カリン(ドラゴンボール)

登録日:2018/05/11 Fri 17:21:24
更新日:2024/03/30 Sat 04:00:51
所要時間:約 7 分で読めます






よくここまで登ってこれたのう

それもたいしたスピードじゃ チビのくせにな


カリンとは、漫画ドラゴンボールの登場人物である。

CV:永井一郎(無印、Z初期、改)/龍田直樹(Z後期)/魚建(超)/西村知道(フュージョンズ)


人物

聖地カリンに建つカリン塔の頂に住む仙猫。
寸胴体形のであり、全身が柔らかそうな毛で覆われている。手には木で出来たを持っている。
とてもそうは見えないが年齢は800歳を超えている。実は神様よりも年上である。

武術の達人であり、武術の世界では「カリン様」と呼ばれ崇められている。
動きも俊敏であり、その速さは出会ってすぐの時の悟空ではなかなか捕まえられなかったほど。人の心も読めるので、浅知恵で騙そうとしても通用しない。
カリン塔を登ってきた者に厳しい修行を与える。300年ほど前には塔を登ってきた亀仙人に修行をつけており、作中では悟空やクリリン等にも同じ修行を行なっている。
とても温厚な性格で、厳しいながらも優しい目で弟子達の修行を見守る。とても気が長く、超聖水を飲む修行で苦労していた亀仙人に3年間も付き合っていた。
イタズラでお茶目な所もあり、悟空に神様の事を話した際にあえて神様の容姿を伝えなかった。結果、悟空は勘違いして神様に殴りかかり指一本で跳ね返される羽目になり、神様もこれには「何も聞いておらんかったか。あのいたずらものめ…」と少々苦言を呟やいていた。
退屈しのぎによく下界の様子を見下ろしており、趣味の1つとして仙豆を作っている。嫌いなものは
ちなみに悟空が乗っている筋斗雲は、彼が所有する巨大な筋斗雲の一部を千切り亀仙人に与えたもの。
また悟空が持っている如意棒も実は彼の持ち物であり、亀仙人にせがまれた際に「神の神殿に行けるようなものは現れないだろう」と思い貸してやったらしい。

天界と下界の繋がり役も担っており、自分の認めた者に資格者の証である鈴を与え、神の神殿への行き方を教える。

天界と下界の橋渡し役的な地位、神様とピッコロの関係を熟知していたこと、神様と同じ「下界を見渡す能力」などを鑑みるに、彼もミスター・ポポと同じく神の従者もしくは弟子のようなものと思われる。
『ドラゴンボール大全集』によれば下界の環境保全や知性体の精神面の向上を図ってあの世から人材を派遣する制度があるらしく
ミスター・ポポやカリンはそれによってあの世から来ているらしい。

名前の由来はお菓子の「かりんとう」で、容姿のモデルは鳥山明先生が飼っていた飼い猫の「コゲ」である。
アニメ版では初登場時に「猫仙人」とクレジットされていた。


カリン塔について

彼の住むカリン塔は遥か天までそびえ立つ長大な柱となっており、地上からは頂上が確認できない。
鳥山先生によると成層圏まで届くほどの高さがあるようでじゃあ神様の神殿はどれぐらいの高さなので?、頂上はかなり空気が薄くなっている。
悟空が最初に登った時は丸一日かかり、ヤジロベーはボラの力を借りたものの悟空を担いだままで約半日で頂上に辿り着いている。
途中から登る事は禁じられているが、ヤジロベーが登った時はボラに途中まで投げてもらい、アニメでは途中で疲れた餃子が飛んで登っている。
また劇場版では桃白白のどどん波を受けた悟空がたまたま頂上までぶっ飛ばされたり、悟飯がハイヤードラゴンに乗って登っていたりしている。
ちなみにこの高い塔を登る事も修行の一環となっている。

言い伝えでは「この塔を自力で登りつめると頂に住む仙人から超聖水が与えられ、それを飲むと己の力が何倍にもなる」とされていた。
だが実は超聖水はただの水であり、『それを飲むために素早く動くカリンを捕まえる事こそが、全ての力が何倍にも倍増する修行』となっていた。

