継続高校(ガールズ&パンツァー)

登録日:2018/06/27 Wed 22:11:25
更新日:2023/10/28 Sat 19:44:13
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戦車道には、人生の大切なすべてのことが詰まっている



継続(けいぞく)高校とはアニメ『ガールズ&パンツァー』に登場する学校である。
なお、この学校の生徒達の活躍は劇場版以降のため、未視聴の方は注意。


【概要】


石川県に籍を置く学校。モチーフはフィンランド。
戦車道は盛んだが資金面は貧困しており、
パンツァージャケットはなくジャージで試合に参加している。
学園艦の規模も他校と比して小型で、船体中央に巨大な樹状構造物が聳え立つという個性的な外見をしている*1

得意とするのは機動力を生かした迂回作戦で、雪原や湖沼等の戦場で真価を発揮する。
フィンランドはレースが盛んなこともあって操縦する生徒のドライビング能力はきわめて高く、
本来苦手な砂漠での操縦方法を試合中に学習してしまうほど。
その実力はあの黒森峰女学園(主人公である西住みほ在籍時)をも練習試合にて苦戦させたほどらしい。

現在はどんな高校であるのか全体像は明かされていないが、前述の通りとかく貧乏であることに疑いようはない。
知波単とはまた違った方向で時代錯誤している。
というのも、ミカ達三人の現時点での生活ぶりを見るに実態はサバイバルである。
遭難した島でその一端を垣間見ることができ、そこが無人島だとアキが気づいたのはしばらくしてから。
つまり無人島でなくともそういう生活を送っている可能性が……。

海外なら別におかしくもないんじゃない? と思ったそこのあなた。
あくまで継続高校はみほ達と同じ現代における日本のれっきとした学校法人なのだ。
なぜそこの生徒が日本国内でサバイバル生活しているというのか。理由はお金がないからだが、限度があるだろう……!

そんな生活をしているせいか、彼女たちにとって必要な物資は「落ちていた」ものであり、
それを「拾ってあげて」有効活用している、という認識らしい。
たくましいと言えばそうなるが、なんなんだろうかこの学校は。
彼女たちの認識において気温マイナス2度は「今日は暖かいねー」とのこと。
初代学園艦が砕氷船だったりと、艦の進路が日本の領海内に留まっているかも怪しい。

ちなみにプラウダ高校とは仲が悪いらしい。
他、隊長のミカを始め他校とのふれあいは余り語られていないが、頻繁に練習試合を行ったり自分たちに勝利した学園を自校に招いてサウナを経験してもらったりするくらいの社交性はあるらしい。


【主な生徒】


メインとなる3人はフィンランドが産んだ妖精『楽しいムーミン一家』を彷彿とさせる外見をしている。
なお、現状判明しているキャラの名前は何れも北欧圏に於いては普遍的な男性名である。
謎めいた強者という印象も強いが、隊長のミカはともかくアキとミッコは純朴な性格をしている。

ミカ



「人は失敗する生き物だからね。大切なのは、そこから何かを学ぶってことさ。」

継続高校戦車道チームの隊長、担当は戦車長兼砲手。
誕生日は11月30日。
長い茶髪にチューリップハットをかぶり、暇さえあればフィンランドの民族楽器であるカンテレを弾いている。
『戦車道大作戦』ではそれが極まり、どんな役職に置かれようと意地でもカンテレを弾こうとする。
装填手か、わかった。でもカンテレは引かせてもらうよ?』『操縦手か。運転中はカンテレが引きづらいが、なんとかなるだろう
ソフト化された劇場版では話し終わる度に毎回タラランと鳴らすように。

常に達観したような態度をとり、人生の哲学じみたフレーズを口にするが、
その言葉が本当にその状況に合ってるかどうかわからない場合が多く、アキ曰く「ひねくれてる」。
ある意味で何かあれば格言を口にするダージリン以上に真意を理解するのが困難である。
『戦車道大作戦』においては「継続高校隊長の名無しだよ。みんなからはミカって呼ばれてる。」と発言しており、これまたどこまで本気かわからない。
だが曲りなりにも場数は踏んでいるのか、戦車道に関しては彼女なりの信念で臨んでいる模様。

