アンキモ、アンキモ、アンキモ!

登録日:2018/04/11 (水曜日) 22:19:00
更新日:2024/02/07 Wed 20:09:28
所要時間:約 5 分で読めます





「アンキモ、アンキモ、アンキモ!」とは『美味しんぼ』の主人公である山岡士郎が使う呪文の1つである。


作中で初めて唱えられた呪文であり、2話である「味で勝負!」で登場。
自分の事を不審者と誤解し逮捕しようとする警察官に対し使用された。
アニメでは原作2話を元にした、1話の「究極のメニュー」で登場。
作中で最も有名な呪文であり、美味しんぼは良く知らなくてもこの呪文は聞いたことがあるという人も少なくはない。


この呪文以外にも山岡は「ナンダト」「イヤソノ」「オレハヤマオカ」という呪文も作中で使用している。


追記修正をお願いします。



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-バカなことやってないでサッサとくるんだ!-




























   *   *
 *   + 嘘ではないけど嘘です
  n ∧_∧ n
+ (ヨ(*´∀`)E)
  Y   Y  *


山岡が唱えたというのは本当なのだが、
使われたのは原作(及びアニメ)ではなく1989年にファミコンで発売された「美味しんぼ 究極のメニュー三本勝負」。
もちろん原作ではそんなシーンはない。

ゲームはRPGではなく選択肢を選び話を進めていくアドベンチャーゲームなのだが、ゲームの進め方次第では警察官に不審者扱いされる場面がある。
その時の選択肢が「たたかう」「にげる」「じゅもん」何故かRPG風になっており
「じゅもん」を選ぶと山岡は唐突に「アンキモ、アンキモ、アンキモ!」と叫び出す。

当然意味なんてある訳がなく「バカなことやってないでサッサとくるんだ!」と言われ警察官に捕まり、
頭を抱えしゃがみこむ山岡の1枚絵と共にゲームオーバーになってしまう。

ちなみに「たたかう」を選ぶと攻撃を外した挙句、警察官の反撃で10000ダメージを受け結局捕まりゲームオーバー。
本作にHPの概念はないためダメージ量自体に意味はないのだが。
「にげる」は回り込まれてしまい選択肢の選び直しに戻されてしまう事もあるが、そのうち逃げることができる。


ちなみにこのゲーム、基本的にストーリーは原作のエピソード準拠となっており、
山岡は原作通りフォア・グラ*1を崇拝する食通の先生方に対し「フォアグラよりも美味いものがある!」と啖呵を切る。

原作では山岡は「フォアグラより美味いもの=アンキモ」と確信しており、アンコウを入手しに出かけたのだが、
ゲームではなんとこの時点では対抗に何の料理を出すか決めていない。
なのでゲームではまずフォアグラより旨いものを調べ、それが今の時期どこで手に入るかを調べることになる。

「一番うまいフォアグラを用意しな!それより遥かにうまいものを味あわせてやる!」と言って喧嘩を売っときながら、
「フォアグラよりうまいものってなんだ…?とにかく調べてみよう」なんて、無計画にも程があるというか、もはやただの阿呆である。


なお、不審者扱いされる原因は「アンキモの話を聞こうと小料理屋の前に来たがまだ開店しておらず、様子を見るために窓を覗こうとしたら覗きと勘違いされた」ため。
この時の選択肢は「まどをのぞく」の他には「とをたたく」「さわぐ」「うそをつく」がある。
「とをたたく」は無反応で「さわぐ」は警察官がやってきて捕まりそうになるが弁明し見逃してもらえる。
正解は「うそをつく」で店の前にシマアジが落ちているという嘘に釣られ店の中から店主が出てくるという相当変な展開。


