カミュ(聖闘士星矢)

登録日:2012/04/14(土) 14:42:30
更新日:2024/03/13 Wed 11:33:29
所要時間:約 8 分で読めます





お前はなぜ……いや…もはや何も言うまい



カミュとは、『聖闘士星矢』に登場するキャラクター。


【概要】

年齢:20歳
身長:184cm
体重:76kg
誕生日:2月7日
血液型:A型
出身地:フランス
修行地:東シベリア
CV:納谷六朗/神奈延年(二代目)/浪川大輔(LoS)


聖域の十二宮のひとつ「宝瓶宮」を守護する水瓶座(アクエリアス)の黄金聖闘士

原作では赤、アニメでは青緑の長髪、枝分かれした眉毛が特徴。

同じ黄金聖闘士のミロとは親友同士。


青銅聖闘士のレギュラー陣の1人・キグナス氷河の師であり、彼に「常にクールに徹する」という信条を説いた。

氷河に対しては彼の母親(マーマ)の遺体が眠る船を極寒のシベリア海の海底深くに沈めて、彼の甘さを断ち切ろうとするなど冷徹な面も見せるが、
基本的には弟子想いの人格者で、やたらクールにと言う割にはその彼自身がかなり熱い性格である。

十二宮編では自分が守護する宝瓶宮から4つも離れた天秤宮に自ら赴き双子座の幻影が放ったアナザーディメンジョンで飛ばされてきた氷河がこの先の戦いで死なないように表向きは制裁として、実際はいつか解放される事を願って自らフリージングコフィンに眠らせるほどの過保護さを発揮している。
黄金聖闘士数人掛かりでも破壊できない、と言われる技の性質上、もしかしたら永久に眠り続ける事もあり得るのだが)
この愛弟子バカっぷりから新ジャンル「弟子コン」の開祖は他でもない彼であることは火を見るより明らかである(出典 民明書房)

また、この氷の棺を持って帰ることは無く、他人の宮である天秤宮に放置して去って行ったのはいかがなものだろうとよくつっこまれている。

この過保護っぷりには氷河と同じく育てていた愛弟子アイザックが、自分の留守中に行方不明となり死んだ(と思われていた)ことが心の奥底に深い傷として残されたことが関係している…かもしれない。
アイザックの話では、他にも何人か弟子がいたが、みんな修業に音を上げてドロップアウトしてしまったらしいので、唯一まともに卒業してくれた氷河がなおのこと可愛いのかもしれない。

その後、天秤宮に辿り着いた星矢達によって氷河が救出されると、宝瓶宮で改めて彼と対峙する。

しかし、黄金聖衣を身に纏ったカミュを倒すには絶対零度に目覚めなければ不可能であり(直前にミロが聖闘士の急所「星命点」を突かれ黄金聖衣が凍っていたような…)、それだけの凍気を生み出すのは黄金聖闘士のカミュをもってしても不可能であった。

しかし、氷河は壮絶な死闘の中で遂に絶対零度に覚醒。

カミュは自らの命をかけて氷河を絶対零度へと導いたのだ。
黄金聖衣をも凍らせる圧倒的な凍気の中「その力をお前の信じる事に使わせてやりたかった」と思うカミュであったが、その時、既に氷河自身の命もまた尽きようとしていた…

「ありがとう…そしてさようなら…我が師 カミュ…」

黄金聖闘士の中ではデスマスクに続く、二人目の戦死者となる。
十二宮編の戦死者の中では、唯一サガの叛乱に何の関係もない人物であった*1だけに、後の運命には涙を禁じ得ない。

ちなみに氷河はグラード財団の懸命な治療によって何とか生き長らえた。


続くポセイドン編では彼自身は死亡していたものの、彼の偽物が登場したり、死んだと思われていた弟子アイザックが登場したり、ポセイドンに苦戦する氷河を助けるべく彼の黄金聖衣が海底神殿へ駆けつけるなど物語には影響を与えていた。

