ジャニーズJr.

登録日:2018/1/18 Tsu 23:16:00
更新日:2023/12/23 Sat 18:47:30
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ジャニーズJr.とは、旧ジャニーズ事務所(現:SMILE-UP.)に所属しているCDデビューしていないタレント達のことである。

2023年10月にジャニーズJr.はジュニアに改称したが、本項では便宜上旧称で記述する。

【概要】

V6、Kinki Kids、嵐らのベテランから、若手のKing&Princeまで、少年隊以降に事務所からCDデビューしているジャニーズタレントは全てJr.からスタートしている。

基本的には「姉が勝手に履歴書を事務所に送る」→「オーディションの案内が来る」→「オーディションに合格して入所する」という流れでJr.に加入するが、
「履歴書を送ったらコンサート会場に呼び出され、いきなりJr.として出演して雑誌の取材を受ける(三宅健)」「テレビ番組のオーディション企画で他のJr.から選ばれて入所(岡田准一)」「タイのムエタイジムを訪れたジャニ―喜多川氏が写真を見て直接スカウト(向井康二)」など、特殊なパターンも存在する。

多くの場合はCDデビューに伴いJr.卒業となるが、風間俊介や生田斗真のように俳優としての活躍を認められてCDデビューせずに卒業した者、CDデビューは経験しているが様々な事情でグループが消滅したり、自らの不祥事の結果Jr.に出戻ってしまった者がいるなど、一概にこれとは言い切れない部分もある。

また「関西ジャニーズJr.」という、関西を中心に活動するJr.団体もあるが*1、単に「ジャニーズJr.」と呼んだ場合、東西含める事がほとんどである。

もちろん、Jr.として活動する年数にはそれぞればらつきがあり、現在のところ最短在籍はV6の岡田准一、Sexy Zoneの松島聡の7か月。
最長在籍はCDデビュー組ではなにわ男子の藤原丈一郎の17年9か月*2。CDデビューを経ずにJr.を卒業した者を含めると林翔太の19年が最長となる*3


【活動】

デビューしている先輩のコンサートなどでバックを務めるに留まらず、ドラマや映画、舞台などといった演技仕事も行う。
演技仕事は学園モノの作品やCMが多く、ヒット作に出演するとジャニーズと知られずに認知度が高くなるパターンも。
更にはJr.をメインとしたバラエティや音楽番組が存在するなど、研修生的な立場ながらその活動は多岐にわたっている。
また、Jr.内でのグループもいくつか存在しており、自分たちのオリジナル曲を持つグループや単独のコンサートを行うグループもある。

グループのメンバー編成からデビューまで、創業者でありプロデューサーのジャニー喜多川氏による「鶴の一声」が基本とされて来たが、SixTONES、Snow Manのデビュー決定後にジャニー氏が逝去し、Jr.は副社長となった滝沢秀明が統括することとなった。
新体制下のデビュー第一号となったなにわ男子は滝沢副社長とプロデューサーの大倉忠義の話し合いで決定しており、鶴の一声というより幹部の合議で決まる方に転換するのかもしれない。

近年はJr.の高齢化やデビュー待ちグループの多さがヲタの間でも問題視されていたが、2021年に「2023年3月末より、22歳で一区切り」とする方針が発表された。
さすがに大学の学部卒の年齢を超えてデビューできずズルズル居座りは良くないとの問題意識は会社の方にもあったようで*4、22歳を超える時に一度事務所と話し合い折り合いがつかなければその年の3月いっぱいでJr.としての活動終了とのことである。
ただし、既に有名な未デビューのJr.グループに関しては殆ど既に活動続行合意ができたとのことである。


【歴史】

元々は「ジャニーズ少年隊」という名称だったが、そこから選抜された錦織一清、植草一秀、東山紀之が「少年隊」としてデビューしたため、「ジャニーズJr.」の名称が生まれた。
発足したころは先輩のライブや音楽番組出演時のバックダンサーを務めるのみだったが、徐々に『3年B組金八先生』を始めとしたドラマや映画の出演が増えていく。

ちなみに「ジャニーズ・ジュニア」という用語の初出自体は1970年代と結構古く、1974年~1978年には『JOHNNYS' ジュニア・スペシャル』なんてトリオユニットも存在した(『ベルサイユのばら』アニメ版主題歌担当)。

