戦闘員(スーパー戦隊)

登録日:2018/03/11 Sun 17:05:53
更新日:2024/03/03 Sun 13:00:08
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本項では、スーパー戦隊シリーズ、及びその海外リメイク版であるパワーレンジャーシリーズにおける悪の組織戦闘員について解説する。



概要

全身タイツを身にまとい、奇声をあげ、今週のゲスト怪人とともにわらわらと出現し、
今週のゲストを誘拐し、レンジャーにバッサバッサと倒されるというお約束を40年以上も続けている偉大な人々。
……かと思いきや意外と組織ごとに個性があり、中には大金星を挙げている者もいるから侮れない。

基本的に1人づつしか登場しない怪人に対して戦隊側は常に3~5人以上はいるので、
「数でまさる敵をヒーローが圧倒する」姿を描くために彼らの存在は不可欠なものとなっている。
名前は「○○○兵」である事が割りと多い。

平成ライダーの戦闘員スーツがカネのかかりそうな全身スーツになる中、
彼らは大体の場合全身タイツ姿を貫いており、ヒーローショーの予算の心強い味方となっている。

また、ED映像にダンスが採用されるのが定番になった21世紀の作品では、戦闘員がバックダンサーを務めることもしばしば。

侍戦隊シンケンジャー』以降、同作の大ナナシ連中、『獣電戦隊キョウリュウジャー』の巨大ゾーリ魔といった巨大化できる戦闘員や、
特命戦隊ゴーバスターズ』のバグゾードや『烈車戦隊トッキュウジャー』のクライナーロボといった戦闘員ポジションの巨大メカも登場。
「今週の怪人はストーリー上倒されるわけにはいかないが、販促のため巨大戦を行わなければいけない」といった事情があるときに登場し、
戦隊のロボットに斬られて仕事を果たしている。


スーパー戦隊シリーズの戦闘員


◇ゾルダー/黒十字忍団(秘密戦隊ゴレンジャー)

黒十字軍の戦闘員。

ゾルダーは全身を黒タイツに包み、黒いレザーベスト、目の縁取りが付属しているヘッドキャップを装着している。
掛け声は「ホイッ!」。武器は黒い剣、短機関銃、バズーカ等。
ゴレンジャーから出されたなぞなぞに律儀に答えたり、監視任務中にババ抜きやあっちむいてホイに夢中になったりと、かなり間抜けな連中。
しかしながら、一応本作はスパイアクションなだけあって、
こんな連中でもゴレンジャーの元締めである正義の組織イーグルにもかなりの死傷者を出している。
昭和特撮の戦闘員の例に漏れず上司からの扱いはあまり良くないが、仮面怪人の中には野球仮面など配下のゾルダーを大切にする姿を見せる者もいた。

黒十字忍団は64話で黒十字軍が宇宙侵略軍と結託した事により登場した新戦闘員。
トーガに似た白い上着を身につけ、青い羽飾りのついた赤い覆面を被った派手な装いが特徴で、身軽な動きで槍や剣を振るう。
壁すり抜けなどの超能力も持っており、登場直後はゴレンジャーにとっても油断のならない強敵であった。

また戦闘員か微妙だが、ゴールデン仮面大将軍の登場期にはオレンジ色で古代エジプト風の鎧を着てで武装した親衛隊員が2名レギュラー登場していた。


◇クライマー(ジャッカー電撃隊)

犯罪組織クライムの戦闘員で、黒タイツの上に灰色のジャケットを着用、前期はレザー製の目出し帽、後期は目の部分が赤くなった布製の黒いマスクを被っている。武器はサーベルと短機関銃。
彼らは歴代戦闘員の中で唯一無改造なただの人間の犯罪者であり、戦闘時も普通に喋る*1しジャッカーの目を欺く際に服装を脱ぎ焼却するなど人間ならではの描写も多い。
ゴレンジャーと同じくジャッカーもスパイアクションが売りなので、こちらも科学特捜隊に結構な死者を出しているが一方で勤務中に見つけたけん玉で遊び出すなど不真面目な奴も。
ハートクインの「ハートキュート磁力パワー」に振り回され、武器を没収されて「もひとついかが?」の問いに「もう結構!」と一目散に逃げ出すパターンが印象的。そして逃げ出す彼らにクインが「可愛いわよ♡」と言うシーンもある。誰得?

◇カットマン(バトルフィーバーJ)

秘密結社エゴスの戦闘員。武器は三又の剣と短機関銃で、短機関銃はバトルフィーバーによく逆用される。
見た目はあまりそれっぽい要素はないが、第32話でカットマンの怨念から生まれた怪人がミミズが絡み合ったような姿の「ミミズ怪人」なので、彼らもミミズの改造人間らしい。

第33話「コサック愛に死す」にて、諸事情により敢えてバトルスーツを持たなかった白石謙作(初代バトルコサック)を短機関銃で蜂の巣にして殺してしまった。
詳細はスーパー戦隊シリーズの殉職者にて。


◇ダストラー(電子戦隊デンジマン)

ベーダー一族の戦闘員で骨をモチーフにしたデザイン。武器は巨大な鎌や銃。
扱いは非常に劣悪で、ヘドリアン女王の機嫌を損ねたことで処刑された者もいる。終盤外様幹部のバンリキ魔王がクーデターを起こした際につまみ感覚で「珍味じゃ」と食われてしまった連中もいる。
デンジブルーと戦うダストラー達は、ブルーの攻撃を受けた後、「ヘーイ!」の掛け声と共に一斉に倒れるのが印象に残る。


◇マシンマン(太陽戦隊サンバルカン)

機械帝国ブラックマグマの戦闘員。量産型の機械生命体で三又のが武器。
長谷川裕一著「すごい科学で守ります!」でもツッコまれたが星雲仮面ではない(企画段階では「プラズマン」になる予定だったが、商標的な都合で変更)。

ブラックマグマには他にも、人間に化けてスパイ活動を行うメカ人間・ダークQも存在するが、アマゾンキラー登場後は登場しなくなった。


◇マダラマン(大戦隊ゴーグルファイブ)

暗黒科学帝国デスダークの戦闘員。
白衣を着てデスダークの恐るべき兵器開発にも携わったりもする。
その名の通り斑模様をしており、武器は短剣とライフル。回によっては日本刀を振るうこともある。
ライフルはとある回で変身不能に陥った黒田官平(ゴーグルブラック)に逆用されたこともある。
行動隊長を務める合成怪獣を意識した戦法を使ったり、にせゴーグルファイブことデスダークファイブという偽戦隊にも化けたりもするが、もっぱらやられ役。

黄島太(ゴーグルイエロー)と絡むとギャグキャラと化すのも特徴。
とある回では黄島のゴーグルブレスを奪って変身しようとして二度も失敗し、
お手本を見せんとブレスを奪還した黄島の変身に見惚れて脱走を許してしまう大ポカもやってしまった。


◇シッポ兵(科学戦隊ダイナマン)

有尾人一族ジャシンカ帝国の戦闘員。
太古に地球に落下した隕石に付着していた微生物が進化した「有尾人」の一種で一本尻尾。
緑と黒のツートンカラーが基本で、その名の通りトカゲにも似た尻尾がトレードマーク。
「テール!」の掛け声と共に地中から現れ、電撃を放つ長剣を振るい襲い掛かる。

尾を引っこめることで人間にも変装できる他、白タイツを履いた科学班や
キール&ギーラ、ビルギスといった軍服・ベレー帽姿をしたエリートで名ありのシッポ兵も登場している。


◇メカクローン(超電子バイオマン)

新帝国ギアの戦闘員。
銀色の仮面の下に醜いメカの顔を隠している。
両手を上下に振って金属音を発しながら規則正しい動きで行進する。
武器は斧状のと銃で、第1話でこれを用いて民間人を次々と殺害し(血しぶきを上げて殺害されていた)、
視聴者にギアの凶悪さや作品のハード路線を印象付けた。

バイオソードで真っ二つにされてマスクが割れたり、レッドワンのパンチで粉々に砕け散ったりと、やられるバンクシーンがやたら凝っているのも特徴。

ちなみにこの手のメカ戦闘員にしては珍しく感情や人格があり、第28話ではビッグスリーが暗殺クーデターを実行した際に、
ドクターマンが初めて造ったメカクローン1号は、老朽化により雑用係として働いていたが、
ドクターマンの死を知るや復讐のために脱走し、復讐のため秘密兵器を探しに向かい、バイオマンとも手を組むというすごい行動をとり、
逆にビッグスリーに従っていた大半のメカクローンは、終盤「クーデターは全部ドクターマンの手の内で暗殺も失敗だった」と知るや、
ビッグスリーともども恐怖してドクターマンから逃げ惑うという珍しい場面が見られる。

