登録日:2018/04/08 Sun 00:46:00
更新日:2024/01/10 Wed 17:53:49
所要時間:約 12 分で読めます
運命の行方 人生の岐路 日常の迷路で人は時に道を失う
そんな時 道を尋ねる案内人 占い師は 君に選択の矢を与えるだろう
時に女神 時に魔女 占い町の乙女たち 人呼んで うらら
「うらら迷路帖」は、芳文社の『まんがタイムきらら』で連載されていた4コマ漫画、およびそれを原作とするアニメ作品。
もともとは姉妹誌の『まんがタイムきららミラク』で連載していたが、同誌の休刊により2018年1月より『まんがタイムきらら』本誌に移籍。2019年6月まで連載された。
作者ははりかも。本作は氏の代表作である。コミックスは全7巻。
2017年1月から3月にかけてテレビアニメ版が放送されていた。
◆概要
謎多き占師の町、『迷路町』にやってきた、一人前のうらら(占師)を目指す少女たちの奮闘を描いた物語である。
人々に道を示す案内人『うらら』を目指す主人公一行はそれぞれに明確な目標や憧れを持ち、
時に自らも道を見失いながらも切磋琢磨し、うららとしても人間としても成長していく。
さらに一行は一人前のうららを目指す過程で、迷路町の謎に迫っていく。
迷路町の街並みや占い、服装などが和風で、雰囲気の良さや世界観に定評がある。
◆あらすじ
占いの町・迷路町。ここは不思議な力を操り、人々に道を示す『うらら』と呼ばれる占師が集まる町。
そこにやってきた千矢は、山育ちで動物に好かれるけれど、一般常識のない女の子なのでした。
そんな彼女は紺と小梅という同い年の少女に出会います。
2人は千矢と同じく棗屋という占い処への招待状を持っていました。
それはもちろん、占いを学ぶため。棗屋の人見知りな妹ノノも加えて、4人の生活が始まります。
占の都の迷路帖。『うらら』を目指す少女たちの日々。これより開幕です。
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九番占試験まで |
占いの町・迷路町。ここは不思議な力を操り、人々に道を示す『うらら』と呼ばれる占い師が集まる町。
山育ちの主人公・千矢は、迷路町にある茶屋、棗屋の紹介状を頼りに母を追いかけて迷路町にやってきた。
一般常識に乏しい彼女は町で騒ぎを起こして警官の色井佐久と一悶着あった後、
逃げ回る先で同じく棗屋の紹介状を持ちうららを目指す巽紺、雪見小梅と出会う。
その後佐久に見つかり3人は迷路町を追放されかかるが、棗屋の主人・棗ニナに救われ、3人は無事棗屋に到着する。
そこでニナの妹・棗ノノも加わり、4人はうららになるための修行をスタートする。
紺・小梅・ノノの得意な占いはそれぞれ狐狗狸占い、タロット占い、人形占いであるが、
千矢はうららを目指して迷路町に来たこともあり占いのことを何も知らない。
そこで紺が狐狗狸占いで"千矢に合う占い"を占った結果、”くろう"と出た。
千矢はニナ・佐久らに母を捜していることを伝えるが、手掛かりの無い探し物を見つけるのは一番占でも難しいこと、
しかしあるいは伝説の一番占と呼ばれる人物であれば占えるかもしれないこと、
そして伝説の一番占がいる迷路町一番地には、一番占まで階級を上げなければ立ち入れないことを伝えられる。
いてもたってもいられなくなった千矢は、持ち前の身軽さを活かして門の壁を飛び越えて九番地へ入ろうとするが、
佐久に見つかって諭され、千矢は一番占を目指す決意をする。
そうしたら 自由に一番地に行って伝説の一番占にも会えるし
続いて「流れ星占い」の授業では、4人はニナから”うららは迷路町の神様から力を借りて占いを行う”こと、
”迷路町の神様について占ってはいけない”ことを教わる。
流れ星占いの間に、千矢は何者かから名前を呼ぶ声を聞く。
紺はそれを迷路町の神様の声ではないか、千矢には優れたうららの才能があるのではと考える。
その日の真夜中、二人だけで星を見ながら紺は千矢と同じく一番占を目指す決意をする。