そして90年代中ごろ、現在V6として活躍する森田剛・三宅健の通称「剛健コンビ」が絶大な人気を呼び、Jr.でありながらデビュー組と劣らない大量のファンを獲得、Jr.のみでライブを行うなど「ジャニーズJr.」自体のブランド化が始まる。
その後、KinKi Kidsの2人が『金田一少年の事件簿』『銀狼怪奇ファイル』の主演に抜擢されて人気を博したのを皮切りに、数々のJr.のメンバーがテレビや映画などで大きな活躍を見せる、いわゆる「ジュニア黄金期」に突入した。
この時代に活躍したJr.は嵐、タッキー&翼、関ジャニ∞、風間俊介、山下智久、生田斗真と以降のジャニーズで長く活躍しているタレントが揃っていた。
このことからいかにその人気が大きかったのかという事がうかがい知れる。

その後一部人気メンバーの不祥事による解雇、当時のJr.のトップだった嵐のデビューに伴うJr.卒業が重なりその人気は失速したものの、Ya-Ya-yahや後にデビューを果たしたKis-My-Ft等の活躍により、黄金期ほどではないが勢いを取り戻した。

そして現在、かつて黄金期を牽引した滝沢秀明が裏方となってJrの統括を担当して以降、Jr.によるYouTubeチャンネルの開設や、動画配信の開始、Jr.のみでドーム公演を行うなど、積極的な露出を見せており、各グループそれぞれに根強いファンが存在している。
2022年11月からは滝沢の退任に伴いJr.の統括及び指導は井ノ原快彦が引き継いだ。

なお、2023年に発覚した一連の問題から事務所名を筆頭とした「ジャニーズ」の名称が全て廃止されることも発表され、Jr.の新名称は「ジュニア」となった。


【主なJr.内グループ】

  • HiHi Jets(ハイハイ ジェッツ)
メンバー:橋本 涼、井上 瑞稀、猪狩 蒼弥、髙橋 優斗、作間 龍斗
グループ名は「HiHi Jet」と「HiHi Jets」を行き来していたが、結局「s」が付くスタイルで落ち着いた。
「HiHi」は結成時のメンバーの頭文字から取るというジャニーズお馴染みのパターンで、「Jet」は「Johnnys Entertainment Team」の略。
光GENJIやKis-My-Ft2のスタイルを受け継ぎ、ローラースケートで滑りながら歌うグループ。

  • 7 MEN 侍(セブン メン サムライ)
メンバー:菅田 琳寧、中村 嶺亜、本髙 克樹、佐々木 大光、今野 大輝、矢花 黎
名前の由来は映画『七人の侍』*5
スケートボードを取り入れたり、本格バンドスタイルを売りにするなど、「ジャニーズの歴史*6」を引き継いだパフォーマンスが特徴のグループ。
メンバーの本髙は全国模試数学1位の経歴を持つ、ジャニーズ屈指の秀才。

  • 美 少年*7(びしょうねん)
メンバー:藤井 直樹、那須 雄登、浮所 飛貴、岩﨑 大昇、佐藤 龍我、金指 一世
全員が2000年代生まれの6人組グループ。
当初のグループ名は「東京B少年」で、美少年というワードをイメージさせるグループ名だったが、「Sexy美少年」との改名を経て、最終的にドストレートな「美 少年」となった。

  • 少年忍者(しょうねん にんじゃ)
メンバー:豊田 陸人、平塚 翔馬、内村 颯太、ヴァサイェガ 渉、深田 竜生、元木 湧、檜山 光成、青木 滉平、長瀬 結星、川﨑 星輝*8、瀧陽 次朗、鈴木 悠仁、稲葉 通陽、山井 飛翔、小田 将聖、黒田 光輝、川﨑 皇輝*9、安嶋 秀生、北川 拓実、織山 尚大、田村 海琉、久保 廉
年齢層の若さと総勢22名という超大所帯が特徴のグループ。全員がステージに上がると非常に迫力がある。
メンバー構成が14人→25人→22人と目まぐるしく変化しており、実態を把握するのが難しい。
過去には元木、川﨑(皇)、内村、ヴァサイェガ、北川が「5忍者」というユニット名で活動していたこともあった。
80年代にも「少年忍者」というグループが存在した*10が、直接の接点はない。

  • Lil かんさい(リトル かんさい)
メンバー:嶋﨑 斗亜、西村 拓哉、大西 風雅、岡﨑 彪太郎、當間 琉巧
結成された当時、メンバー全員が中学生だった関西Jr.の末っ子的なグループ。
キャリアの短さから個々の知名度はまだ高くはないが、人気のバロメーターともいわれる「Myojo Jr.大賞『恋人にしたいJr.』部門」の2020年版で、並居る先輩を抑えて西村が11位にランクインするなど、これからの成長が期待される正統派アイドル。

  • Aぇ! group(ええ グループ)
メンバー:正門 良規、末澤 誠也、草間 リチャード 敬太、小島 健、福本 大晴、佐野 晶哉
関西Jr.所属の6人組お笑い集団
関西Jr.ナンバーワンギタリスト、関西Jr.の目印担当、元劇団四季の実力派、Jr.屈指のギャグマシーンなど、バラエティ豊かなメンバー構成が売り。
なにわ男子の正統派アイドル路線に対して、大人の雰囲気溢れる楽曲とパフォーマンスが好対照なグループ。
本格バンドスタイルが強み、高学歴のインテリメンバーを擁するなど、7 MEN 侍との共通点が多い。


etc...