スーパーロボット レッドバロン」のメカロボがデザインモチーフ。


◇ヒドラー兵(電撃戦隊チェンジマン)

大星団ゴズマの戦闘員。
青い体と醜悪な顔、カエルのような鳴き声に加え、第1話では大きな卵から全身粘液まみれの姿で産まれ、その不気味さを見せつけた。
リング状のが武器。また右手首の口から破壊光線を放つ。
チェンジマンや宇宙人には歯が立たないものの、武装した軍人を圧倒できるくらいの戦闘能力はあり、集団で襲ってくれば地球守備隊の正規軍でも対処は難しい。
一方で知能は低く、ゴズマ戦闘機など乗物などの操作は出来ない完全な白兵戦要員である(この為戦闘機は自動操縦という設定)。
身体に付けられたパイプが弱点でそれを切られると悶え苦しみ、ガスを噴出しながら消え去る。

宇宙獣士ギルバの体の球体を右手にはめてパワーアップした事もある他、ゴズマスターではチェンジマンすら苦戦を強いられる強化型ヒドラー兵が出現した。


◇ゾロー(超新星フラッシュマン)

改造実験帝国メスの戦闘兵。兵士ゾローとも称される。
その容姿は一言で言うならば擬人化した赤アリのサイボーグ。
事実、このゾロー達は軍隊アリの遺伝子を元に作られた量産型の兵士であり、口から吐く酸や粘性の糸、口の6本の牙や両手の鋭い爪を武器としている。
携行武器の類を使用せず己の肉体に備わった武器のみで戦う、戦隊では比較的珍しいタイプの戦闘員である。
胸にある青い部分はメスの改造生物共通の人工心臓であり、最大の弱点。

ちなみに口の6本の牙はそれぞれが独立して動くようになっている。
作中でもちょくちょく動かして見せてはいたが、何よりもエンディングの一シーンにて毎回アップでその牙を動かすシーンが流れていたのでこのギミックはかなり印象に残りやすく、当時のちびっ子達は両手の指を牙に見立ててわしわしと動かす事で、よくこいつの物真似をしていたものである。


◇アングラー兵(光戦隊マスクマン)

地底帝国チューブの戦闘員。
菌糸を思わせる模様が入った黒タイツに身を包み、ラプラナグラリアと呼ばれる、銃や棒として使える生きた武器を使う。
好物は地底のキノコ。

地帝獣ガラガドグラーの力を利用し、人間を素体としてより強力なニューアングラー兵を製造する作戦が行われたこともあったが、マスクマンの活躍によって阻まれた。


◇ジンマー(超獣戦隊ライブマン)

武装頭脳軍ボルトのロボット戦闘員。
緑色のタイツにモヒカン風の頭部が特徴で、や銃にもなる棒が武器。
メカクローン同様、マスクの下にはメカの顔が隠れている。
頭や腕を切断されても、それが活動を続けて襲ってくる。
完全撃破された際の自爆も強烈で、まともに巻き込まれればライブマンやドクター・アシュラでもダメージは免れない。
第1話ではこれらの機能をフルに活用した初見殺し戦法で、実戦慣れしていないライブマンを苦しめた。

基本的にはボルトの幹部に無言で従うが、知能を持ち人間に擬態する「ダミーマン」という工作員も存在する。
第13話では、ダミーマン・タナカ(演:樋口悟郎)が頭脳獣ドグガスズノーが作り出した毒ガスを運び出すのに失敗し、それをうっかり吸ってしまい頭脳回路が故障して脱走。ライブマンのサポートメカ・コロンに一目ぼれし、彼女の盾となり爆死する…というのも見られた。


◇ウーラー兵(高速戦隊ターボレンジャー)

暴魔百族の戦闘員。
幹部や暴魔獣の「湧け! ウーラー」という叫びで召喚される。湧けってお前。
ウーとラーという二人の隊長に率いられており、この2人はいつの間にかいなくなったが、終盤で再登場した。だがウーラー兵と一緒にぶっ飛ばされて出番終了。
武器は邪骨斧という鎌で、投げると爆弾になる。他にも銃を装備している。ウーとラーは骨ピッケルを武器としている。
暴魔獣ダンゴボーマに授けられた、複数で絡み合って球状になって転がるウーラーダンゴや、
地中に潜って自分を犠牲にして地割れを引き起こすウーラー人柱という技を使える。

族長は暴魔獣ウーラーボーマ。


◇バツラー兵(地球戦隊ファイブマン)

銀帝軍ゾーンの戦闘員。
黒タイツ姿で胸に施されたゾーンのエンブレム、そして×印が刻まれたオレンジ色のマスクが特徴。
武器は鎌のような刃を持ち、射撃機能も備えた剣。時には投げつけ攻撃した事も。

彼らには他の戦闘員には無い独特の個性がある。

彼らがメインのエピソードがあるのだ。

一戦闘員から怪人にまで出世したバツラギンと、彼の厳しい特訓に耐える339号…。
まるで人間社会の縮図である。
また、さかさまデーというメドー様以外の全メンバーの階級が逆になり、
戦闘員が一番偉くなるイベントがゾーンにはあるのだが、その際ガロア艦長を散々こき使い、
終いには処刑しようと企んでいた。
明日には元に戻るんだし、その後のことを少しは考えろと言いたくなる。


◇グリナム兵(鳥人戦隊ジェットマン)

次元戦団バイラムの戦闘員。
グリナムの種から生まれる。のようなと指から撃つ弾丸が武器。また木の枝に変身し、ジェットマンを拘束する事も可能。
よくブラックコンドルに股間を握られてヘッドバッドを受けている。

28話でのドライヤージゲンの指導を受けた「グリナム野球団」は見事なチームワークでジェットマンを苦しめた。

特に掛け声はなく、独自の言語を喋る様な描写もないのだが上記の「グリナム野球団」は思いっきり日本語で上司への不平不満を吐露するなど結構感情豊か。


◇ゴーレム兵(恐竜戦隊ジュウレンジャー)

バンドーラ一味の戦闘員。
近くで見るとなかなかに不気味な顔をしている。
ドーラモンスターと同じくプリプリカンによって粘土から生み出されるが、あらかじめ成形された粘土を使うドーラモンスターと異なり、粘土の棒を型に入れて大量生産される。
戦闘の際は両腕を武器に変形させる他、作戦に応じて黒装束の忍者など様々な姿をとる。

スマートな灰色の下級兵士とゴツい体型の黒い上級兵士が存在し、さらに中盤からはドキータ粘土で生み出された赤い目の強化ゴーレム兵も加入。
レンジャースリンガー以外の武器で倒そうとすると分裂する特性を持ち、初戦ではジュウレンジャーを苦戦させるが、以降は他のゴーレム兵と同格に格下げされた。哀れ。

掛け声は「ゴロゴロッ」のみで言語は話さないが、その代わりゴーレム兵同士での会話シーンが見られた。

マイティ・モーフィン・パワーレンジャーにも「パティ・パトロール(日本語版では「ゴーレム」)として登場。
こちらでは更にロード・ゼッドによって強化された、通称Zパティも加わった。胸のZマークから生み出されるパワーによってリタのパティを遥かに上回る力を発揮するが、同時に弱点にもなっており、ここを攻撃すれば子供が投げたボールでも倒せる
弱体化とか言ってはいけない

2017年の映画「パワーレンジャー」では原語版、日本語版共に名前が「パティ」に統一され、岩石が無数に集まって出来た、文字通りゴーレムのような姿にリファインされた。
実戦慣れしていないレンジャーを集団で手こずらせたが、流石にゾード相手にはただの的。
また、レンジャーの基地にある訓練施設では仮想敵として実体を持ったホログラムのパティも登場。
こちらは訓練用のためか、ある程度経験を積めば生身でも対処できるレベル。


◇コットポトロ(五星戦隊ダイレンジャー)

