ブレスオブファイア6 白竜の守護者たち

登録日:2018/06/21 (木曜日) 09:20:45
更新日:2024/02/16 Fri 22:34:13
所要時間:約 3 分で読めます




ブレスオブファイア6 白竜の守護者たち
それはかつてカプコンから配信されていたソーシャルRPGである。
同社の名作RPGシリーズであるブレスオブファイアのナンバリング6番目に当たり、基本的な要素もほぼ踏襲していた。


【ストーリー】

平和な村、ドラグニールを突如インシディア帝国の軍が襲う。
ムラオサのリュウは帝国軍を撃退しようとするものの、その消息を絶ってしまう。
主人公はなんとか難を逃れたギリアムやジュウベエとともに戦うが、その中で主人公に隠された竜の力が覚醒する。
帝国軍が去った後、主人公はムラオサを引き継ぎ、ドラグニールの復興を目指すことになる。
だが帝国軍の脅威はいまだ消えず、さらに突然現れた少女ニーナを保護した主人公たちの前に、竜にまつわる伝説が幕を開いた。

【登場人物】

  • 主人公
プレイヤーの分身。アバター制で、男女の選択や容姿や声の設定ができるが一度決めたら変更不可。
竜の力を秘めていて、戦闘中にゲージを溜めれば竜変身して強力な攻撃を繰り出せるようになる。

  • リュウ
本作では主人公の兄貴であり、序盤に帝国軍に立ち向かってそのまま行方不明となってしまう。

  • ニーナ
シリーズ伝統のヒロイン。本作では記憶喪失の少女。

  • ギリアム
Ⅰに登場したギリアムに似ているが別人。けっこう荒っぽい性格。

  • ジュウベエ
年老いた狼人で、メンバーの知恵袋的存在。

  • ペリドット
謎の吟遊詩人。序盤で助けてくれるがすぐに離脱する。
しかし可愛くて親切な好人物だったため人気はあった。

【ゲームシステム】

基本は、ドラマパートの後にフィールドで敵と戦い勝利条件を満たしていくバトルパートが入るのを繰り返す。
クリアしたドラマパートやバトルパートは何度でもリプレイ可能。

ストーリーを進めると城下町に行け、買い物をしたり別のプレイヤーと協力プレイでミッションをこなすクエストができるようになる。
また、ストーリーを進めると次第にドラグニールが復興していき、買い物や錬金などできることが増えていく。

戦闘ではクリックでキャラを動かし、敵にターゲッティングして攻撃コマンドを撃ち込んでいく方式。
しかし認識がかなりシビアで、慣れるまではキャラがまともに動いてくれないという事態も多かった。
また、ひとつのフィールドの敵を全滅させると次のフィールドに行くことになるのだが、これが経験値稼ぎやアイテム収集のためには「長すぎる」という批判も強かった。
バトルメンバーは主人公のほかに、フォロワーというNPCをパーティに組み込める。
しかしフォロワーは他のフォロワーや強化妖精との合成で簡単に強化できるが、主人公は経験値稼ぎでしかレベルアップできず、結果主人公だけが弱すぎるというゲームバランスの崩壊を招いた。
また、フォロワーにはキャラ設定などはなく、単なる駒でしかないため思い入れをしにくいという欠点もあった。

アイテムや武器防具は店屋で購入するほかに、モンスターを倒してドロップするアイテムを合成する方式でも入手できる。
これは同社のモンスターハンターのシステムを簡易にしたとも言えるが、必要なアイテム数が多すぎるとの批判もあった。

釣りはⅣ以来の復活。しかし難易度の高さやフリーズのしやすさで不評であった。

【評価】

ナンバリング作品としては13年ぶりのブレスオブファイアの復活ということで、不安はあれどもファンは期待して待っていた。
PRはなかなか力が入っており、美麗なムービーや個性的な新キャラのビジュアルにワクワクしたファンも多かっただろう。
本実装前に体験版ともいえるムラオサテストでも、賛否はありながらも一応の成功は見せた。

そして、満を持して2016年2月24日に配信が開始。多くのファンが詰めかけた。

しかし、実装後の評判は控えめに言ってもかなり悪いものだった。
戦闘のテンポが悪く、さらにプレイヤーキャラの主人公が育ちにくく死にやすいこと。
戦闘中の操作が難しく、また頻繁にバグること。
さらに敵が異常に強く、高レベルのクエストは相当鍛えたキャラでも困難で、中盤で詰みやすかった。

強化も難しく、いい武器防具は必要な素材が多く、かつドロップ率も低い。しかも必要なクエストを繰り返すのもステージが長すぎて時間がかかる。
ミニゲームの釣りにしても、難易度が高く、バグることでイライラばかりがたまる始末である。

総じて、暇なときにポチポチやるというソーシャルゲームの利点を完全につぶしてしまっていたのだ。

が、それだけならまだしもといえるのが運営の態度であった。
プレイヤーからの改善要求には答えず、難易度やバグは放置しっぱなし。久しぶりのブレスオブファイアということで我慢していたファンもこれには急速に愛想をつかしていった。

そして最悪だったのが、レビュー欄における大量のサクラの存在である。
具体的な褒め要素は一切なく、捨てアカによる大量の好評価の羅列は最後まで我慢していたファンさえも見限らせた。

テコ入れとして、モンスターハンターや魔法少女まどか☆マギカとのコラボイベントも導入されたが、すでに評価は地に落ちていたためこれほどのビッグタイトルとのコラボもまったく効果なく、以後運営は新規イベントの追加をやめてしまう。

それから1年ほど放置が続いたが、とうとう2017年7月27日にサービス終了が告知された。

サービス開始以来、まともに動いていたのはわずか半年足らず。たったの1年半で終了という、期待を完全に裏切るあまりにも無残な幕切れであった。


ファンの中では、この作品はもはや黒歴史であり、ナンバリングタイトルとして認めていない人も多い*1
ソーシャルではないゲーム機用の作品として、改めてⅥを作り直してほしいという人も多いが、希望は薄いだろう。

しかし、我々は13年待った。もう13年待つのがなんであろう。
今でもファンサイトや掲示板ではカプコンに新しい社員が入り、新しいブレスオブファイアⅥを作ってくれることを、切に願われている。



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最終更新:2024年02月16日 22:34

*1 タイトルの数字が今まではローマ数字だったのに対し、本作はアラビア数字ということもある。