性格(ポケモン)

登録日: 2018/02/18(日) 15:25:00
更新日:2024/04/12 Fri 19:05:38
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がんばりやなせいかく Lvのとき
101ばんどうろで であった

性格とは、ポケットモンスターシリーズに第三世代(ルビー・サファイア)から登場した要素。


▽目次

■概要


ポケモンは1匹1匹の個体ごとに性格が設定されている。
例えば、その辺でピカチュウを何匹か捕まえると、あるピカチュウは「まじめ」、別のピカチュウは「やんちゃ」、また別のピカチュウは「おくびょう」と、様々な性格のものがある。

性格はただのフレーバー要素ではなく、ポケモンの能力を上下させる効果を持つ
他作品で言えば、リメイク版DQ3の性格システムに近いものと言える。
性格によって、攻撃・防御・特攻・特防・素早さのどれか1つの実数値が1.1倍に上昇、どれか1つが0.9倍に下降する。
なおHPを上下できる性格はない。
かつてはどこが上下しているのかは攻略本でも見なければ分からなかったが、HGSS以降は上昇分下降分が色分けされた状態で確認できるようになった。

しょせん10%の変化なので、シナリオ攻略中はあまり気にしなくて良い要素。
ただ、本編の難易度次第ではミスマッチな性格のポケモンで手持ちを埋めていると終盤で絶妙な火力or素早さ不足により地獄を見ることがある。
例えば「物理攻撃しか使えないポケモンなのに、性格が攻撃力ダウン」なんかだと辛い。
対戦に興味が無くてもある程度は覚えておきたいところ。

一方で、同レベルのポケモンを使うのが原則となる通信対戦やバトル施設では 何よりも大事な 要素であり、 同ポケモンでも性格のチョイス次第で立ち回りが大きく変わってくる。
これから対戦を始める人も、とりあえず性格と素早さだけは良いポケモンを使ったほうが良い。
今日も多くのポケモン廃人が個体値特性、人によっては色違い等と共に今日もポケモンの性格厳選に励んでいる。

狙った性格のポケモンを手に入れる方法としては、エメラルド以降は親に「かわらずのいし」を持たせれば子供に性格を遺伝させられるので、これを利用するのが一般的。
また、先頭に特性「シンクロ」のポケモンが居る状態で野生ポケモンとの戦闘に入ると、その野生ポケモンの性格が確定(第七世代以前は50%)で「シンクロ」のポケモンと同じものとなるので、タマゴを作れない伝説のポケモン等はこちらを狙う事になる。
DQ3の性格システムと異なり、「とくせいカプセル」や「すごいとっくん」のように後から変更する方法は長らく存在しなかったが、
第八世代で性格による能力補正を別の性格のものに変更するアイテム「ミント」が登場した(性格そのものは変わらないため、後述の味の好みや遺伝の際にはもとの性格で判定される)。
これ以前は、せっかく手に入れた色違いポケモンが全然合わない性格だったりして泣きを見るプレイヤーは少なくなかった。

イベントで配布されるポケモンは性格がランダムの場合もあれば、固定されていることもある。
後者だとそれが理想的な性格であるとは限らないため、配布限定の技や特性と性格のどちらを優先するか悩まされることも。

なお、「フィラのみ」等、特定の性格のポケモンに食べさせると混乱してしまう木の実もある。
詳細は「きのみ(ポケモン)」や「きのみ一覧(ポケモン)」のページを参照。
これは第三世代のポロックや第四世代のポフィンの味の設定の名残である。
第五世代以降ではきのみの味及び性格と嫌いな味の関係をゲーム内で確認することができない ため、混乱するかどうか判断するには実際に試すか外部情報に頼るかする必要がある。

また、エレズンがストリンダーに進化するとき、性格によって「ハイなすがた」と「ローなすがた」のどちらになるかが決まる。

■性格別の運用法


●物理・特殊アタッカー(1)/高速サポート
  • ようき(陽気)…S(素早さ)↑C(特攻)↓
  • おくびょう(臆病)…S(素早さ)↑A(攻撃)↓

攻撃か特攻、どちらか使わない方を下げ、素早さを上げる性格群。
基本的に相手の先手を取ることは、攻撃をするにもからめ手を使うにも重要となってくるため、全く使わない能力を切り捨て、素早さを上げられるこれらは使い勝手が良い。
また物理型ベースで役割破壊の「だいもんじ」や特殊型の「がんせきふうじ」程度なら気にせず下げることもある。
環境の高速化や火力のインフレ、同族対決意識等の理由もあり、その採用率は高い。

