DINO-A-LIVE

登録日:2018/02/27 (火曜日) 19:30:00
更新日:2022/02/26 Sat 21:53:05
所要時間:約 7 分で読めます





DINO-A-LIVE(ディノアライブ)とは、有限会社ON-ARTが開催している、リアルな恐竜たちによるライブショーである。

◆概要
ライブの内容はおおよそ30分から1時間弱程度。
進行役のお姉さんの解説と共に恐竜が次々にステージに現れ、飼育員や他の恐竜たち相手に暴れるというのがおおまかな流れである。
ヒーローショーの恐竜版を想像していただけると分かりやすいだろうか。
このステージに登場する恐竜たちは擬人化されたゆるキャラではなく、まるで生きているかのように動く事を目指して作られており、当然、喋ったりもしない。
造形・動作共に非常にリアルであり、間近で見ると大人でもビビるほどの迫力がある。子供なんて言わずもがな。
しかもDINO-A-LIVEにはステージと観客席との仕切りがなく、かなり近くまで恐竜が接近、時には噛みついてくるのだから、泣き出す子供も決して少なくはない。
だが、それゆえにまるで本物の恐竜を見ているかのような体験ができる本ステージは子供からも大人からも好評であり、年に数度各地で開催されるショーはいずれも大盛況である。
ショーが開催される場所は博物館や恐竜博はもちろん、遊園地やショッピングモール、TV出演やミュージシャンとのライブ共演、果ては小学校の体育館など、
依頼さえあれば北は北海道から南は沖縄まで、どこへでも駆けつけてくれる。もちろん、それなりの費用とスペースは必要だが。
「本物の恐竜を見てみたい」とお考えの方、「イベントになにかインパクトがほしい」とお考えの方は、彼ら恐竜たちを招待してみてはいかがだろうか。

◆恐竜たち
ステージに登場する恐竜たちはリモコン操作のロボットではなく、着ぐるみとロボット技術を融合させた、DINO-TRONICSという独自の技術であり、
世界初の自立二足歩行する恐竜として、特許も取得済みである。
恐竜の内部構造は企業秘密とのことだが、基本的な動作は人力で行い、首の可動や、目や口の開閉といった細かな動作はコクピット内のレバーやハンドルで制御しているとの事。
恐らくはパワーローダーのような機構になっているのではないかと推察される。
内部にはレバーやハンドルの他、外界を確認するためのモニターも設置されており、あたかもロボットアニメのコクピットのごとき構造になっているという。
恐竜になって暴れるという願望と、ロボットを操縦するという願望を同時に叶えられる夢のような機体なのだ。
ちなみに、この世界初の恐竜スーツを完成させたON-ARTは、従業員6名の中小企業である。

機体一覧

DINO-TRONICSを代表するシリーズ。ショーでの出演回数も多い。
子供には優しいが飼育員には厳しく、与えた肉を放り出して飼育員に噛みつき、投げ飛ばす光景がよく目撃されている。

:1号機 2006年製造
記念すべきDINO-TRONICS第一号。最初期から活躍し続けている機体であり、補強や修理の跡が目立つコクピットを「お化け屋敷」と呼ぶパイロットもいるとか。
現在は総合的な改修が施され、2号機と同等の高性能を獲得している。

:2号機 2009年製造
ラプトルの開発で得たノウハウを元に設計された機体。
軽量化に成功した事により、1号機より大型でありながら、より滑らかでリアルな動作が可能になった。
DINO-A-LIVEの代表的な機体である。

:3号機&4号機 2014年製造
2体同時に製造された量産型アロサウルス。
アロサウルスの巨大さとラプトルの俊敏さを兼ね備え、よりリアルで繊細な動作が可能であり、さらに生産性も高い次世代機。
ただし狭い場所でのアクションを考慮し、尻尾は短めになっている。
本機体から骨格や体型、皮膚の再現などに古生物学のプロフェッショナル「恐竜くん」が携わるようになり、外見のリアルさも増した。

:5号機 2015年製造
3号機&4号機をベースに全体的な性能を向上させ、短かった尻尾を本来の長さまで延長。
アロサウルスシリーズで最大の巨体を持ちながら、その動作性能は非常に高い。
顔がブタ鼻っぽくなっている。


