アラクネ(ギリシャ神話)

登録日:2018/04/21 Sat 19:12:09
更新日:2024/04/13 Sat 15:32:36
所要時間:約 10 分で読めます





アラクネ(Arachne*1)は、ギリシャ神話に登場する女性の名である。
その名は「蜘蛛」を意味する単語からとられている。*2
優れた機織りであったアラクネはその腕を鼻にかけるあまり神々を侮辱し、
女神アテナの怒りを受けて蜘蛛に変えられてしまった。
後には半人半蜘蛛のモンスターとして扱われるようになり、現在ではファンタジー文化における蜘蛛人間の代表として認知されている。

【神話のアラクネ】

アラクネは古代ローマの詩人オイディウスの手による「変身物語」に登場する。
彼女は優れた機織りの腕を持っていた。
しかし女神ミネルヴァ(アテナ)と腕を競い合うことになったすえ、
その怒りを受けて蜘蛛に変えられてしまうのである。

なおこの項目では、原典にそって神々の名をローマ神話準拠のものとする。

○争いの発端

アラクネはリディア国の都市コロポン*3、そのはずれにある寒村ヒュパイパで染物業を営んでいたイドモンの娘である。
父ともども低い身分の生まれであったが、その織り物の技術はすばらしいものであった。
また糸をつむぎ機を織り刺繍をほどこす手際も見事で美しかったことから、
妖精たちまでが彼女の手から織り物が生まれていくさまをうっとりとして眺めていたという。

しかし彼女には、その腕前を鼻にかける悪い癖があった。
彼女は自分の機織りの腕前は他の誰よりも優れていると日々うそぶいており、
機織物の技術を人間にさずけたミネルヴァにさえ勝ると言ってはばからなかった。






それほど立派な技をお持ちなら、わたしと技比べをすればいい!

わたしが負けたら好きなようにすればいいんだわ!






そのおごり高ぶったさまは、当のミネルヴァの耳にもすでに入っていた。
そんなおり、ミネルヴァはヘリコンの山で詩の女神ムーサたちのもとを訪れていた。
ムーサたちはヒッポクレネの泉*4で美しい詩歌をまじえて、愚かにも自分たちに歌で挑んだピエロスの娘たちの話をした。

マケドニアの富豪ピエロスの娘ら九姉妹はヒッポクレネの泉を賭けてムーサたちに歌の勝負をするよう迫った。
勝負はムーサたちの圧勝で終わったが、姉妹らはそれを不服としてやかましく騒ぎ立てた。
結果、彼女らは神の罰を受けてカササギへとその姿を変えられてしまったのである。

この話を聞いたミネルヴァは、ムーサたちの詩と歌の美しさをひとしきりほめたたえてからこう言った。






わたしがあなたがたを称えるだけでなく、

わたしも世の人々から称えられなければなりません



ましてわたしを軽んじるような者は、罰を受けるべきでしょう。

身の程知らずにも、あなたがたに挑んだ娘たちのように






○機織りの勝負

それからしばらくして、アラクネのもとをひとりの老婆が訪ねた。
老婆はアラクネの高慢さをいさめ、こう言った。





「自慢するのもいいが、相手は選ばなくてはなるまいよ。

軽はずみなことを口にせず、いますぐ神に許しを乞いなされ」





アラクネは昂然として言い放つ。





老いぼれがなにを偉そうに! 説教なら自分の嫁か娘にでもしてくればいいでしょう?!

お偉い女神さまがそこまで腕がたつのなら、なぜわたしとの技比べから逃げ続けるの!?