迷路町の祭り・白無垢祭りは、町中のうららたちが白無垢を着て町を歩く神事で、迷路町の神様が自分の花嫁を探す日と伝えられている。
お神酒を口にして酔っ払った千矢は町外れの神社で黒い耳、赤い瞳の見たことのない大きな動物のようなものに出会う。
千矢はお化けと思ってるが、紺とニナは迷路町の神様ではないか、
千矢はやはり神様の声を聞き姿を見ることができるのではないかと考える。
「狐狗狸占い」の実技演習において、占いの途中で小梅が指を離してしまったため小梅、ノノが次々にお狐様に取り憑かれてしまう。
最後に紺の体に取り憑き、紺の体はお狐様に大層気に入られてしまうが、千矢の愛撫と礼儀によってお狐様は紺の体から離れる。
離れる直前、お狐様は千矢の目からその才能を見抜く。
...面白い目をしているな 深く澄んだ赤い瞳 さぞかし良く視えそうじゃ
ある日迷路町で道に迷った千矢は仮面をつけた闇うららに道を占うと声をかけられ、
髪を対価に無理やり占われそうなところを、通りかかった二番占・時江に救われる。
時江は棗屋に向かう道中で千矢のこと(了承を得て)を水晶占いで占おうとするが、黒い影が見えたところで水晶が割れてしまう。
棗屋に着くと、時江は名門茶屋・巽屋の主人で紺の母親であり、そして棗屋の4人に災いが忍び寄っているという予言をしにやってきたことを告げる。
予言の内容は、今夜子の刻の鐘が鳴り終わる時、ノノに災いが降りかかるというもの。
小梅と紺は占いで何が起きるか占うが、小梅のタロットは「Death」、紺の狐狗狸占いは「四」を示し4人は戦慄する。
占いを諦めた4人は災いを払うと言われる南天の木を探しに森へ出かけるが結局見つからず、最後は4人でくっついて鐘の音を聞く。
しかし実は災いの予言は時江による九番占試験の予選試験であり災いはなく、
4人はうららに適した心を持つとして見事予選試験に合格する。
そしていよいよ九番占試験が始まり、棗屋の4人はチームとして共に試験に参加する。
試験内容は、迷路町の地下に眠る迷宮、『呪われた大蛇の胃袋』に隠された”鍵矢"を見つけるというもの。
道中さまざまな罠や試練をそれぞれの占いで乗り越え、4人はついに鍵矢を見つける。
あとは出口に向かうだけというところで千矢はまたしても何者かの声を聞き、何者かに捕らえられて床の中に引きずり込まれる。
千矢を捕らえたのは、千矢の母『矢見』に恨みを持つ”何か”の手であり、その娘である千矢を絞め殺そうとする。
もはやこれまでというところで、千矢が紺の占いに出た『くろう』の名を呼ぶと、これまで度々姿を見てきた黒い耳、赤い瞳の動物が現る。
くろうは千矢を手から守り、”すべてを視通す赤い目”を与え、千矢はその目で矢見の過去のようなものを見る。
矢見と同じ赤い目で見られることを恐れた手は千矢から離れた。
その後3人と合流した千矢は赤い目で出口までの道を見通し、3人は戸惑いながらも千矢の占いを信じて出口へ走る。
そして制限時間ギリギリで見事出口にたどり着き、棗屋4人は見事九番占試験に合格した。
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八番占試験まで |
九番占となった4人は世話になった棗屋を後にし、九番地にある全寮制の占学校『九占塾』に入学する。
ここではうらら各々が教わる先生と所属する研究室を決めて修行に励むことになる。
師事する先生を決めるために紺は投矢占いを行い、花の紋・椿研究室という結果を得る。
4人は椿研究室に向う途中、隙あらば眠る少女・二条臣と出会う。
臣は千矢のことを知っているようだが、またすぐに眠ってしまったため何も聞きだせず、
廊下に寝かせておくわけにもいかないため椿研究室まで背負って連れて行くことに。
研究室に着いたところで臣が目覚め、夢占いの使い手であること、その占いで自分も一緒に椿研究室に行くことを見たと述べる。
さらに臣はもう1人の九番占試験同期で巽屋の弟子であることも判明。
自分の占いを信じて1人で研究室に入っていく臣を追って、4人も紺の占いを信じて研究室の扉を開ける。