ちなみに、湯呑茶碗一杯分飲むだけで全ての潜在能力を引き出す事の出来る「超神水」もあるが、これはものすごい毒であり*1、相応の体力・精神力・生命力がなければたちまちのうちに死亡してしまう。その猛毒に打ち勝って初めて潜在能力を引き出す事が出来るのだが、悟空が現れるまでは誰も成功者はいなかった(カリンは途中で吐き、挑戦した14人の武道家…いずれも腕に覚えのある強者たち*2だったそうだが、全員死亡した)。
それを聴いたヤジロベーが「生き残った奴がいないのに、なんで隠された力を引き出す水だって分かるんだ!!冗談じゃねぇ!!」と抗議したのも無理のない話である。カリン答えて曰く「大昔から伝えられた確かなものじゃ」。
ちなみに超神水は、原作ではカリン塔に保管されていたが、アニメ版ではカリン塔の部屋の端にある不思議な瓶から通じている、北の果てにある氷の洞窟を抜けた暗い洞窟の奥にあり、吹雪男から生き延びて洞窟を支配する闇の試練を乗り越えた者だけが飲める。
またアニメ版「Z」「GT」には同名の薬が存在するが、こちらはあらゆる毒物を浄化できる神秘の水であり、人間を魔族に変えるアクアミストや、宿主を洗脳するベビーの卵を浄化するために使用された。


活躍

  • レッドリボン軍編
打倒桃白白のために超聖水を求めて頂上までやってきた悟空を「よくここまで登ってきた」と出迎える。
悟空が不純な動機で登ってきたのではないと知ると、早速彼に超聖水を飲むための修行をつける。
素早い動きで悟空を翻弄してなかなか取らせようとしなかったが、悟空が残像拳でかなりの数の分身を見せた際には「たのしみなやつじゃわい」と彼に光るものを感じていた。
また夜になって眠っていた際、悟空がこの隙に水を盗ろうとしてやめたのを見て「武天老師とは一味違うの」と感心していた。
修行を始めて3日後、段々と悟空が自分の動きについてくるようになり、一瞬の隙を突かれた際に超聖水を落とし、悟空に水を盗られてしまった。
その際には亀仙人で3年かかった事をたった3日で成し遂げた悟空を「なんてやつだ」と素直に驚いていた。
その後は桃白白との再戦に向かう悟空を見送り、「すでに武天老師を超えたかもしれんのう」と呟いた。*3

アニメ版ではその後、悟空と渡り合うための力を得るために塔を登ってきた桃白白と遭遇。
最初は出し惜しみするが、水を貰えないならウパを殺すと脅迫してきたので、彼に鼻くそ&つば入りの超聖水をあっさり与えている。
同時に悪人でも乗れる黒い筋斗雲も与えたが、これはカリンが合図すると消えてしまう代物。カリン塔往来でのパワーアップを防ぎ、さらに桃白白が地上に着く前に強制落下させることで悟空に有利な状態を作っている。

  • ピッコロ大魔王編
ピッコロ大魔王にこっぴどくやられた悟空が再び修行をつけてもらおうと訪問を受ける形で登場。
悟空を背負ってカリン塔を走破したヤジロベーに驚きつつも悟空に仙豆を与え、既に悟空はカリンの実力を超えているため教える事はない事、
そしてピッコロ大魔王との戦いで亀仙人が命を落とした事を伝える。
それを聞いた悟空はすぐに敵討ちに向かおうとするが、今の悟空ではピッコロ大魔王に太刀打ち出来なかったので、彼を呼び止め超神水の事を話した。
今までそれを飲んで生き残った武道家はいなかったので無理に勧めようとはしなかったが、悟空の覚悟に負けて彼に超神水を与える。
悟空はそれを飲んだ途端苦しみだし、6時間もの間苦しみ続けるが、それでも苦しみ続ける悟空の生命力に驚き、夜明け頃には悟空の中に隠されていたとてつもない力が一瞬だけ見えたような気がした。
苦しみに耐えて隠されていた力を引き出した悟空を見て「わしにも想像がつかぬような大物になりおった」と驚愕し、彼にこの世界の命運を託す。そして餞別として悟空に新たな筋斗雲を与えた。

