フロスト(ドラゴンボール超)

登録日:2017/12/31 (土) 00:02:10
更新日:2024/01/03 Wed 23:39:02
所要時間:約 9 分で読めます




第7宇宙の紳士淑女の皆さん!

こうして敵と味方に別れてしまったのは残念ですが、これはあくまでも格闘試合。

最後には手を握り合って、良い出会いだったと言い合えると、私は信じています。




フロストとは、TVアニメ「ドラゴンボール超」の登場人物である。
声優は中尾隆聖
名前の由来は英語で霜を意味するフロスト(frost)から。

【概要】

「破壊神シャンパ編」にて登場した、第6宇宙のフリーザ一族とでも言うべき存在。
雑誌の特集記事などでは「第6宇宙の帝王」という肩書が使われることがあるが、本編中でそう言われたことはない。

外見もフリーザにそっくりだが、性格はフリーザとは正反対の善人で、冒頭の台詞からもわかるように非常に紳士的。
第6宇宙における戦争の悲劇を根絶するため、平和維持軍を率いて紛争地に飛び込んでいる。
戦後復興支援や子供たちへの援助にも力を注いでおり、宇宙平和賞を3回も受賞している第6宇宙の英雄。

試合に勝てばシャンパが活動を支援するというヴァドスの提案を受け、今回の試合参加を決めた。
その功績は傲慢なシャンパをして「すっげえいい奴」と言わしめ、「負けたら支援しない」というヴァドスの取り決めに「かわいそうじゃね?」と同情させるほど。

【容姿】

前述通りフリーザそっくりの姿で、声優も同じ。
外見上の差異としては、フリーザの体色が紫やピンクを基調としているのに対し、フロストは青や水色を基調としており、下半身は黒い。
その他、顔の口紅のような模様が無く、胸や背中の外殻が無い点などが挙げられる。
フリーザと同じく変身型の宇宙人で、作中では3つの姿を見せる。
フリーザと同時に出演する場面もあるが、中尾氏は見事に二人を演じ分けている(フロストの方が若干声が軽い)。

【形態】

  • 第1形態
フリーザの第1形態に当たる姿。フリーザよりも若干体格が大きい。
戦闘力は通常状態の悟空とほぼ互角。
トレーニングによって劇的なパワーアップを遂げたフリーザが最終形態でも通常悟空と互角だったことを考えれば、第1形態にしてはかなり強い。*1

  • 第2形態
作中未登場。
漫画版1巻の幕間ページでは、クリリンがフロストの第2形態を想像している姿が描かれている。
腹を抉られたことがトラウマらしく「あの形態にはならないのか……良かった……」とこぼしているが、最終形態に爆破されたことはトラウマではないのか…?

  • 突撃形態
フリーザの第3形態に当たる姿。当初はこの形態を最終形態であると称していた。
フリーザほど体格は大型化せず、悟空と同程度。紛争地に飛び込む際にもこの形態を使っている。
通常状態の悟空を上回る実力を持ち、フリーザ同様指先からの光線技を得意としている。

漫画版では、フリーザの第三形態に圧倒されたピッコロが、この姿を見て顔を歪めていた。

  • 最終形態
フリーザの最終形態に当たる姿。悟空に「全力を見せてくれ」と言われ変身した。
本人曰く「温存していたわけではなく、パワーの制御が難しいためにかつて一度だけ殺す必要のない悪党を殺めてしまったことがあり、それ以降封印していた」とのことだが、
悟空ならばこの形態さえも受け止めてくれると考えて変身に踏み切った。
突撃形態よりもさらにパワーアップしているようだが、超サイヤ人になった悟空には遠く及ばなかった。

宇宙サバイバル編では常時この姿で登場。
ヒットによれば長い逃亡生活で神経が研ぎ澄まされたことで実力がさらに向上しているらしく、「一瞬だが本気を出してしまった」と言わしめるほど。
だが、超サイヤ人ブルーと戦うまでにはまだ至らないようで、ベジータが超サイヤ人ブルー化した際には慌てて逃亡している。
また、フリーザ同様に筋肉が膨張した100%フルパワー形態への変身も見せる。
ゴールデンフリーザを見せたフリーザに促されて変身したが、本人の口ぶりからすれば元々変身できたらしい。

漫画版でも最終形態を隠しているのは同じだが、アニメと違って単純に温存していただけのようで、超サイヤ人化した悟空を見て勝ち目がないと判断し、慌てて変身するという流れになっている。


