分かれている。

  • 光言宗偉家十聖
光言宗開祖の高弟十人の末裔たちで、神生(かみう)紫央(しおう)高峰(たかみね)荒神(あらがみ)土門(つちかど)(あおい)総角(あげまき)(しるべ)宮宮(ぐうみや)星村(ほしむら)の十家のこと。
いずれも高位の僧を輩出してきた名家だが、物語開始時点で星村家が断絶している。

  • 屍法姫(しほうき)教典(きょうてん)
偉家十聖の家に代々引き継がれてきた秘奥。未練ある死体から「屍姫」を作り出す技術が記されており、光言宗最大の禁忌であると同時に最大の秘儀でもある。
この教典を独占している事実こそが、十聖を他家と隔絶させている。











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最終更新:2022年03月25日 22:58