正直言って悟空がピッコロ大魔王に勝てる見込みはないと思っていたので、良くて相打ちになった際にはドラゴンボールを集め、殺された人達と共に悟空を生き返らせようと考えていた。
だが悟空がピッコロ大魔王を倒して戻ってきた際には、「おぬしの強さにはまったくあきれはてたもんじゃ」と言いつつ改めて彼の強さに驚愕していた。
この際傷ついた悟空を治療しているのだが、仙豆ではなく、カリン自らが作った特製の薬草を使っている。さすがに仙豆ほどの即効性はないが、それでも1日で悟空のガタガタだった身体をすっかり治していることから、効き目はかなりすごいようだ。

悟空から神龍が殺されたと聞くと、神様に会ってドラゴンボールを復活させる事を提案。
悟空の如意棒を使えば天界に行く事が出来たので、悟空に行き方を教えて資格者の証である鈴を渡した。

ちなみにこの頃からカリン塔にヤジロベーが居座るようになる。

  • サイヤ人編
あの世から戻り急いで戦地へ赴く悟空に、最後の2粒の仙豆を投げ渡した。
サイヤ人との決戦が終わった頃には経緯は不明だが下界へと降りてカメハウスに赴いたらしく*4、亀仙人達の悟空達の救助に同行。
仲間を多く失った悟空達と今後の方針について話し合った。

  • フリーザ編
6ヶ月かけて新たな仙豆を栽培。
それをヤジロベーに渡し、病院に入院中の悟空のもとまで届けた。

  • セル編
序盤でヤジロベーに仙豆を渡して悟空達に届けさせる。
精神と時の部屋で修行した直後の悟空がやってきて、自分とセルの力を比べてほしいと頼まれる。
気を半分しか放出していない状態で塔が壊れそうになったので、すぐに気の放出をやめるように言うが、彼の底知れぬパワーに驚愕しながらもわずかにセルのほうが力が上だと分析した。

  • 第25回天下一武道会、魔人ブウ編
スポポビッチとの試合で重傷を負ったビーデルを治すためにやってきた悟空に仙豆を渡す。
しかしこの大会の裏で何かが動いている事を察していたため「気を許してはいかんぞ」と忠告していた。


アニメ版の活躍

  • Z
ガーリックJr.編にて、クリリンの彼女であったマロンにデレデレとなり、「猫ちゃん」「カリンちゃん」と呼ばれながら、アゴを撫でられたりリンボーダンスをしたり、洋服を与えたりなどしている。
そして、トランプ勝負でマロンに負けた事で天界へ行くための鈴を取られ、如意棒まで賭けの対象にするという失態をしでかしてしまっている。
ちなみに前述の通り、カリンには人の心を読む能力があるのだが(ヤジロベーにもそれを使えば勝てるのではと指摘されている)、マロンは勝負中、何も考えていなかったために通用しなかった。

未来トランクス編にて、瀕死の状態だったヤジロベーに最後の仙豆を食べさせ生き延びさせていた事が判明。
宇宙サバイバル編では、力の大会への出場を決めた亀仙人の熱意に負け、再び彼に厳しい修行を課していた。

  • 劇場版
『とびっきりの最強対最強』ではハイヤードラゴンで飛んできてカリン塔の途中から登り始めた*5悟飯に「途中から登り始めるようなズルはいけない。最初からやり直し」と話している。
最も、一応やり直そうとした悟飯やヤジロベーからの指摘への反応から、カリン塔のルール上そう言っただけで最初から普通に渡すつもりであったと思われる。

ゲーム版の活躍

エリア2に登場。
原作であった超聖水の修行が再現されており、10回カリンを捕まえると超仙水が手に入り仲間がパワーアップする。




「それはそうと ここの項目を追記・修正せんと超聖水は飲めんぞ」

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最終更新:2024年03月30日 04:00

*1 興味本位で指先に一舐めしたヤジロベーが悶絶して苦しみ、四つん這いになって慌てて吐き出すほど。

*2 恐らくだが最低でも『カリン塔を自力で登り、超聖水の修行を終える』ぐらいはできるレベルだったと思われる。地球の戦闘力平均からすれば「超達人たち」と言って差し支えないだろう。

*3 なお、この少し後に亀仙人本人も同様の感想を持っていた。

*4 おそらく筋斗雲で移動したのだろう。

*5 舞空術を使わなかったのはクウラ一味にスカウターで悟られないようにするため