そこまで言うのならば、受けて立ちましょう






老婆はその正体、女神ミネルヴァの姿をあらわし、アラクネの挑戦を受けたのである。



すぐさま織機が用意され、ふたりの技比べが始まった。
ミネルヴァはネプチューンと聖都アテナイの守護神の座をめぐり勝利した、みずからの栄光を図柄として織り上げた
そしてその周りには、神々に挑み罰を受けた者たちの物語の図柄を編みこみ、アラクネへの警鐘とした。

それに対してアラクネは主神たるユピテルをはじめとした神々の戯れに翻弄される人々を描いた
牡牛の姿のユピテルにかどわかされたエウロペ王妃
ユピテルを拒んだためウズラに変えられ海に投げ落とされた女神アステリア
白鳥に変じたユピテルに手籠められ卵を産み落とした女王レダ
夫の姿で現われたユピテルに体を許し子を孕んだアルクメネ
こうまで次から次へと出てくる時点で大概だが、これでも原典たる変身物語に掲載された分のさらに半分程度しか引用していない
さらにはネプチューンアポロンバッカスサトゥルヌスらの奔放な女漁りも織り物の隅から隅にまで描かれていた。


神の不実をなじるかのごとく絵柄を見たミネルヴァは、その出来栄えに驚嘆し心奪われながらも激怒
アラクネの織物を引き裂いたうえ、手にした()*5で三度四度と彼女の額を殴りつけた。
この仕打ちに対してアラクネは逆上したあげくみずから首をくくり死を選ぶ
怒りはいまだ冷めやらぬものの、その有様に哀れみを抱いたミネルヴァは吊り下げられた彼女の体を抱き上げこう言った。





・・・腹黒い娘。 そうまでぶら下がっていたいなら、ずっとそうしていなさい。

自慢の機織りの腕を振るいながら、あなたの子も孫も、この先ずっとずっと。



― 生きるのです、アラクネ





女神はそう言って、ヘカテー薬草から汁をとり、彼女の遺体に振りかけた。
するとたちまち髪も鼻も耳も抜け落ち、体は小さくちぢこまっていく
腕と頭と胸はますます小さくちぢんでいき、腕は指だけを残して胸の中にうずもれた
小さな胸から生え残った細い指は、長く伸びて脚の代わりとなった
そしてまるまるとした腹からは糸を伸ばし、せっせと織り物を織るようになった

こうして新たな命を得たアラクネは、蜘蛛として今も美しい網を織りあげているのだという。


【解説】

○神話の解釈について

アラクネの神話は為政者たちによる本筋の神話でなく、一創作者であるオイディウスの手によるものである。
そのためか、神々に対する扱いがひどくぞんざいなものとなっている。
特にミネルヴァは自分も褒めたたえられたいと俗物根性をむきだしにしたあげく
織り物勝負に勝ち切れずに逆ギレしてしまった。
アラクネも大概だとは言え、まだ当時強い影響力を持っていた神々に対してあまりに扱いが悪すぎる。
これらの描写については、その裏に現実の出来事の寓意がこめられているためとされる。
またもしかすると、女神ミネルヴァの複雑な感情を描写したものであるかもしれない。

●物語にこめられた寓意について

ギリシャ世界の都市国家の象徴たるミネルヴァと一地方の機織りアラクネが互いに敵愾心をむき出しにして争うさまは、
中央都市と地方都市の対立を描いたものと言われている。

世界で初めて貨幣をつくりだしたとされるリディアは、古くから黒海の海洋貿易を独占する経済の中心地であった。
なかでもクレタ文化に裏打ちされた美しい織物はリディアの主要な生産品であり、港湾都市ミレトスを中心にして織物業が大いに栄えたと言われる。
アラクネの物語はミネルヴァに象徴されるギリシャ社会の中心都市アテナイと経済の中心地リディアの対立を描いたものなのかもしれない。

また人々の上に君臨する女神ミネルヴァと自由奔放な機織りアラクネの対決は創作者と為政者の対立を描いたものとも言われている。
心のままにはばかることなく活動・表現を行いたい表現者たちと、彼らの影響力を自分たちの支配下にとどめておきたい為政者たちは
古来より互いの傲慢さをぶつけあってきたのだろう。

どちらにせよ、現在にまでいまだ存在しつづけるテーマと言える。

●神の怒りと(ゆる)しについて

織物対決においてアラクネの織物に心動かされたミネルヴァは、それでもその図柄に込められた不遜なテーマに激しく怒りをあらわしアラクネを罰する。
これは見た目通りの嫉妬心・敵愾心の表れとされることが多いが、ギリシャの神々の立場を考慮するとまた違った情景が見えてくる。