ゴーマの戦闘員。
全身はタキシードを模したような模様で、目がない白黒ツートンに真っ赤な唇が描かれたのっぺりしたお面のような不気味な顔をしている。
シシレンジャーにダイレンロッドで金的されては悶えていたり、戦闘中に明らかに人間の言葉で呻いていたり、回によっては普通に喋っていたりするなど、その素性は良くも悪くも怪物と言うよりも生身の人間に近い模様。
ダイレンジャーと言う作品が等身大のアクションに力を入れていた作品だった為か、引き立て役である彼らもなかなかに芸達者。
戦闘力はあまり高くないのだが、毎回のように日本刀や西洋剣、棍棒やと言った様々な近接武器を各々で使いこなしての立ち回りを演じており、また初期には自転車を駆使した曲芸じみたアクションも度々披露。
また人間に化けるのもお手の物。
本拠であるゴーマ宮には黒ではなく赤いカラーリングの近衛兵がいる他、様々な国の民族衣装を着たコットポトロが雑用係として登場。
また率いるゴーマ怪人によっては軍服、サッカーや野球のユニフォームを着るなどしており、衣装のバリエーションはかなり豊富である。


◇ドロドロ(忍者戦隊カクレンジャー)

妖怪軍団の戦闘員。が武器。
最下級の妖怪で、前半の妖怪が特に組織化されていない頃から使役されている。ムンクの「叫び」のような顔が特長。あと耐久性がかなり低く、お盆で殴られただけで倒れてしまう。
本作のエンディングは何故か彼らのダンスシーンがメインである。
なお、ニンジャブルーとカラーリングが極めて近い(水色)ので乱戦時に彼の視認性が悪くなるのだが、この問題は次々回作でも解決されず。

サイゾウとセイカイがヌエによって最下級の妖怪「へのカッパ」にされてしまった際には、
なんと上司であるヌエよりも同じ最下級の妖怪となった彼らに共感。
あまつさえヌエに敵わずダウンした彼らに水を与えて復活させ、自分たちの意志でカクレンジャー側の勝利に貢献した。しかし直後にヌエに殺されてしまう。ヌエは特に意味も無くドロドロを殺す様な上司だったので、彼らは命がけでサイゾウとセイカイを助けたのかもしれない。


◇バーロ兵(超力戦隊オーレンジャー)

マシン帝国バラノイアの戦闘兵。工場で大量生産される。
オープニングや戦闘中に顔がパカッと開くのはトラウマ。

等身大戦闘員の中では、恐らく全特撮ヒーロー番組の中でもトップクラスの戦闘力を持つ戦闘員だろう。
詳しくは該当項目にて。


◇ワンパー(激走戦隊カーレンジャー)

宇宙暴走族ボーゾックのカラフルな兵士。
赤、青、緑、白の4種類が存在し、1体だけいる白は基本的に落ちこぼれだが人間に化けることができる。
掛け声は「チース!」。まともに喋ったのは第5話だけ。
カラフルなのでカーレンジャーとの乱戦になると実に紛らわしい(特にピンクはほぼ同色なので分かりにくい)。

元はタコ(に似た宇宙生物)らしく、普段はタコ壷に入っている。たまに干さないとカビ臭くなるらしい。
タコ壷から一気に飛び出す為、ゼルモダはよく足を踏まれるとかなんとか。
武器は口から噴く墨と、ビーム砲付きの剣。垂直の壁を歩いて登ることも可能だ。
なお暴走戦隊ゾクレンジャーの回にて、敵からも味方からも物の数に入れられていない疑惑が発生した。
本作のエンディング「天国サンバ」の歌詞は彼らの目線で描かれており、コミカルながらやられ役の悲哀を感じさせる内容となっている。

海外版「パワーレンジャー・ターボ」では後述のピラナトロンが代役を務め、ワンパーはハボック将軍配下のエリート戦闘員となった。
こちらではロボットという設定。


◇クネクネ(電磁戦隊メガレンジャー)

邪電王国ネジレジアの兵士。
ほぼ全身紫色で曲がりくねった黄色のラインが上半身にあり、基本動作も武器のも曲がりくねっている。
素の姿では基本的に言葉を喋らないが、終盤に集団で「Dr.ヒネラー!!」というシュプレヒコールを叫んだこともある。人間に変装可。

第14話には通常と頭の色が違い言葉を喋る「ボスクネクネ」が登場。彼の号令で無数のクネクネたちが巨大な怪物「キングクネクネ」に合体した。
クネクネで構成されたその着ぐるみデザインのキモさはシリーズ史上屈指。

海外版「パワーレンジャー・イン・スペース」ではワンパー同様に代役のクァントロンと交代し、アストロメガシップの訓練用シミューレーターにおける仮想敵となった。


◇ヤートット(星獣戦隊ギンガマン)

宇宙海賊バルバンの下っ端。
姿は共通で、オレンジのタイツにカラフルなバンダナ&腰布、そして鉤爪にも似たヒゲ面がトレードマーク。

銃を仕込んだ短剣を武器に「ヤートット!」の掛け声と共に襲い掛かった。
「~ッス」の口癖と共に喋ることも可能。
子供に岩を頭にぶつけられて倒されたり、鈴子先生に松葉杖で殴り倒されたりと、戦闘力は戦闘員の中でも低い方だと思われる。


◇インプス(救急戦隊ゴーゴーファイブ)

災魔一族に従う使い魔。「チキチキ!」と聞こえる鳴き声が印象的。
全身黒一色で、コウモリにも見える尖った耳と悪魔のシッポのような金の渦巻模様が特徴。
ディーナスに従うインプス(親衛隊と称される)はご丁寧にブラアーマーをしている。
巨大化したり、上司に怒られたり(激レア巨大化アイテムは見つけたのに…)、騙されたりと妙に活躍している戦闘員。
その一方で(事実上一般人の)京子先輩すら制圧できないどころか逆襲を受ける、それどころかモブに怯むなど情けなさもやっぱりある。

ちなみにドロドロやバーミア兵同様ダンスの嗜みもあり、タンゴ(その名も「タンゴ・サ・イマ」。呪士ピエールのキャラソンでもある)を披露したことがある。

さらに海外版の「パワーレンジャー・ライトスピードレスキュー」では「バットリング」名義で登場、なんとライフフォースメガゾード(マックスビクトリーロボ・ブラックバージョン)とオメガメガゾード(ビクトリーマーズ)を奪い基地を完全に制圧するという大金星をあげる。
だが生身のレンジャー達の魚雷に敗れた。
また、欧米において(悪い意味で)有名なゲーム版ではレンジャーが触れただけで消滅する程の虚弱体質だったりする。


◇ゼニット(未来戦隊タイムレンジャー)

ロンダーズファミリーのギエンが大量の金属ネジから作ったジャンクドロイド。
すぐにネジ一個から一体出せるようになり、囚人たちに貸し与えられている。

掛け声の類は出さず、金属音を鳴らしながら腕を規則正しく振って跳ねるように走る。
戦闘や略奪以外にも、アジトでの雑用やショッピングの付き添いにも使われた。
武器は片手剣。ライフルのように構えると、切っ先からビームを撃てる。

終盤、数万単位の軍勢でタイムレッドを襲う姿は、絶望感さえ感じる。
その上さらに最終回を間近に、タイムファイヤーを射殺するという、カットマンに続く快挙(?)を遂げた。

ちなみに、顔の中央に埋め込まれた大きなモノアイはそのまま着ぐるみの覗き穴になっており、スーツアクターの皆さんからは「視界がいい」と好評だったとのこと。


◇オルゲット(百獣戦隊ガオレンジャー)

地球の病と呼ばれる鬼・オルグの戦闘員。赤いラインが引かれた灰色の姿。
立派なツノのある一般オルグと異なり、コブに近い不完全なツノが額にあるのみ。
金棒が武器で、先端を地面に叩き付けながら「ゲット!ゲット!オルゲット!」と叫ぶ。
傷つくと血の代わりに水が吹き出す。
普段はデュークオルグが液体の姿で携帯しており、一般オルグに貸し出されることもある。
人間に化けることも可能。
ヤバイバにオルグシードを無理矢理食べさせられ一時的に巨大化した個体もいる。

Vシネマ「百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊」でははぐれハイネス・ラクシャーサの邪気により、コブが金色のツノに変わり強化されたが、それでも強さは幻でしかなかった模様。
また、大河冴(ガオホワイト)と今村みく(メガピンク)を追う際に水着姿の姉ちゃんに化ける場面もあった。

千年前のオルゲットは赤色でツノも立派だったため、現在よりも強かったと思われる。


◇下忍 マゲラッパ(忍風戦隊ハリケンジャー)

