仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング 仮面ライダーゲンムVSレーザー

登録日:2018/05/14 (月) 20:10:07
更新日:2023/02/12 Sun 22:53:07
所要時間:約 10 分で読めます





黎斗が到達した究極のゲーム

そして、ついに果たされる貴利矢との決着

「もはや、人間の命は有限ではない。」
「私の才能が、この世界そのものをゲームに変えた。」

「決着をつけようぜ。全ての悲劇はお前から始まった…」


ラスボスが語るのは―

エグゼイド全てのゲームの意味と

人間の未来



概要

2018年3月3日に劇場公開、4月25日にリリースされた『仮面ライダーエグゼイド』のVシネマ作品「アナザー・エンディング」3部作の最終章。
タイトルの通り、仮面ライダーゲンム/檀黎斗と仮面ライダーレーザー/九条貴利矢のダブル主人公となっており、クリスマスの悲劇から続く彼らの因縁の決着を描いている。
本作品は前述の決着のみならず、エグゼイドの全ての展開、檀黎斗と九条貴利矢という人間の全てを結集させた作風となっており、
この作品を見た後でエグゼイド全シリーズを見ると新たな発見が生まれることだろう。
さらに、『【裏技】仮面ライダースナイプ エピソードZERO』第4話と同時系列となっており、バンバンタンクガシャットの出所も明かされる。

本作では限定フォームとして仮面ライダーゲンム ゴッドマキシマムゲーマー レベルビリオン仮面ライダーレーザーXが登場。


あらすじ

欠勤が続く紗衣子の動向を気にする貴利矢。
彼女は黎斗と共謀するも裏切られ、茫然自失のまま彷徨っていた。
そんな中、各地でゲンム・ゾンビゲーマーが大量発生、一般人に次々と襲いかかる事件が発生。
これは檀黎斗神が仕掛けた、消滅者の復活を懸けたサバイバルホラーゲーム「ゾンビクロニクル」であった。
貴利矢は黎斗との決着に挑もうとするが、最高神の力を手にした黎斗はレベル10億という凄まじい力を手にしていた。
貴利矢に策はあるのか?
そして明かされる全てのゲームの意味と黎斗の真意とは?

人類の命運をかけた戦いが今まさに始まろうとしていた――


登場人物

「さぁ、命のヒーローを目指して…レッツゲェムゥ!」

本作の主人公兼ラスボスを務める神。
前章で天才ゲーマーの力と天才ゲームクリエイターの力を手にし、自身の才能を具現化したガシャット「ゴッドマキシマムマイティX」を生み出した。
世界を混沌に陥れる理由とその生き様には、彼の悲しい過去が深く関わっており…

本作の行動のきっかけは『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』での「エニグマによる並行世界の融合」に刺激を受けたことや、
御成との邂逅で知った「神の恵みの真髄」なのではないか?という考察がファンの間でなされている。

「ドクターであるお前に、あいつの命は奪えない。…これ、汚れが付くといけないから、永夢が預かっててくれないか?」

本作の主人公の1人であり、病理学の視点から再生医療の研究に参加する監察医。
本作はかつて彼の亡くなった友・藍原淳吾の墓参りから始まる。
淳吾の一件及び自分もバグスターウィルスで消滅した経験から、ゲーム病ワクチン作成と再生医療には文字通り命を懸けている。
そんな過去の悲劇からくる使命感と、クリスマス以来の因縁に決着をつけるため黎斗の暴走を止めようと立ち上がる。

「貴利矢さんは…帰ってくるつもりが無いんだ…!」

天才ゲーマー「M」としてかつてムテキの力を振るった小児科医。
前章でブラックパラドに撃たれて重傷を負い入院中。黎斗の暴走を止めるため傷を押して戦おうとするが、貴利矢から止められ、白衣を託されるが…
本Vシネマシリーズでは変身しないが、決着の最後を見届ける役割を持っている。

CRに所属する天才外科医。
黎斗の暴走に「奴が生きている限り脅威は無くならない」と断定するが、
ドクターとして彼の命を奪えないという葛藤が起きるも、変身し一般市民を逃すために満身創痍になる。

ゲーム病専門の病院を営む無免許医。
黎斗の暴走に立ち向かうために、ニコから幻夢コーポレーション経由で新たな力を託される。
彼の行動により自他共に救われる出来事が起き…

永夢の相棒のバグスター。
「ゾンビクロニクル」に混乱する市民をポッピーとともに救援に向かう。
終盤永夢を貴利矢の元へ行かせるために漢気を見せる。

CRに所属する看護士にして、その正体はバグスター。
パラドとともに「ゾンビクロニクル」に混乱する市民の救助活動を行う。

  • 西馬ニコ
「ブレイブ&スナイプ」で渡米した大我の元患者。
実は株主特権で大我のためのガシャットを作らせており、黎斗の暴走に立ち向かう彼に託す。

「ブレイブ&スナイプ」で復元された黎斗の父親。
現在は意識を取り戻し、黎斗に拘束されている。
黎斗への親としての複雑な感情もあったが、妻・櫻子への思いと黎斗を生んでしまったという罪の意識から戦いを挑む…


