道化死てるぜ!

登録日:2018/05/15 Tue 21:06:16
更新日:2024/02/24 Sat 18:05:24
所要時間:約 6 分で読めます





殺られたら、やり返す!


道化死てるぜ! (原題:Stiches)とは、2012年のアイルランド映画。R18指定。
センスあふれるマジでどうかしている邦題は、 ニコニコ生放送で決定した というまさにどうかしてる信じがたい経緯を持つ。


概要

パッケージ見ればわかる通りのホラー映画である。
それも、ピエロが襲ってくるタイプの奴。
血みどろスプラッター な映画なので、耐性のない人には激しくおススメできない作品。
具体的には、 大切なムスコと生き別れてアッー な光景を見て笑えない人には向いていない。
他にも下らない下ネタが盛りだくさんなので、そういう意味でも人を選ぶ。

正直純粋な映画としての完成度は「B級だし……」レベル。
複雑な伏線も派手なアクションシーンもないし、唐突なラブシーンも正直蛇足な感がある。
その代わり、売りにしているスプラッターシーンには非常に力が入っている。
殺人ピエロが復活するのは、映画も半分近く過ぎてからなのだが、それ以前にも「主人公の幻覚」という形でグロシーンはちゃんと入っているので視聴者を飽きさせない。
複雑な設定がないのも逆に言えば肩の力を抜いて見られるとも言えるので、特に深い事考えずにゲラゲラ笑いながら見る分には十分楽しめる。

あらすじ

売れない道化師リチャードは道化師なのに大の子供嫌い。
今日もトミー少年の10歳の誕生日に呼ばれたが、子供たちはやる気のないリチャードの芸に飽き飽きし、彼に悪戯を仕掛けて遊んでいた。
その悪戯は次第にエスカレートしていき、遂には取り返しのつかない事態に……

それから6年後。トミーたちはティーンエイジャーに成長し、青春を謳歌していた。
あの日の悪夢が忘れられないトミーは、日々幻覚を見て苦しんでいた。
そんなある日、トミーの16歳の誕生日を皆で祝おうという話が持ち上がる。
クラス全員を招いて盛り上がろうとしていたその時、招待状が風に吹かれてどこかに飛んで行ってしまった。
パーティーの招待状は墓地に降り立ち、そして奴が復活する……

「皆ハッピーか?」



登場人物

  • トミー
演:トミー・ナイト
主人公。16歳の少年。スクールカーストでは下位に近く、ポールにはいつも虐められている。
最近はピエロの幻覚に悩まされていた。
誕生日を自宅で盛大に祝おうとするが……

真面目そうにも見えるが、親のいない間にド派手なパーティーを開いたり、普通に飲酒したりと、良くも悪くも「普通の」少年。


  • ケイト
演:ジェア=リア・デヴェロー
ヒロイン。黒髪のミステリアスな美女。16には見えん
見た目の割には心優しく、トミーを気遣う心の持ち主。正直悪ガキ揃いの主人公勢で数少ないまともな人。


  • ヴィニー
トミーの親友。女と遊びたい盛りの悪ガキ。トミーには気を使えるタイプ。
この手の映画では珍しいことに、最後まで生き残る。というかとどめを刺したのもコイツ。


  • ポール
見た目からもわかるようにチャラチャラした女連れのスクールカーストトップ。
トミーを普段からイジメている。彼がピエロにトラウマを抱えているのを承知でパーティーにピエロの仮装をしてくるイヤミな性格。
そのわかりやすいポジション通り最初の犠牲者になり、腕をもがれた上に頭を蹴り飛ばされる。


  • バルジャー
デブでゲイ。そのことを隠していないのでスクールカースト最下位。
同じくイジラレキャラのトミーとは仲がいいので、一見まともそうに見えるが、女性を残らず「ブス」呼ばわりしたりトミーのために薬を取りに行ったのにそのことを忘れて豆の缶詰に夢中になるなどやっぱり変。
字幕では、ゲイであることを強調するためかオネエ口調であり、違和感がすごい。
二番目の犠牲者。倉庫で豆を貪っていたら、頭を缶切りで切り開かれ、脳をアイスディッシャーでえぐり取られた。


  • サラ
ポールの彼女。同じくトミーを馬鹿にしている。
三番目の犠牲者。脳天にをぶっ刺されて目玉をえぐり取られて死亡。


  • リッチー
写真撮影が趣味。空気。カメラが何かの伏線になるかなと思ったら別にそんなこともなかった。
四番目の犠牲者。腹を斬り開かれ、腸を使ってバルーンクラフトを作られた上、頭に空気を注ぎ込まれて脳天破裂して死亡。


トミーの家の飼い猫。三毛。この映画の真ヒロイン(異論は認めない)。
別に何をしたわけでもなかったが、ピエロのそばにいたら執拗に叩き付けられて死亡。一番可哀想なキャラ。


  • トミーの母親
ビジネスウーマンらしく、忙しくあちこちを飛び回っている。
正直全ての元凶 。10歳児がウロチョロしているのに、包丁をあんなところに置いとくなよ……刃の方を上にして放り出された包丁が意味深に映し出されて「あ、死亡フラグだ」と察した視聴者は多かったはず


  • リチャード・グリンドル
生前は子供のパーティーに呼び出されて小銭を稼ぐ売れない道化師だったが、子供たちの悪戯が元で死亡してしまい、復讐のために蘇った。
……なのだが、 妙に律儀 であり、現場となったパーティー会場には山ほどティーンエイジャーがいたにもかかわらず、猫以外は脅して逃がしただけで手を出そうとは一切していない。
キルスコアはたったの4人+1匹と、この手の映画の怪物キャラとしては殺戮数は非常に少ない方になる。
そもそも生前からして、プロ意識がない上に金にがめつい、好人物とは言い難い性格だったが、それでも一応仕事はそれなりにこなしており、 どう見ても死ぬほどの咎はないこと
殺される側である悪ガキたちが あんまり好感の持てないキャラクターであること から、あまりジメジメとした恨みがましさは感じられず、むしろドライなブラックさを強く感じる。

特殊能力は「不死身」と「ピエロの仕事道具をどこからともなく取り出せる」…… 以上
正直、どこぞの殺人ピエロと比べると怪物としてもかなり弱い。身体能力は普通に高校生2人にボコられる程度で、自転車に追いつくのも無理という有様。
立場としては悪役のはずなのだが、「律義さ」「復讐にそれなりの正当性がある」「微妙に弱っちい」ということもあって 見ているうちにこっちを応援したくなる
最後は不死身の秘密である卵を割られて死亡したはずだが……?





追記・修正が面白いのは一度だけ。二度目はない。

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最終更新:2024年02月24日 18:05