怪しい扉を開くとそこには一面の花園が広がっていた。
椿研究室の主人で五番占の花原椿はニナの同期だがかなりのものぐさで5人の指導をめんどくさがり、
また未知のものを見るために研究に専念したいという研究者としての想いから、師となることを拒む。
しかし説得のために小梅が思いついた寸劇の未知の下らなさと、椿自身の花占いによって思い直し、
5人を生徒として受け入れる。そして同時に臣は4人の仲間となった。
それからしばらくして、九占塾は合宿の日を迎える。これは八番占試験に備えて占力を鍛えるもので、行き先は学校の裏庭にある樹海。
千矢はこの合宿で『くろう占い』をマスターしようと意気込む。
合宿の内容は過酷であるが、千矢以外の4人はそれぞれの占いで効果を実感する。
しかし千矢だけは未だにくろう占いに成功せず、焦りを覚える。
そこで臣が夢占いの秘術『夢さぐりの術』を提案する。これは臣が千矢の夢の中に入り込む危険な術でもある。
夢の中に入った2人はくろうの記憶を発見、直接声をかけることで千矢がくろうを取り込むことに成功し、
些細な内容であるもののくろう占いに成功する。
八番占試験を目前に控え、助言を求めて5人は棗屋、巽屋に里帰りすることに。
棗屋でノノはニナの夢”一番占になること”を支えるために、自分も先生になる条件である五番占を目指すことを決意し、それをニナに話す。
巽屋では千矢が時江に占いの修行がうまくいっていないことを見抜かれ、5人一緒に時江の指導で水晶占いに挑むが手ごたえがつかめない。
4人が寝静まった後、千矢は焦りから1人で時江の部屋を訪ね、特訓を申し込む。
時江から占いは心で視るものと教わり、実践として時江の代わりに紺の過去を視る水晶占いに挑戦する。
このとき、千矢は"依頼人の力になりたい、ちゃんと視て教えてあげたい"という心が占いに大事であるということを悟り、
見事水晶占いを成功させる。そして時江からお古の水晶玉を授かった。
八番占試験の合格条件は、九占塾の学園祭『九占祭』の二日間、学内でそれぞれに占の店を開き、客を満足させて金貨(本物)を十枚稼ぐこと。
5人は思い思いの方法で店を出し、客を占う。試験一日目は臣が三十一枚の金貨を稼いで合格するのみで何事もなく終わる。
しかし二日目、九占塾理事長の娘・りらが九占祭に現れて状況が一変する。
りらは試験に毎年現れ、受験生に挑発し噛み付くのが大好きで無理難題を言ってうららを困らせる要注意人物である。
ノノ(マツコ)、小梅はまんまと挑発に乗って翻弄され、
紺は占うまでもなくりらの(表面的な)望みを言い当てるも立ち去られてしまう。
3人がりらを無視して金貨を集めて合格する中、千矢は最後の一枚をりらから手に入れることに拘る。
水晶占いでは見えなかったが、試験よりも”りらの力になりたい”という気持ちを大事にすることでくろう占いを行い、
りらの本当の望み『理事長の後継ではなくうららになること』を視通し、見事りらを改心させる。
りらが千矢に十枚目の金貨を渡すと同時に試験時間は終了し、千矢を含め椿組5人は全員八番占試験に合格した。
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◆用語
占いの町。不思議な力を操り、人々に道を示す『うらら』と呼ばれる占師が集まる町。
運命の行方、人生の岐路に迷った大勢の人々が『うらら』による占いを求めてやってくる。
占いを行う店(茶屋)以外にも飲食物を売る屋台のような店や甘味処、占い道具(占物)を売る店などもある。
また町の警備に当たる「警ら隊」も存在する。
街並みは和風で中央には高い塔が聳え立ち、道は複雑で迷路のようになっている。
町は一から十までの番地に分けられ、うららの位と同じ番地までしか入ることができない。
(うらら以外の者は通行証を購入する事で十番地以外にも入る事ができる)
町の中央ほど位が高くなければ入れない。
なお、街並みや雰囲気は番地によって多少違う。
地下には巨大迷路、通称「呪われた大蛇の胃袋」があり、上位のうららですら遭難しかねない。