宇宙忍群ジャカンジャの最下級忍者。ちなみにいわゆるゲスト怪人が中忍、幹部が上忍。
顔面はジャカンジャのエンブレムであるムカデが描かれただけののっぺらぼう。
全身に縫い目のような線があり、大きなマゲ(ヤシの木みたいなアレ)が特徴的。
ゲラッパゲラッパ、マゲマゲ!」とリズミカルな掛け声を発する。

実はタイツ状の忍び装束の中身は無数の宇宙蟲の集合体。絶対に想像してはいけない。
マゲがコントローラーになっており、動きを統括しているらしい。

ゴーカイジャーにもサタラクラJr.及びサンダールJr.の配下として登場した。


◇バーミア兵 (爆竜戦隊アバレンジャー)

邪命体エヴォリアンの戦闘員でアメーバから作り出される。武器はスティック。
白いゾルルと黒いゲルルの2種類がいる。液体化能力を持つ。
ゾルルの「ゾル!」、ゲルルの「ゲル!」、及び共通の掛け声の「ジャメジャメ!」しかしゃべらない。

邪命因子に感染した人間もバーミア兵になるが、強いダイノガッツで邪命因子を倒せば元に戻れる。ただし、外部から浴びせたダイノガッツではなく、感染者本人の体内から引き出したダイノガッツでなければならない。
また、エヴォリアンの因子を元々持っている人物は感染してもバーミア兵にはならない。

パワレン版においては後述のティラナ・ドローンと共に登場し、同じ流用キャラであるゼルトラックス(暗黒の鎧)が主に率いていた。


◇アーナロイド/バーツロイド/イーガロイド(特捜戦隊デカレンジャー)

エージェント・アブレラが販売する戦闘用ドロイド。
星がモチーフで、アーナ<バーツ<イーガの順に性能と値段が高い。
共通して自身のモチーフ(それぞれ穴、バツ印、イガイガ)をあしらった細身の剣と籠手型の銃を武器とし、イーガロイドはこれに加えてメカニカルな剣*2を振るう個体もいる。

安物のアーナロイドは『ウィーン』という駆動音のみを上げ、言葉は話せない。
基本的にちょっとした雑用要員以上の性能はなく(アブレラも買い手側もその前提で扱うらしき面もある)、デカレンジャーたちにはまず歯が立たない。
Eposode.13におけるボスの百人斬りのやられ役が印象的。

バーツロイドは怪重機を操縦できる知能があり、地球言語には対応していないものの言葉も話せる。
アーナロイドを指揮したり、変装して取引を担当したりとそこそこ優秀。

イーガロイドは、アブレラが扱う中でも最高級のドロイド。
安物にはない地球語(日本語)での会話能力を持つ*3
ちなみに声の担当は、ONE PIECEゾロ銀魂土方の声で有名な中井和哉氏。声だけでも強そう。
凶悪犯・ゲド星人ウニーガをモデルに作られ、アリエナイザーにも匹敵するスペックを持つ。
必殺技「クロスバースト」まで持っており、序盤は一対一ならデカレンジャーを圧倒する強さを発揮した。
バーロ兵と同じく、特撮ヒーロー番組に登場する戦闘員の中では最強クラスと言える。

詳しくは該当項目にて。

◇冥府兵ゾビル/冥府伍長ハイゾビル(魔法戦隊マジレンジャー)

ゾンビのような地底冥府インフェルシアの戦闘員。
骨のようなマスクの下に腐った肉塊のような醜悪な顔が隠れている。
大振りのマチェットを振るう茶色い下級戦闘員のゾビルと、槍を持った青い指揮官ハイゾビルがおり、後者は言葉を話せる。

手柄を立てれば出世できる、が…ちょっとくらい強くても、戦闘員が立てられる手柄などたかが知れて…いない。

序盤に登場した司令官である凱力大将ブランケンは、サイボーグ化を繰り返してハイゾビルから出世してのし上がった強者。
先に挙げたバツラギン等、怪人に昇格した戦闘員は数いるが、最高幹部にまで上り詰めたのは彼くらいのものだろう。
インフェルシアの完全実力主義、下剋上上等という風土が生み出した逸材である。

逆に言えば、実力のない者の扱いは相応に悪く、中には上司であるハズの冥府神トードにスナック感覚で食い殺された者までいる。


◇カース(轟轟戦隊ボウケンジャー)

ゴードム文明の戦闘員。
石を媒介に大神官ガジャの魔力で錬成されたゴーレムのような兵士。手持ちの鎌が武器。
自前の戦闘員を持たないダークシャドウをはじめ、他のネガティブに貸し出されることも多い。
放送当時のミニコーナーで、ガジャのビッグワンを囲んで「ガッジャー電撃隊」を名乗ったこともあった。

デザインモチーフはオーレンジャーの4号ロボ・タックルボーイ。


◇竜人兵ジャリュウ(轟轟戦隊ボウケンジャー)

ジャリュウ一族の戦闘員。
創造王リュウオーンが自身の血から生み出した忠実な兵士で、甲冑を纏った赤いリザードマンの姿をしている。
基本的に長剣が武器だが、身体から毒トカゲを生み出して冒険者に襲い掛かる。
ジャリュウ一族の怪人である邪悪竜は、このジャリュウを競わせて最後に生き残った者にリュウオーンが自身の力を分け与えることで誕生する。

デザインモチーフはジュウレンジャーの守護獣ドラゴンシーザー


◇リンシー(獣拳戦隊ゲキレンジャー)

臨獣殿の戦闘員。
死した古代の拳士が秘術により蘇ったもので、キョンシーのような外見をしている。
動きも腕を前に突き出してピョンピョンと飛ぶキョンシーのようなものだが、別に関節が動かないわけではない*4ようで、回によっては大胆なアクションも披露する。
五毒拳の1人である臨獣スコーピオン拳のソリサ配下のリンシーは彼女の技を伝授されており、統率の取れた動きでゲキレンジャーを大いに苦しめた。

試練を勝ち抜くと生前の知性や力を取り戻し、リンリンシーとなることができる。
前半で毎回登場する臨獣拳士はリンリンシーであり、
幹部格である臨獣カメレオン拳のメレも例外ではない(彼女は最初からリンリンシーであったが)。
つまりある意味誰にでも出世のチャンスはあるのだが、百回挑戦してもリンリンシーになれない落ちこぼれもいる…


◇ウガッツ(炎神戦隊ゴーオンジャー)

蛮機族ガイアークの戦闘員。
ジャンクワールドのスクラップから生み出されたため、錆びたボディが目を引く。
マイナスドライバーを模した短剣を武器に、数々のブレーンワールドを汚染するため暴れ回る。

知能は割と高いようで、上司の三大臣に待遇改善の嘆願書を提出するという、初期の戦隊なら粛清待ったなしな行動に出た個体もいる。
しかし、言葉は「ウガッツ!ウガッツ!」の掛け声しか喋れず、先述の嘆願書を出す際にも「うがっつうがっつ」しか書いていなかった。でもなぜかちゃんと解読できた
その一方で捕虜の連行や見張りをこなしたり、大臣たちや蛮機獣に呼ばれてゴーオンジャーに襲い掛かったりと戦闘員の仕事そのものはこなす上に、戦闘攻撃機蛮ドーマの操縦も基本的にはウガッツの仕事である*5

2体が合体してバイクにも変形。
映画「侍戦隊シンケンジャーVSゴーオンジャー 銀幕BANG!」では、外道衆のナナシ連中を乗せていた。


◇ナナシ連中(侍戦隊シンケンジャー)

外道衆の戦闘員。名前は「れんちゅう」ではなく「れんじゅう」と読む。
サメの口のような顔をした赤い武者の姿をした低級アヤカシで、「ナッ!」「ナッ!」「シッ!」の掛け声を変わりばんこに発して闘う。
御大将である血祭ドウコクの際限ない怒りによって、賽の河原の石の隙間からいくらでも生み出される。
主な武装はに弓矢と、いかにも武者らしい趣。後に鉄砲隊も結成された。

アヤカシの「ナナシ連中、出会え!」の掛け声で出現し、シンケンジャーにバッサバッサと斬られる姿はまさに時代劇そのもの。
この他にもシリーズ初である当初より巨大な戦闘員である「大ナナシ連中」「大空ナナシ連中」「大ナナシ大筒隊」などもおり、
「切られ役」のポジションがより強調されている

クサレ外道衆が使役する、色違いのナナシ連中も存在する。


◇ノサカマタ(侍戦隊シンケンジャー)