【主な無所属のJr.一覧】

  • 岸本慎太郎
  • 谷村龍一
etc...

【Jr.で事務所を辞めた著名人】

  • 反町隆史(本名の野口隆史として平家派で活動。移籍して現在の名義で俳優に。)
  • 小島啓(TOKIOの初代メインボーカル。デビュー発表直前に突如退所し、当時サポートメンバーだった長瀬智也がボーカルとして加入した。)
  • 川野直輝(怪談トリオの1人。ドラムに専念したいという理由で脱退し、現在は俳優として活動。獣拳戦隊ゲキレンジャーのロン役で知名度をあげる。)
  • 小原裕貴(黄金期に非常に絶大な人気を誇っていたJr.で唯一卒業コンサートが開催された。その後広告代理店に就職)
  • 鮎川太陽(Ya-Ya-yahのメンバーの1人。Hey! Say! JUMPが結成された後に脱退し、現在は舞台を中心に活動中)
  • 白又敦(Jrを辞めたあとナベプロに移籍。仮面ライダー鎧武の初瀬亮二役で知られる俳優。)
  • 中村優一(こちらも上記の白又同様、ジャニからナベプロ移籍しライダー出演(仮面ライダー電王の桜井侑斗役)で知名度をあげる。)
  • 樋口裕太(少年隊の植草克秀の息子で、Jr当時の名義は本名の植草裕太。現在は移籍し俳優。)
  • 桜塚やっくん(Jr在籍時は本名の斎藤恭央名義で活動。その後移籍し芸人および俳優として活動するも交通事故で死去した。)
  • 森内寛樹(最年少Jrとして知られた。森進一・森昌子の次男で、現ONE OK ROCKのTAKAこと元NEWS森内貴寛の弟。現在は移籍しロックバンド「MY FIRST STORY」のVo)
  • 友井雄亮(関西Jrに所属して本名の牧山姓で活動していたが方向性の違いを感じて離籍、今の芸名に改め俳優に。仮面ライダーアギトの葦原涼役をつとめ純烈のメンバーともなるが不祥事を起こして脱退、芸能界引退。)
  • 中土居宏宜(小・中学生の時関西Jrにいたが辞め、ライジングプロからダンスグループLeadでデビューも2013年に脱退、その後ソロ活動ののち芸能界引退。)
  • 田中純弥(関西Jrにいたが退所、バンド活動を経由し現代美術家に。)
  • Ruiza(関西Jrにいて本名の中浜慶幸で活動したが高校卒業ごろに退所。その後はV系バンドのギタリストになり現在の芸名で活動。現在はV系バンド「D」で活動中)
  • 日高光啓(NEWS小山慶一郎の同期だったが退所、現在はヴォーカル&ダンスグループ「AAA」およびヒップホップMC「SKY-HI」として活動中)

【主なJr.がメインの番組】

  • 8時だJ
  • ザ少年倶楽部
  • ガキバラ帝国2000!
  • Ya-Ya-yah
  • 百識王
  • ガムシャラ!
  • ジャニーズJr.dex

etc...

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最終更新:2023年12月23日 18:47

*1 関ジャニ∞やジャニーズWESTはこちらの出身。Kinki Kidsの頃は関西Jr.自体がなかったため、東京Jr.の出身となる。

*2 なにわ男子のデビュー決定前はSnow Manの深澤辰哉、阿部亮平の15年が最長だった。

*3 公式ページの単独化をJr.卒業とした場合、佐野瑞樹の24年が最長となるが、本人の言によると「20代後半頃に、いつのまにかJr.の肩書は取れていた」とのこと。

*4 それ以外にも警察が摘発した半グレグループにJr.出身者が居たことや、Jr.グループの「宇宙Six」のメンバーが闇スロットに通っていたことが週刊誌にスクープ→グループの解散を余儀なくされるなど不祥事が相次いだことも影響している。

*5 結成時は7名だった。その後、メンバー退所→矢花加入→メンバー退所で現在の編成に

*6 スケートボートはSMAP、バンドスタイルは男闘呼組やTOKIOなど

*7 美と少年の間にスペースを入れる

*8 川﨑皇輝と兄弟

*9 川﨑星輝と兄弟

*10 1985~1990。一部メンバー変更の後に「忍者」としてデビューした。