普段は飄々としていて(他者からすれば)煙に巻くような言動が多いが、ここぞという時の凛々しさは別人のよう。
――行くぞ

戦車乗りとしての能力も風変わり。
ただの趣味に思えるカンテレだが、戦車指揮においては重要な役割を果たしている。
なんとその旋律で大まかな指示を出しているようであり、足りない分は節目に声を飛ばすことで補完している。
このことから車内における連携力はあんこうチームを上回る、とも(コメンタリーより)。
隊長として戦況を俯瞰する戦術眼も秀でており、敵が包囲に向けて動いているのに気づいているような素振りも。
砲手とあるが、正確には砲撃指揮といったほうが正しい。アキが引き金を引く関係上、ミカは撃つタイミングを指示している。
車長としては優れた洞察力を余すところなく発揮し、BT-42の高機動と翻弄力を存分に活かしている。
また目を閉じながら敵車輌の動きを察知しているような描写があり、というか明らかに視界外の動向を把握していて、
このことから“風”あるいは“音”を掴んで状況把握している可能性すらある(コメンタリー曰く「エスパー」)。

高校生連合(大洗連合)での会議では特に発言した様子もなく、弦を弾いているのみ。
そういう人として有名なのかなんなのか、周りから言及された様子もなかった。
隊長なのに他校に向けた言葉は極端に少なくコミュニケーションの形は分からなかったものの、
与えられた役目を見事に果たした後は横転した状態でもカンテレを守るため体勢と泰然とした態度を崩さず、
「皆さんの健闘を祈ります」と真摯な言葉を送っている。

アキとミッコに黙って備蓄食糧を独り占めにして食べ尽くす、一人だけ外食するなど かなり食い意地が張っている
事前に取っておいた拾ったジャガイモはともかく、言わなきゃいいのに存在を知られていなかった他の食料についてもわざわざ言及している。
食事スピードも地味に尋常ではなく、熱いはずの焼き料理をアキ達が目を離した一瞬で平らげている。なんなのこの人。

モチーフはスナフキンだと思われる。

余談ではあるが、一部ファンの間では同じく劇場版が初出である島田愛里寿の姉なのではないか、という説が提唱されている。
根拠としては、デザインや天才的な戦車戦の技量などの類似点、継続は大学選抜戦への参加理由が不明……などがよく挙げられる。
詳しくは考察サイトなども参照のこと。

ちなみにウサギさんチーム丸山紗希とは波長が合うようでしょっちゅう気にかけている。


アキ


CV:下地紫野

「戦車道には本当に、人生の大切なことが詰まってるね!」

継続高校チームの生徒。担当は装填手兼砲塔旋回手。
誕生日は9月9日。
ミカとよく行動しており、彼女の哲学的な言葉に興味を示しているが、大抵は理解できない

それなりに社交的であり、ミカとは対照的に他校の生徒とはどんどん仲良くしたいと思っている。
継続における仲間意識なのだろうか、仲良くなり友達になれば食事や望む物資をもらえるという認識がある様子。
ともすれば試合に勝ったお祝いとして御馳走を振舞ってもらいたいなどの下心にも取れるが、
継続の生活を考えればどこまで打算的な考えなのかは定かではない。
後に判明することだが実のところ継続においてはアキのように社交性の高いほうが珍しかったりする。

また、戦車を集めることにも貪欲で、それらしき物が見つかれば夜中であろうと取りに行くほど。
継続の懐事情も大いに関係しているだろう。

日常においては周りのために積極的に動く気遣い屋。
あまり動こうとしない(手伝わない)ミカや、サッパリした性格のミッコといるせいか幼くも映るが、それ以上に常識人的な発言が目立つ。
日常と試合、どちらにおいても苦労人だが、なんだかんだで楽しそうに二人と過ごしている。

戦車内における仕事は、端的に言えば多忙。
車長のミカ、操縦手のミッコ。つまりそれ以外の全てを彼女がまかなっている。
BT-42はその構成上、装填や砲塔周りの作業や操作桿が煩雑かつ乗り手にとっては不親切な仕様になっていて、それを狭い車内で十全にこなしている。
ハイテンポな戦闘を支える支柱といえよう。いつもお疲れ様です。