【以下本編におけるネタバレ】



































それが、私の発明したビジネススキームってやつなんですよ……。


本性はフリーザ同様悪の帝王。悪とはいえ堂々とした性格のフリーザとは違い、善人を装って裏で悪事を働くという極めて狡猾な性格である。
前述の紛争解決の実態は、裏の組織である宇宙海賊に星を襲わせて自分で解決し、
戦争で荒廃した星を安く買い叩いて再開発と復興後の利権で儲けると言うビジネスであり、普段の紳士的な振る舞いも邪悪な本性を隠すためのカモフラージュに過ぎない。
彼の語った「最終形態を隠していた理由」も真実だったかどうかは怪しいところである。

とはいえ隠していたのはゲスな本性だけで実力は最終形態の記述通りの強さである。
しかし彼にはフリーザも持っていない奥の手として、両手の手首付近の小さな穴に毒針を仕込んでおり、これで刺された相手は昏倒する。
この針で刺されても痛みはほとんど無い上に扱うフロストの技術も巧妙なため、やられた側は何をされたかすらわからない。
ヴァドスも本性を知っていたが、シャンパに「何であんな奴を選んだんだよ」と詰め寄られた際には、「めんどくさいから絶対に勝てるヤツを連れて来い、とシャンパ様がおっしゃったので。素行まで考慮しろとは言われていません」と返している。


【作中での活躍】

破壊神シャンパ編

破壊神選抜格闘試合では2番手を務める。
悟空との戦いでは最終形態をもってしても敵わなかったため前述の毒針で悟空を昏倒させ、場外に蹴り飛ばして勝利する。
続くピッコロ戦では、伸ばした腕で拘束された上で限界以上に気を溜めた魔貫光殺法を食らいそうになるが、やはり毒針を用いてピッコロを昏倒させ勝利。
だが、悟空が負けた際に違和感を覚えたジャコによって毒針の存在を看破され失格となり、同時に邪悪な本性を露わにする。
大恥をかかされて激昂したシャンパによって破壊されそうになるが、
その卑劣なやり方を許せなかったベジータが自分の手で倒すことを望み、ヴァドスの「勝つことが優先」という言葉を受けてシャンパが矛を収めたことでベジータと対戦。
「不慮の事故で死なせてしまうのは反則ではない」と称してベジータを殺害しようとするが、


このクズがぁーー!!


と怒りのベジータによる強烈な一撃を食らい、毒針を使う間もなく敗北。
その後ビルスとシャンパがルール変更を巡って言い争っている間に選手席を抜け出し、
シャンパが報酬として用意した財宝と移動用のキューブを持ち逃げしようとするが、それに気づいたヒットに粛清され、選手席に連れ戻される。
その後は気を失った状態で試合終了まで過ごし、終了後はマゲッタに担がれて試合会場を後にした。

「未来」トランクス編

直接の登場はないが、裏稼業が露見して逃亡生活を送っていることが明かされており、
悟空がヒットに暗殺されそうになった際に、チチが依頼人の正体として「ぜってぇ、フロストとかいう卑怯者だべ」と名前を挙げている*2

宇宙サバイバル編

引き続き逃亡生活を送っていたが、生に対する執着を買われてメンバーに選ばれる。
シャンパの依頼でスカウトに来たヒットを自分を殺しに来たと勘違いして襲い掛かるが、簡単に取り押さえられる。
その後事情を理解し、大会に出るかこの場で死ぬかという選択を突き付けられ、ベジータへの復讐も兼ねて出場を決める。
その際、ヒットの指摘で尻尾や足の毒針を全て取り外している。
もっとも、ヒットの「反則すれば、その場で消されるぞ」との警告をちゃんと理解していたかは疑わしいが…。

大会開始前に「大会で優勝したら罪を帳消しにして欲しい」とシャンパに嘆願、一度は突っぱねられるが「忌々しい第7宇宙をかき回して敗北させる」と付け加えて承諾させる。
「無の界」に到着した際にフリーザと初めて対面。お互いの素性を語り合った二人は意気投合し、手を組まないかと言うフリーザの提案を快諾する。

力の大会開戦後はあまり前線には出ず、敵を脱落させた直後で油断したクリリンや連戦で弱った亀仙人を狙うなどやはり狡猾に動く。
亀仙人を追いつめた直後に魔封波を食らって封印されかけるが、亀仙人が狙いを外したことで辛うじて生還。
その後はマゲッタを盾にしてベジータと渡り合い、亀仙人がマゲッタを封印しようとして放った魔封波を利用して即興の魔封波返しを放ち、ベジータを小瓶に封印する。
だが、亀仙人が放った操作型の気弾で小瓶を破壊されベジータが解放されてしまい、マゲッタが倒されたため再び姿を消す。

