カウンター(技)

登録日:2018/07/08 Sun 02:59:39
更新日:2024/04/05 Fri 23:11:31
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『カウンター』とは、相手の攻撃に合わせてこちらから反撃を行うこと。
カードゲーム等におけるカウンターについては「カウンター(カードゲーム用語)」の項目を参照。



◆概要

元来は、主に格闘技や軍事・政治などで多く使われる用語。
「カウンターアタック」であれば、失地回復を目的とする限定攻撃であり、
「カウンターインテリジェンス」であれば、外国の敵意ある情報活動を無効にするための防諜活動を指す。

格闘技やゲームなどで使われる場合は、単なる「反撃」ではなく、
相手の攻撃に対して合わせるように瞬時に攻撃をすることで、攻撃に集中して薄くなった相手の守りを突く技
を指すことが多い。
類義語:返し技、逆襲技

反射技」との違いは「相手の攻撃を(往々にして自分が何もせず)そのまま返す」のではなく、「相手の攻撃によって生じる隙に自分の攻撃を叩き込む」こと。
そのため、ドラクエの「やいばの鎧」のように攻撃を仕掛けてきた相手に反撃のダメージを与える能力は基本的にこの項目では扱わない。
まぁ、実際のところは用語は混同されて使われることも多々あるが……。
(後述のポケモンのカウンターなんて名前だけで完全に倍返しや反射技である)


◆現実世界でのカウンター

・ボクシング

相手のパンチに対し、交差するようにパンチを重ねる技を「クロスカウンター」と呼ぶ。
日本において「反撃」の意味でカウンターという単語を広めたのは、恐らくこの技を積極的に作品内で用いた「あしたのジョー」であろうことは間違いないだろう。
主人公の矢吹丈の得意技であり、ノーガードで相手の攻撃を誘ってタイミングよく決めることが多い。
作品中盤でジョーへの対策としてウルフ金串がクロスカウンターのパンチを咄嗟に払いのけてさらに大きなカウンターを決める「ダブルクロスカウンター」を生み出した。

なお、あしたのジョー作品内では「向かってくる相手の勢いを利用することで威力が2倍になり、さらに相手の手を跳ね上げることで(ダブルクロス)さらに2倍になる。それに対してまた重ねると(トリプルクロス)さらに2倍…」と解説されていたが、実際の所本来のクロスカウンターは相手の勢いを利用して威力を増す技ではない。
その影響が皆無ではないが、どちらかというと攻撃に集中することで防御がおろそかになった相手の顎を狙うことで、ノックアウトを引き起こす、という技である。
ボクシングにおける基本中の基本の戦術である。

創作世界でのその他のカウンターボクサーとして
はじめの一歩の宮田一郎(体重を乗せるジョルトカウンターなど)や沢村竜平(デンプシー破りなど)
リングにかけろのゲーリング(ジェットアッパーへのジェットアッパー)やヒムラー(スペシャル・ローリング・サンダーに対するスペシャル・クロス・カウンター)
ろくでなしBLUESの前田太尊(渡嘉敷対策のライトクロス)
などがいる。

・サッカー

攻め込んで来た相手からボールを奪い取り、相手が守りを固める前に即座に攻めに転じることでゴールを狙う。
後方で奪ってそのまま長駆走るか、ロングパス一本で一気に敵陣に切り込んででゴールを目指す「ロングカウンター」と、
前線で積極的なプレッシングでボールを奪って攻勢に出る「ショートカウンター」がある。
攻勢に出ているチームは、ディフェンダーも前に出ていることが多く、そのまま反撃すればゴールを狙いやすいことが多い。
そのため、サッカーの基本戦術の一つにも数えられる。
ただし、カウンターを主戦術とすると「待ち」の姿勢が強く出てしまうため、見ている側からするとあまり面白くない。そのため、「状況を読んでカウンターに打って出る」ことはあっても「積極的にカウンター狙い」というチームはあまりない。