キャラのモチーフはムーミン、髪留めのモチーフはニョロニョロであるとされる。


ミッコ


CV:石上美帆

「天下のクリスティー式、なめんなよーッ!!」

継続高校チームの生徒。担当は操縦主。
誕生日は11月22日。
活発で豪快な性格。卓越した操縦技術を持っており、試合ではその技術を駆使して強敵と戦う。

劇場版では喋っているシーンが少なく、一部の資料では「無口な人物」とされる事さえあるが、実際には真逆の人物像である。
劇場版での数少ない台詞の一つがクリスティー式懸架方式を讃えるものであったためか、他媒体ではクリスティー式フリークと化している事がある。
口を開いてみれば明るく素直な性格であり、男口調的なこともあいまって爽やかな印象を抱かせる。
遠くから「…………採ってきたぞぉおおおお!」と叫んでいたり、三人の中では一番賑やかな子かもしれない。
野宿にあたっては食料調達を担当し、様々な海産物を採っていた。
アキと共に、強敵である大学選抜相手に大立ち回りができたことを嬉しそうに語り合ったり、
豊富な拾いもの(各種食料)を食べてしまったミカに「ズルいぞミカー!」「そーだそーだ!」と言う一幕も。
いっぽうサバサバした雰囲気も併せ持っていて、アキが無人島脱出を不安がるかたわら「半年ぐらいすれば誰か探しに来るかなー」とのんびりと構えていた。

恐らく高校生の中でも上位のドライビング・テクニックを持つと思われる。
一例として、あの脅威の片輪走行は奥の手……ではなく、難しかったけどなんとかできたとのこと。地の実力がどれほど高いかが窺える。
また非常に度胸が据わっており、通常は交戦時に閉める直視バイザーを敵戦車突撃の際に開け放ち念入りに固定している。
閉める理由は単純明快、危ないから。発進直前のニッとした笑みからして自信の現れなのだろう。
最終章でもミカの無理な要求にもなんとなく理解・実行し大学選抜戦でも見せた片輪走行でフラッグに接近するなど高い技量を見せている。

モチーフはミイと思われる。


ヨウコ

CV:若山詩音
最終章第3話に突如として現れたキャラクター。ミカからは「白い魔女」と呼ばれている。
誕生日は9月3日。
ベースボールキャップにフードを被った銀髪の美少女で、視認できない場所からの長距離精密射撃が得意なスナイパー。
人となりはよくわかっていないが、ミカ曰く「少しだけ融通が利かない」「こだわりが強すぎる」らしい。

第3話登場時はクールな少女と思われていたが、第4話で判明したその人となりは割りと子供っぽいだけという事が判明。エンディングでも笑顔を見せていた。
また静止射撃はある種の怪物めいた精度を誇るが行進間射撃は苦手という弱点があり、その事で大洗に翻弄されることとなる
(ちなみにどのくらいの腕前かというと、誇張抜きに河嶋桃と張り合えるレベル)。
モチーフはシモ・ヘイヘと思われるが、流石に彼のような近接戦闘能力までは備わっていないようだ。
とはいえあの狙撃力でまだ一年生というのがまた恐ろしい。
搭乗車両はIII号突撃砲G型。戦闘室前面の装甲形状や車体後部の雑具箱、側面の丸太やボルト止めされた追加装甲など、
史実においてフィンランド軍が独自の改修を重ねて継続戦争に投入した仕様が再現されている。


リーゼントの3人組

最終章第1話で1カットだけ登場。
モチーフはフィンランドのバンド、『レニングラード・カウボーイズ』と思われる。
第4話でそんな髪型をしてるのは彼女たちのチームだけで、そのうちのリーダーの名前は「ユリ(CV:多田このみ)」という名前ということが判明。
見た目通り口が悪いがその割にクールであり、ヨウコにも慕われている。また隊長のミカと色んな意味で対等に話せる貴重な存在。
プラウダ高校からもらったKV-1を駆りその圧倒的防御力で大洗女子を苦しめた強敵であった。
またミカのカンテレに対応してアコーディオン演奏をしてコミュニケーションをするという特技を持っている。

なお彼女たちの乗るKV-1は史実に基づいて奪った等と言われていたが、実際はカチューシャも合意したアンティルールで正常に譲渡されたものである。(カチューシャ本人はその事を忘れていたが)
カチューシャの慢心という前提があるがプラウダに勝てるほど継続は強い事実は視聴者を驚かせた。

タミ

第4話で登場したT-26の車長。
モブっぽい見た目に反して腕利きであり、大洗の猛攻に最後まで耐えきった。
ちなみに声は沙織役の茅野愛衣氏であり、あんこうチームの声優陣が別学校の戦車長を務めた初のケースとなった。(みほ役の渕上氏以外はモブ等の兼役をこなしており、その直後に登場した聖グロのピーチも麻子役の井口裕香氏が演じている)
ただし余り褒められるのは慣れていないのか、その後の交流で走りを褒められた時は顔を赤くして照れていた。



