フリーズマン(ロックマンエグゼ)

登録日:2018/03/31 Sat 16:48:24
更新日:2024/03/18 Mon 16:42:12
所要時間:約 5 分で読めます






CV:田中 総一郎(アニメ版)

【概要】

モデルは『ロックマン7』にボスロボットとして登場したワイリーナンバーズの1体、DWN.049 フリーズマン。
本家と比べてデザインが大きく変更されており、手足のあちこちから氷柱が生えている。
前作に登場したアイスマンよりも、さらに強力な冷気を操る事が出来る自律型ネットナビ。非常に高い知能と氷のような冷徹な心を持つ。

【活躍】

ネットマフィア「ゴスペル」の最高司令官として登場。第7話にて「文明破壊作戦」を決行する。

世界中のインターネットに解凍が困難な氷を撒き散らし、世界各国の「環境維持プログラム」を凍結させる事で天変地異をもたらした。
環境維持プログラムとは、自然災害の脅威を人工的に抑えるためのシステムであり、この機能が低下した事でニホンでは断続的に地震が発生し、アメロッパでは強烈な太陽光による熱中症患者の続出、アジーナでは洪水による被害が拡大する等、様々な自然災害が発生した。
コトブキスクエアの奥にあるゴスペル本部で今回の作戦を指揮し、そこにロックマンが辿り着くと「間もなくこの星を震度10の大地震が襲う」と告げて計画を完遂しようとする。

そして、自分自身が氷を除去するワクチンを作成するのに必要な「あおのカケラ」である事を明かしてロックマンと戦うが、敗北してデリートされる事となる。デリートされる前に「私を倒してもワクチンを作る時間はあるまい」と言って爆散するが、フリーズマンがデリートされた事でインターネット中の氷が自然に崩壊していき、世界は大地震の危機から救われた。

…つまり、ワクチン云々よりも初めから彼を倒せば全て解決したのである。それまでの苦労は一体何だったのかは突っ込まないお約束。めちゃくちゃモヤモヤする

第8話ではゴスペルサーバーの電脳の最奥部にて、バックアップから復活してナイトマンマグネットマンと共に立ちはだかる。

フリーズという言葉も2010年代後半からはあまり使われなくなってきたが、このゲームが発売された2001年はPCの性能自体が低く
Windowsも絶えずシステムそのもののフリーズや、ブルースクリーンを起こしていた。
そんな折にフリーズマンという元ネタとエグゼのサイバー世界観をうまいこと融合させた、当時はリアリティのある名前だったのである。

【主な技と強さ】

  • アイスタワー
パネルから鋭い氷柱を次々と発生させて攻撃する。
一度の攻撃で3回も連続で発生する上、相手を追尾して進路を変えてくる。木属性のウッドタワーや炎属性のヒートタワーとは異なり、氷柱が消える前に次の氷柱が生えてくるので左右に避けるしかない。まあ見てから避けられるけれども

  • ツララフォール
相手の頭上に氷柱を発生させ、それを相手目掛けて落とす攻撃。
落下地点には影が出来るので、それを確認すれば避けることは可能。


攻撃手段はこの2種類だけで、しかも本人はエリアの奥から全く動かない。しかし、バトルが開始してすぐに体の各部にある氷柱を巨大化させて自らを氷で覆う。この状態の時にはどんなに強力な攻撃を当てても防がれてしまうので、一定のダメージを与えて解除するか、ブレイク性能を持つチップで攻撃するしかない。しかもすぐにこの状態に戻ってしまうため、思うように攻撃が当てられない。

また、バトルの際にはパネルが全て氷パネルとなっており、攻撃に合わせてトップウの風を吹かせることもあるため思うように動けず、下手に動くと攻撃を受けてしまう恐れがある。パネルリターンなどで動きやすいパネルに変えるのも手だが、フリーズマンはアイスステージのチップを所持しているため、すぐに氷パネルに戻されてしまう。
これらの「思い通りに攻撃を当てにくい」要素にアイスタワーが加わるため、戦う際はかなりやきもきすることになる。

シナリオ上で戦う際には、スイコミ+マグネットマンのナビチップで瞬殺する事も可能だったりする。
方法は簡単。スイコミでフリーズマンを最前列まで吸引し、フリーズマンの目の前でマグネットマンのナビチップを使うだけ。
マグネットマンのナビチップは、ロックマンの対極にあるパネルが空いている場合はそこに青いマグネットマンが現れ攻撃力が2倍となるため、属性の相性とアイスステージの効果で計1040ものダメージを一撃で与える事が出来る。
そうでなくともアイスパネルと水属性のせいで、サンダーマンやトードマンのチップが激烈に効く。そもそも動かないせいで、マグネットボムなどの格好の的。
この時期にもなるとこちらの手持ちが安定してくるため、これらのチップを連発するだけであっさり倒せてしまう。

ちなみにエリアスチールで下手にエリアを奪ってしまうと、逆につるつる滑って思うように動けなくなって攻撃に当たりやすくなってしまう。

彼のナビチップは、相手を中心に氷柱をいくつか落とすというもの。
数値付加系のチップと相性が良く、エリアスチールを使って相手エリアを狭くしてから使えば大ダメージが期待できる。
問題はその戦術で使うならもっといいものがたくさんあるということだろうか。チップコードFというのも合うチップがあまりなくて使うのに困ってしまう。