八百万の神様が住んでいると言われている。
人間は女性しか住むことができず、男性は昼間の客しかいない。
迷路町に住む占い師。不思議な力を使って人生の道に迷った人々に道を示す案内人。国中の女の子の憧れの存在。
うららになる条件は15を過ぎた少女であること。
茶屋に弟子入りして様々な占いの修行を積み、昇級試験に合格することで一人前と認められる。
占う方法はうららによって様々だが、共通するのは迷路町の八百万の神様の力を借りて占い、迷い人へと伝えるということ。
神様から授かった力は、進むべき方向を指し示す「矢」に例えられる。
そしてこの矢を神様自身に向けること、すなわち神様自体について占うことは最大の禁忌であり、これを行うと二度と占いができなくなる。
うららには一から十までの位がある。一番上が一番占(いちばんうら)、一番下が十番占。一番占は数えるほどしかいない。
うららは自身の位に対応した札を免許証として持つ。位を上げるには昇級試験を受けて合格しなければならない。
七番占から仕事の依頼を受けられるようになり、五番占になると茶屋の主人になることすなわち独立することができるようになる。
当然、上位のうららほど占いの力は上であり、占いの報酬も高くなる。
それでも全く手がかりのない物を探すのは一番占であっても難しい。
しかし『伝説の一番占』と呼ばれるうららならば、どんな探し物でも見つけることができるという。
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一番占について |
実際には現在、一番占は存在しない。昔はいたらしいが...。まして伝説の一番占は根も葉もないただ噂である。
うららを志す者の目標を守るため、占を求める客からの迷路町の信用を守る為にこの事実は上位のうらら数名しか知らない秘密である。
紺の母・時江をはじめ二番占は数名実在しているが、一番占試験というものは存在しない。
一番占になる資格を持つ二番占には迷路町の神様からの神託があるという。
そして一番地へ入る扉は、神託を受けた二番占のみが知る祝詞を唱えることで開けることができる。
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一番占 |
一人前、仕事を受けられる |
茶屋の主人になれる |
二番占 |
三番占 |
四番占 |
五番占 |
六番占 |
どこかの茶屋に所属する |
七番占 |
八番占 |
見習い |
九番占 |
十番占 |
◆主な登場人物
本作の主人公。五殿山という人里離れた秘境で育ち、顔も名前も知らない母親に会いに迷路町にやってきた
野生児。
地面に届くほどの長く白い髪と赤い瞳が特徴。ハサミ恐怖症であるため髪を切らない。
八重歯があり、野生が目覚めるとケモミミが立つ。
山で狩猟生活を送ってきたため驚異的な身体能力を持つ。
迷路町の高い壁を跳び登り、関所を通らず乗り越えようとしたり、壁の上を走り回ったりできる。
嗅覚にも優れ、匂いの微妙な違いから食事、迷い猫の出処、果ては人格までを判別できる。
動物に好かれやすい体質で、気がつくと見ず知らずの動物たちが近くに寄っている。動物を手懐けるのが得意。
迷路町に来るまで風邪を引いたことがなかった。
一方で迷路町や学校のことを何も知らなかったり、謝罪の時はお腹を見せたりと一般的な常識や恥じらいに欠ける。
衣服を着るのを窮屈がり、外に出る時でも非常に露出の多い服装である。
前からだとそこまででもなく見えるが、後ろから見ると背中が丸見えでありほとんど裸エプロンである。
室内ではほとんど下着姿のこともある。また基本的に裸足。
必要に駆られてしっかり服を着る時もすぐに脱ごうとするが、身だしなみをきちんと整えた姿は大変な美少女。
嬉しいことがあると相手の顔を犬のように舐めることがある。
性格は底抜けにポジティブで直感的。そのまっすぐな言葉で周囲の心を打つことも多い。