冥界編では冥王ハーデスの力によって冥闘士として復活。
山羊座のシュラ双子座のサガと共に聖域に攻め込み、禁断の闘技「アテナエクスクラメーション」によってシャカを葬る。

ちなみにシャカとの闘いの中でカミュは黄金聖衣を纏っていたシャカに凍傷を負わせていた
絶対零度云々はカミュ限定の話なのだろうか。
しかしそれも冥王軍の監視をくぐってハーデスを倒すための「アテナの聖衣」を復活させる為の苦肉の策であり、そのために彼はあえて逆賊の汚名を被っていたに過ぎなかった。

目的を果たした後はハーデス城にて反旗を翻そうとしたが、ハーデスに与えられた寿命が尽きて失敗。

最期は遅れてハーデス城に駆けつけた氷河に対してその拳が何のためにあるのかを問うと消滅。
だがその魂は彼の黄金聖衣に宿っており、物語終盤で「嘆きの壁」の破壊を試みるシャカ達を助力すべく、他の黄金聖闘士の聖衣と魂と共にジュデッカの地へ駆けつけ、再びその命を地上の愛と平和のために捧げるのだった。



【人物】

通称「水と氷の魔術師」
と言う割に水に関する技は使っていない事にツッコんではいけない

ファンからは「和菓子」の愛称で呼ばれる。
上記にある通り、クールを強調するが友や弟子に甘い人物である。
しかし、一度決めた立場は遵守するため、たとえ友や弟子でも敵対すれば戦い抜く一徹さを秘めている。



【技】

  • ダイヤモンドダスト
極小氷晶。
凍気を帯びたジャブを放つ。
キグナス氷河が使うものと同じだが、威力はもちろん師である彼の方が高い。

  • フリージングコフィン
氷結唐櫃。
相手を氷漬けにする。ただそれだけのシンプルな技。
しかし「氷の棺」とも呼ばれるこれは、同じ黄金聖闘士の力をもってしても決して砕く事はできないとされている。

だが星をも砕くと謳われる天秤座の武器ならば破壊することが可能であり、氷河もこの技をくらったが天秤座の武器を借り受けた紫龍に救われた。

というか使うとほぼ破壊され砕氷される。
唯一決め手として通じたのはΩデスウォッチの時貞のみ…。
まぁ決まると即死技なんでこの手の技がネタ扱いになるのは、同じ即死技がメイン技である蟹座と魚座の扱いを見れば自明の理であろう。
ちなみに、壁の形に変形させることもできる。

  • オーロラエクスキューション
極光処刑。
両手を組んで頭上に掲げた後、体の前に振り下ろすと同時に巨大な凍気を放出するカミュの最大奥義。
(ちなみにこの時に掲げた両腕の黄金聖衣のパーツが、水を注ぐ水瓶を模しているらしい)

十二宮編での氷河とのこの技の撃ち合いは作中屈指の名シーンであり、この闘いがベストバウトとされる主な要因。

技の構えの真似のしやすさから、当時のチビッ子達にも人気の高かった技。



聖衣

  • 水瓶座の黄金聖衣
他の黄金聖衣同様ほぼ全身を覆う形になる。
オブジェ形態は水瓶を頭上に掲げた乙女。ちなみに神話で水瓶を持ってるのは男性である。
死後は聖域に保管されているようだが、原作のポセイドン編やエリシオン編に加え劇場版などでも射手座や天秤座の聖衣と共に飛来し氷河が装着することが多い。流石弟子コン。


煌け!我が小宇宙!!
  • 水瓶座の神聖衣
黄金魂で水瓶座の黄金聖衣が進化した姿。
黄金聖衣から各部の装甲が増やされ、背面にかけて羽衣のようなパーツが追加されている。
オブジェ形態は右肩に乗せた水瓶から出た羽衣(流水)で足元を覆った乙女の姿となる。