多くの神話がそうであるように、アラクネの物語にもいくつかのバリエーションが存在する。
その中の一つに、ミネルヴァとアラクネの織物勝負のさいに審判としてユピテルが招かれていたというものがある。
だとすればアラクネの所業は自殺行為としか言いようがないものになる。

なにせ相手は最高神たるユピテルである。
そのユピテルを本人の目の前であげつらったのであれば、恐るべき天罰が下ることは火を見るよりも明らかだろう。
ユピテルの怒りを受けたものはよくてもその雷霆(らいてい)であとかたもなく消しとばされる。
悪ければ奈落(タルタロス)に落とされ苦しみに満ちた刑罰を永遠に科せられることになるのだ。
そもそも仮にユピテルがこの場にいなかったとしても、ミネルヴァがいる以上この場の様子がユピテルに知られないはずはないのである。
唯一、ユピテルの怒りを制止出来る正義の女神アストレアとその神器<正義の天秤>*6もアラクネの悪意満々な態度と傲慢な性格では庇い様が無いであろう。

だとすればミネルヴァの過剰に感情的であるとも思える仕打ちは、むしろアラクネを救うためのものだったという可能性もあるだろう。
ギリシャ神話世界の神々の掟として「一度下された神罰は誰によってもくつがえすことはできない」というものがある。
これはユピテルであっても例外ではなく、最高神の権能をもってしても他の神によってすでに下されてしまった罰は取り消すことも変えることもできないのだ。
ミネルヴァはことさらに大げさに怒って罰を与えてみせることにより、それ以上の怒りが彼女に降りかかることを防いでいたのかもしれない。

アラクネは人の姿を失いはしたが命と血筋、そして織物の腕と名声を失うことは無かった。
その名と名声はいまも神話に語り継がれ、その血筋はいまでも世界中に残り、
その腕はいまなお存分に振るわれ美しい織物を織りあげているのである。

○蜘蛛と女性の関係について

古代ギリシャに限らず、世界各地において蜘蛛はしばしば女性と結び付けられた。
蜘蛛は網を張ってじっと獲物を待つことから、受動的・女性的なイメージと結びつきやすかったのだろう。
欧米の黒い寡婦(ブラックウィドウ)日本の女郎蜘蛛など、女性の名をつけられた蜘蛛は多い。
そして神話・伝承のなかにも西遊記の蜘蛛女に中国~日本の絡新婦、
ネイティブアメリカン・ポピ族の創造神コクヤングティなど蜘蛛と女性を結びつけた存在が数多くいる。

神話・伝承における蜘蛛女の属性は大きく分けると三つになる。
ひとつは神秘的な創造者、もうひとつは獰猛な捕食者、そして最後のひとつはわが子をいとおしむ慈母である。

誰から教わることも無く精緻な網を織りなす蜘蛛は神からさずけられた技を持つ創造者として、織り物をはじめとした芸術や工芸と結び付けられた
そしてこれらは多くが女性の手による技術でもあり、蜘蛛と女性を結びつける大きな要素だったのだろう。

そして網にかかった虫、ときには愛を交わした夫までもを糸でからめとり毒牙をうちこみ貪り喰らう姿は、男が女にいだく恐怖の象徴ともなった。
その反面、蜘蛛には卵を抱きかかえて守る種類が多く、なかには産まれてくる我が子にその身を食べさせるものまで存在する。
その姿から蜘蛛女には、慈悲深い母親としてのイメージもまた植え付けられるようになったのだ。

これらの要素は神話の後の時代、そして現代にいたるまでも変わることはなかった。
そして現在のファンタジー文化に登場するアラクネたちにもまた、この三つの要素が受け継がれている。


【神話の後のアラクネ】

アラクネとミネルヴァが互いのエゴをむき出しにしてぶつかり合う物語は、後世の人々の人気を博した。
特にアラクネが変身するさまの生々しい描写は多くの創作者たちの想像力も刺激し、
蜘蛛と一体化した妖女としてのアラクネが誕生するのである。