未来予知をも行ううららを目指す身にあってなお、「わかんないことがあった方が多分楽しい」という価値観を持っている。
反面、頭はいい方ではなく、占物の扱いも不得意。他の3人が得意な占いを見つけて成長していく中、自分には得意な占いがないことを悩んでいた。
九番占試験において"くろう"を使った占いに目覚めるも、うまく扱いきれずにいた。
後に時江に水晶占いを教わり修め、その時に占いの本質「相手を想うこと」を見出した。
得意な占いは「くろう占い」。
使用すると目が赤くなり、視たいものがなんでも目に映る。
千矢はこの力をうまく扱いきれておらず、時に視たくないものまで視えてしまう。
厳密には占いではなく「千里眼」のようなものであると示唆されている。祝詞も神の力も必要ない。
また、水晶占いも修行の末に習得している。
客寄せとしてやたらアクロバティックなポーズで占っておりそこそこ受けている模様。
迷路町にきた目的は母親を探すことであるが、佐久に諭された後は伝説の一番占に依頼して母を探すために一番占を目標としている。
そして時江との特訓や八番占試験を経て、一番占になるだけでなく自らの力で母親について占う事を目指すようになる。
最終的には迷路町地下、大蛇の胃袋の最深部で両親と再会。迷路町の「神様」の真実を知ることとなる。
そして全てを知ったうえで受け入れ、自身の意思で一番占になると宣言した。
それから六年後には一番占に昇格したようだ。
見習いうらら。十番地の名門茶屋・巽屋の一人娘。
二番占で母親の時江のことをとても尊敬しており、幼い頃からいつか追いつきたい・追い越したいと考えている。
そのため幼い頃から占いの勉強に励み、成績優秀で真面目。一行の中では最も占いの知識に長けている。
千矢のことは、ともに一番占を目指す最大のライバルと認めており、同時に最大の信頼やそれ以上の感情を寄せている。
得意な占いは狐狗狸占い。幼い頃から愛用の占いである。
奇々も怪々お尋ねします こっくりこっくりおいでませ
見習いうらら。雪見財閥の令嬢でお嬢様。
西洋趣味(特にフランス)の持ち主で、彼女の持ち物には随所に西洋風・魔女風の物が見られるが、
これは幼い頃に出会った憧れの人、フランス人留学生のマリに影響を受けたものである。
服装も魔女風の西洋着(コルセット)にリボンをつけた上に丈の短い和服を肩出しで着ている。
正装の時はさらにマリからもらった魔女の帽子と箒を身につける。
髪は紫色でツインテールにしている。
うららを志したきっかけはマリに弟子入りの条件として"この国一番の魔女になること"すなわち一番占になることを課されたこと。
マリには年に三六五通の手紙を書くなど、"世界で一番憎らしくて世界で一番大好きな人"と想っている。
一行のムードメーカーでトラブルメーカー。
「月刊倫敦」という小説雑誌を愛読しており、小説のような妄想設定や物語を考えるのが好き。
また甘いもの・あんみつが好物であり、食べ過ぎてお腹が柔らかくなってきているらしい。ダイエットは苦手。
家事全般が苦手で、特に料理は黒魔術になる。
4人の中で最も他人の様子を見て、空気を読んでいるという一面も。
得意な占いは振り子占いとタロット占い。西洋風の占いをいろいろ使う浮気性多才。
振り子には「ユレールちゃん」と名前をつけて、ハーフの美少女という設定をつけている。
後にはマリよりプレゼントされた本で書物占いを行えるようにもなった。
ミス・プラムの名において命ず ゆらり揺らめく振り子の女王
ユレール・フレール・マドモアゼル 我ら迷える子羊を導きたまえ
見習いうらら。棗屋の娘で、主人・ニナの妹。髪は金色、瞳は青色。幼児体型を気にしている。
人見知りな性格で、最初はいつもニナの背中に隠れていた。特に男性とはほとんど話せない。
幼い頃に母を亡くしており、形見の人形(マツコ)を大切にしている。
いつもニナや佐久に守られてきたこともあり自分に自信がないが、彼女の祝詞は歌になっており、一行の誰よりもうまい。
歌には癒し効果・催眠効果があり、天使の歌声と称される。