●物理・特殊アタッカー(2)
  • いじっぱり(意地っ張り)…A(攻撃)↑C(特攻)↓
  • ひかえめ(控えめ)…C(特攻)↑A(攻撃)↓

攻撃か特攻、どちらか使わない方を下げ、下げなかった方を上げる性格群。
「ようき」「おくびょう」と同じく役割破壊に使う程度なら気にせず下げることもある。
元々鈍足なため素早さ強化の恩恵が薄い重火力型アタッカーやヤケモンにとっての基本的な性格。
それ以外では「素早さはスカーフかそく、積み技、先制技、天候によってすばやさが倍化する特性等で補う」「最速よりも仮想敵への火力優先」等、特定の理由がある場合が多い。
バシャーモボーマンダサザンドラハッサムフローゼルカプ・テテフ等がこれに該当する。

●耐久型
  • わんぱく(腕白)…B(防御)↑C(特攻)↓
  • しんちょう(慎重)…D(特防)↑C(特攻)↓
  • ずぶとい(図太い)…B(防御)↑A(攻撃)↓
  • おだやか(穏やか)…D(特防)↑A(攻撃)↓

火力を下げ、耐久力を上げる性格群。
カバルドングライオン等、状態異常や回復技といった変化技を中心に戦う耐久型のポケモンに採用される。
基本的にはHPと補正をかけた方に努力値を振る。


●両刀アタッカー/ヌケニン/ダウンロード対策/「一番高い能力が上がる」特性持ち
  • むじゃき(無邪気)…S(素早さ)↑D(特防)↓
  • せっかち…S(素早さ)↑B(防御)↓
  • やんちゃ…A(攻撃)↑D(特防)↓
  • さみしがり(寂しがり)…A(攻撃)↑B(防御)↓
  • うっかりや(うっかり屋)…C(特攻)↑D(特防)↓
  • おっとり…C(特攻)↑B(防御)↓

耐久力を下げ、素早さか火力を上げる性格群。
ゲッコウガルカリオ等、両刀型かつ素早さを下げたくないアタッカーに採用される。
努力値配分 も含めて能力の調整が非常に難しい。
またヌケニンポリゴン系の「ダウンロード」対策となる「さみしがり」や「せっかち」の優先順位が高い。
ヌケニンの仕様上デメリットもない。
一部ではポリゴン2対策に普通のポケモンでも防御を下げる性格を選ぶことがあるとか…。

また特性「ビーストブースト」、「こだいかっせい」、「クォークチャージ」持ちは条件を満たした時、そのポケモンの最も高い能力を上げられる為、両刀型でなくとも狙った能力を上げる為にこれらの性格を採用することも考えられる。
例としてはツンデツンデの「さみしがり」や、テッカグヤの「せっかち」等。


●トリパ要員/天候スターター/鈍足両刀アタッカー
  • ゆうかん(勇敢)…A(攻撃)↑S(素早さ)↓
  • れいせい(冷静)…C(特攻)↑S(素早さ)↓
  • のんき(呑気/暢気)…B(防御)↑S(素早さ)↓
  • なまいき(生意気)…D(特防)↑S(素早さ)↓

素早さを下げ、それ以外の能力を上げる性格群。
トリックルーム」下での最速や天候の奪い合いのために採用されることが多い。
それ以外ではギルガルドユキノオー等、両刀かつ鈍足のポケモンに採用できる。両刀ヤケモンも原則これ。
「バトルスイッチ」「アナライズ」「ジャイロボール」「しっぺがえし」「フォーカスレンズ」等の補助も可能。


●耐久両刀アタッカー
  • のうてんき(能天気)…B(防御)↑D(特防)↓
  • おとなしい(大人しい)…D(特防)↑B(防御)↓

防御と特防のどちらかを上げ、どちらかを下げる性格。
物理また特殊耐久力のどちらかを強化し、両刀型であり、かつ素早さも下げたくないという極めて限定的なケースで採用される。
例としては物理受け等を突破するために「ハイドロポンプ」を使う型のパルシェン、「だいばくはつ」を搭載したフリージオ等。