その後フリーザが第2宇宙のジーミズを脱落させた直後に再び姿を現し、フリーザを「先輩」と呼んで悟飯と戦うよう促す。
当初はフリーザを完全には信用しておらず、悟飯と戦うフリーザを監視していたが、ゴールデンフリーザとなって悟飯を叩きのめしたことで信用する。
ゴールデンフリーザの強さに驚嘆するフロストに、フリーザは「あなたも特訓すれば、ゴールデンは無理でもこれくらいはできるはずですよ」と100%フルパワー形態を見せ、フロストも「それなら」と100%フルパワー形態へと変身。
フリーザはこの形態での効率の良い戦い方として「体力の消耗が激しいので序盤から本領発揮した方がいい」と助言。
感心するフロストにフリーザはもう一つのアドバイスをする。

それは……誰も信用しないことです。

直後、フリーザは気弾でフロストを場外へ吹き飛ばし脱落させる。
選手席で困惑するフロストをよそに、悟飯は何事もなかったかのように起き上がる。悟飯を叩きのめしたのはフロストを油断させるための演技に過ぎなかったのである。
ようやく騙されたことを知ったフロストに、フリーザはダメ押しとばかりに言い放つ。

私があなたのような小物と手を組むと思いますか?
なに!? 小物だとぉ……!?

プライドをズタズタにされたフロストは逆上し、

よくも……よくもーーっ! この私を小物扱いしやがってーーっ!!

おのれぇーーっ!!!

小物な台詞全開で背後からフリーザをエネルギー波で攻撃しようとするが、

だめっ!!

それを見咎めた全王により消滅させられるというあっけない最期を遂げた。
「力の大会」で明確にルール違反で消される羽目になったのは彼だけである

…と思いきや、最終話にて超ドラゴンボールの願いにより、他の選手たちと共にちゃっかり復活。超神龍よ、コイツは生き返らせなくてよかったんじゃないか?
もっとも、約束していた「第7宇宙の脱落」は果たせず、それ以外でもシャンパが満足するような戦果を挙げられたとは到底言えないため、破壊こそされないまでも再び逃亡生活に逆戻りするのが関の山だろう。

フリーザがどの段階でフロストを裏切るつもりだったかは不明だが、フリーザは第六宇宙との試合には参加しておらず、フロストの実力を全く知らなかったはずである。そのため一度値踏みするために手を組んだもののフロストの実態は実力でも度量でも自分より遥かに劣る小物だったため手を切ったと言ったところだろうか。

【漫画版】

「第6宇宙最強の拳闘士」と称されており、戦争関連の話には言及されていない。
アニメ同様紳士的に振る舞っているがやはり卑劣な本性を隠しており、悟空とピッコロに対し件の反則を行っている。
アニメとは違って無報酬で連れてこられたらしく、激昂するシャンパに対しても「賞金も出ないような試合を早く終わらせたかっただけだ」と不遜な態度を取っている。
悟空は「紳士に見えてエグいヤツ」、ピッコロは「これからどんどんフリーザのようになっていくのかも知れんぞ」と述べている。
悪人には違いないものの、アニメと違って悪質な地上げ行為などはしておらず、不正をしたのも「実入りが無いから」程度の理由なのでアニメ版ほどの悪党ではないようだ。

力の大会ではアニメ同様フリーザとの協力を持ち掛けられたが、最初から協力し合う。フリーザの助言を受け、クリリンと天津飯を脱落させ、続いて亀仙人も襲撃したが、悟空に止められる。その後は集団となって戦っていた第9宇宙の戦士をフルパワーで次々と脱落させていった。疲弊していたところでフリーザに裏切られ、舞台から脱落する。序盤での脱落だったとはいえ、アニメとは違い計9人も脱落させた。
戦闘面ではまずまずの活躍を見せたものの、フリーザの性格を知った上でまずフロストがフルパワーで闘って力尽きたところで交代すると言うあからさまに裏切られそうな提案に乗ってしまう痛恨の判断ミスを犯しているためアニメ版とどちらがマシかは何とも言えないところである。

【余談】

初登場時は「善人のフリーザ」という前例のないキャラだったため視聴者からの評価も高かったが、本性を現した後は当然と言うべきか評価はガタ落ち。
直前まで『復活の「F」』編を放送していたこともあってか、「悪のフリーザはもう見飽きた」とこぼした視聴者も居た。
そして逆にフリーザは物語が終盤に進むほど株価爆上げ状態となった。フリーザ様、キャラ違ってますよというツッコミもあった

宇宙サバイバル編での再登場が決まった際には、シャンパ編よりもパワーアップしていると語られたこともあって、
クウラのような変身形態を見せる」や「ゴールデンフリーザと双璧をなす『シルバーフロスト』に進化する」などと予想していた
視聴者もおり、ネット上ではそれらの変身を見せた予想動画が未だに残っていたりする。



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最終更新:2024年01月03日 23:39

*1 とはいえアニメ超は強さの描写が余り一定していないので参考にはならないかもしれないが……漫画版では整合性を図るためか通常形態の悟空に押されぎみになっている。

*2 実際は本気のヒットと戦いたかった悟空の自作自演。