姉・ニナのことをとても尊敬しており、ニナの夢(一番占になること)を応援したいと考えている。
ニナは棗屋の主人、先生として忙しいため、その手伝いができるように五番占を目指している。
得意な占いはマツコを使った人形占い。
マツコが喋る時はノノの腹話術であるが、人格はある程度独立しているようにも描写され、ノノに対して助言したり励ましたりする。
●二条臣(にじょう・おみ)
CV:市ノ瀬加那(きららファンタジア)
見習いうらら。背が非常に低く、背が高い人が隣に来るのを嫌がるほど気にしている。
巽屋出身で、九番占試験を歴代最速でしかも一人で突破した秀才。
貴族の家柄であるが今は没落しており、家は大変貧しい。
一家総出で内職をしている時に祖父から一番占になればとても儲かるという話を聞き、うららを目指すようになった。
そのためお金の絡む話に敏感で貪欲に報酬を求め、権力とお金の匂いには目ざとい。
好きな言葉は富と名声と権力。彼女の場合は切実である。
得意な占いは夢占いで、これは占いの結果を夢に見るというもの。
数ある占いの中でも最高難易度で、よほどの才能がなければ使いこなせない。
占を目指す勉強中に、寝ながら占えるという理由で夢占いの特訓をして習得するが、いつでもどこでも定期的に寝落ちする体になった。
初登場時も寝ている姿で、その夢の内容は九占塾での千矢達との出会いと椿研究室。
後に起きたまま夢占いをできるようにもなったが、その間は白目を剥くので見た目がかなり怖い。
また、夢占いの応用として「夢さぐりの術」を使える。
これは寝ている人間の夢に潜り込み、夢の中を探るものである。
しかし条件として視る方も視られる方も裸で同じ布団に入らなければならない。非常にいやらしい。
巽屋時代はすぐに寝てしまうせいで親しい友人はおらず、九番占試験での巽屋代表チーム選出予選では誰ともチームを組めなかった。
「はーい二人組つくってー」
しかし仕方なく一人で試験に挑戦したところ、そのまま単身合格となってしまった。
そのため千矢たちの輪の中に自分も入っている実感を得ると喜ぶ。
紺には一人ぼっちエピソード、ノノには人見知りでシンパシーを持たれることもある。
夢占いの中で「白い髪に赤い瞳の(千矢と違って)賢そうな」伝説の一番占の姿を捉え、憧れている。
一行の中では最後に加わったこともあり、最も俯瞰的かつ冷静に状況を判断している。
努力と精神で優秀な紺に対して、論理的な推理力を持つ天才型の臣といったところか。
八番占試験では、夢占いの店を開き客を待ち構える。
受付の向こうに布団が一枚敷いてあるだけの作りであるため紺に「いかがわしい感じ」と言われている。
客が退屈しないように小梅仕込みの寝相の悪さを芸として披露しているとのこと。
昇格試験の金貨はそのまま貰えると知ってやる気に燃え、高速かつ10枚どころではなく大量に金貨を集め、トップで八番占への昇格を決めた。
棗屋の主人で五番占。ノノの姉で20歳。
ノノと同じく髪は金色で瞳は青色。
母を亡くしており、棗屋の先代が高齢であったことと、妹・ノノに占いを教えたいという想いから五番占になると同時に棗屋の主人になった。
千矢たち4人の先生であり、生徒たちのことを大切に思っている。
先生・主人として時に厳しく生徒を指導する一方、性格そのものは大袈裟で子供っぽいところがあり、些細なことで涙目になっては佐久に泣きついている。
佐久、椿とは見習い時代の同期。
得意な占いは茶葉占い。自分の運命の人との出会いを占うことが日課。
なお、好みは「占の仕事や家族のこと、そして可愛い生徒たちを大事にしてくれる人」。
迷路町警ら隊十番地隊長でニナの幼馴染・同い年。周囲からは専ら佐久隊長と呼ばれている。
髪は朱色のショートカットでボーイッシュな印象。男言葉で話し、木刀を携帯している。
真面目で規律に厳しく違反行為には身内であっても容赦しないが、根は優しい。
色恋や破廉恥なことに特に疎く、千矢の破廉恥な行動によく赤面して慌てたり倒れたりしている。
その容姿や人格から、部下を含めた周囲の女の子からの人気が高く「おっかけ」が多数存在するが本人は気づいていない。
