バーザム(MS)

登録日:2011/12/23(金) 19:25:17
更新日:2024/04/23 Tue 19:48:52NEW!
所要時間:約 10 分で読めます





バーザムは、『機動戦士Ζガンダム』に登場するMSである。

●スペック


形式番号:RMS-154
開発:地球連邦軍ニューギニア工廠
高さ:24.2m
重量:40.1t
出力:1670kw
推力:80.400kw


武装
ビーム・サーベル×2
専用ビーム・ライフル
バルカン・ポッド・システム
グレネード・ランチャー(劇中未使用)


パイロット
ティターンズ一般兵
ハミル中尉



●開発経緯


~グリプス戦役中盤~

エゥーゴ「Z計画が実りだしたぞ!」
ティターンズ「なんの!ゆけ!可変機!」

と、両軍のMSの性能向上競争は急加速。
エゥーゴでは、主力にはネモ、高性能量産機リック・ディアスで戦線を維持。
対するティターンズは、次世代の兵器である可変MSや傘下のニュータイプ研究所製の強化人間を続々と世に送り出した。

ティターンズ「サイコガンダムテラツヨスww」
「ニタ研最高wwwww」
「可変機最高www量産すればヌルゲーやんけww」 


が、

エゥーゴ「数える程しかない可変機で我々に勝てるとでも思っていたのか?」
カラバ「可変機ってコストも整備性も汎用性も悪いんじゃない?そんなのをザクみたいに量産できるの?」

ティターンズ「」

戦局は拮抗。

いくら超兵器が活躍して戦闘には勝てても戦争には勝てない。
この時のティターンズの数的主力MSはハイザックジムⅡ(あるいはジム・クゥエル)であり、リック・ディアスはおろかネモにも見劣りするものだった。

量産機最優良のマラサイは性能・操作性・価格で量産機としては最良だったが、製造を開発したアナハイム・エレクトロニクス社に依存しており、アナハイム社とはイデオロギー的に敵対しているのと製造コストが比較的高いため主力に成りきらず。

しかし、エゥーゴのネモはハイザックより性能が高く、リックディアスに至ってはガンダムMk-Ⅱと互角の性能。そんなエゥーゴの優れた量産機によってティターンズのMSは次々に撃破され

エゥーゴ「ハイザック、マラサイ、ゲットだぜ!」
と鹵獲され元の持ち主であるティターンズに牙を向けることもあったとか。*1

そこでティターンズ独自の量産型MSを手にするべく、連邦軍のニューギニア工廠*2で開発したのが本機である。

開発は急ピッチで進められる事になったため、開発陣はガンダムMk-Ⅱの設計を流用、Mk-Ⅱの簡易量産機とまで言える機体となった。*3
結果として、第2世代MSとしての条件を満たし、性能もそこそこ優秀な*4量産機が仕上がる。


ティターンズ「さあ!反撃だ!」


●劇中の活躍


















無し

ジェリド・メサやカクリコンやサラが搭乗したハイザックやマラサイとは違い、名有りパイロットも見せ場も無かった上に終盤からの参戦なのも相まって、当時の存在感は皆無。
ちなみに初登場のキリマンジャロ攻防戦(35話)は0087年11月、最終決戦のコロニーレーザー攻防戦は0088年2月と、僅か4ヶ月の短い生涯であった。

まさに「不遇の名機」である。

また「キリマンジャロ基地崩壊とダカール演説によって財政とかヤバくなってそれ程生産出来なかったのでは?」という説もある。

しかし、後述するように一部ではカルト的人気を誇っている。


●武装

  • 60mmバルカンポッド
頭部に増設するタイプのバルカンポッドシステム。
形状はガンダムMk-Ⅱの物と異なるが、中身は同じらしい。


  • ビームサーベル
前腕部のアーマー内に装備しており、反対の腕で抜刀する。
これ自体に変わった点は無い。


  • ビームライフル
爪か嘴のような形状の開放型バレルが特徴的なビームライフル。
右腕部側面に固定しつつ尾部のケーブルを二の腕のコネクタに接続して*5水平逆手持ちで使用するという、独自仕様となっている。