◆フィクションでのカウンター

・カウンター(ポケットモンスター

かくとうタイプの技の一つ。
相手から受けた物理攻撃を、受けたダメージを2倍の威力にして返す。

上述したように、「返し技」であるカウンターの定義からするとやや微妙なところ。

使い手の能力に全く依存しないのが最大の長所であり、相手の強力な物理攻撃を受け止めることで強烈なカウンターを食らわせられる。
特に莫大なHPと極端に低い防御力の合わせ技により、かくとう技で仕留めそこなったハピナスがこれをぶっ放していたことが有名。
きあいのタスキ」と組み合わせて一矢報いるような形で、意外なポケモンに狙われる事例もある。
かくとうタイプであることが弱点であり、「物理型のゴーストタイプ」に対しては手も足も出ない。
幸いゴーストタイプは特殊偏重のタイプであり一致物理技を使うゴーストはを除いてマイナーなので、そんなに気にすることはないが。
なお、初代では「ノーマルタイプとかくとうタイプにだけ反応する」という微妙な仕様。
かくとうタイプの技需要が当時皆無であり、ノーマルタイプは一応はかいこうせんが大流行していたが、はかいこうせんをまともに受けきれるポケモンがほとんどいなかったのでやっぱりイマイチ使い道はなかった。
タマムシデパートのカウンター担当から貰えるわざマシン18で習得可能という微妙な駄洒落。

特殊技に反応する特殊技版カウンター「ミラーコート」もある。
こちらはエスパータイプラグラージなどに使わせるのが有名。
なおこちらは特殊型のあくタイプに対して手も足も出ない。あくタイプも物理型ポケモンが多いのが救いか。
当然、あく・ゴースト複合には両方無効。こいつらは基本サポート型だけどね。

はがねタイプの「メタルバースト」、あくタイプの「ほうふく」は無効タイプが存在せず、さらに物理特殊どちらでも返すことができる。
しかし倍率は1.5倍しかなく、さらに優先度0である。つまり相手より先に行動してしまって失敗する可能性あり(カウンターとミラーコートは優先度-5なので基本的に後攻を取れる)。

なお習得を初代の技マシンかRSEの教え技に頼っていたポケモンが大半のため、それらの種族は現在レートでカウンターを使えなくなっている。
また、ソーナンス系統とナマコブシは攻撃技をカウンターとミラーコートしか覚えない。*1

アニメでは主にロケット団のソーナンスが使用する。こちらは描写的に反射技である。

サガシリーズ

初代の頃から「クロスカウンタ」という技、「うらみのつるぎ」というカウンター専用武器が登場し、受けたダメージ×αか、使用者の力(攻撃)のいずれか高い方のダメージを敵にお返しすることができる。
また、「さわると●●」という系統のカウンター技も存在し、こちらは直接攻撃をしてきた敵にダメージもしくは●●に入る状態異常を与える。
ロマサガシリーズ以降のカウンター系の技は複数の武器種にまたがって登場。確率で敵の攻撃を無効化し、一方的にダメージを与える。
相手の防御力を無視するという特性も強力で、味方が使っても頼もしいが敵が使うとどんなに防具を固めても即死しかねない恐怖の技と化す。

・零式防衛術「因果」(「覚悟のススメ」

最終格闘技「零式防衛術(ぜろしきぼうえいじゅつ)の奥技にして主人公・葉隠覚悟の最も得意とする技。
その本質は「先方の揮う威力の枕を抑えることでその威力を返す」神域のクロスカウンター。
相手の攻撃力が高い程にその効果は増大し、耐久力・生命力共に通常の生物の範疇を逸脱した生体兵器「戦術鬼」すら一撃で必滅に導く破壊力を持つ。
単純な拳による一撃因果直突撃(いんがじきづき)だけでなく、
蹴り技の因果直蹴撃(いんがじきしゅうげき)
体当たりの形で放つ因果肉弾(いんがにくだん)
左右の拳を同時に叩きこむ因果双拳(いんがそうけん)
などあらゆる状況下で放つことが可能。