かつてはニナと同じくうららを目指しており、九占塾ではニナと同期であったが、あるきっかけからうららをやめて警ら隊に転向した。
得意だった占いは手相占い。しかし現役時代からイケメンでモテモテだったため、女客はよく恥ずかしがって逃げていたという。
●花原椿(はなはら・つばき)
九占塾の教員・研究者で五番占。20歳。やや着崩した和服と眼鏡とキセルが特徴。
未知の占いを探求したいという研究熱心な反面、教員の仕事にはやる気がなく幾度となく九番占の弟子入りを断ってきた。
最初は千矢たち5人の弟子入りも断ったが、小梅考案の寸劇の未知のくだらなさと椿自身の花占いによって千矢たちの弟子入りを認めた。
しかし師匠になってからも相変わらず仕事にはあまりやる気がなく適当である。
千矢たちからはあまりあてにされておらず反面教師にされているが、ノノからは師匠として慕われている。
ニナ・佐久とは同窓で、九占塾時代に優等生だったニナと互角の成績だったという。
ニナには「ふまじめがね」と呼ばれている。
得意な占いは花占い。
研究者ということもあり花占いの幾つかのパターンを使うことができ、作中では吉兆、性格、相性などを花によって占っている。
●
巽時江(たつみ・ときえ)
CV:
能登麻美子
名門茶屋・巽屋の主人で現役の二番占、そして紺の母親。迷路町屈指の上位うららで水晶占を得意とする。
現在作中に登場しているうららの中で最も占いに長けている。二番占試験までは負け無しだったという。
年長者としての落ち着いた振る舞いを見せるものの、娘の紺以上に負けず嫌いで規律に厳しい性格。
セツ曰く迷路町一の負けず嫌い。競いごとになると急に大人げなくなる。
またドSな性格で見習いうらら達が修行で壁にぶつかり苦しむ姿を見るのを楽しんでいる。
見習いうららへの修行の時は鬼モードとなり、木刀を手にする。
幼い頃から紺にうららの話をよくしていたようで、
迷路町の神様を占ってはいけないこと、神様に選ばれたうららだけはその姿を見ることができることを教えた。
迷路町の上位うららとして、迷路町の秘密を知っている人物。
千矢の母親のことはセツと同様忘れてしまっているが、その謎の解明に協力する姿勢を見せる。
長い髪を首の後ろで結んでいる。瞳は紺と同じく黄緑色。
若い時の容姿は紺と瓜二つである。
●セツ
千矢の五殿山での育ての親。現在も五殿山に住み薬草を取り、薬屋として迷路町と関わっている。
千矢に負けず劣らず野生的で高い身体能力を持つ。身長も高い。また千矢以上に豪快な性格。
千矢の母親から千矢を預かり、15になるまで育てるよう頼まれ、実の娘のように育ててきた。
しかし肝心の母親のことは不自然な形で忘れてしまっている。
そのことに違和感を覚え、頼りになる同期のうららである時江に占ってもらうべく迷路町にやってきた。
昔はうららで、得意な占いは瓦占い。瓦を割って吉兆を占うというこれまた豪快なもの。
◆テレビアニメ
2017年1月より3月にかけて、TBS系列でJ.C.STAFF製作でテレビアニメが放映された。
内容は九番占試験まで。
高いクオリティのストーリー・キャラクターデザイン、中毒性の高いOP・EDにもかかわらず、人気は振るわなかったようで、イラスト投稿サイト・動画投稿サイト、果ては同人誌についても本作を題材にしたものは、アニメ化作品としては少ない。
この原因は時期が悪かったことと言わざるを得ない。
2017年冬アニメといえば、美少女アニメのジャンルにおいても『
ガヴリールドロップアウト』、『
小林さんちのメイドラゴン』、そして『
けものフレンズ』が放映された大豊作のクールであり、特に『けものフレンズ』は社会現象にまでなって界隈の話題をかっさらってしまった。
さらにニコニコ動画では2話以降完全有料、生放送なし、ラジオなしであったことも手伝い、本作は高クオリティながら認知度が上がらなかったと言えるだろう。
現在はいくつかの動画配信サービスにて配信の対象となっている。
ぜひ一度視聴されてみてはいかがだろうか。