ちなみにのうてんきポケモンのルンパッパとの相性は非常に悪い(ルンパッパ自身がどちらかと言うと特殊受けタイプなため、長所を潰して短所もさほど補えない)。


●バランス型
  • がんばりや(頑張り屋)…A(攻撃)↑A(攻撃)↓
  • すなお(素直)…B(防御)↑B(防御)↓
  • てれや(照れ屋)…C(特攻)↑C(特攻)↓
  • きまぐれ(気まぐれ)…D(特防)↑D(特防)↓
  • まじめ(真面目)…S(素早さ)↑S(素早さ)↓

上がる能力と下がる能力が同じという実質無補正の性格群であり、使い道を見出しづらい不遇な性格として知られている。無補正性格とも呼ばれる。
「両刀両受け非鈍足といったどの能力も下げたくない型では無補正の性格にも価値があるのではないか」と思われるかもしれない。
だが「性格無補正に対して満遍なく努力値を振る」よりも「性格補正で下がった能力にその分多く努力値を振る」方が必要な努力値の量は少ないのだ。
そのため「バランスが良い」「目立った弱点がない」性格という扱いではなく、何らかの補正が付いた性格群の劣化として解釈されることが多い。

ただこれは極振りベースの場合であり、元々バランスの良い種族値のポケモンに平均的な努力値の振り方をした場合、無補正の方が合計値が高くなることがある。
しかし基本的に戦闘では特定の役割に特化した方が活躍できるためバランス型の努力値配分が活きることが少なく、それを活かせる無補正性格も評価されづらい。

過去に性格無補正で耐久調整しつつ両刀で使われたポケモンとしてランドロスメガガルーラ等が存在する。
前者は「じしん」と違いダブルで味方を巻き込まない「だいちのちから」を活かせること、後者は特性「おやこあい」のおかげで両刀にしやすいのが理由のようだ。
無補正性格を活かす場合は環境を読み、明確に仮想敵を見定め、能力を綿密に調整した上での起用となるだろう

一応、長所として苦手な味が存在せず、いわゆる混乱実を押し付けられて混乱してしまう心配が無いことが挙げられる。
その為、第八世代で追加されたミントを使うならば、どのきのみでも混乱しない無補正性格をベースにするのが理想とされる。
もっとも、ミント自体も安くなく、「トリック」「すりかえ」「なげつける」などで混乱実を押し付けられる状況は非常に稀なので、実際に活用しているプレイヤーは皆無に近い。
混乱の自傷率も第七世代で1/3にまで下がってしまったので、追加効果等で発生させるならともかく、わざわざ混乱させることを目的にこれらの技を使うプレイヤーはまずいないということもあるだろう。
しかし、自分で「トリック」「すりかえ」を使うのであれば相手の回復用の実が害になる可能性もあるので、無補正性格を厳選しておいて損はない。

また、シナリオ中では無補正性格がどこか足を引っ張ったりすることは特になく、
都合上攻撃が低めなポケモンが物理技を使わざるを得ないことも少なくない。
シナリオ攻略に際しては理想の性格を延々粘るより無補正性格で妥協しても問題ないだろう。


■余談

  • 似たイメージを持つ用語として第四世代より「個性」が登場したが、これは個体値を特定しやすくするための要素*1であり、直接ステータスに影響する性格とは似て非なるものなので注意。

  • 「ポケモンの種類によってこの性格が出やすい」といった事は一切なく、あらゆるポケモンは等確率で25種類の性格のどれかとなる。上記の個性も同様。
    そのため、おだやかなオコリザルせっかちなヤドン、果てはうっかりやなミュウツーなど、想像もつかない性格のポケモンが出現する事もしばしばあり、特性が「ふみん」「やるき」のポケモンでも「ひるねをよくする」個性になったり、図鑑で「あらそいをこのまない」と記載されている「トゲキッス」でも「ケンカをするのがすき」な個性になったりする。

  • 何の因果か、現実世界で評価されやすい「がんばりや」「まじめ」「すなお」とクセのない性格は対戦での使い道の乏しい無補正性格となっており、対戦で重宝されるのは「いじっぱり」だの「おくびょう」だのとクセの強そうな性格が少なくない。
    現実世界でも一流の人物にはアクが強い人物が少なくないが、ポケモンの世界でも同様の事が言えるのかもしれない……。

  • アニメSM編41話の「デンヂムシレース」ではマーマネに対して赤い流星チームがおくびょう最速のデンヂムシを自慢していた(なおマーマネのデンヂムシはおっとり)。
    アニメの世界にも性格による能力の上下があるのだろうか?




追記・修正は陽気最速の方にお願いします。

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最終更新:2024年04月12日 19:05

*1 最も高い個体値を5で割った余りで個性が決まる。