『A.O.Z RE-BOOT』によれば、開放型バレルとシールドの機能を持つ複合装備であるらしい。

一応バーザムの専用装備だが海賊などに流出したハイザックが使用する場面があり、他の機種でも扱える代物のようだ。


  • グレネードランチャー
本編未登場の武装。
MSでは珍しい携行式のグレネードランチャー。
単発中折れ式で、ビームライフルの側面に接続して持ち運べる。

初出は模型誌で、その後ROBOT魂で新たにデザインされた。


  • その他
ジム系やマラサイなど、連邦軍規格の装備を使用可能。
実際に外伝作品ではジムⅢのライフル&シールドやハイザックのメガランチャーを使用していた。


●バリエーション機


・バーザム(近藤版)

漫画版Ζガンダムに登場した、我等が御大・近藤先生版。
バーザムのTV版デザインに初めて手が加えられた、元祖アレンジバーザムである。
全体的な異形感が抑えられた他、各部パーツがガンダムMk-Ⅱと同じ形状になり、顔もデュアルアイかつアゴ付きになっている。
そもそも「Mk-Ⅱの量産機」という有名な設定も、漫画版において近藤先生が独自に考えたのが最初だったりする。
漫画のようにデザインのアレンジを踏まえていれば齟齬も生じなかったかもしれないが、情報の混乱からかTV版のバーザムにもこの設定が付いてしまう。

以降、多くのデザイナー・設定ライターが、Mk-Ⅱと似ても似つかないバーザムをなんとしてでもMk-Ⅱと結び付ける仕事に奔走することとなった。

・バーザム改

所謂「カトキ版バーザム」。
ガンダム・センチネル』のメカデザインを担当したカトキハジメ氏によるリファイン版。ゼク・アインは勘弁な!
フィギュアシリーズ『GUNDAM FIX FIGURATION』にてリファインされ、 Z版に比べてよりMk-Ⅱの量産型という設定に近付いた姿となっており、腰が生えたりバックパックが完全にMk-Ⅱの物になるなどの変更点が見られる。
基本的にバルカンポッド、ビームサーベル、シールドなど装備はガンダムMk-Ⅱからの流用だが、ビームライフルだけはゼク・アインからの流用*6で、
Eパックの部分が弾倉付きのグレネードランチャーになっているという独自仕様である(グレネードの弾倉はおそらくハイパーバズーカと共用)。
ムック版のカトキ氏により漫画では、腰部ラッチもあるらしく、ハイパーバズーカも携行出来るようになっている模様。

なおバーザム改以外にも様々な呼び方があり、また『ガンダム・センチネル』版バーザムとも外見が異なるため同一機(俗にいう解像度の違い)なのか、それとも見た目通り異なる機体なのかという謎が存在していた。

機動戦士ガンダム U.C.0096 星月の欠片

『ガンダムUCエース Vol.3』に掲載された、OVA版『機動戦士ガンダムUC』episode 4「重力の井戸の底で」におけるトリントン基地での戦いの裏側を描いた漫画。
バイアラン・カスタム1号機と2号機を起動する間、無人機のバーザム改が時間稼ぎのとして登場。
所々パーツが不足している。
登場したのは4コマで、格納庫に侵入してきたザクマリナーに撃破されたが、ザクマリナー自身も起動した2号機に倒された。

やっぱり不遇…。

なお、機体の損傷具合等から本機はアクロス・ザ・スカイの機体と同じ物の可能性が高い。


◆機動戦士ガンダム U.C.0094 アクロス・ザ・スカイ

本作においてTV版バーザムと本機との共演が実現。
作中では、ティターンズ残党が潜伏する巨大倉庫「デビルズ・ネスト」に保管されていた機体が登場。
また、本作中にて、同じセンチネル出身かつコンセプトが近い兄弟機のような存在でもあるヌーベル・ジムⅢと交戦している。