主題歌
オープニングテーマ「夢路らびりんす」
歌:らびりんず(千矢(原田彩楓)、紺(本渡楓)、小梅(久保ユリカ)、ノノ(佳村はるか)
シングルCDには全員verの他にそれぞれのソロverも収録されている。
エンディングテーマ「go to Romance>>>>>」
歌:Luce Twinkle Wink☆
DVD/Blu-ray第6巻には付録としてらびりんずver.が収録されている。
初期より参戦。
千矢、巽紺、雪見小梅、棗ノノ、色井佐久、棗ニナ、二条臣、花原椿が登場している。
臣はテレビアニメに登場しなかったため、本作で完全新キャストとなる初のキャラクターとなる。
また、サービス中に連載が終了した初の作品でもある。
メインシナリオでは第一部終章となる8章「導かれし未来」に登場。
敵側が召喚の副作用を利用する形で本拠地を迷路化するために呼び出された。
もっとも呼び出された人達が人達なので、占いで道案内できたためプラスマイナスゼロっぽい気もするが。
まぁアスレチックと化してる部分もあったので体力は削られただろう。
異世界でも神様の力を借りた占いは問題なく行えるようだ。お狐様も降ろせるのは紺が凄いのかお狐様が凄いのか……
なお、千矢がくろう占いを使えなかったことから召喚された時期としては八番占試験前と思われる。
千里眼に目覚めたらシナリオとゲームバランス上色々と問題がありそうだし仕方ないね。
原作の世界観が独特なため、他作品キャラが持ち寄った現代日本の風習や技術に不思議がる事もしばしば。
異世界エトワリアの人達と共にクリスマスやバレンタイン、ハロウィンなどを楽しんでいる。
- 2期どころか、薄い本まで全然見当たらない始末…ホントに時期が悪すぎた。 -- 名無しさん (2018-04-08 00:53:56)
- 某笑動画でも一週間最新話無料配信もやらなかったんだよね…ハードルが高すぎたよ。 -- 名無しさん (2018-04-08 08:01:20)
- アニメの出来は良かったのにな。漫画は全巻買ったわ -- 名無しさん (2018-04-08 11:18:28)
- 占いの時の祝詞も地味に好き 7・5のリズムが心地いい -- 名無しさん (2018-04-08 11:56:36)
- 千矢が腹を出してにわかに注目されたが、その後フレンズのジワ売れに反比例して名前を見なくなったという印象がある。つまるところ「時期が悪すぎた一作」という結論に落ち着いてしまう。 -- 名無しさん (2018-04-08 18:51:51)
- 本当にあのクールは大豊作だったからなあ… -- 名無しさん (2018-04-08 22:35:18)
- また評価されてほしいもんだ。きららファンタジアである程度有名になったりしてもいい -- 名無しさん (2018-04-08 23:29:30)
- ↑2 この作品も、間違いなく大豊作の一つではあるんだけどね。他が強すぎて、「オリンピックの決勝戦で4位になった人」みたいになっちゃってるよね。惜しい。 -- 名無しさん (2018-04-09 00:17:22)
- dアニメ未配信も地味に痛かったと思うんだ -- 名無しさん (2018-04-09 05:23:00)
- 17年春アニメをディスるわけではないがクールが一つずれてたらと思わざるをえない -- 名無しさん (2018-04-10 10:20:59)
- でもニコ動とか見たら、有料配信しかしてないのにコメント数が1000超えてたりするから、なかなか実力あると思うんよ。 -- 名無しさん (2018-05-18 17:36:58)
- 千矢の肩の紐が緩そうな…。 -- 名無しさん (2019-02-22 19:37:45)
- 原作が次回で最終回だそうだ -- 名無しさん (2019-05-09 13:01:12)
- 未だに打ち切りに納得がいかない作品 -- 名無しさん (2022-04-06 18:57:51)
最終更新:2024年01月10日 17:53