本作初登場&ゲストキャラクター

  • 八乙女紗衣子
『ブレイブ&スナイプ』『パラドクスwithポッピー』から引き続き登場。
聖都大学附属病院・再生医療センターのゲノム医療研究室ユニットリーダー。
遺伝子医療の権威で、バグスターに組み込まれている消滅者の遺伝子情報から人間の身体を復元する研究をしている。

黎斗と共謀していたが彼に裏切られ、自分の掲げる再生医療の未来を否定され、茫然自失のまま街を彷徨っていた。
貴利矢に救われ、黎斗の真の目的及び再生医療の未来につながる希望を見つけるが…

  • ブラックパラド
正宗から分離された原初のバグスター。
前章で黎斗に利用された後、一瞬だが用済みと言わんばかりにバグヴァイザーⅡに閉じこめられている姿が見られる。

  • ミワ
ゲーム病で消滅した父を持つ少女。父を取り戻すため「ゾンビクロニクル」に挑むが…

  • 牧治郎
『【裏技】スナイプ エピソードZERO』に登場する、ゲーム病で消滅した大我の友人。


結末ネタバレ

ゾンビクロニクルの被害は拡大し、人々は首都圏から避難。プレイヤーがいなくなり、街は異様な静けさに包まれていた。

「どうした人類?私のゲームを攻略してみせろ…」
「神の恵みを…受け取るものはいないのかァ!」

神の恵み…たとえ消滅者をバグスターとして復元できるルールが設けられていても、クリア不可能なゲームを命がけでプレイしようとする者はいなかった。
更にかつて「仮面ライダークロニクル」を戦い抜いた天才ゲーマーMは負傷中、ほかのドクターも満身創痍であった。

黎斗は正宗の言葉を思い出す。

「黎斗よ…お前は、この世界に生まれるべきじゃなかった…」

最初はその言葉を動揺しても気に留めないふりをしようとしていたが、この状況を見て黎斗はある結論に至る…

「私が犯した罪があるとすれば…生まれる時代を間違えたということか…」
「そいつは違うな、お前は自分の才能の使い方を間違えただけだ。」

全てを捨ててまでやってきた宿敵・九条貴利矢の登場に黎斗は歓喜の笑みを見せる。

「いるじゃないかプレイヤーが…九条貴利矢ァ!!︎」
「全ての悲劇はお前から始まった。ゲーム病医療がどれだけ進歩しても…お前が存在する限り、人類の脅威は無くならない。」

一方、永夢は託された白衣から貴利矢に「生きて帰ってくるつもりがない」事に気づく。
貴利矢により改心し、黎斗が起動させたゲームの意味に気づいた紗衣子はパラド、明日那とともに貴利矢を探し始める。

「この世界は…お前の玩具じゃないんだよ。」
「警告したはずだ。私に逆らえば、削除すると!」

黎斗は最高神の力を持つゴッドマキシマムゲーマーレベルビリオンに変身、貴利矢と対峙する。

そして貴利矢も正宗から託されたバグルドライバーⅡにギリギリチャンバラガシャットを装填、レーザーXに変身する。
黎斗は余裕からか一笑し、貴利矢がバグルドライバーⅡに完全に適合できていないと分析するが、貴利矢は気にも止めず、ついに2人の仮面ライダーが激突する。

ゲンムとレーザーの攻防は最初こそゲンムが優勢を保っていたが、レーザーが徐々に食いついていく。

「レベル10億にかなうと思ったか、このクズがァ!クズ!!」
「うるせぇ…クズ!」

そしてゲンムとレーザーは互いにキメワザを打ち合う…激しい閃光の中、勝負を制したのはゲンムだった。

「私にとっての唯一の誤算だったのは、君がリプログラミングの技術を発見したことだ…
君さえいなければ…私の運命も違うものになっていただろう…」
「そんな運命…想像したくもねぇなぁ…」

「かつてゲームオーバーになってもなお君は、私に抗い続けた…そして今も…
何故だ…何故勝てないと知りながら私に挑んだ!?」

その問いの答えの代わりに笑うレーザー。そして立ち上がり…

「あれ?ノせられちゃった?」

その言葉と同時にゲンムのアーマー…ゴッドマキシマムゲーマが崩壊していく。
そう、正宗は消滅する間際に発現した力…「ゲンムの機能をリセットする力」をバグヴァイザーⅡと共に貴利矢に託していたのだった。