○近代以前のアラクネ

高潔な精神を持つはずの女神が感情あらわに人とぶつかるさまが人気を博したのか、
アラクネとミネルヴァの対決は古くから多くの作品の題材とされてきた。
中世ではふたりをモチーフとして多くの絵画が描かれている。

また、いやにリアルなアラクネの変身シーンの描写は、蜘蛛と人間の中間体を容易に連想させたのだろう。
ダンテの『神曲』においては、傲慢の罪を象徴するものとしてアラクネの像が、
下半身が蜘蛛に変じた女性の姿で岩肌に掘りつけられている。
もともとただの人間の女性、あるいはただの蜘蛛でしかなかったアラクネは、
こうして蜘蛛人間として定着していくことになるのである。

○近代以降のアラクネ

現代のアラクネは、ファンタジー作品における蜘蛛人間の代表として扱われることが多い。
その姿はケンタウロスと同じように、蜘蛛の頭部の代わりに人間の女性の上半身が生えているという姿が一般的。
他にも神曲に倣って六本足の女性だったり、逆に腕が六本あったり、背中から蜘蛛の足が生えている女性、
直立した女体の臀部に蜘蛛の腹部がくっついている、頭部が人間の女性の蜘蛛などさまざま。

●モンスターとしてのアラクネ

モンスター、つまりファンタジー作品における『敵』としてのアラクネは「蜘蛛女」としての代表的な扱いを受けていることが多い。
能力としてはそのまま蜘蛛女性をイメージしたものとなっている。
「蜘蛛」の能力としては糸による拘束・マヒ攻撃、「女性」の能力としては魅了・催眠など。
そして両者に当てはまる華奢さ、つまりは防御力の低さなどが主な特徴となるだろう。
能力の多彩さ、そして防御力の低さという弱点から、中盤の難敵として扱われることが多い。
直接攻撃よりもバッドステータス誘発・弱体化(デバフ)を多用する厄介な相手である。

亜人種としてのアラクネ(友人・恋愛対象としてのアラクネ)

アラクネが人の味方となった場合、戦力としては中程度の扱いである。
蛇人間などと違って蜘蛛人間はあまり神のモチーフとしては扱われていないため、
なかなか最上級の戦力としての扱いは受けられない。
状態変化や弱体化も強敵には通じづらく、防御力の低さも手伝って物語の後半では戦いについていけなくなりがち。

さらに人の心を持ち人と心を通わせる存在であっても、人間たち・人間社会とは一歩距離を置くことが多い。
多くの人に嫌悪感を抱かせる蜘蛛の肉体は、人と交流するためには障害としかならないだろう。

また蜘蛛はどうしても捕食者のイメージが強いし、事実モンスターとしてのアラクネは人をエサとして認識している。
それに状態変化・弱体化を操る彼女らは搦め手を使ってくる存在と思われやすい。
これらのため彼女らは、なかなか人の警戒を解くことをできない。

それでもそれらを乗り越えてひとたび愛をはぐくむことができれば、
卵を腹に抱いて守り、産まれてきた子にその身を(にえ)として捧げる蜘蛛の母性を持つ彼女らは
深い慈愛で男性を受け止めてお互いの間に産まれた子とともに守ってくれることだろう。


●エロ要員としてのアラクネ

エロ要員としてのアラクネはかなりニッチな、それでいて根強い需要を持つ性癖に応えられる存在である。
彼女らは天性のS、サディスティック要素満載のキャラクターなのだ

多数の鋭い足は男をしっかり捕らえ身動き一つさせず、肌をやさしく斬り裂き血をにじませる。
その糸は相手を縛り上げ吊り下げて、唇からのぞく毒の牙は男を妖しく痺れさせ、
完全に自由を奪って肉欲のまま相手の体をほしいままにする。
そしてすべてが終わったあと、相手をむさぼり喰いおのれの血肉とすることで、彼女らの愛は完結するのだ。

見た目の異質さからメジャーな作品のメインキャラクターとしてはなかなか抜擢されないが、
それでも登場する作品のことごとくで強烈な個性を発揮し熱烈なファンを獲得している。