  • ラプトル
DINO-TRONICS中、初の量産化に成功したシリーズ。
常に群れで行動しており、しょっちゅうアロサウルスに喧嘩を売っては噛みつかれる可哀そうな子。
特定の種類の再現ではなく、大型のドロマエオサウルス科のスタンダードをイメージしたとの事。
強いて言えばディノニクスユタラプトルが近いだろうか。

:ラプトル(小) 2009年製造
DINO-TRONICS中、最小かつ最軽量の機体。
その小柄さ活かし、狭い場所や人込み内での行動を得意とする。
小サイズならではの難しさに直面し、開発にはかなり苦労したという。

:1号機 2013年製造
DINO-TRONICS初の量産型。
群れで行動する事を前提に作られたため、従来の恐竜より視界を200%広げるなど、
他の機体との相互コミュニケーション性能が重視されている。
必要に応じて羽毛の取り付けが可能。

:2号機&3号機 2013年製造
1号機をベースに軽量化し、フォルムや動作をさらに改良した機体。
2号機と3号機では微妙ではあるが、模様や色合いが異なる。


ご存知、恐竜の帝王。「肉食恐竜なんてどれも似たようなもんだろ?」という親御さんでも、
アロサウルスやユタラウプトルと並ぶと一目でその迫力が実感できるほど、圧倒的な王者の風格を誇る。
さすがにアロサウルスやラプトル並みの俊敏な動作は苦手だが、その巨体と造形から生み出される迫力は圧巻。

;1号機 2010年製造
一人操縦での限界に挑戦した、実験色の強い機体。
巨体でもパイロットへの負担が最小限で済むよう、ボディの素材にはF1カーや戦闘機などに使われるドライカーボンを採用し、
荷重軽減構造を新たに開発するなど、様々な新技術が取り入れられている。

:2号機 2015年製造
二体目のティラノサウルスだが、アロサウルスの量産型構造をベースに制作させれいるため、
実質的にはアロサウルス3号機&4号機の後継機とも言える。
若いティラノサウルスをイメージして制作されており、1号機と比べて頭部の形状などがスマートになっている。
1号機により小柄な分、スピーディーな動作が可能。

:3号機 2016年製造
1号機の大型コアをベースにこれまで培われた技術を総動員し、巨体とリアルで滑らかな動作を両立させたエリート機体。
「恐竜くん」が造形の監修をした事により、外見のリアルさも格段に上がった。


DINO-TRONICS初の四足歩行モデルにして、初の二人操縦の機体でもある。
ステゴサウルス成体のサイズ、フォルムともにほぼ忠実に再現しており、最も再現度が高い機体である。
大型ゆえ地方巡業などで見かける機会は少ないが、肉食と違って暴れる事もなく子供が安心して近づけるため、
写真撮影の際には人気者となっている。現在1号機のみ存在。

ステゴサウルスの構造を根本から設計しなおし、高い機動性とより滑らかな操演性能を得ることに挑戦した新型の4足・2人乗り機体。
新開発の軽量構造の他、俯瞰型カメラ、伝声管、フレキシブルショルダーなど新装備を多数搭載している。
最近の化石研究に基づき、背中から尻尾にかけてトケ状のウロコが生えているのが特徴。
こちらも1号機のみ存在。

DINO-A-LIVEと福井県によるコラボプロジェクトで生まれた機体。
アロサウルスとほぼ同じ基本構造になっており、ショーでもアロサウルスに劣らぬ暴れっぷりを見せる。
こちらも1号機のみ存在。


これまで国内で活躍してきたDINO-A-LIVEだが、2018年2月5日ついに念願の海外デビューを果たす。
クウェートの王立博物館「 SHEIKH ABDULLAH AL-SALEM CULTURAL CENTRE 」の ロイヤルオープニングセレモニーにて
ティラノサウルス3号機が堂々のデビューを果たし、関係者から大絶賛された。
これからも国内外の活躍を期待したい。


追記・修正する際は、恐竜たちを刺激しないよう注意しながらお願いします。

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最終更新:2022年02月26日 21:53