  • 冥衣
冥闘士として復活した際纏っていた冥闘士の鎧。
水瓶座の黄金聖衣を模しつつ各部が鋭角化している。



【師の師は我が師も同然!!】

原作では氷河を直々に聖闘士として鍛え上げた我が師カミュであるが、テレビアニメでは直接の師匠ではなく、師匠の師匠という設定にされた。
これはテレビで原作より先に「水晶聖闘士(クリスタルセイント)」という人物が氷河の師匠として登場していたにもかかわらず、車田氏が原作でカミュを氷河の師匠役として出したことが原因。
この事から氷河との関係をどうするのかと視聴者をハラハラさせたが、「あなたは水晶聖闘士の師、つまり俺の師も同然の方です!」というセリフで関係づけが成された。

なお、この理由付けのために言ったとされる、「師の師は我が師も同然!」というセリフはそのまま言っているわけではない。
どちらにせよ珍妙なセリフと経緯から、現在も我が師を代表するネタ要素の一つとなっている。
もっとも、実はこの考え方は何らかの流派継承においては「祖父師」と言う言葉で実際に存在しているのでそうおかしな事ではなかったりもする。
身近な所で言えば空手だったり生け花だったりの街教室の先生、師範代が水晶聖闘士、総帥やら家元に当たるのがカミュと言ったところか。
どちらにせよ、常識的に考えて師匠の師匠に敬意を払うのも当然と言えば当然の話である。

ちなみにハーデス編のアニメ版では水晶聖闘士は影も形もなくなり、まるで最初からカミュが指導していたかのように描写されていた。



【派生作品でのカミュ】

黄金聖闘士が中心なので、当然カミュも登場する。
弟子が話に関わらない為か、こちらは正真正銘のクールキャラ。でも熱い心は相変わらずで、その一言一言が非常にクールである。
ちなみに黄金聖闘士の中ではかなり出番があるほう。


32歳。逆立てたような長い青髪が特徴。原作同様氷河の我が師。
水瓶座の黄金聖衣も比較的シンプルなアレンジに収まっているが左肩に水瓶が付けられている。

によって積尸気へ飛ばされかけた氷河を自身の宮まで引き寄せ対峙。
原作同様師弟によるオーロラエクスキューション合戦の末敗北し、氷河を認め巨蟹宮へ送り返した。
しかし作中で会話した相手は氷河しかおらず、氷河との一戦以外にはほぼ出番が無いためかなり地味な気も……


  • 聖闘士星矢 黄金魂 -soul of gold-
黄金聖闘士が中心なので、当然カミュも登場する。
本作の彼は、友思いと一度決めた立場を遵守する性格が悪い方向に向いており、かつての友エイクシュニルのスルトの妹を、修業中に自身の過失から死なせてしまい、その贖罪から神闘士に協力している。
当初は、冥王編の様にスパイとして潜入している、実はスルトがカミュを騙しているなど、カミュをフォローする予想が打ち立てられていたのだが、上記の事は全て事実だった。
それ故、黄金聖闘士の親友ミロや冥王編の盟友シュラの2人がリタイアする原因となった。
しかし、シュラにとどめを刺すスルトの姿に、友の魂を真に救うにはスルトの意に反しようが過ちを犯させない事だと悟り、スルトを打ち倒す。
スルトを倒したものの、カミュが原因で倒れた2人は関係が深かった事もあり、裏切り者、戦犯扱いされ、しかも2人も倒れたのに今さらスルトを倒すのはふらふらし過ぎと、評価は芳しくなかった。



【余談】

TVアニメ版で声をあてたのはクレヨンしんちゃん園長先生役などで有名な故・納谷六朗氏。
演じた当時は既に50代であったが、カミュは納谷氏の役でもかなり美形のイケメンであり、演じた本人にとっても思い入れの強い役の1つであった。
(後年には同じくジャンプマンガの幽遊白書のアニメで、同様に美形の悪役である仙水忍も演じている)

更に余談になるが二代目カミュを演じた神奈延年は映画「超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁」で大人しんちゃんを演じている。





「完全なる追記・修正を行い、この凍気によって死すべし!!」

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最終更新:2024年03月13日 11:33

*1 他の戦死者は、全員サガが偽教皇だと知った上で加担していた。