【主な登場作品】

この項目では「蜘蛛女としてのアラクネ」、及びそれから名付けられたキャラクターを取り上げる。
蜘蛛女であっても個人名・種族名がアラクネと明言されていないものについては除外する。
また「アラクニド」など、本来の「蜘蛛」を意味する単語(Arachnida)から名付けられたものについても取り上げない。

ゲーム

  • 女神転生シリーズ
「アルケニー」名義で、一貫して鬼女として登場。(旧約)Ⅰから登場している古参のひとり。
(旧約)Ⅰ・Ⅱでは女性の頭の蜘蛛として登場。真Ⅰ以降では蜘蛛のように先端がとがった四肢を持つ裸体の女性として描写されており
真Ⅰではヒロインの精神世界に巣食うボスキャラクターの役割も果たした。
派生作品の『アバドン王』では人間の頭と胸部を持つ蜘蛛、『デビルチルドレン』では六本腕の少女の姿で登場している。

主に敵として登場。
では敵召喚士に呼び出され、大威力の地震攻撃をしてくる。
XIVでは蜘蛛の頭頂部から異形の女性の上半身が生えているといった形態で、
XVでは胸部から女性の上半身を生やした異形の蜘蛛。

昆虫型モンスターの一種。臀部から蜘蛛の腹部が生えている女性の姿。
スパイダーネットなどネット系の攻撃を多用する。

第1作『CALAMITY TRIGGER』から参戦しているプレイアブルキャラクターの1人。(∵)
アラクネの名を冠するキャラクターとしては珍しく男性である。
相手に烙印を付与し、体内に宿る無数の蟲で追尾攻撃を行うテクニカルタイプ。
元はロット=カーマインという人間で研究者だったが、知識を求めて「境界」に手を出した代償として異形の怪物に成り果てた。
詳細は個別項目を参照。

漫画・アニメ

蜘蛛の魔女で、魔武器をこの世に生み出した張本人。
「アラクノ・フォビア」なる一大勢力を築き、死神陣営とも魔女たちとも対立している。
一見上品な立ち振舞いだが本質は冷徹かつ傲慢。
蜘蛛の糸で相手の精神に干渉する精神攻撃を得意とするほか、肉体を無数の蜘蛛として分離し世界中にばら撒く能力も持つ。これを利用して物事を裏から操ってきた。
蛇の魔女メデューサとは姉妹関係にあるが、その仲は険悪。

敵組織「ナイトメア」の一員として「アラクネア」が登場。
ブンビーの部下で、ギリンマとほぼ同格の立ち位置。
普段はスーツ姿の女性だが、戦闘時には蜘蛛のような姿に変化する。
脚から糸を噴射して相手を拘束したり、自分やコワイナーの身を守る。
「ナイトメアのエリート中のエリート」を自称する傲慢な性格で、上司のブンビーにも度々反発している。

サブヒロイン格として「ラクネラ・アラクネラ」が登場。
亜人種としてはポピュラーなケンタウロス型の蜘蛛人間。
人に拒絶され心に傷を負っているが、理知的で情の深い性格。

敵として「陸震妖姫アラクネ」が登場。本名は「督姫(とくひめ)荒久根(あらくね)」。
陸を統べる「聖異大将軍イエヤス」の次女に当たる。
女性だが一人称は「俺」で男性的な口調で話す。
体内で生成される鋼の糸を操り戦う。
本章メインキャラクターの「天照水滸ムジナ」の姉の1人だが、魂獣(スピリッツ)のハーフであるムジナを見下している。

人間魔族獣人妖怪、あらゆる種族が混在しエッチなお店に務めるこの世界にもアラクネという種族は存在する。形態はオーソドックスなケンタウロス型の半人半蜘蛛。
作中では「アラクネの巣」というアラクネ専門店が登場した。
5000Gを支払って蜘蛛の巣が張り巡らされた店の中を進んでいき、嬢に捕らえられると拘束プレイに持ちこまれるという一風変わった店。
(詳細はこちらを参照)

