No.58 炎圧鬼バーナー・バイサー

登録日:2018/06/18 (月) 14:32:17
更新日:2024/02/15 Thu 22:18:58
所要時間:約 8 分で読めます






現れろ! No.58 炎圧鬼バーナー・バイサー!!


あのナンバーズから、ドン・サウザンドの力を感じる……



No.58 炎圧鬼バーナー・バイサーは、週刊少年ジャンプの2014年3月号付録に収録された
遊戯王オフィシャルカードゲームのカード。
アニメ「遊戯王ZEXAL」にも登場した「ナンバーズ」の一枚である。


解説

No.58 炎圧鬼バーナー・バイサー
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/炎属性/炎族/攻1000/守1000
レベル4モンスター×2
(1):1ターンに1度、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●自分フィールドのXモンスター1体を対象とし、
このカードを装備カード扱いとしてそのモンスターに装備する。
●装備されているこのカードを攻撃表示で特殊召喚する。
(2):装備モンスターは相手に直接攻撃できる。
(3):装備モンスターが相手に戦闘ダメージを与えた時、手札を1枚捨てて発動できる。
相手に500ダメージを与える。


自分フィールド上のエクシーズモンスターの装備効果になり、直接攻撃効果を与える効果と
戦闘ダメージを与えたときに、手札と引き換えに効果ダメージを与える効果を持っている。

レベル4×2で召喚できるモンスターで、召喚難易度は比較的低く、直接攻撃の効果も戦闘補助として優秀に見える。
…見えるかもしれないが、実は かなり微妙なカード でもある。


その1 下準備が大変


確かに素材縛りの無いレベル4×2のモンスターそのものは出しやすい。
しかしこのカードの効果を使うにあたって、 このカードとは別に、自分フィールド上にエクシーズモンスターを用意しなければならない。
それも アタッカー役のモンスターを 、である。

何でもいいならいざ知らず、アタッカー役のエクシーズモンスターとバーナーバイサーを両方揃えるにはそれなりの展開力が要求される。
加えて新マスタールールの際には リンクモンスターを別途挟まなければならず、これはつまり必要なモンスター(と展開量)が増えた ことを意味することに。

しかしエクストラデッキではなく墓地から特殊召喚したモンスターは、メインモンスターゾーンに行くため、これを駆使するなら必ずしもリンクモンスターは必須ではない。
そしてバーナーバイサーは効果を使用する際に 全くエクシーズ素材がいらない ので、墓地から出しても効果は全く問題なく使える。
また蒼血鬼のコストにしてアタッカー役の展開を補助することも可能。

だがいずれにしても、かなりの展開力とリソースを使わないとアタッカー役のエクシーズモンスターとバーナーバイサーを揃えることはできない。
蘇生させてすぐに効果を使えるといっても、このカードを蘇生させるだけの手間は挟んでしまう。
そしてこれは遊戯王に限らず、 手間をかけたなら、それに見合った対価が欲しい を思うのは誰だって同じだろう。
肝心のこいつの対価だが……


その2 大した対価が得られない


繰り返すが、こいつの効果は直接攻撃効果と、手札コスト付きのバーン効果である。

バーン効果は 手札1枚と引き換えに500ポイント
「ご隠居の猛毒薬」1枚で 特に条件もなく800ダメージ を与えられることを踏まえれば、バーン効果としては残念ながら不合格であることが分かるだろう。
「ここで相手にとどめを刺す!」という時なら…しかしあまりにもこの状況は限定的過ぎて……

その為「直接攻撃」の効果のみを頼りにこのカードを使うことになる。

確かに直接攻撃は強力な効果である。相手のモンスターを無視して大ダメージを与えられるのだから。

しかしそれだけのためにこのカードを使うかというと別問題である。
エクストラデッキは15枚の枚数制限があり、激しい枠取り争いが今日多くのデッキで見られている。
当然 強いカードを、便利なカードを 少ない枠の中に収めようとする。

そうなると必然的にこのカードは狭いエクストラデッキから追い出されてしまう。

こいつの効果を使う際は 相手の場に邪魔なモンスターがいて、自分の場にアタッカー役のモンスター がいる状況である。
しかしこういう時にわざわざ直接攻撃効果を使わなくても