このゲームの1章は原作2話のアンキモの話が元になっており基本的にそれに忠実な展開になるのだが、原作にないシーンではやたらと山岡の奇行が目立つ。
アンコウを釣り上げ調理する際にも変な選択肢が混じっており、 「なぐる」を選ぶとひ弱な山岡の腕が折れゲームオーバー。
「めったぎり」を選ぶと 「キエーッ」という奇声と共にアンコウを滅多切りにし、どこが肝なのかわからなくなりゲームオーバー。
「すてる」を選ぶと突然世の中が嫌になりアンコウを海に捨ててしまいゲームオーバー。
「なでる」「めだまをくりぬく」を選ぶとゲームオーバーにはならないがゆう子に引かれる。

特に、「すてる」を選んだ時に出てくる
「やまおかは、とつぜん、よのなかがイヤになってしまったようです。」は「アンキモ、アンキモ、アンキモ!」に並ぶこのゲームを代表する迷場面。
ある意味この世界観の壊れっぷりがこのゲームの最大の持ち味と言われることも。


冒頭の「ナンダト」「イヤソノ」「オレハヤマオカ」は、
3章で警察官に万引き犯と勘違いされそうになった時に再びRPG風の選択肢が現れ、その時「じゅもん」を選ぶと出てくる3つの選択肢。
「ナンダト」は「税金を払っている」と主張するが「それが万引きをしていい理由にならない」と正論を言い返され捕まりゲームオーバー。
「オレハヤマオカ」は「俺は山岡だ」「俺は警官だ」とお互いに言い合うだけで、「イヤソノ」が正解でゆう子が誤解を解いてくれる。
ちなみに「たたかう」は無謀とも言える戦いを挑み東西新聞唯一の汚点となりゲームオーバーになり、「にげる」は逃げられない。
その時の警官は10000ポイントという普通のRPGでもなかなかお目にかかれないダメージを出して山岡を瞬殺してくる。

もちろん海原雄山も登場するが、1章の彼から山岡が逃げるシーンで「ねこのまね」で鳴き声を出してごまかすというものがある。
これだけでも噴飯ものだが雄山が「なんだ、ねこか。さすがのゆうざんもねこまではりょうりできんわ。わあーっ、はっはっは」などと言って立ち去る。
原作でも猫料理について考えるほど食にしか頭にないわけではないのは言うまでもなく、猫と息子の鳴き真似が区別がつかないというのもかなり異様である。

比較的ふざけた言動が少ない3章でも似たシーンが登場し、ねこ以外に「キリン」「ゾウ」「バカ(カバではない)」のマネが登場する。
ここでもねこを選ぶのが正解であるが、キリンのマネができない山岡、「でへへー」とバカになりきる山岡、普通の町並みの中「ゾウがいるとは驚きだわい」とほざく雄山などの異様な光景が見られる。


この様に世界観やキャラが崩壊したようなシーンが目立つゲームだが、異様に壊れた行動が多いのは1章のみ。
2章、3章はそのような言動がほとんどなく原作のような展開の話で、1章も変な事さえしなければ前述の通り基本的に原作通りの展開になる。
クソゲー呼ばわりされることもあるが、バカゲーの部類に近い。
2章以降おかしな展開どころか1章では大量にあったゲームオーバートラップそのものが異常に少なくなるため、単に製作者が力尽きただけかもしれない。


何故かこのゲーム、RTAが行われており、ゲームスタートから「アンキモ、アンキモ、アンキモ!」というセリフが表示されきるまでの時間を競うアンキモRTAというものが存在する。
それまでRTA自体はあったが2017年末に開かれたオフラインRTAイベントである「RTA in Japan 2」でトーナメント戦が行われた。

完走まで約3分と短いがその中で無駄な選択肢を選ばず、
ゆう子の話を早く聞き流すために連打し、コンマ数秒でも時間を縮めるためにボタンの押し方を工夫するなど非常にシビアな戦い。
攻略チャートも「先机ルート」「後机ルート」の2種類がありシンプルながら奥深いものになっている。



山岡「ツイキ、ツイキ、ツイキ!」

警官「バカなことやってないでサッサとくるんだ!」

これでは、シュウセイどころではありませんね。

ざんねん!GAME OVER

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最終更新:2024年02月07日 20:09

*1 ゲームセンターCXでもツッコまれていたが、本作では珍しく中点がある。