  • 不気田くん
物語の後半に主人公の不気田くんと因果を持つ少女「アラクネ」が登場。出自自体は普通の人間なのだがその存在には「蜘蛛の糸」が付きまとっている。
かつてイケメンだった不気田くんに恋をするも彼の中に「人への愛情」が無かったため絶望し、死ぬ際彼から心臓を奪い冥府へと去る。それ以来不気田くんは心臓を持たず死ねない異貌の少年として現世を流離うことに…。
結果彼は欠けた愛を探して一目ぼれした女性やアラクネの転生体を死なせてしまうキモヲタストーカーというもっと酷い男と化してしまったが、アラクネへの愛を自覚した終盤ではある程度性格が改善されている。

主人公エーリヒの幼馴染兼正妻ポジションとして、蜘蛛人(アラクネ)の少女弓使い狩人マルギットが登場。
蜘蛛人は何の蜘蛛かで性質に違いがあるのだが、マルギットは小さめの蝿捕蜘蛛人なので優れた潜伏・機動能力と大人になっても少女姿のままな体質を持ち、普通の顔の他に髪留め状の複眼をも兼ね備えている。なお糸は吐けない。
エーリヒとは自分の優れすぎた隠れんぼ力について来てくれる唯一の友達から始まり、長ずるにつれ瞬く間に重い愛と化す。
単行本1巻、冒険者になるための旅の準備を進めるエーリヒの修行に付き合っていたのだが、バッドエンドルートではエーリヒ12歳、マルギット14歳の時、エーリヒの修行のなかでついつい仲良くしてしまい、エーリヒは冒険者としての人生を諦めた。
2巻で彼がある事情から数年間遠い所に行く時、彼の必ず戻り共に歩もうと言う誓いへ、彼の耳に自分の牙で揃いの耳飾り穴をあけかざりを送る形で誓い返し、
6巻ラストで彼が数年間の日々で遇った様々な女性達の匂いを纏わせている事にむくれつつついに再会。以降は冒険者となるため旅立つエーリヒと共に歩んでいる。
なお、エーヒリが他の女性と本人が望まないまま結ばれるバッドエンドルートでも子供を作っているような描写がある。

18禁

ポピュラーなケンタウロス型のアラクネ。
からめとった男に抵抗されればされるほど燃えるというS気質。
なお本体も糸も炎に弱いらしい。

「アラクネロード」が登場。即死・複数回攻撃を喰らわせてくる難敵。
次回作のぱらどっくすではボスキャラの蜘蛛之皇女も仲間にできる。そしてデレる

【アラクネ娘】フランシ、および 【アラクネ娘】カヅネが該当。
彼女らに限った話ではないが、両者ともに主人公くんガチ勢なので拉致監禁不法侵入連れ去りからの逆レイプは日常茶飯事。
本作体験版において、フランシは魔物娘を捕まえて奴隷として売り捌こうとした人間女性に対し、お仕置きと称して胎内に産卵するというえげつないプレイを敢行した。

編集・追記は女神に勝負をふっかけてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • アニヲタ悪魔シリーズ
  • 何故かなかなか立たなかった項目
  • ギリシャ神話
  • 神話
  • モンスター
  • 蜘蛛
  • 蜘蛛女
  • モンスター娘
  • 亜人種
  • ドS
  • 捕食者
  • 蜘蛛糸
  • 蜘蛛の巣
  • アテナ
  • アラクネ
  • アルケニー
  • 神話
  • 織物
  • 天罰
  • 無鉄砲
  • 首吊り
  • 傲慢
  • アテナ被害者の会

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年04月13日 15:32

*1 Arachne英語だとアラークニー ギリシャ語:Aráchnē アラクネー 古代ギリシャ語: Ἀράχνη

*2 蜘蛛の名がアラクネからとられたというのは間違い。「変身物語」では、ほか多くのキャラクターたちの名が変身していった動植物からつけられている。

*3 リディア国コロポン:現在のトルコ共和国イズミル付近。

*4 ヒッポクレネの泉:天馬ペガサスが蹴りつけた蹄の跡から生じたという泉。

*5 梭:織り物の横糸を通す道具のこと。

*6 目標の善悪を分析して適切な賞罰を算出する