No.93 希望皇ホープ・カイザー

登録日:2018/01/12 Fri 18:35:19
更新日:2023/09/24 Sun 19:45:10
所要時間:約 6 分で読めます






万界に散りし我が魂の祈りよ!
今こそこの手に集い、その姿を現せ!

現れよ! ナンバーズの真の皇よ!!


No.93 希望皇ホープ・カイザー!!




No.93 希望皇ホープ・カイザーとは、遊戯王ZEXALに登場したカードである。

概要

漫画版ZEXAL最終回にて、アストラル遊馬との闘いの儀で使用した「ナンバーズのキング・オブ・キング」。

魔法カード「ナンバーズ・エヴァイユ」の効果によりエクストラデッキから、
No.10 白輝士イルミネーターNo.21 氷結のレディ・ジャスティスNo.14 強欲のサラメーヤNo.48 シャドー・リッチを素材としてエクシーズ召喚され出現した。

ランク12で攻守はホープと同様。左肩のプロテクターに自身のナンバーである93が描かれている。
「カイザー」の名の通り皇帝やを思わせる風貌をしており、人型のホープ一族の中で唯一を持っておらず、代わりに背中のウイングが巨大化している。
ナンバーはホープの39を入れ替えた数字であると共にカ(9)イザ(3)ーの語呂合わせと言った所だろうか。
913は関係無い……と思う。

漫画版ZEXALはモンスター効果のテキストが書かれていないが、原作効果は恐らく次の通り。

ランク12/光属性/戦士族
ATK2500/DEF2000
(1):1ターンに1度、このカードのX素材の数だけ、自分のEXデッキから「No.」モンスターを特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効となる。その後、このカードのX素材を1つ取り除く。
(2):自分フィールドにこのカード以外の「No.」モンスターが存在する限り、自分が受けるダメージは0になり、このカードは破壊されず、相手のカードの効果を受けない。
(3):自分フィールドの「No.」モンスターが破壊されたターン終了時に発動できる。
このターン破壊された自分の「No.」モンスターの数まで、相手フィールドのモンスターを選んで破壊できる。
(4):このカードが戦闘で破壊された時に発動できる。このカードを破壊したモンスターのコントロールを得る。

登場するなり一つ目の効果を発動。
No.66 覇鍵甲虫マスター・キー・ビートルNo.40 ギミック・パペット-ヘブンズ・ストリングスNo.6 先史遺産アトランタルNo.9 天蓋星ダイソン・スフィアの4体を一気に召喚。
全てアニメ版出身のナンバーズであり、ついでに後半の3体はトロン一家の三兄弟のモンスターである。

そのターンの攻撃でヘブンズ・ストリングスはトラップに引っ掛かり返り討ちに遭うが、三つ目の効果で遊馬のホープ・ザ・ライトニングを破壊し優位に立つ。
返しのターンでアトランタルとダイソン・スフィアも破壊されるが、次のターンで再び効果を発動。

今度は「ブリキ・バルーン」で一つ分モンスターゾーンを潰されるも、
No.46 神影龍ドラッグルーオンNo.61 ヴォルカザウルスを特殊召喚。

オーバーレイユニットが3つになっていたホープによって3体の攻撃を防がれた後、自身の攻撃でホープを破壊した。

そして決着となる遊馬のラストターン、「永遠の絆」で強化されたホープの連続攻撃で3体のナンバーズは殲滅され、最後の一撃がホープ・カイザーに放たれる。
アストラルはこれに対し、そのターン破壊されたナンバーズの攻撃力を別のナンバーズに集約する速攻魔法「明日への献身」を発動して返り討ちを図ったが、
遊馬はそれをトリガーに「九十九スラッシュ」を発動。ホープの攻撃力が上回ってしまい、序盤の攻防でライフが100まで低下していたアストラルは敗北。

だが、4つ目の効果でホープのカードがアストラルの手に渡ったことにより、試合に負けて勝負に勝った形となった。

アニメ版におけるNo.99 希望皇龍ホープドラグーンポジションに当たる。



OCG版

『ザ・ヴァリュアブル・ブック18』にてOCGに登場。

エクシーズ・効果モンスター
ランク12/光属性/戦士族/攻2500/守2000
X素材を持った同じランクの「No.」Xモンスター×2体以上
(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
このカードのX素材の種類の数まで、エクストラデッキからランク9以下で攻撃力3000以下の「No.」モンスターを効果を無効にして特殊召喚する(同じランクは1体まで)。
その後、このカードのX素材を1つ取り除く。
このターン、相手が受ける戦闘ダメージは半分になり、自分はモンスターを特殊召喚できない。
(2):自分フィールドに他の「No.」Xモンスターが存在する限り、このカードは戦闘・効果では破壊されない。