OG

ルミ

大学選抜チーム、三副官の一角。メガネ。
誕生日は10月26日。
ドラマCDで同僚2人の出身校が明かされた時も一人だけ出身校が不明だったが*2、ゲーム版にて継続高校出身と判明。
その割には良くも悪くも常識的な性格なのはネタにされている。猫を育ててる犬。


【主な戦力】


  • BT-42
ソ連戦車であるBT-7の鹵獲品をフィンランド軍が魔改造したもの。戦車というよりは自走砲に近い代物。
装甲の追加、主砲を114mm榴弾砲に換装するなどされており、車体以外にBT-7の名残はほとんど残っていない。
BT-7譲りの高い走行速度が自慢である*3が、弾頭と火薬が分離しているため再装填に時間がかかり、
また砲塔旋回のしにくい設計なため照準が付け辛いという欠点がある。
そもそものBT-7自体が第二次世界大戦の時点でかなり旧式であり、その改造品であるBT-42の性能は決して高いとは言えない。

継続高校の保有車輌には例の如く魔改造が施されており、特に主砲は至近距離であればM26パーシングを撃破可能な程に強化されている*4
なお、履帯が外れていても走れるどころか、履帯が無い方が走行速度が速いのは実車も同様である*5

そして驚くべき事に、劇場版『ガールズ&パンツァー』はBT-42が登場した史上初の映画である
それまでは非常にマイナーな自走砲だったBT-42の模型の売り上げがガルパン劇場版の公開を境に激増するなど、その影響は計り知れない。

設定上保有している戦車群。全国大会でこれらを使用した事が各種書籍等で紹介されている。
第二次世界大戦でフィンランド軍が使用したソ連とドイツの戦車をそれなりの質で揃えており、強豪校には及ばないものの比較的戦車の質は高い。

KV-1の所有についてはプラウダ高校が異議を唱えており、ファンからはプラウダからの盗品説が囁かれ、それを受けてスピンオフや二次創作ではミカたちの盗っ人ネタが広まっていたが、
最終章4話にてかつて行われたプラウダとの親善試合で戦車を賭けており、プラウダが負けたのでKV-1を譲っていたことが判明した。
劇中では被弾により継続高校の塗装が剝がれ、塗り潰されていたプラウダの校章が露になるシーンもある。

  • T-26
無限軌道杯に於ける主力。
スチールブルーに塗装されている。


【作中での活躍】


TVアニメ本編では出番無し。ただし、OVAでは名前や校章がチラッと登場しており、『これが本当のアンツィオ戦です!』では前述の黒森峰との練習試合のお話がみほの口から語られた他、『エンカイ・ウォー!』ではミカが大洗に向けて祝電を送っている事が明かされた。

劇場版では冒頭から登場し、大洗女子学園のエキシビションマッチを意味ありげに観戦していた。
アキの台詞の通り、本来なら大洗チームとして参加する筈だったがミカが辞退した事で試合観戦に留まっていた。

その後の大洗女子と大学選抜チームのとの試合には他校と共に参戦(ミカ曰く、風と一緒に流れてきた……らしい)。
3人でBT-42に登場し進撃、途中火を噴いた相手のカール自走臼砲を撃退すべく、
大洗のアヒルさんチーム(八九式)、カメさんチーム(ヘッツァー)、アンツィオ高校(CV33)と「どんぐり小隊」を急遽結成、
彼女達はカールを護衛するM26パーシング3両の撃破を担当、相手が陣取る中州に突撃を敢行、その勢いで1両を撃破、
激戦の末にもう1両も撃破するも、残りの1両に体当たりされて横転、履帯が破損して走行不能で脱落……

……かに思われたが、何と、 転輪のみの状態で走り出して復活 (この際、ミッコも操縦桿を付け替えている)。
その後は戦車とは思えない程の速度で走り回り、最後は左の転輪も破壊されながらも 片輪走行のまま突撃 、残り1両も撃破。
だが代償に右の転輪も破壊され、完全に脱落した。
その後は早々に試合会場を去り、テレビで観戦していた(アキはもっと皆と一緒にいたかったと残念がっていた)。
ドラマCDによると、その後どうやら 遭難していた らしい。