天地魔闘の構えドラゴンクエスト ダイの大冒険

同作のラスボス大魔王バーンが扱う必殺のカウンター技。
天、すなわち必殺の手刀「カラミティエンド」。
地、すなわち炎を纏うほどの超高速の掌底による防御「フェニックスウィング」。
魔、すなわちバーンの操る最強のメラゾーマ「カイザーフェニックス」。
この3つの最強技を攻め込んで来た相手に寸分の狂いもなく同時に叩き込むという大技。
作者曰く、「ラスボスにありがちな3回行動を漫画で再現した」。
なお、作中で主に披露したのがこの組み合わせというだけであり、その気になれば他の組み合わせで放つことも可能であると思われる。

ラスボスの必殺技がカウンターというなかなかありそうでなかった展開である。
これは「あえて余裕を以って相手の攻撃を受け止めた上で、真正面から、一切の小細工抜きに、純粋な力量の差だけで相手を叩き潰す」というバーンの矜持もあっての構えと思われる。
たまにある誤解として「カウンターが最強技ならほっといて逃げればいいじゃん」というものがあるが、天地魔闘の構えはあくまで「バーン様が力量を認めた相手に敬意を持って披露する、正面切った決闘の構え」に過ぎないため、仮に無視したところで、構えを解いてバーン様の方から別の技を繰り出すだけである
当たり前だが、大魔王からは逃げられないのである。

実は、全ての技を放った直後一瞬だけ体の動きが硬直するという欠点がある。この欠点は本人も気付いていなかった
どんな相手であろうがこの構えを前にして打ち破れなかったことはない…という事であり、この技を同じ相手に何度も見せる事態そのものがバーンの想定外だったのである。

龍巻閃(りゅうかんせん)るろうに剣心

緋村剣心が使う飛天御剣流の技の一つ。
相手の攻撃を半身で躱しながら即座に背後に回って斬りつける。
技そのものはカウンター一本というわけではなく、単体でも使用可能。
ただし、やはり相手の攻撃に合わせて使った方が決まりやすいようである。

・三種の返し球(テニスの王子様

不二周助の扱うカウンター技。
トップスピンに対する返し球「つばめ返し」、スマッシュに対する返し球「羆落とし」、逆風(?)に対する返し球「白鯨」の3種。
割と実現できそうだな、という気がするあなたはテニヌに毒され過ぎています(まぁこの作品に登場する技の中では比較的リアル寄りな方ではあるが)。
とりあえず、プロなら平均200㎞に達するスマッシュにノーバンで追いつく脚力がないと羆落としは無理なのだが……。

その後全国大会ではそれぞれ「鳳凰返し」「麒麟落とし」「白龍」に進化した。

高町ヴィヴィオ魔法少女リリカルなのは

格闘選手としての戦闘スタイルは「カウンターヒッター」
打点の読めないジャブで攻めた上で相手に打ち合いをさせ、そこで発生する弱点めがけて反撃するのが基本戦術。
相手にある程度攻撃させることが前提のファイトスタイルの上、ヴィヴィオ自身の肉体はタフではない。
それで勝ち進むためには、「神眼」と呼ばれるほどにギリギリを見切る技術が求められる。
ヴィヴィオは持ち前の度胸と必死の鍛錬でそれをものにした。

鬼鏖(キオウ)ケンガンアシュラ

作中に登場する武術「二虎流」の奥義。
操流・火天・水天・金剛の4つの型に分類される二虎流において唯一全ての型を利用する技で、
相手の攻撃を受け流し(操流)、脱力した体の中を通過させ(水天)、同時に最適な間合いをとり(火天)、通過した力を上乗せした打撃を叩き込む(金剛)。
ただの反撃ではなく、反射の要素も含まれる。
決まった形を持たないカウンターで理論上はあらゆる場面で繰り出すことが可能。
相手の攻撃を最大限利用するという性質上攻撃を受け止めるための操流ノ型と水天ノ型が特に重要視され、受けきれなかった分のダメージは内臓に響く。