案の定大幅に弱体化しているが、削られた効果はダメージカットとコントロール奪取、破壊効果で、
目玉であるナンバーズの展開能力は制限こそついたもののほぼそのまま残されている。

1の効果の「X素材の種類」とは、そのままエクシーズ素材になっているモンスターの種類である。
例えばAというモンスター2体が素材になっていれば、「1種類」なので1体しか呼べない。
しかし、AとBというモンスターが素材であれば、「2種類」なので2体呼べる、というわけである。

縛りがついているものの、それらは漫画で呼び出したナンバーズ達が全員当てはまる条件であり、原作再現率はかなり高い。
どっかの絶望神さんはマジで泣いていい

もう一度言うが、再現率はかなり高い。
……のだが、再現率が高すぎる故にデメリットすら再現しているため、かなりもどかしい。

まず、特殊召喚したナンバーズは効果が無効化されるため、ナンバーズ特有の多彩な効果は発揮できず、
基本的にただの打点要員としてしか使用できない(元からエクシーズ素材なしで効果を使えるナンバーズはかなり少ないが)。

また、呼び出せるナンバーズはランクが9以下、攻撃力が3000以下に限られるため、
ネオタキオンダークマターのような最高クラス打点は呼び出せない。
青眼クラスが立っていると突破不可能。

他の特殊召喚が封じられ、与える戦闘ダメージが半分になるというデメリットは高打点を一気に並べることができる効果を踏まえるとそこそこ妥当だが、
他のデメリットや召喚条件との兼ね合い上、ワンショットを決めるのはかなり困難。

仮に相手の場がガラ空きの時にホープカイザーで4体の攻撃力3000のナンバーズを呼び出せたとして、総ダメージは7250。
…ここまで都合のいい想定で初期ライフ8000に届かないのも逆にすごい。

正規の召喚でないため蘇生も不可能。
しかしCX 冀望皇バリアンでコピーする手もある。バリアン自体素材を複数種抱えやすいカードなので、カイザーもコピー候補になりうる。

このため漫画のような活躍は難しく、エクストラデッキをナンバーズで埋めたいことも考えるとこのカードを使うなら専用の構築がいる。
墓地で効果が発動するナンバーズ等も呼び出して、相手の反撃をケアしたいところ。

かつての新マスタールールにおいてはエクストラデッキからの召喚制限がかかっていた都合上、このカードはリンクモンスターのサポートなしではまともに機能しなかった。

ランクが高すぎるため既存のホープからはRUMでの特殊召喚が出来ず*1
必然的に正規のエクシーズ召喚を狙わなければならない。


ところが、問題は素材。

X素材を持った同じランクの「No.」Xモンスター×2体以上

何だこの重すぎる素材指定は。

同ランクのナンバーズを並べるだけならそれほど難しくはないが、そこに「素材あり」という条件が加わるとかなり難航する。
リバリアン・シャークで釣り上げる、エクシーズ・リボーンで蘇生させる、相手にホープを送り付けてNo.98 絶望皇ホープレスを自己再生させる…などいくつか手はあるが、
現実的なのは10期のカード群を使用してメインモンスターゾーンに移動させることだろう。

比較的無理なく召喚が狙えるデッキとしては【紋章獣】がある。
プレインコートにエクシーズシフトを発動してヘリター後頭部に変換、
蘇生効果を持つユニコーンでプレインコートを蘇生しツインヘッド・イーグルで素材を補充…とスムーズにそろう。
プレインコートやヌメロンドラゴン等、ホープカイザーから呼び出す要員に向いたナンバーズも採用でき、相性がいいカテゴリと言える。
リンクモンスターまで並べるほどの展開力はないため、そこは別の要素を混ぜる必要があるが。


効果は豪快かつ再現度も高いが、召喚条件とデメリットの厳しさが苦しい。
呼び出したナンバーズは効果無効の脳筋なわりに、ダメージも半減、ホープや銀河眼系列のエクシーズチェンジもそのターン中は無理。
果ては新ルールによってさらにハードルが上がってしまうという、いろいろともどかしい1枚。
ただし、出すだけならコイツの登場によりいきなり簡単になっている。

