チャーリー・ヒューイット(テキサス・チェーンソー)

登録日:2018/02/01 (木) 07:09:59
更新日:2024/01/03 Wed 08:33:53
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ホラー映画「悪魔のいけにえ」のリメイク作品「テキサス・チェーンソー」およびその前日談「テキサス・チェーンソー ビギニング」の登場人物。

演じるのはハートマン軍曹でおなじみのR・リー・アーメイ。日本語吹き替えは大塚周夫が担当した。
なお、この項目では「悪魔のいけにえ」のレザーフェイスであるババ・ソーヤーとの混同を避けるため、以後レザーフェイスを本名であるトーマスと表記する。


保安官の格好をしているが職にはついていない。本人曰く「女は制服姿の男に弱い」とのこと。だがかつては軍人で、朝鮮戦争に参加してたらしい。
若者から暴行を受けたことで前歯が二本無く、差し歯をつけている。



以下、ネタバレ。










その正体は、レザーフェイスことトーマス・ブラウン・ヒューイットの叔父(厳密には血は繋がっていないが)であり、ヒューイット家の実質的な家長。
そして、ヒューイット家が殺人一家と化した元凶である。

ただでさえ人間性に問題があるヒューイット家の人間でも最大の異常者で、戦時中に敵の捕虜となり、週に一回、弱っていった仲間の肉を食べた過去が原因なのか、何が何でも生き延びようという意思が強い。
劇中では殺害した保安官になりすまし、旅行者などを理不尽な理由で拘束してはトーマスに殺させ、それを一家の糧にするという凶行を繰り返した。
その言動は時折トーマスら他の家族からも引かれている。

よく本気なんだか嘘なんだかわからないシュールな発言するが、それがかえって不気味さを引き立てている。
吹き替え版では周夫さんの柔らかくも狂気と残忍さをにじませる声音との相乗効果で凄まじいことになった。

その一方で糧となった被害者に感謝するように家族に促したり、拘束した相手が麻薬を所持していたり、賄賂(といっても金ではなくコンサートのチケットだったが)を持ちかけてきた時はその行為自体に本気で怒るなど、独特の倫理観を併せ持つ。

あくまで家族とともに日々を生きていくことが目的であるため、家族を支配しているわけではなく、家族の誰かが拘束した相手の中から気に入った人物を新たな家族の一員として迎え入れようとした時には、特に反対意見を述べたりはしない。(主に相手が赤ん坊だからだろうが)

特にトーマスに関しては、赤ん坊の頃に拾われてきた彼に対して「なんて醜いガキだ」と率直な感想を漏らしたものの、一緒に生活しているうちに愛着が沸いたようで、基本的にトーマスを愛称である「トミー」の名で呼んでいる。
トーマスが学校でいじめにあい不登校になってしまった時には「だったら精肉所で働くといい」と新たな道を示し、トーマスがふとしたきっかけで精肉所の主任を殺害してしまった時は「あいつは本当はいい子なんだ」とかばう発言をするなど、歪んではいるが確かな愛情を持っていることがうかがえる。

こんな強烈なキャラなので「悪魔のいけにえ」のリメイクなのにレザーフェイスであるトーマスを上回る存在感を発揮し、見る者を圧倒した。彼をどう受け止めるかで「テキサス・チェーンソー」および「〃ビギニング」の評価はだいぶ変わってくると言っても過言ではない。

余談だが、「テキサス・チェーンソー」も「〃ビギニング」も、ラストシーンではトーマスのみを画面に映し、「レザーフェイス」を視聴者に印象づけようとしている節が見られる。
おそらく、「チャーリー・ヒューイット」という存在が「レザーフェイス」の存在を食っていることを、制作側も自覚していたのだろう。それでも誰も「チャーリー・ヒューイット」を制御できなかったのだと思われる。

■名(迷)言集

  • 「死んだ女はいい…。抵抗されないからな」

「テキサス・チェーンソー」より。
車内で女性が自殺したとの通報を受けたチャーリーは、死体を調べながら上記の台詞を吐き女性の胸を触った。ストーリー序盤からこれである。
なお、台詞も、胸を触るという行為も、アーメイ氏のアドリブだったりする。

  • 「今はホイトだ! ホイト保安官だ!」

「〃ビギニング」より。
保安官の格好をしている時にルダ・メイ(トーマスを拾って息子とした女性)に「チャーリー」と呼ばれてこう返した。
ホイトとは、精肉所主任を殺害してしまったトーマスを逮捕するためにやってきた本当の保安官の名前である。
チャーリーはホイトを殺害して彼になりすます際、自らをホイトと名乗るようになった。
媒体によって彼が「ホイト・ヒューイット」と表記されるのはこのためである。

  • 「バランスとったんだ」

「〃ビギニング」より。
誤ってモンティ(チャーリーとルダ・メイの父)の片足をチェーンソーで切断してしまったチャーリー。その後彼はモンティのもう片方の足も切断してしまう。
そして足を切断されたモンティから「なんてことするんだ!」と言われて返したのが上記の台詞。バランスってあんた…。

  • 「やっちまえトミー!」

「〃ビギニング」より。
捕らえた男性が暴れるのでこれを取り押さえ、トーマスにチェーンソーで斬り殺すよう促した際の台詞。
なんてことのない台詞だが、時系列的にはトーマスがチェーンソーを使って殺人を行ったのはこれが初であり、レザーフェイス誕生の瞬間を作った台詞である。

  • 「少年が大人になる時が来た!」

「〃ビギニング」より。
捕らえた女性がヒューイット家から逃げ出したので、それを追いかけていくトーマスを見ての発言。
かつていじめられっこだった甥っ子が、追い詰める側になったことを喜ぶ叔父らしい台詞でもあるが、この時点でトーマスは三十路である。




「今日はこの追記・修正によって、我々は飢えをしのぐことができた。そのことを編集者に感謝しよう…」

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最終更新:2024年01月03日 08:33