男でも女でもない…こんな躯に産んだ親を憎んだ…神も憎んだわ。でも…、"私の躯"こそが人の往く先を決めるものだと悟った。
実は、人類で唯一「オーキッド因子」と呼ばれる因子を保有しており、ビースト化することのない存在。
女性であると同時に男性であり、普段は薬(女性ホルモン)で男性の部分を抑えている。
また、世界で初めて確認されたビーストは皮肉にも
彼(女)の父親であり、アスカは動揺や憎悪で父親を射殺。これ以降自身が"神の子"になるべく、米国と共にコロラドのとある街や東京をビーストの増殖率と抑止力を測るための実験場として選び、様々な形で暗躍した。日本を「自分の最も嫌いな人間が生まれた国」と称したのもそのため。
進化以前は、サトルのサイコキネシスに抵抗したり、泉がビーストであることを見抜いている様子であったり、前田の銃撃が命中したものの平然と起き上がったりと、既に常人との違いを見せていた。
まぁ、元ネタを知っているアニヲタだったら初登場したときから正体はバレバレだったんだけどな!
貴女は私の為に生まれ、あたしの為に死んでくれる、感謝しているわ。
ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
そして、自らが愛した「最後のビースト」である美しき獣を
犯し地獄へと落としたことで、獣の心を持った人は"神の子"として偽りの福音をもたらす…!
ゴッドチャイルド
アスカがジュンを侵したことで変身した姿で、作中の全デビルビースト及び全デビルマンにおける最強の存在。ゴッドチャイルドの名は呼ばれず、ジュンからはそのまま「アスカ」、米国大使らからは「神の子」と呼ばれる。
第1形態と第2形態(戦闘形態)があり、それぞれ女性寄りの漫画版サタン、サタン寄りのシレーヌという風貌。
デビルマンやビーストと違い、第1形態で既にギガレディーと同等の巨体である。
技
●帯状の光線
第1形態の技。天使を象った光から出して相手を捕縛する。
●天からの雷撃
第2形態の技。暗雲からギガレディーの両翼を切断するほどの威力を持つ落雷を起こす。
元ネタは、アニメ版『デビルマン』最終話の敵である妖獣ゴッドの雷撃。
●光の矢
第2形態の技。マシンガンのように超高速での連発が可能。ギガレディーの両腕を切断した。
●破壊光弾
第2形態の技。キノコ雲を発生させる程の破壊力を持つ。
これで佃島のビル街ごとギガレディーを吹っ飛ばそうとしたが、とどめを刺すには至らなかった。
果
巨大な幻影となって世界各地の空に出現し、地上に神の国を作り出そうとした。
その後、復活したジュンと戦闘。遠距離攻撃戦に不慣れなジュンに対し雷撃や光の矢で圧倒的優位に戦闘を進めていくが、ジュンの頭部のデビルカッターによりすれ違う形でアスカの体が両断され爆発。
"神の子"や、彼(女)の築いた"神の王国"の呆気無い最期であった。
余
●前田が入手した資料内で、名前の綴りが“Run Asuka”であるが、本作の英語版での名前は"Lan Asuka"、イタリア語版では"Ran Asuka"となっている。
別設定な漫画版アスカの本名が「アスカ・ランジュラン(フランスの名字でスペルは「Langelaan」)」なので、英語版では漫画版合わせにしたと見るのが妥当か?
●本作における全ての悲劇の原因は、アスカ自身が言うように生まれながらにして"両性具有"であることや、彼(女)を利用して偽りの平和を築き上げようとしたアメリカ政府によるものだったことが大きい。そのため彼(女)は多くの獣達の粛清を行うことにより神になり、世紀末の終焉とともに平和な時代を築こうとした。
●ジュンとの会話でジュンと同様自分自身を愛せなかったこと、ジュンを初めて見た時から彼女に強い想いや欲望を抱いていたことを告白している。
このことからも、ジュンがアスカによって人生が狂わされたのと同様に、アスカも今まで持たなかった特定人物への独占欲的感情をジュンに持たせられたことで神になれず、自分が処理してきた"獣"として生涯を終えたとも考えられる。唯一の理解者であるジュンの手に葬られたものの、彼(女)は死ぬことで父親や自身の体の呪縛から解放されたかもしれない。
●演じた嶋村氏は『ジーンダイバー』で既に
岩男氏と姉妹役で共演している。本作を見た後に見てみると新鮮味があるのかもしれない(コチラも二人とも本作並に不幸であるが)。
●ちなみに漫画版では「ジュンの直接的な敵」にはならなかったが、アスカが秘密にしていたジュンとの真の関係、そして封印されていたアスカの真実が明かされた所為で…(以下下線部ネタバレ)
色々な意味でジュンを侵しきって完全体へと回帰し、ジュンの憧れでもあった「最愛の男性」と和解・共闘するところで作品終了となった。ジュンガチで涙目。