・虎王(餓狼伝)

バキシリーズにも輸入された竹宮流の奥義。
基本的には相手の腕を極めつつ脳天と顎を挟み蹴る形式であればそう呼ぶ。
構造上突っ込んでくる相手に仕掛けることは十分効果的であり、そういう描写も多い。

バキシリーズのカウンター技

高速前転による幼年編範馬刃牙のカウンター蹴り
に対する更に速い範馬勇次郎の胴廻し回転蹴り
意を消しきった愚地独歩の菩薩の拳
相手の勢いそのまま+αで弾き返す渋川剛気の合気
愚地克巳のマッハ突きへの烈海王による至近距離での返し技
相手の攻撃を無効化し続け、時に勢いそのまま自分の攻撃に転換する郭海皇の消力(シャオリー)
全状況対応型ボクシングとしてカウンターも多用するマホメド・アライJr.
虎王、0.5秒の無意識を利用した返し、その他もろもろのカウンター技を体得した現在の刃牙
などがある。

・灘神影流(タフシリーズ

同作のメイン武術で、返し技と呼べるいくつかの技がある。
相手の勢いに対して正中線への両手突きで菩薩の痕を残す菩薩拳(菩薩の拳じゃないよ)
タックルに対し膝蹴りを下から打って後転してマウントを取る釘車
自分の気圏に触れた相手に対する高速の蹴りのコンビネーション夜叉燕
などが該当する。
なお、攻撃のエネルギーを体内で流して返す波濤返し系統は反射と言うべきであろう。

・龍炎覚(エピックセブン)

覇者ケンのスキル。
回し蹴りを連続で当てながら相手を浮かせる技(派生元のケンの天舞脚と同じ動き)で、
性能面では相手からのクリティカル攻撃に確定でこの龍炎覚で100%クリティカルのカウンターを繰り出す(通常攻撃、ミスに対しては30%で通常攻撃カウンター)。自分のHPが減っているほどダメージが上がる効果も持ち、対人戦でのトップメタ要素の一つ。

というのも、対人戦では攻撃要員はクリティカルを出さないほうが珍しいため、そちらに対しては実質反撃率100%、デバフ要員もデバフ技は攻撃を伴うものが殆どなのでクリティカル最低保証の15%以上の確率でこのカウンターが飛んでくる。
威力が高い上に、特性上本来攻撃要員に求められる攻撃力・クリティカル率・クリティカルダメージ・スピードの4つのうち、クリティカル率・スピードを切って、その分リソースを火力や耐久力に回せてしまう。
デバフで行動不能にしそこねた場合も強力だが、特に危険なのが攻撃要員でトドメを刺し損ねて強化された状態。こうなると大抵の相手を一撃で葬る火力となる。
しかも装備効果で攻撃にHP吸収が付与できる上に、古代遺物(特殊装備)に「HP半分以下で攻撃力上昇&攻撃にHP吸収効果付与」という相性抜群のものがあるため、突き詰めるとこの性能で他のキャラの補助無く多用できてしまう。
対処法は一撃で倒す、反撃されない攻撃で削ってから倒す、火力デバフor行動不能にしている間に倒す、バリアや攻撃無効などで反撃に耐えながら倒す、など。それらがないと4対1でも詰みかねないほどに強力なスキル。

なお被弾側は浮かされた後に倒れ込んで落下、その後HPが0にならなかった場合に「起き上がるモーション」を取るが、この技と元の天舞脚を食らった時くらいでないと見れないレアモーション。
それでいてプレイヤーキャラはもちろん、雑魚でも作り込まれた動きで起き上がるのには職人芸を感じさせる。