No.39 希望皇ホープ・ダブル
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/戦士族/攻 0/守2500
レベル4モンスター×2
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。デッキから「ダブル・アップ・チャンス」1枚を手札に加える。
その後、「No.39 希望皇ホープ・ダブル」以外の「希望皇ホープ」Xモンスター1体を、自分フィールドのこのカードの上に重ねてX召喚扱いとしてEXデッキから特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力は倍になり、直接攻撃できない。この効果は相手ターンでも発動できる。
サーチからの一連の効果であるため、デッキに「ダブル・アップ・チャンス」が残っていないと発動不能になるものの、コイツを介することでレベル4×2体≒レスキューラビット1枚から、素材2体のカイザーが実質手札消費なしで出現することになる。

もちろん、ここからの展開のためにはリンクモンスターが必要だったが、出す手間が大幅に省けたというだけでもこのカードにとってはかなり嬉しい話である。

さらに嬉しい事に、2020年4月の新マスタールールの改訂によりリンクモンスターを使わずともエクシーズモンスターを複数並べられる様になった。
ルール上の障害がなくなった上、出しやすさが改善されたのは非常に大きく、再びナンバーズの大量展開からの総攻撃が可能となった。


更に、ストラクチャーデッキ、オーバーレイユニバースの登場によりこんなカードも。
HRUM-ユートピア・フォース
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドのランク9以下の「希望皇ホープ」Xモンスター1体を対象として発動できる。
ランク10以上の「ホープ」Xモンスター1体を、対象の自分のXモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてEXデッキから特殊召喚する。
(2):このカードが墓地に存在し、ランク10以上の「ホープ」Xモンスターの効果でXモンスターが特殊召喚された場合、その特殊召喚されたモンスター1体を対象として発動できる。このカードをそのモンスターの下に重ねてX素材とする。

これにより、ホープをホープレイまたはホープONEに重ねてからこのカードを使用することで4素材のホープ・カイザーが召喚出来る。ストラク内には関連するサポートカードも多いので容易に召喚出来るだろう。普通はホープ・ドラグナー出すけどね!


更に、あのカードまでOCG化されることに。
ナンバーズ・エヴァイユ
(1):EXデッキから特殊召喚されたモンスターが相手フィールドにのみ存在する場合に発動できる。
EXデッキから「No.」Xモンスター4体を選ぶ(同じランクは1体まで)。
「No.」の数値がその4体の合計と同じとなる、「No.」Xモンスター1体をX召喚扱いとしてEXデッキから特殊召喚し、選んだモンスターを全てそのモンスターの下に重ねてX素材とする。
この効果で特殊召喚したモンスターが自分フィールドに表側表示で存在する限り、自分は「No.」Xモンスターしか特殊召喚できない。

条件こそきついものの、アストラルがホープ・カイザーを召喚する際の組み合わせならば問題はない。(10+21+14+48=93)
原作再現が可能な良カードと言える。
ただしEXデッキの消費枚数が多い点と、他のナンバーズも出せるためロンゴミアントやドラグナーといった強力すぎるライバルがいるのがネック。
キャラデッキとしては問題なく再現できるが強いかどうかは・・・楽しいからいいか!



相性のいいカード

  • ゼアル・フィールド、オーバーレイ・リジェネレート
Xモンスターに素材を足す事ができる。ゼアル・フィールドはRUMへの妨害を防ぐ効果もある。

  • 希望の記憶
Noが大量に並ぶため大量ドロー。

  • スキルドレイン
カイザーで高攻撃力のNoを展開した後で相手を封殺。

  • 風林火山
風、水、火、地属性のNoを出せば条件を満たせる。

  • RUM-幻影騎士団ラウンチ、クイック・カオス
速攻魔法のRUM。相手ターンにカイザーで出したNoに使用する。



余談

このカードは希望皇ホープのカテゴリに属してはいるが、顔面以外に他のホープ系列のモンスターの面影がない。
漫画版のナンバーズは所有者の意志に応じて書き換えられることがあるため、
ウイング部分のデザインからするとこのカードの大本は、八雲が持っていた「No.77 ザ・セブン・シンズ」だった可能性がある。




追記・修正はカイザーを活躍させるデッキを組んでからお願いします。


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最終更新:2023年09月24日 19:45

*1 一応、相生の魔術師のペンデュラム効果を併用すればアストラル・フォースで狙えなくはない