ナナシ連中と同じく外道衆の戦闘員。

等身大の時点で既に人間型ではないというシリーズでも珍しいタイプの戦闘員で、腕のない身体にワニのような巨大な顎を備えている。

顎を開いて発射する火球はかなり強力だが、見た目通り格闘能力はほぼ皆無で、もっぱら砲台役。

こちらもクサレ外道衆配下の色違いが存在する。


◇魔虫兵ビービ(天装戦隊ゴセイジャー)

ブレドランが生み出したビービ虫が、木偶人形にとり憑いて戦闘員となった姿。
ビービ虫とはブレドランがあらゆる生物の毒や病、悪意を練り上げて作り出した使い魔であり、
ブレドランが数々の悪しき魂を渡り歩く限り、戦闘兵は彼らが務める。

緑のタイツ姿で、「ビービー!」という奇声を放ち短剣を振りかざすのが基本だが、マトリンティスに属した頃は銃も使用している。
「スーパー戦隊バトル ダイスオー」では巨大化もしたが、テレビ本編では巨大化はしなかった。

名前の由来は「B級映画」。


◇兵隊ゴーミン/下士官スゴーミン/親衛隊ドゴーミン(海賊戦隊ゴーカイジャー)

ゴーミンは宇宙帝国ザンギャックの最下級の兵隊。
名前からしてすでに三下衆がプンプンする上、外見もグレーのタイツにバケツみたいなヘルメットと見るからに弱そう。
武器はや棍棒などで、銃火器を持ち合わせている奴もいる。
その強さは木刀を持った学生に負けるほど弱く、歴代戦闘員最弱とさえ噂され、実際第一話の最初の戦闘からしてゴーカイチェンジの説明ついでにゴレンジャーハリケーンのゴミ収集車にまとめて放り込まれ全滅した。その一方でとにかく数が多く、圧倒的な物量戦で歴代戦隊を苦しめた。
仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦』では一撃で天ノ河学園高校の校舎の壁を破壊するなどの描写もあった。
ゴー!」という掛け声以外に言葉は話せないが、仲間内で会話をする姿も散見されており、知能は低くないと思われる。
一方目はとことん節穴なようで、ゴーカイジャーの文化祭の仮装みたいな雑な変装は全く見抜けなかった
こんな奴に警備をさせていいのかザンギャック。

下士官スゴーミンは行動隊長の元でゴーミンの分隊を指揮する上級戦闘員。
両腕にツメのついた大型の大砲を備えている。
行動隊長と共に巨大化してゴーカイオーと戦うこともあり、航空機型の「雷撃艇形態」に変形して空中戦を繰り広げたり、下半身をバイク型に変形して疾走したりと中々に芸達者。
こちらは「スゴー!」の掛け声の他に言葉も話すことができ、仕事の合間にポーカーを楽しむなど知能もそこそこある模様。
が、やっぱりゴーカイジャーの雑な変装は見抜けなかった

親衛隊ドゴーミンはその名の通り、皇帝アクドス・ギル直属の親衛隊員。
2人1組で行動し、武器は槍。交差させることでザンギャックの紋章を模したエネルギー弾を撃てる。
赤い色と、腕が普通の手のようになっている以外はスゴーミンと同じ外見だが、戦闘能力は並の行動隊長を凌ぐほど高く、「所詮スゴーミンの色違い」と侮ったゴーカイジャーを苦しめた。
一応「ドゴー!」という掛け声もあるが、普通に日本語を話すことの方が多く、出番自体の少なさもあってあまり印象に残りづらい。


◇合体戦闘員(海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE 空飛ぶ幽霊船)

ゴレンジャーからゴセイジャーまでの歴代戦闘員の怨霊が合体した姿。
え? ロボットやサイボーグにも怨霊があるのかって? 『バトルフィーバー』では敵巨大ロボットの亡霊軍団が終盤(第51話)に出てきたのでそういう世界観なんだろう。

その外見はナナシ連中(侍戦隊シンケンジャー)の体中にあらゆる戦闘員の顔や腕がくっついたなんともケバいもの。
ウルトラシリーズに詳しい御方なら、ベリュドライズマエルをイメージしていただければよい。
ナナシが仕切っているのは三途の川の住民だからだろう、たぶん。

その体から戦闘員の腕を伸ばしてゴーカイジャーを苦しめたものの、ナナシがゴーカイジャーの連携に手玉に取られ始めると
歴代戦闘員が俺が俺がと主導権争いを始め、その隙に最後はバトルフィーバーJに変身したゴーカイジャーにあっさり倒された。
まあ、戦闘員なのに必殺技で倒してもらっただけまだマシだと言うべきだろうか。
また、ナナシ連中をはじめ原典でしゃべらないはずの戦闘員までしゃべっていたのは突っ込んではいけないと思う。
「合体しても雑魚はザコだな」


◇バグラー/バグゾード(特命戦隊ゴーバスターズ)

ヴァグラスの戦闘員で、バグラーカードから生成される。
本編開始の13年前にも存在していたことから、メサイアが最初に生み出したものと思われる。

モールドの入った紫色のボディに一つ目のマスクが特徴で「ザー、ジー」というノイズにも似た声と共に襲い掛かるが、訓練を積んだものなら強く蹴り飛ばせば破壊できる程度には弱い。
倒されるとデータと化して消滅する。
使用武器はハンドガンに二枚の刃のついた短剣。
人間に擬態することもでき、エンターと共に潜入しエネトロンの強奪に参加することもある。

バグゾードはメガゾードαから射出される量産型メガゾードで、バグラーがパワードスーツを着た姿をしている。
基本的に二体で行動し、両肩のキャノン砲と右腕部のマシンガンが武器だが、戦闘力はあまり高くはない。


◇ゾーリ魔/カンブリ魔(獣電戦隊キョウリュウジャー)

デーボス軍の戦闘員で、デーボス細胞から湧き出る。

ゾーリ魔はゾウリムシの内臓みたいな柄の全身タイツを纏った戦闘員。
丸ノコと銃を一つにしたような武器を使い、「ヌル!」という掛け声を発する。
基本的にはオーソドックスな戦闘員だが、デーボスの復活が近づくと戦闘能力が向上する特性があり、
数の暴力と合わせて一度キョウリュウジャーを苦しめた。
また、デーボ・スポコーンの特訓を受けた5体や、キャンデリラの力を注ぎ込まれたビューティフルゾリー魔ーとその配下など、
うまく脚本の三条先生のインフレの波に乗り様々な要因によって強化され、
キョウリュウジャー相手にも善戦する個体が割と多いのも特徴。
大量のゾーリ魔が合体する事で巨大ゾーリ魔にもなれる。
続編『獣電戦隊キョウリュウジャーブレイブ』にも続けて登場。

カンブリ魔はゾーリ魔の上位種であり、ゾーリ魔100体分の戦闘能力を誇るという。
武器は棍棒のような形ので、復元水を塗ればより凶悪な姿に強化される。
ゾーリ魔と違って合体による巨大化はせず、デーボモンスター同様に復元水で元の姿のまま巨大化する。
最初こそ中々の強さを見せたものの、
何話か経つとすぐにちょっと強い戦闘員程度になり、ゾーリ魔共々バッサバッサと倒される事が多くなった。
巨大化してもモンスターの随伴が殆どで特に活躍せずになぎ倒される、
定期的に1体がドゴルドの身体として乗っ取られるなど、扱いもあんまり良くない。


◇クローズ(烈車戦隊トッキュウジャー)

シャドーラインの戦闘員。
武器は大型のやトンプソン風のサブマシンガン。
生身での戦闘の他、各種雑用からクライナーロボの操縦まで色々こなす。
掛け声は「クロ!」「チョールヌイ!*6

能力や使われ方に特筆すべきことは無いが、黒の帽子を目深に被り、同じく黒のロングコートを身に纏った、禁酒法時代のギャングを思わせる凄まじくシャレオツな容姿を備え、下手な怪人よりもよっぽどカッコいい。
シュバルツと共に他の幹部やシャドー怪人を差し置いてソフビが発売されている事から、意図的にイケメン戦闘員としてデザインされているようだ。

ちなみに戦闘力はというと…完全にシャドーラインの闇に制圧された駅・地域ではトッキュウジャー側が大幅に弱体化するので結構強いのだが、それ以外のケースではやはり「弱い戦闘員」の域を出ない。見た目はいいのに…


◇ヒトカラゲ/ジュッカラゲ/ヒャッカラゲ/センカラゲ(手裏剣戦隊ニンニンジャー)