・カウンタータイプ(サモンズボード)

カウンターに特化したタイプのモンスター。反撃スキルにより攻撃されたときに自身の攻撃力を数倍にして攻撃する。
素の攻撃力を参照する呪いに強く、ソウルによる強化幅も大きいが、そもそも相手が攻撃してこなければならないので通常攻撃がないor即死級の敵にはすさまじく分が悪い。攻撃タイミングが不安定なのでアタックタイプ以上にオート周回には向いていない。
一部の覚醒後モンスターが持つ特性「ハイカウンター」は防御力を無視するという無二の効果を持ち、防御力低下ギミックを無視して無理やり突破することも可能。
カウンターに対するクロスカウンターも敵限定で存在し、カウンターを全回避+さらに数倍にしてカウンターという露骨な効果になっている。
ハイカウンターは回避はされないものの数倍カウンターは喰らってしまうので一撃必殺にならざるを得ない。

・水神流(無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜)

作中に登場する剣術三大流派の一つで、防御とカウンターを主体とした剣術を得意としている。
忍耐強く勉強家のような者が向いているとされており、極めれば魔術も跳ね返せる。
また気配や魔力の流れを察知して対処する特性から、話術による挑発で相手の殺気を読み取り優勢を保とうとする戦法も扱う。
この剣術を修めた者は最大で水神と呼ばれる称号にまで至り、名前も男性なら「レイダル」女性なら「レイダ・リィア」に改名する。
作中では女性の水神級使い手のレイダ・リィアなる老婆が登場。登場時点で30年以上その称号を維持し続けており、閉所では彼女のいる空間全体が間合いの範疇と感じ取れたほどにその腕は熟達している。

犬夜叉犬夜叉

鉄砕牙から放たれる必殺技「爆流破」は「風の傷」によって相手の妖力を交えた攻撃を逆流させて+αの威力で反射する剣技。
ただし使いどころは難しい。

・パリングアッパー(GOD EATERシリーズ)

『2』以降、バスターブレード系統に追加されたアクション。
背面に向けて装甲を展開して攻撃を受け流し、相手の方へ向きつつ下から勢いよく神機を振り上げ一撃を見舞う。
ガード時のダメージ軽減率は装備している装甲の系統にかかわらずシールド系統の軽減率が適用される。
極めればこの技のみでアラガミを討伐することも充分可能でアドバンスドガードと並びバスターブレード使用者の生存率を引き上げる技だが、
ダメージ軽減率が影響してパーフェクトクリアができない、バースト中でも吹き飛ばされる攻撃や多段ヒットは受け流すことができないなどの欠点もある。
『2(RB)』ではガード受付時間が極めて短くなるがダメージを無効化し、超倍率の肉質無視攻撃を叩き込む「ラストリベンジャー」というブラッドアーツがあり、極まった神機使いの中にはほぼこのブラッドアーツのみを使いパーフェクトクリアを成し遂げる超人も存在する。


◆格闘ゲームでのカウンター

大まかに分けて次の2種類を指す。
  1. 仕様の一種で、「相手が攻撃技を出している時にこちらの攻撃を当てると、通常時より被害が大きくなる」という現象。
  2. 技の一種で、「コマンド入力後からある時までの間に、相手の攻撃判定(種類限定の場合も)が触れると発動する」という効果があるもの。

  • 1.のカウンター
「カウンターヒット」などとも呼ばれ 、無印の『ストリートファイターII』ですでに存在していた歴史ある仕様。
効果(カウンターされた側のデメリット)は「通常より大きなダメージを受ける」が基本だが作品によって対象となる技の範囲やダメージ倍率など細かい仕様は異なる。
ダメージ増加以外にも硬直時間や仰け反り時間が増大したり、特殊なやられ動作を誘発するなどといったことが設定されている作品も多い。