ちなみに、履帯破損後はミカのカンテレとBGMが戦車戦とは思えない軽快なものとなっており、
正に「ずっと継続のターン」ともいえる状況だった(PS4のゲーム『ドリームタンクマッチ』でも再現されている)。
比較的試合序盤での脱落となったが、視聴者には強烈な印象を残したであろう。
何気にあんこうチーム以外で唯一相手戦車を3両撃破している(内1両は砲撃によるものではなく、落石に巻き込ませての事故誘発による)。

最終章第一話にも登場、3人でヴィヒタを片手に北欧式サウナに入っていた。半年を待たず無人島から無事帰れた様子
第二話ではかつては苦手としていた砂漠地帯を克服しヨーグルト学園を撃破、2回戦はサンダースとの対戦が組まれている。

+ ※最終章第3話ネタバレのため折り畳み
第三話では廃空港にてサンダースと激戦を繰り広げた。
廃屋からの奇襲攻撃を繰り返すも練度が高く戦車も強力なサンダースには通じず、少しずつ追い詰められていく。
圧倒的戦力でミカのフラッグ車を追い詰めるものの、突如サンダース側のアリサのフラッグ車が撃破。
それは超遠距離からの【白い魔女】ことヨウコの射撃。一瞬にして勝負をひっくり返す事となった。
この凄まじい長距離狙撃には、GuP全キャラ中でも屈指の狙撃力を誇るナオミを戦慄させるほど。
なおこの際に一年生ズが観戦しており、圧倒的な戦力差にほぼ全員がサンダースの勝ちを予測していたが、紗季だけが継続の勝利を予測していた。

その後は大洗との戦いとなる。
雪原と言う継続高校の得意フィールドに加え、雪だるまの中に戦車を隠すという奇策で大洗を攻め立てるが、大洗も慣れたもので有効的な打撃を与えることはできなかった。
それでも分断には成功、あんこうチームとフラッグ車のアリクイさんチームだけになったところをまたしても「白い魔女」が狙撃。あんこうチームを撃破する
目の良い麻子が寸でで気付いたおかげかフラッグ車が狙撃されることは防いだ(ヨウコも苦々しげな顔をしていた為、あんこうチームを狙っての狙撃ではないようだ)が、その代償は大きかった。
そしてあんこうチームのⅣ号戦車が煙を出した姿を最後に第三話は終了するのであった…。



【余談】

  • 校名
校名の由来は1941年6月26日から1944年9月19日にかけて行われたフィンランド・ソ連間の戦争、 継続戦争 と思われる。
継続戦争の「継続」たる所以は、フィンランドが「二年前の冬戦争の『続き』」として仕掛けた戦争であるため。
結果としてフィンランドは敗北、失った領土を取り戻すどころか更に奪われる形となり、この際ソ連に割譲した領土は未だにロシア領である。
フィンランドとしては 極めて縁起の悪いネーミング という他なく*6、如何なる意図でこの様なネーミングをしたのかは疑問である。
ただしこの継続戦争で敗北・領土を減らし、冷戦期には西側から「フィンランド化」など陰口を言われるようになるもソ連に吸収されることなく独立を維持。
マンネルヘイム将軍やエイノ・イルマリ・ユーティライネン、世界でも例を見ないペテンで国を救い*7現在でもフィンランドでマンネルヘイムに次ぐ
偉大な人物と支持されるリスト・リュティ*8などの英雄が活躍した戦争でもある。

  • Säkkijärven Polkka/サッキヤルヴェンポルカ
学園十色における本校のテーマ曲であり、カールとの闘いの最中にもミカが演奏していた曲は『サッキヤルヴェン・ポルッカ(ポルカ)』という。
曲調こそ明るいが、その歌詞はロシアに奪われたカレリア地方を思う哀愁漂う歌である。
「我々の美しきカレリア地方は失われたが、ポルカは残された! この曲を歌えばカレリアの風景は何度でも蘇るさ!」
といった調子であり、半ばヤケクソとも取れる内容である。
テンポの速い曲であるため一般的にはカンテレで演奏される曲ではなく、普通はアコーディオンなどで行われる。

  • 継続高校とフィンランド軍の資金難
第二次大戦中のフィンランドは極貧国家であり、フィンランド軍もまた深刻な物資不足に見舞われていた。
そのため戦争中も、戦争相手であるソ連軍から兵器を大量に鹵獲・強奪していた。
継続高校が万年資金難に見舞われ、戦車を他校(特にソ連モチーフのプラウダ)から盗み出しているのはこれが元ネタと思われる。