【本編以外の活躍】

  • バトルチップGP
元ゴスペル首領の少年・帯広シュンの持ちナビとなり、バトルチップGPに出場する。

ゴスペルの死の宴の前座として、熱斗達の乗る豪華客船の電脳を冷気で覆い、船全体の室温を氷点下にする。
そして、豪華客船の電脳の様子を見に来たロールとガッツマンを氷漬けにし、ロックマンを待ち受けた。
ブルースを相手にした時には何度斬られてもリカバリーですぐに回復するが、ロックマンが現れると回復する間もなく他のゴスペルのナビ諸共 一気にデリートされた。

熱斗とロックマンを抹殺するために、彼らの乗っていたバスの電脳を襲ってバスジャックをする。
バトルでは電気属性の攻撃を氷柱でガードして無効化するがそれが仇となり、いつの間にか自らを電気で囲ってしまう。
囲まれた事で身動きが出来なくなり、エレキブレードでデリートされた。
後に究極ナビが作り出したコピーとして他のゴスペルナビと共に再登場。
プロトが撃破された後はシュンのナビとして復活し、プロトの一部に包まれていたロックマンを救助する。
電気街での戦いではロックマンと共闘し、シェードマンがばら撒いた新種のウイルスを一掃していた。

ちなみに登場当初は一人称が「オレ」になっていたが、再登場時には「わたし」になっている。

第1期から登場。
ゴスペルのウイルス工場に侵入したファイアマンをデリート寸前まで追い込み退ける。
そしてインターネットシティと現実世界を氷漬けにして都市機能を麻痺させるが、ファイアマンのデータから誕生したヒートマンの妨害を受け作戦が失敗する。
フォルテのデリートに向かった時にもヒートマンに邪魔をされ、互角の戦いを繰り広げた。
最終的にフリーズマンは疲弊しながらも辛うじて立ち上がり、動けないヒートマンにとどめを刺そうとするも、ファイアマン及びヒートマンの意思を汲んだヒノケンがエキストラコードを発動させたことにより捨て身の攻撃を食らう。結果として属性的に有利だったにもかかわらず敗北してしまった。
その後は瀕死の状態だった所をワイリーの依頼を受けていたシャドーマンにデリートされた。

BEASTではファルザー側のゾアノロイドとして登場。
グレイガ軍の基地を爆破した際に負傷し、アイスマンとアクアマンの秘密基地に逃げ込んだところをアイスマンに助けられ、彼との間に友情に近いものが芽生える。
そして追っ手であるゾアノストーンマンの攻撃からアイスマンを庇い、デリートされてしまった。
デリートされた後はアイスマン達の遊び場に彼の墓が建てられ、彼の残した通信機はアイスマンに拾われて科学省へと渡った。

【余談】

  • 「震度10」について
震度10の地震を引き起こし文明を破壊しようとしているのは前述した通りだが、現実における気象庁が定めた震度階級の最大は「震度7」であり、いかほど強い地震が来ても震度は7である。『揺れの強さ』ではなく『地震の規模』を示す「マグニチュード」と混同しているか、あるいは気象庁震度ではなく『その他の震度階級(メルカリ震度階級など)』における「震度階級Ⅹ*1」か、そもそもエグゼ世界における震度階級が現実のものと異なっているかの可能性が高い。いずれにせよ、現実における阪神・淡路大震災、新潟県中越地震、東日本大震災、熊本地震etcの惨劇を上回るロクでもない規模の地震である事は想像に難くない。

なお『マグニチュードの誤り』説の場合、東日本大震災を引き起こした日本最大の地震・東北地方太平洋沖地震がM9.0、スマトラ島沖地震がM9.1、世界最大の地震・チリ地震(1960)がM9.5である為、比肩する地震が存在しない(マグニチュードが1増えるごとに地震の強さは約32倍となるので、東北地方太平洋沖地震の約32倍の強さというトンデモ地震である)。

この規模の地震を星単位で引き起こそうものなら、ネットワーク社会だ文明だが破壊されるより前に地球自体が持たず宇宙の塵に消える。ネットワーク社会や人類どころか、誇張抜きの地球滅亡である。
もちろん、震度階級が気象庁震度でなかった説を取ったとしても、どの道星単位で気象庁震度6強~7相当の地震に晒されるわけであるから、『文明』どころか地球自体の破滅は不可避であっただろう。

要は小学生にとって「絶望的な大災害」というイメージで使われたのだろう。
実はエグゼシリーズの悪の組織が行う犯罪というのはその首領によって方向性があることが設定資料で説明されており、
ワイリーは「ネットワーク社会への報復」が目的なのでサイバーテロを行い、リーガルは「人間の邪悪な性質を引き出す」のが目的なのでネットナビにとって違法な薬物のように使われるダークチップを蔓延させている。
この点帯広シュンが率いるゴスペルが行うものは、現実世界に影響を与える単純な破壊行為。だからこの行為もシュンにとっては、自分を不幸にした社会への報復に過ぎないのである。



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最終更新:2024年03月18日 16:42

*1 厳密な対応は難しいが、どの震度階級でも気象庁震度の6強~7相当になると見られる