牙鬼軍団の戦闘兵でバリエーションが豊富なのが特徴。

ヒトカラゲは編笠を被った足軽で、鉄砲にもなる槍を武器に「ジッパ!ジッパ!」と数で攻めるタイプ。
忍びの9にて、ヒトカラゲは蛾眉雷蔵の妖気を受けてジュッカラゲへと強化。
鬼瓦にも似た兜を被り、「ヒャッパ!ヒャッパ!」と大剣を振りかざす。
忍びの21では奥方こと有明の方の護衛として袖のない羽織を纏ったヒャッカラゲが登場。
ヒステリックな奥方の付き人として扇を仰ぎ、恐れの力をかき氷にかけたり、名前を間違えた際に奥方と共にツッコんだりと大忙し。
忍びの39以降は牙鬼萬月の親衛隊であるヒャッカラゲ親衛隊が、忍びの46ではヒャッカラゲの更なる強化型のセンカラゲが登場。
センカラゲは「千」と書かれた陣羽織以外はヒャッカラゲとあまり変わらない。


◇メーバ(動物戦隊ジュウオウジャー)

宇宙の無法者デスガリアンの戦闘員。
青いタイツの上からジャケットのような金色のプロテクターを着込んでおり、マスクの形状はどことなくプランクトンを思わせる。
ジニスの細胞より生み出されたメーバメダルから無数に生み出される。
掛け声は「チャリリリン」「プルプル」
ビームを発射できる剣と飛行能力による空中戦が得意で、第1話ではまだ4人だったジュウオウジャーを苦戦させた。
プレイヤーが巨大化した際は戦闘機トライアングラーに搭乗して援護を行う。

実力面では優秀だが基本的にはごく普通の戦闘員…かと思いきや、
実はデスガリアンという組織の根幹に深く関わる極めて重要な存在である。
詳しくは当該項目参照。


◇インダベー/ツヨインダベー(宇宙戦隊キュウレンジャー)

宇宙幕府ジャークマターの下級戦闘員で、ドン・アルマゲによって作り出された人工生命体「インダ」が武装した姿。地味に性別がある。
赤いライン状の目がついたマスクをかぶり、4種類のカラーバリエーションがあるジャージのようなスーツを着ている。武器はビームガンを内蔵した剣「ギョイサーベル」。
ちなみにインダ自体は普通に会話ができるが、マスクをかぶると余計なことは言えなくなり、掛け声である「ダベー!」と「ギョイサー!」しか喋れなくなる。

見た目から名前から弱そうな雰囲気が漂い、実際に本編でも終始やられ役だが、特撮史上最大規模と言われるジャークマター所属なだけあって凄まじい物量を誇り、回想シーンなどでは数に任せて宇宙の星々に侵攻、各地で暴虐の限りを尽くしていた。
また功績を挙げれば後述のツヨインダベーに改造してもらえるらしく、そこからダイカーンカローへの昇進の可能性も開けるため、散々な扱いの割に士気は総じて高め。

Space.27では赤スーツのインダをリーダーとして「ジャーク戦隊ゴインダベー」を結成してキュウレンジャーに挑んだ…のだが
リーダー以外が全員マスクを被っていたせいで名乗りが「ダベー!」ばかりのどこか締まらないものになり、決めポーズを取ったらバックの爆発に巻き込まれるなどグダグダ。
結局いつも通りに生身でコテンパンにされた。トドメは変身して刺してもらえただけマシか…。
なお、ゴインダベーのメンバーのうち、ブルーとイエローはかつてキュウレンジャーと戦った個体の生き残りだったりする。


ツヨインダベーは、品種改良を施し戦闘力を向上させた強化版インダベー。
バズーカ砲としても使える棍棒「バズーコン」を武器とし、他にも製造段階でDNAにキョダインロウのデータをインプットされた個体はキュウレンオーと同等のサイズまで巨大化する事が可能。
劇中描写を見る限りでは、インダベーを率いて侵略や警邏活動を行う小隊長のような地位にあると思われる。

また一般怪人相当であるダイカーンにまで上り詰める個体が居るのが特徴。
  • モーレツヨインダベー(猛烈に秀でた強さを有する)
  • マモリツヨインダベー(守りに秀でる)
  • メガツヨインダベー
  • メシウバインダベー(住民の食料を徴収していた)
  • メッチャツヨインダベー
  • ムッチャツヨインダベー
  • モンドムヨインダベー(あらゆる嘆願を問答無用で突っ撥ねていた)
  • メディアツヨインダベー(刺激的な映像を生み出す、ディレクション能力に優れる)
  • ミクロツヨインダベー(身体を縮小化させる能力を持つ)
など、雑なバリエーション多様な個性の強化個体が登場した。
何かしら際立った個性の持ち主が取り立てられるようだ。
メタ的には多人数戦隊ゆえの予算節減のための苦肉の策である。

もっとも所詮は戦闘員上がりのため、キュウレンジャーとの直接対決ではろくに抵抗も出来ないまま倒される奴が殆どなのだが。
まあツヨインダべーではない普通の宇宙人のダイカーンも大体一方的に負けるので、何もこいつらが特別弱いわけではない。


◇ポーダマン(快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー)

異世界犯罪者集団ギャングラーの戦闘員。体中に弾痕のあるアーマーを着たような出で立ちで右目に弾丸が突き刺さっている。
刃が2枚あるナイフと、銃口の二つあるサブマシンガンが武器。
名前の由来が明らかに「鉄砲玉」な上、叫び声は「チャカ!」「テポ!」「シャケ!」など、 使い捨てられるギャングの下っ端らしいキャラ付けがされている。しかし人員補充は異世界から行わなければならず、うっかり補充を忘れてしまった怪人もいる。
ちなみに近年の一般戦闘員では珍しく人間にも変身でき、その時は会話もできる。(化けの皮を使用している時もあれば、単なる変装の時もある。)
人手がいる作戦の時は文字通りの「ギャングラーのスタッフさん」もこなす働き者。…悪臭を放つカンクス・ブチルメルカプタンの周りには一人もいなかったけど。
なお、レアな赤色の個体がいる。

通常兵器は全く通じないが、戦闘用ルパンコレクションさえあれば対処はさほど難しくなく、大抵はどっちかor両方の戦隊がやってきて蹴散らされる。ザコ戦闘員の悲哀は変わらない。

女幹部ゴーシュによって頭部に金庫を移植された者は改造ポーダマンとなり今週の怪人枠に昇格するが、ゴーシュには単なる実験材料としか見られておらずやっぱり扱いは雑。
しかし46話の正月回に現れた改造ポーダマン(赤)はゴーシュの手を離れ完全に自分の意思で行動しており、「今年の俺は、一味違う!目指すぜ、ギャングラーのテッペンを!!」と下剋上を企み、他のポーダマン達に祭りあげられている。
初詣に来ていたルパンレンジャーとノエルをルパンコレクション「一緒に遊ぼう」の力でゲーム空間に閉じ込め、くだらないゲームのお題で油断させ、変身アイテム、強化アイテムを全て奪い取ってゲーム空間から出られなくしてしまう。
が、奪い取ったアイテムの中に自分の意思を持つコレクショングッドストライカーがいたためケツをカンチョーされルパンレンジャーを呼び出すポーズを無理やり取らされてしまい、あっさりルパンコレクションを奪われ(ゴーシュの手を離れていたのが災いしてか)巨大化すること無く敗れさり、彼の下剋上の野望は潰えた。


◇ドルン兵(騎士竜戦隊リュウソウジャー)

戦闘民族ドルイドンの戦闘員。
戦闘用ホムンクルスであり「ドルン」としか喋らないが、アラクネーマイナソーのルールをちゃんと理解し守れるくらいには賢い。
西洋風の兜と鎧を身につけ、長槍と市松模様の盾を持ち、盾を重ねてファランクスの体勢をとったりもする。が、リュウソウジャーに槍を奪われて蹴散らされる事が多い。
怪人枠のマイナソーがやや扱いが難しいのに対して、ドルン兵は幹部の命令に忠実であるため扱いやすい。
ただ幹部からは全体的に扱いが悪い。
ワイズルーには盾にされたり踏み台にされたり、三体ほどタンクジョウ復活の生贄にされたり(ホムンクルスだが、ちゃんと魂はある)、ガチレウスには強制正座でクレオンと共にパワハラ紛いの説教を受け、クレオンから八つ当たりでジャックオーランタンマイナソーの素体にされるなど酷使されており最下級兵士の悲哀に溢れている。
…と思いきや33話でジャックオーランタンマイナソーの件で徒党を組んでクレオンを囲い込み謝らせていた。