No.101 S・H・Ark Knight「相手モンスターが邪魔?じゃあ俺の餌にしてしまえばいいよね!」
鳥銃士カステル「デッキでおねんねしていてもらおうか」
ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン「いくら攻撃力があっても、その上から殴れば問題ないよね」
励輝士 ヴェルズビュート「お前らは一つ一つを相手にする上に対象をとるだろ、俺にかかれば対象耐性持ちも一気に消し飛ばしてやるよ」
No.82 ハートランドラコ「直接攻撃したい? 私1人で十分だ」

と、頼もしい連中が素材縛りの無いランク4エクシーズに限定しても沢山いる。
何よりバーナーバイサーと異なり、単独で仕事ができる点も大きい。


そもそも直接攻撃という効果自体、 そのターンで決着をつける ことを考えなければならない効果でもある。
相手の場の邪魔なモンスターを残したままターンエンドすれば、たちまち反撃されかねないからである。
しかし直接攻撃以外にパンプアップ効果もないとなると、それも厳しかったり。
直接攻撃だけならハートランドラコのほうが低消費かつ十分なダメージを出せる。

残念ながらこうした利便性の高い奴らに席を奪われているなのが現状である。

あえて差別化を狙うのであればNo.100 ヌメロン・ドラゴンの高攻撃力を活かした直接攻撃を狙う、
効果でバーナーバイサーを出せ、本人以外の直接攻撃が封じられてしまうNo.99 希望皇ホープドラグナーと合わせる、などになるだろうか。



ワンキルコンボ


実はバーナーバイサーにも、「ノーデン1キル」という 先攻1ターンキルコンボ のキーカードに抜擢された過去がある。やったね!
さてさてどんな晴れ舞台を披露したのか…?

  1. 旧神ノーデンエンシェント・フェアリー・ドラゴンを駆使して、ランク4とランク7が立てやすくなる
  2. このギミックでNo.58 炎圧鬼バーナー・バイサーとNo.42 スターシップ・ギャラクシー・トマホークをエクシーズ召喚する
  3. No.58 炎圧鬼バーナー・バイサーとバトルイーグルトークンで重爆撃禽 ボム・フェネクスを融合召喚
  4. ダメージ効果を使った後、2体目3体目のボム・フェネクスを融合召喚する


…以上

ボム・フェネクスの融合素材が「炎族」と「機械族」なので、最初のボム・フェネクスを融合召喚するためにバーナーバイサーが抜擢された。

ん? 「炎族ステだけが目当てならわざわざバーナーバイサーでなくたっていいじゃない」か?


だってこれ以外に揃えやすい炎族モンスターなんていないんだもん!

これより前のボム・フェネクス1キルでは、炎族をエアーマンでサーチするとか煩わしい手順があり、当然ながら失敗確率も高かった。
そんな中に 初の炎族エクシーズモンスター・バーナーバイサーが登場したこと で、安定性が上がった(そしてノーデンが上陸した)のがこのコンボである。
どれだけ炎族というステータスが不遇かを端的に表している


アニメでは


とまぁ、OCGにおいては苦しい扱いを受けてしまっているバーナー・バイサーだが初出となるアニメ「ZEXAL」ではとんでもない脅威を見せつけるカードとなっていた。
ドン・サウザンドの洗脳を受けたギラグがアリト戦にて使用。
アニメでは発動条件が無い「RUM-七皇の剣」があり、これ一枚でカオスオーバーハンドレッドナンバーズである「溶岩掌ジャイアント・ハンド・レッド」を呼び出すことが出来た。
このため適当なレベル4を二体並べるだけでバーナー・バイサーを呼び出せた上で装備できたのである。
アニメではライフ4000からスタートなので2600のダイレクトアタックは脅威になるのだがそれだけでは終わらず、
なんと(3)のバーン効果に回数制限が無かったのである。
これによりギラグはダイレクトアタックを決めた後、余った手札三枚全てをコストにすることで更に1500のダメージを与え、ワンターンキルを狙おうとした。
残念ながら最後のバーンはアリトのカード《ハイパー・バーニング》に防がれたものの、決まってしまえば安定したワンターンキルが成立するという恐るべきカードとなっていた。

OCGではこのバーン効果が1ターンに1度に制限されてしまったために微妙扱いされることとなったが、
仮にこの効果のままOCG化してしまったらそれはそれでワンターンキルのパーツになりかねなかったカードでもある。
ワンキルに厳しいコンマイの睨みを受けてしまったカードとも言えよう。


前→「No.57 奮迅竜トレスラグーン」
次→「No.59 背反の料理人

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最終更新:2024年02月15日 22:18