ベトナム料理

登録日:2011/12/13(火) 13:48:52
更新日:2024/02/29 Thu 00:23:03
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■概要


ベトナム料理とは、ベトナムにて形成され、食べられている料理である。

中国に隣接し長く支配されていた事もあり、煮る、焼く、炒めるなどの調理技法の多くは中華料理に重なる。
また、長らくフランス領に属していたので、バゲットやコーヒーを日常的に食する文化も根付いているし、フランス料理の影響で味付けもマイルド。
それでいて、パクチーなど東南アジア独特のハーブ文化も根着いており、香りの幅も広い。

このように世界でも指折りの食文化が見事に融合した結果産まれた奇跡の料理なのだ。中華からもフレンチからも影響を受けてきてそうならないわけがない。
要するにはっきり言って、世界有数に美味しい料理分野であると断言しよう。外国人観光客で、ベトナム料理に文句を言う人は聞いた事が無いとまで言われる。
どこぞの戦争大好きなジェントルマン国家に征服されなくて本当に良かった……。
???「いやあ、グレートブリなんとかの料理は美味しかったですねえ」


■特色


東南アジアの国らしく、米食が中心。麺や粉焼きなども、他国で小麦粉を使うところを代わりに米粉を使う事も多い。
また、味付けはニョクマム(ヌクマム)と呼ばれる魚醤が主である。
先述したように、パクチーなどのハーブやココナッツミルクも巧みに使いこなし、その使い方のセンスも良い。
一旦食べつけてしまうと、日本料理は香りが乏しく感じるほどである。

ベトナムは地図を見てもわかる通り南北に長く、単純に長さで日本に例えると北海道+本州までと大体同じくらい。
ゆえに同じ国内とはいえ気候も地域によって大きく異なっており、北部はしっかりとした寒暖差があるが南部は年間通して30℃前後となかなかに暑い。まぁフィリピンと同じ緯度にあるしね。

この気候の違いと周辺国や上記の歴史的背景もあり、場所によって料理の味付けがガッツリ異なり
  • 北部(首都ハノイやハイフォンなど)→中国に近いため料理の影響もそっち寄りで、しょっぱ辛いものが多い
  • 中部(フエやダナンなど)→北部よりは辛みを強めた酸っぱいものが多い
  • 南部(ホーチミンやニャチャンなど)→砂糖や果物を使った甘めのものが多い
といった特徴がある。

■主な料理


◆フォー
フランス統治時代に北部で誕生した米粉の麺。最も有名なベトナム料理の一つで、事実よく食べられる。
牛骨出汁のスープに牛肉をのせたものがフォーボー、鶏ガラスープに鶏肉をのせたものがフォーガー。
パクチーなどのハーブも上手に使っており、美味。
卓上調味料で好みにアレンジするのがベトナム流。
最近はベトナム国内でインスタントラーメンよろしくインスタントフォーも売られている。

◆生春巻き(ゴイクン)
こちらも近年に南部で誕生した比較的新しい料理。ベトナム式の春巻。親指くらいの大きさ。
ミントやハッカ、どくだみなどの香草を、レタスで巻き、魚醤につけて食べる。
くどさがハーブで中和され、旨味だけが口中に広がる。

◆ネムザン(北部)/チャージョー(南部)
こちらはライスペーパーで具を包み揚げた本来の春巻に近いもの。
北部では春巻といえばこっち。チャージョーは一口サイズだがネムザンは大きなものをカットして食べる。

◆ベトナム式粥(チャオガー)
朝食に人気の、鶏出汁のお粥。
細切りのあげパンをのせて食べる。

◆ベトナム式お好み焼き(パインチャオ)
米粉とココナッツミルクで作られたお好み焼き。もちもち。ターメリック入りなので生地は黄色いことが多い。
海鮮を具とし、ちぎりながらレタスに巻き、やっぱり魚醤につけて食べる。

◆ベトナム式プリン(北部:ケムカラメン、南部:パインフラン)
フランスの影響を受けたカスタードプリン。練乳を使っているので濃厚で美味。
嬉しいことに、食後に無料でサービスしてくれるお店もある。
だから好きだぜベトナム( ノД`)

◆バインミー
バケットを使ったベトナム風のサンドイッチ
具はレバーペーストにハム、ドチュアなど。

◆ドチュア
ベトナムのなます。そのまま食べるほか、バインミーなど料理の具としても使われる。

◆ソイ
もち米で作るおこわ。ターメリック入り、ピーナッツ入り、青豆入りなど種類が豊富。
フライドオニオン、鶏肉炒め、豚の角煮、うずら卵などトッピングを変えて楽しめる。
ハノイの朝食の定番で、おやつや夕食にも食べる日常的な家庭料理兼屋台料理。

◆ブンカー(ブンチャーカー)
ダナン名物。米粉麺であるブンの上に、さつま揚げのような魚のすり身揚げチャカーをのせたスープ麺。
実はベトナムではフォーよりブンのほうが食べられている。

◆ミークアン
ダナン名物。きしめんに似た幅広麺に少なめの魚介スープ、具材は肉、殻付きエビ、ゆで卵、ピーナッツ等。一緒についてくる香味野菜や煎餅と混ぜて食べる。
小麦粉を意味する「ミー」を冠しているが米粉麺である。
ルーツは貿易があった江戸時代に日本から伝わったという説がある。

◆カオラウ
ホイアン名物。うどん風のコシのある麺とチャーシュー、野菜、揚げたライスペーパーなどの具を濃厚タレで混ぜた汁なし麺。
日本の伊勢うどんがルーツという説がある。

◆チェー
甘く煮た豆や芋、果物、もち米、寒天、タピオカなど多種多様な具材を混ぜ合わせたスイーツ。
ぜんざいのような温かいチェーと、クラッシュアイスとシロップをのせた冷たいチェーがあり、北部では温かいもの、南部では冷たいものが主流。

◆ベトナム式コーヒー
フランスの影響でよく飲まれる。
上はコーヒーの黒、下はコンデンスミルクの白の二層構造。しっかりと混ぜてから飲むこと。
カップの上に乗せる独特のフィルター「カフェ・フィン」を使って淹れるのも特徴。

◆ベトナム式エッグコーヒー
ハノイ名物。下はコーヒーの黒、上は卵黄とコンデンスミルクを泡立てたクリームの琥珀色の二層構造。勿論これもしっかりと混ぜよう。飲むティラミスとも呼ばれる甘さと濃厚さ。
フランスとの戦争中に生まれた。

◆コブラ酒
文字通り、コブラが1匹まるごとハブ酒のごとく瓶に入っている酒。

◆ビアホイ
世界一安いビールと言われる生ビール。ビアホイを扱う大衆酒場も指す。
好みに応じて氷を入れて飲む。
乾杯の挨拶は「ヨー!ヨー!」。

◆シントー
ベトナムのスムージー。コンデンスミルクが入っている。
シントーとはベトナム語で「ビタミン」。






追記・修正は、どこぞのジェントルマン共がこの国に手出ししなくて良かったと思う方がお願いします。



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最終更新:2024年02月29日 00:23