モチーフはチェスの駒の一種であるポーン。


◇ベチャット(魔進戦隊キラメイジャー)

闇の帝国ヨドンヘイム・ヨドン軍の戦闘員。
由緒正しい全身タイツ戦闘員であり、熊手型の武器ヌマデを所持する。
緑色でヨドン軍のシンボルマークが描かれた邪面を装着している。
作戦のためなら邪面師の盾になることも厭わない健気な奴等である。
また、何でか重機の運転ができる個体もいる。

優秀な個体はやがて身体の色が変化してマントが追加される。
通常は邪面をクランチュラが製作した別の邪面にすることで今週の怪人である邪面師に昇格となる仕組みだが、最終話では元の邪面のままパワーアップした「エンペラーガードベチャット」も大挙して現れ、ヨドン皇帝の取り巻きを務めた。

更にヨドンナの鞭で強化された「ハイパーベチャット」も存在し、こちらはキラメイジャーですら強化変身しなければ一方的に袋叩きにされてしまう程の戦闘能力を獲得するが、急激な強化に身体が耐えられないため、一定時間経つと絶命して泥の塊に戻ってしまう。
使い捨て同然に強化されたベチャットの末路は、キラメイジャーが「限界は超えないためにある」という戦い方を選ぶきっかけとなった。

最終的に改心したクランチュラと共に生き残ったベチャットは創作活動に勤しんでいるようだ。


◇クダック/クダイター/クダイテスト(機界戦隊ゼンカイジャー)

キカイトピア王朝トジテンドの戦闘員。
こちらも序列があり、クダック<クダイター<クダイテストとなる。

クダックは一般戦闘員で、全身銀色のボディと黒い液晶画面のような顔が特徴。
歯は全部で17本ある。
コンセントプラグを模した二股の槍を持ち、「ダックダック!」「ダックダー!」と由緒正しい(?)奇声を発しながら隊列を組んで行動する。
基本的にゼンカイジャーやツーカイザー相手には時間稼ぎ程度しか出来ず、第1カイ!では生身の介人にバケツでぶん殴られて倒れる個体も居たほど。
それでも正規兵だけあって一般のキカイノイドにとっては十分脅威となる存在であり、回想シーンではキカイトピアの民衆を弾圧する姿がたびたび描かれていた。
敵のアイテムである「トジルギア」を埋め込まれることで、今作の怪人枠「ワルド」に昇格することができる。

小隊長ポジションのクダイターは功績を詰んだクダックが強化・改造された姿で、見るからに上級戦闘員と分かる凶悪な面構えをしている。クダック達にとってもクダイターに昇進することは憧れらしい。なおワルドとは同格扱いな模様。
クダックと違い言語を喋り、各々で自我や個性を有する。戦闘力も1~2体でゼンカイジャーとそこそこ渡り合える程度には高い。
基本的にトジテンド構成員らしい選民思想の塊であり、一般キカイノイドは勿論の事、実験兵士とはいえ仮にも最高幹部の息子であるステイシーにさえあからさまに蔑む者も少なくない。
スーツの大半がワルドと共用*7なためか、クダックに比べてめっきり出番が少ない。

最上級戦闘員のクダイテストは、恒例の巨大戦力枠。
外見はもはやクダイターの面影が全くないメカ怪獣そのもので、尻尾を用いた格闘と頭部のモニターから放つビームが武器。
一応戦闘員なのでこれまた各々で個性があり、かつ普通に喋る。歴代の巨大戦力の多くは単なる兵器だったのでなかなかに珍しい。
たった一体でも街を蹂躙する事が出来るが、やはり所詮戦闘員なのでゼンカイオー及びツーカイオー、そしてゼンカイジュウオーに対しては全く敵わない事が殆ど。
強いて戦績を挙げるとすれば、第4カイ!に登場したセコンドクダイテストがブルマジーン相手に善戦していたくらいか。
ワルドが倒された際に排出されたトジルギアを踏みつけることでギアの力を獲得し、今作の巨大化怪人枠「ダイワルド」に変身する。
また、イジルデによって開発された超巨大な発展型「ニュークダイテスト」も存在し、こちらはゼンカイジャーもゼンリョクゼンカイオーでようやく互角に戦える程の高性能だが、代償として生産性がかなり悪いらしく、出番は少なめ。
毎回CG描写では予算が嵩むというメタ発言ではないはず。

最終的にトジテンド王朝は崩壊し、残党であるクダック達は更生のための労働をしていたり、庶民キカイノイド達と仲良くなってキカイトピアの復興に勤しんでいる。
自我を持って悪さをしていたクダイター達は投獄された模様。
…クダイテストは?

◇アノーニ(暴太郎戦隊ドンブラザーズ)

脳人配下の工作員。
デジタルレイヤーのような極彩色の体色が特徴で、ハンマーのついたポールウェポン「アノハンマー」で武装している。

身体能力に関しては、女子高生でもその気になれば振り払う事が出来る程度で、これといって特筆するべき部分はない。
だが最大の特徴は人間への擬態能力を有する点で、物語開始時点で既に凄まじい数が社会に潜伏しており、警察官や街の若者、果てはファッションモデルとして何食わぬ顔で人間として生活している。
この擬態は特殊なバイザー無しで見破る事はまず不可能であり、自分達の正体や存在に気付いた人間には容赦なく襲い掛かって排除しようとする。
ドン1話にて鬼頭はるかを集団で追い回す様子はなかなかにホラーチック。
また、擬態していないと知能が下がるらしく、本来脳人と敵対関係にあるはずのヒトツ鬼に加勢してくることもある。
擬態時は人語を話すが、完全に擬態を解いてしまうと「アノーニィ!」の掛け声しか発さなくなる。
しかし案外礼儀正しく話のわかる連中という一面もあり、天敵である獣人をなんとかすべくドンブラザーズのもとへやってきて丁重に協力を頼み込んできたことも。

実のところ「敵戦闘員」としての出番は実質番組前半までであり、獣人が本格的に暗躍する後半はどちらかというと「脳人側の一般市民」としてクローズアップされる事が多くなった。
一応ソノシがオカリナで召集し人攫いをやらせることはあったが、彼もドンブラザーズとの戦闘で使役することはなかった。
上司の脳人達同様、これまた歴代でも非常に珍しい事例と言えよう。
その後、獣人の脅威から解放され、生き残ったアノーニは最終回後も引き続き人間界に潜伏しながら暮らしていると思われる。


◇サナギム(王様戦隊キングオージャー)

本作前半の敵組織、地帝国バグナラクの戦闘員。
その名の通り様々な昆虫の蛹を掛け合わせて人型にしたような姿*8をしており、遠目からはプロテクターや防弾チョッキを纏ったようにも見える。
武器は持ち手を変える事でライフルにもなる長槍「ガンショベル」。ガンショベルの弾丸には銃弾サイズの同族を使用。
なお生物なので、斬られたり貫かれたりすると黒い体液を撒き散らしながら爆散する。

「無限に増殖する」という説明文に違わずバグナラクで大多数を占める存在であり、本作のゲスト怪人「怪ジーム」の指揮下で大軍で行動する。
第1話において、地平線を埋め尽くす程の数で行軍し集団でシュゴッダムの城壁をよじ登る様は、近年の映像合成技術の発達もあって滅茶苦茶気持ち悪い圧巻である。
基本的に単体の戦闘能力はそれほど高くなく、等身大時の王様戦隊にも容易に蹴散らされる程度の存在でしかない。
しかしこの手の雑魚戦闘員には珍しく怪ジームと同じアイテムを使っての巨大化が可能。こうなると石造りの建物程度なら易々と破壊できるようになるため、たった数体でも街への侵入を許すと洒落にならない被害へと発展する事態となる。
また基本的に「ガイ・ガイ・チュー!」の掛け声を上げて行動するが、片言であれば喋る事も出来る。

他の特徴としては、近年の戦闘員でも稀に見る攻撃性の高さが挙げられる。
バグナラクは2千年間地底に封印されてきたという歴史上、国家・種族として人間に対し激しい憎悪を燃やしており、それは戦闘員のサナギムも例外ではない。
侵略に出ればたとえ相手が子供や老人などの非戦闘員であっても容赦なく襲い掛かり、一人でも多くの人間を殺す為なら仲間が巻き添えになるような大規模な攻撃も平然と行う。
さらには戦闘が無い時でも、フラストレーションを発散するかの如く仲間同士で殺し合う事すらある始末。
宰相カメジムが掲げる「100人死んでも101人殺せば問題なし」という蛮族丸出しの方針を最も直接的な形で体現している存在と言えよう。
一方、デザイナーの余湖裕輝氏によると、ガンショベルには4643秒もかけて分解整備するほどの愛着を抱く意外とかわいい一面もあるんだとか。