相手に当てる技は特に限定されず打撃技なら何でもOKな場合が殆ど。投げ技でカウンターが成立するかは作品による。
特定状況や特定の技でカウンターを取るとより強力なカウンターになるという作品もある。

基本的に相手の技が大振り(≒発生が遅い)だったり技後の隙が大きい(≒硬直が大きい)技ほどカウンターをしやすい。
被カウンターで有名になったのがストIIのブランカで、発生を確認しやすいローリングアタックを何らかの攻撃で撃墜されると、とんでもない大ダメージ(約2倍)を食らう羽目になった。

  • 2.のカウンター
「当て身」という非常に大きな誤解……というか、変な通称が付いていることで有名。
最初期のカウンター使いである『餓狼伝説』のギース・ハワード必殺技「当て身投げ」の略称として「当て身」が使われた結果、カウンター技全般が当て身と呼ばれるようになってしまったのだ。
本来の当て身とは、相手に対する打撃技のことであり、ギースは「相手の当て身(打撃技)を受け流して投げ返す」という技を「当て身投げ」と呼んでいたのだが、前半だけが略されたために全く違う技を指し示す呼称がカウンターの通称になってしまっている。
とにかく格ゲーで「当て身」と言ったら大抵はカウンター技のことを指す、と覚えておこう。
他には「返し技」などとも呼ばれるが、当て身の方が一般的。

基本的に格ゲーのカウンター技は「一定時間反撃の体勢を取り、その間に特定の技が当たると強烈なカウンターを返す」という性能の物が多い。
大抵は「上段にのみ反応」「下段のみに反応」など対応する技の種類が限定されており、攻める側はこのカウンターの種類を見切って攻撃を叩き込むことでカウンターを崩せる。
相手の攻め手を読んで使わないとまともにダメージが与えられないため、上級者向け。それだけに読み切ってカウンターを成功させた時のカタルシスは変な脳汁が出る。

デッドオアアライブ』シリーズでは、「ホールド」として全キャラ上中下段それぞれに存在する、3すくみの一つとなっている。
具体的には「打撃」に反応してカウンターを打てるためそちらに強く「投げ」には反応しないため弱い、という形で3すくみが形成されている。ガード+方向ボタンというお手軽操作で出すことが可能なのも特徴の一つ。
また打撃に対しては初段ホールド以外にも、ガードしてコンボの隙にホールドを入れて反撃に転じる、という使い方もできる。
「難易度が高い」「CPUが強い」とされているのもこのホールドによるところが大きい。

厳密には格闘ゲームとは異なるが、『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズにも存在する。
基本的に下必殺ワザとして割り当てられており*2使用者はかなり多い。
特にファイアーエムブレムシリーズのファイターはほとんどのキャラクター*3がカウンター持ちであり、名前もそのまま「カウンター」となっている事が多い。
ルカリオゲッコウガシュルクなどは成功から反撃までのタイムラグと特殊な挙動により、成功しても位置関係によって当たらない事もある。
また、フォックスファルコらが使う「リフレクター」も飛び道具限定のカウンター技として扱われているが…これは反射技として扱うのが妥当であろうか。


◆余談

漫画『プロレススーパースター列伝』では「カウタンー」という誤字が存在しており、再販や電子書籍においても全く修正されずに残り続けている事が読者からネタにされている。




追記・修正は攻撃を読み切って叩き込んでください。

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最終更新:2024年04月05日 23:11

*1 ナマコブシは第七世代だと2ターンかけて受けたダメージを倍返しする「がまん」をミラーコートの代わりに覚えていたが、廃止により差し替え。

*2 ピーチのみ通常必殺ワザ

*3 元がターン制のSRPGであり、そのゲーム性を相手の攻撃を受けて返すという形で再現しているため。『SP』の追加第一弾までの時点ではルフレ、ベレト/ベレスのみ未該当。