脳料理

登録日:2012/10/12(金) 18:05:10
更新日:2024/04/13 Sat 11:43:44
所要時間:約 4 分で読めます






かる~~くゆでてやるとすごくうまいんだぜ!


その名の通り、動物のを用いた料理である。
日本人には不慣れな食材である。


■概要

中国には古来から「身体の悪い部分を治す為にそれと同じものを食べる」という同種同食という考えがある。
例えば胃が悪ければ胃袋を食べて肝臓が悪ければレバーを食べるという風に。
IT化した社会でを酷使している現代人にとって、疲れた頭を癒すのに脳はうってつけの食材といえるだろう。

日本ではあまり馴染みがないが、世界では一頭に一つしか取れない貴重さと脳の6割は脂と言うこともあり、独特な風味や舌触りから好んで食べる人は少なくない。
ゲテモノだからといわずに一度は食べてみることをお勧めする。

料理に使うときは流水に当てながら丁寧に膜や血管を取り除き、味や食感を損なう延髄や海馬なども切り取っておこう。
また脳は傷みやすい部位なので、料理に使うのはできるだけ新鮮なものを選ぶようにしたい。
食中毒など健康被害の要因になるので生食は絶対にしてはいけない*1


■種類

  • 仔牛脳
フグの白子のような味わいで舌触りは木綿豆腐よりも少し固めでねっとりしている。
しかし現在はBSE問題などがあるのでお目にかかれない。

  • 羊脳
仔牛のものよりやや淡白な風味でこちらも美味。
フランスでは料理に使う前に下処理でクールブイヨンというものに漬ける。
クールブイヨンとは1リットルのお湯に
カップ半分のお酢
レモン一個分の絞り汁、
大蒜一片
胡椒やローリエなどの香辛料やハーブ
などを加えて煮込み冷やしたもので羊脳の臭みを取るためのもの。
ちなみに日本では羊脳のカレーを出す店もある。

  • 豚脳
飲み屋や老舗の中華料理店などで食べることができる。
フォアグラを柔らかくしたような味わいで、生をポン酢で食べたり炒め物にしたりする。

  • 鴨脳
他の動物の脳と比べて量は少ないが味は負けていない。
豆腐の様な食感と濃厚なコクが楽しめる。

  • 猿脳
四八珍の一つ。
色々と衝撃的なので当該項目参照。

  • 人間の脳
サイコスリラー系のフィクション作品においてたまに取り上げられるネタ。
猟奇殺人犯が被害者の脳を調理して食するパターンであり、当然現実では法的にアウトなので真似してはいけない。
法を抜きにしても、プリオン病など健康面でのリスクがあると言われている。
代表的な例だと『ハンニバル』『アナザヘヴン』が挙げられるが当然グロさ満点なので視聴には注意が必要。
なお現実世界にも極稀にそういった行為をする殺人犯が出現するが、やはり調べる場合には注意が必須。
また日本の戦国時代、中国の春秋~五胡十六国時代などの戦乱の時代においては敵城を完全包囲しての兵糧攻めが横行し、そのまま飢えた人が餓死した人の肉を食らうという事態がまま発生し、そのような記録に人の脳はうまいという記述がそこかしこに記載されていたりする。


■料理

生の脳味噌をポン酢などにつけて食べる。
まるで白子のような卵のような不思議な食感。

塩やハーブで下味を付けて小麦粉をまぶした脳味噌をバターで焦げ目がつくまで焼き上げる。
脳味噌の風味をストレートに味わえる調理法。

  • フライ
パン粉を付けた脳味噌をバターと脂でカリッと揚げる。
まるでクリームコロッケだが意外とあっさりした味わい。

とんこつラーメンでは脳味噌ごと豚の頭蓋骨を煮込んで出汁をとっていることが多い。
脳味噌の独特の旨みがスープに深みを与えてくれる。

  • 炒め物
ねっとり淡白な脳味噌には味噌炒めなどの濃厚な味付けが良く合う。
白米が何杯でも進む一品。

豚肉が食べられないイスラム教の国で食べられているカレー。
海栗や白子のような食感である羊脳の美味しさをカレーのスパイシーさがさらに後押しする。
上記のように日本でも扱っている店があるので機会があれば是非。
なおパキスタンには牛の脳のカレーもある。

  • キュウリ添え
鴨の脳味噌を砂糖、醤油、大蒜、生姜で味付けしてキュウリに添えて食す。
意外と相性が良い組み合わせ。

軽く茹でて裏ごしした羊の脳味噌が入った茶碗蒸し。
味も香りもとてつもなく濃厚で、舌の肥えた食通でも我を忘れて貪り食うほどの美味。
羊と相性の良いタイムを加えるのがポイント。

仔牛脳を赤ワインで煮て、バターで味付けしたもの。


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最終更新:2024年04月13日 11:43

*1 内臓肉を食べる際の基本でもあるが。