第26話にて長きに渡る戦いが終わり、バグナラクが「狭間の国」として新たなスタートを切った後、生き残ったサナギム達は一般国民として国の復興と人類との共存に務めていた様子。
だがそれから2年後(視聴者目線では僅か一話)、宇宙から降り立った新たな敵「宇蟲五道化」によって多数の犠牲者を出す羽目に。
生き残った者の中にも、王様戦隊が地球に転送されていた半年間にダグデド・ドゥジャルダンに支配されてしまったチキューで犯罪行為に走るゴロツキが少なからず存在。
人間よりは遥かに強いとはいえ彼らも王様戦隊にとっては守るべき民であるため、「変身して懲らしめるがトドメは刺さない」方針で対処されている*9

なお、両者の戦いを煽っていた黒幕にして第二部の敵であるダグデドは特に戦闘員などを従えていない様子。
これは
  • ダグデドのチキュー侵略の目的が「戦争」ではなく「遊び」であるため、バグナラクのような大規模な兵力は必要ない
  • 「惑星の住人の争いを煽って自滅させる」だけなら五道化の能力を駆使した搦め手だけで十分事足りる。ついでに言えば五道化も単体で各国に大打撃を与え、王様戦隊とも真っ向から戦えるだけの実力を備えている
  • そもそもダグデド自身の力が圧倒的であり、本来であれば部下を集める必要自体が無い
ためだと思われる。

そのため、雑兵が必要な場合はグローディー・ロイコディウムの能力によりゾンビ状態で蘇ったサナギムが使役される。

パワーレンジャーシリーズのオリジナル戦闘員

パワーレンジャーシリーズでは基本的に原典の戦闘員がそのまま登場するが、まれにオリジナル戦闘員が登場することもある。
原典の戦闘員と完全に交代している場合もあれば同時に出てくる場合もあり、役割は様々。
タイツ姿が主流のスーパー戦隊戦闘員とは逆に、怪人のようなごつい全身スーツがの者が多い。

◇ウーズマン(劇場版パワーレンジャー )

アイバン・ウーズが使役する戦闘員。
毒々しい紫色の身体とドレッドヘアーのような頭が特徴で、顔はアイバンそっくり。
全身がベトベトした液体にまみれており、倒されるとスライムのような物質に変わる。

アイバンがゾードンの司令センターを攻撃した際、時間稼ぎとしてレンジャー達を襲撃。
最終的に全員まとめて倒されたが、この戦いが起こっている内に司令センターは破壊され、レンジャーは変身能力を一時的に失ってしまった。


◇テング・ウォーリアー/テンガ・ウォーリアー(劇場版パワーレンジャー /マイティ・モーフィン・パワーレンジャー/パワーレンジャー・ジオ )

テング・ウォーリアーはウーズマンと同じく、アイバンが使役する戦闘員。
その名の通り烏天狗のような姿をしており、両腕の巨大な羽で宇宙空間でも飛べる。
また、レンジャーでも生身では手も足も出ない戦闘能力、人語を理解して話せる高い知能を持つ。

惑星フェイドスでレンジャー達を襲撃し、あと一歩のところまで追い詰めるも、乱入してきたドルシアに全員ボコボコにされて逃げ帰り、報告を聞いて怒ったアイバンに処刑された。

テンガ・ウォーリアーはシーズン3でリトが持ち帰った卵から生まれた戦闘員。スーツはテングの流用。
リタが「10秒(テンカウント)で名前を決めろ」と言ったことが名前の由来。決して卑猥な意味はない。多分。
こちらもテング同様、知能も戦闘能力も優秀。
続編のジオにも登場し、コッグズ(バーロ兵)と互角に戦ってみせたことも。


◇ピラナトロン(パワーレンジャー・ターボ/パワーレンジャー・イン・スペース)

ディバトックス一味の戦闘員。
鎧を着込んだ半魚人のような姿で、ギョロリとした目が特徴的。
劇場版では兜の下から顔が見えていたので、恐らくこの姿はヨロイなのだろう。

原作における戦闘員ワンパーはカラフルな色からヒーローと混同されるかもしれないという配慮により、代役として登場した。

それほど強いわけではないが、中々器用なようで、剣やハンマーなどの多彩な武器を自在に操る。
また、ボーゾックが原典だけあって乗り物の扱いも得意らしく、作中では車やバイクを乗り回した他、劇場版では馬やジェットスキーも軽々と乗りこなして見せた。

終盤、大軍でレンジャーの基地を襲い、数の暴力で基地を完全に破壊してレンジャーの変身能力も奪い、ディバトックス一味の完全勝利をもたらす大金星を上げた。
続編に繋がるクリフハンガーだったとはいえ、悪の勝利で番組を終わらせた戦闘員などこいつらくらいのものだろう。

イン・スペースでもクァントロンと共に度々登場。
最終章では大軍で地球に攻め込み、逃げ惑う人々を自慢のドライビングテクニックで追い立て暴れまわっていたが、ゾードンが命と引き換えに放った善のエネルギーを浴びて消滅した。
しかし、『ロスト・ギャラクシー』では経緯不明ながら2体ほど生き残りが登場し、惑星オニックスで闇オークションの警備を務めていた。


◇クァントロン(パワーレンジャー・イン・スペース)

アストロネマが使役する戦闘員。
言葉は話さず、「ガー、ガー」と機械的な合成音声を発する。
銀色の鎧を着ており、下のボディスーツは黒とグレーの2種類がある。
武器は三日月状の巨大な剣。
戦闘機「ヴェロシファイター」に登場し、宇宙空間を舞台にドッグファイトを繰り広げることもある。

最終章では無数のヴェロシファイターに搭乗し、ピラナトロンと共に地球を襲撃。
街を埋め尽くす圧倒的な数でレンジャーを撤退に追い込んだ挙句、大量のヴェロシファイターによる一斉攻撃でメガウインガーを破壊する大戦果を挙げるが、やはりゾードンの善のエネルギーを浴びて消滅した。


◇スティング・ウインガー(パワーレンジャー・ロスト・ギャラクシー)

宇宙昆虫軍団の戦闘員。
虫から作り出されたモンスターで、湿疹や痘痕のような斑点が全身についた、集合体恐怖症の方が見たら発狂しかねないキモい姿をしている。
カマキリのような両腕の刃が武器。
最終章では文字通り全ての個体が爆弾を背負ってテラ・ベンチャーに特攻させられ全滅した。

スターシップ・トゥルーパーズのウォーリアー・バグとホッパー・バグがモデル。


◇ティラナ・ドローン(パワーレンジャー・ダイノサンダー)

ミュータント軍団の戦闘員。
顔はその名の通り、ティラノサウルスを彷彿とさせる。
武器は鎌状の両手。
元々はトミーとアントン博士が恐竜の遺伝子から生み出した人工生命体だが、アントン博士がメソゴグに憑依された事で戦闘員となった。

トリプトイド登場後は、主にエルザが使役した。


◇ゼンチネル(パワーレンジャー・コズミックフューリー)

ロード・ゼッドの姿を模した戦闘員。
株式会社スキッド・インクにより創り出された。


追加・修正は怪人に出世してからお願いします。

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最終更新:2024年03月03日 13:00

*1 一応「フィー」と聞こえる掛け声もある

*2 プロップはタイムレンジャーのスパークベクターの改造

*3 パワレン版ではもちろん英語を話している。使えた方が良い言語は一通り話せるのかもしれない

*4 キョンシーは関節の可動域が極端に狭く、人間のように動けないとされる

*5 一機だけスペック3倍の高性能機があり、これのみヒラメキメデスが操縦する

*6 ロシア語で「黒い」

*7 主な違いは頭部。胴体や下半身等はクダイターと一緒もしくはその色違いである。ワルドによっては手持ち装備が増えたり両腕も変化したりする。

*8 具体的には、頭がハチ、胴体がアゲハチョウ、オレンジに黒い縞模様の体色がテントウムシ

*9 王様戦隊を炙り出すためにシュゴッダムの街を絨毯爆撃したキンバエジームは倒されているため、恐らく度を越した被害を出した場合はサナギムへのトドメも躊躇わないと思われる