「ありえない…私は、不滅だぁぁぁ!」
「往生際が悪いぞ!残り1つのライフがなくなったらゲームオーバー、それがゲームってもんだろ!!」

形成逆転されても尚、レーザーに立ち向かうゲンム。それを迎え撃つレーザー…2人の戦いは最終局面を迎えていた。


大森坂の決戦

クリスマスのあの日と同じように雨が降る中、2人は因縁の地である大森坂前で殴り合いを続けていた。


「大した男だ...立ってられるのもやっとのはずだろ?」
「私は、神だぁぁぁ!ヴァアアアアア!!!」
「うぉぉぉおお...オラアアアアア!!!」

2人のライダーゲージはもはや限界寸前、そしてクロスカウンターを共に受けてついに2人のゲージは0になり、2人は倒れた。

「ゲームは…終わりだ」

貴利矢の言葉通り、街に放出されたゾンビゲーマーは消滅し、ゾンビバグスターと化していた人間達は元の姿に戻った。
ゲームから解放される様子を見た紗衣子は、再生医療の未来が守られたことを実感する。

駆けつけた永夢に見守られながら、貴利矢は黎斗と面向かって語り出す。

「最後に1つだけ、お前の大嘘を当ててやる…
お前はずっと…自分の母親を救えなかった医療に失望してた…だから、信じるしかなかったんだ!自分自身の才能だけを…」

そう、だからこそ黎斗は神になるしかなかった。医療が成し遂げられなかった、母親への究極の救済(エグゼイド)を成就するために。
だから誰も信じることができなかった。黎斗は幻にも等しい夢(ゲンム)を実現するため孤独に戦う道を選んでしまっていたのだった。*1


「もういいだろ…あとはこの国の医療に任せようぜ…」
「私はただ…私自身の才能に…導かれただけだ…」

手を差し伸べてくれた最高の宿敵に、神は問いを投げかける。

「この時代の倫理が私を拒絶するならば…次に生まれた時…時代は…私に追いついているか…?」
「ふっ…だとしても…すぐに時代を追い抜いちまうんだろうなぁ…黎斗神なら。」

「檀黎斗神という名は…もう捨てた…今の、私は…檀…黎斗…」

かつて自分のゲームに答えてくれた水晶の持ち主に感謝するかのように一瞥し、静かな笑顔を浮かべ…

GAME OVER…

後にはゲーマドライバーと彼の生き様を形にしたようなガシャットが残されていた。

全てが終わった後、貴利矢は倒れこみ、永夢に白衣を着せられ、彼の腕の中で今際の言葉をつぶやく。

「変えろよ…運命を…」

クリスマスのあの日に似た最期の言葉を聞いた永夢は…涙を流しながら、貴利矢を抱きしめる…

「貴利矢さんは…最後まで嘘つきだ…嘘つきだ…」


あの日のクリスマスのように雨は降り続け、檀黎斗という脅威は去っていった―

THE GAME IS FOREVER








エピローグ

貴利矢が目覚めたのはあの世…ではなく永夢と明日那がいる病室だった。
永夢は貴利矢に、体が人間に蘇生されつつあると告げる。
にわかに信じられない貴利矢だったが、紗衣子曰くゴッドマキシマムマイティXには「バグスターを作るぜ!」の技術が応用され、人間の遺伝子の再構築と初期化…
いわゆるリプログラミングがなされていたという。
紗衣子はこのガシャットを解析して再生医療の未来に繋げると告げ、貴利矢にウィンクして去っていった。


「黎斗は最後に証明したかったんだよ…自分の才能を。」
「あの人はゲームを愛していた。これはプレイヤーの貴利矢さんに用意した、黎斗さんなりのエンディングだったんだ。」

2人の黎斗の理解者の言葉を聞き、貴利矢は嗚咽する。


後日、貴利矢は黎斗との戦いの跡地に花束を携え、弔いに訪れた。


「最後までノせられちまったなぁ。ま、お前の神話は、自分が語り継いでやるよ。」

ふと気配を感じた貴利矢が振り向くと、そこには「あの男」がいた。

「私のゲームに、終わりはない。」


その姿は瞬きの間に消え、その言葉は何を意味していたのか…今はまだ不明である。
少なくとも、この世にバグスターウィルスがある限り、まだ余波は続くだろう。

「また、いつかな。」

これからもドクター達の戦いは続く。
それを胸に刻みつけるように、貴利矢は歩き始めた。




「もういいだろ…あとは他のwiki籠もりに任せようぜ…」

「私はただ…私自身の追記・修正に…導かれただけだ…」






「私の項目に、終わりはない。」








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最終更新:2023年02月12日 22:53

*1 なおこれはあくまで貴利矢の推理であり、黎斗の真意か否かは最後まで明確にされなかった。