  • カンテレについて
劇場版でミカが肌身離さず持っていたフィンランドの民族楽器カンテレは超ローカルな知る人ぞ知る楽器であったが、映画を見てその音色に魅せられた人は多い。
ネット注文を受け付けていたカンテレ工房はすぐに予約で一杯となり、中には自作に取り組む人も現れるほど。
ミカのもう一つのトレンドマークであるチューリップハットをかぶってカンテレに取り組むガルパンおじさんおばさんお兄さんお姉さんが日本の各地に出現した。

なお「カンテレ」だけで検索をかける関西テレビがトップに来てしまうので、気になる人は「カンテレ 楽器」で検索しよう。
(ちなみに「関テレ」と「カンテレ」の発音は異なり、関テレは「五月雨」のように平坦に、カンテレはタイの首都「バンコク」のように頭文字にアクセントがつく。)
劇場版からミカのカンテレの音を演奏していた日本で数少ないカンテレ奏者のあらひろこ氏は北海道在住ながら時折大洗を訪れて演奏会も行っていた。
…が、最終章第4話製作中の2023年5月5日に音楽関係者から訃報が発表された。2017年にガンが判明し、以降は闘病を続けながら音楽活動にあたっていたという。

  • PS4『ドリームタンクマッチ』での扱い
勿論登場するのだが、最終章に至るまで他の生徒が誰一人登場しなかったせいなのかBT-42の1両でのみ参戦となっていた。
他の学校はメンバーが足りなくともモブで数を揃えているため、争奪戦モードにおいてはえげつない難易度と化す。特に対戦相手に黒森峰やプラウダを引くと地獄。
逆に対戦相手として継続を引くと、たかがCPUの1両が相手なのでボーナスゲームとなってしまう。
なおキャラゲーとしてはドラマCD同様ミッコのセリフが大幅に増えていたり、悪路に乗り上げて驚くミカなど珍しいものが見れたりと良好。
もちろん履帯を切り離しての走行も再現可能。

そして発売から一年後、アッパーバージョンのドリームタンクマッチDXが発売or配信された際にその記念の無料DLCとして、アキとミッコが車長として選べるようになった。勿論キューポラから顔を出せるよ!
事前情報一切無しの追加要素だった為、プレイヤー達にとって大サプライズとなった。

+ ※最終章第3話ネタバレのため折り畳み
  • モブの扱い
これまでのガルパンの対戦相手は、主要キャラ以外の戦車の乗員も積極的に描写され、女子高生同士の真剣なぶつかり合いと言う描写が成されていた
だが最終章第三話における継続の試合中はミカアキミッコの3人組、そして新キャラヨウコ以外の姿が全く写っていない。
そのせいかファンからは「全部ミカの遠隔操作」「ムーミン谷の精霊たち幽霊がのっている」等と言われていた。
ちなみに第4話でちゃんと人が乗ってることが確認され、全員EDに登場した。
なお彼女たちの言動から「猫」を連想した視聴者は多い。





追記、修正……それは人生において大切なことなのかな?


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最終更新:2023年10月28日 19:44

*1 恐らくはフィンランド海軍が保有していたイルマリネン級海防戦艦の特徴的なシルエットがモチーフだが、船体のデザイン等はかなり異なる

*2 ドラマCDでフィンランドの名産品を注文するなど、出身校を示唆する描写は存在した。

*3 当時の一般的な戦車の約1.5~2倍。

*4 本来榴弾砲は装甲目標には効果が薄く、ましてや二次世界大戦の時点で旧式化していた榴弾砲であるBT-42の主砲でティーガーとの闘いを前提に開発されたパーシングの装甲を抜くのは現実にはまず不可能である。ただし史実においては対戦車戦における火力を補うべくBT-42向けのHEAT弾も試作されており、劇中の威力はこれを考慮している可能性はある

*5 懸架方式に採用しているクリスティー式の特性による。但し、クリスティー式の戦車全てが履帯無しで走行できる訳ではなく、またクリスティー式を採用した戦車自体は特別珍しいものではない。

*6 イラク・クウェートと関係深い学校が「湾岸学園」などと名付けられる様なものである。

*7 ドイツとの密約をフィンランド代表としてではなく、あくまで個人が独断で署名したことにし自身がドイツとの同盟や戦争責任を被るとんでもない方法

*8 当時でも汚名を被り国を救ったことを国民も理解しておりソ連の猛反対を押し切ってマンネルヘイム同様に国葬を行った