◆A.O.Z Re-Boot

バーザム周りの系譜図を初公表している。
これによりバーザム改は「高級化先祖帰り」であるとバーザムの別仕様機として明確に位置付けられた。

・バーザム(A.O.Z版)

ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗の下に』以降のA.O.Z.シリーズにて登場。所謂「藤岡版バーザム」。
アレンジは近藤版やカトキ版よりも少なく、プロポーションや胸部装甲などを除けばTV版のデザインに準じている。

開発経緯の設定が大胆に再編され、ヘイズル・アウスラの素体をジム・クゥエルからガンダムMK-Ⅱに変更した「次世代主力機」の簡易量産機、すなわちMk-ⅡとTRシリーズの合いの子とされた。
実際、胴体部〜腰部にはガンダムTR-6と同じく緊急脱出ポッド「プリムローズⅡ」が内蔵されている。

◆ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに


貴様には殴られた借りがある
戻ってきたら 倍にして返させてもらう

行け!手遅れになる前に!
………頼む!

漫画版の最終巻ではアスワン所属機がまさかの活躍
カールに第一巻で因縁をつけていた(そしてボコられていた)フリージアン小隊のパイロットが搭乗し、ファイバーⅡを装着したカールのヘイズル・アウスラの死角に飛び込んできたネモを一太刀で斬り捨てた。
その後、戦域を離脱したエリアルドのTR-6を追跡する命を受けたカールを上記の台詞とともに送り出し、キャッビー小隊のハイザックと共に沈みゆくアスワンを守った。
アスワン轟沈後の消息は不明。

◆ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者

作者である神野氏がバーザム好きであり、敵味方合わせて7名もの名有りパイロットが搭乗する事となる。

◆機動戦士Zガンダム外伝 審判のメイス

『刻に抗いし者』の番外編。
AOZの関連作にしては珍しくTV版準拠のデザイン。
ネオ・ジオン残党と反連邦組織カメラードの起こした「審判のメイス」阻止作戦の為に投入されたサラミス改級カタニア、シラクサの戦力として登場。
ティターンズから接収したものを急遽投入したらしく、カラーリングは連邦仕様としてホワイトに変更、武装も整備性を鑑みてジムⅢのライフルとシールドを装備している。

◆A.O.Ζ Re-Boot ガンダム・インレ -くろうさぎのみた夢-

火星に流れ着いたティターンズから接収した鹵獲機がレジオンにて運用されている。
ガンダムTR-6[ウーンドウォート]にバーザムの四肢を装着した、TR-6のバーザム形態である「バーザムⅡ」が登場。
「バーザム」でありながらついにガンダムタイプになり、某ガンダムのような角割れまで披露した。また、水中戦用の強化ユニットを装着した「アクア・バーザム」も登場している。
また、バーザムのパーツはTR汎用強化パーツであるとされ、TR-6の様々な形態で用いられる他、バーザム自身にも他の対応MSに比べ汎用強化パーツとのより高い親和性があるとされた。

・バージム

~グリプス戦役終了後~

連邦軍「アクシズが危険で対抗したいからジムⅢくれ」
エゥーゴ&カラバ「んな余裕あるか!」
連邦軍「でもこっちはハイザックとかモノアイ系モビルスーツをジオン共和国や民間に売っちゃって今量産機がジムⅡ位しか無いんだよ!頼む!」
エゥーゴ&カラバ「ったくわかったよ!それをゴーグルに改造して使えそれ!(つバーザム)」

と、連邦軍が余剰となったバーザムを再利用したのが本機である。流石にそのままだとマズいと踏んでか、センサーはゴーグル式に改められている。

ダブルフェイク アンダー・ザ・ガンダム』で初登場。
機動戦士ガンダムF90 FastestFormula』にもまさかの登場。この作品では藤岡建機版バーザムがベースになっているという二重の意味で斜め上な登場となった。
機動戦士ガンダムF90 FastestFormula』及びその劇中誌である『月刊モビルマシーン』では第一次ネオ・ジオン抗争時、ティターンズによって既に地球各地の連邦軍工廠で生産ラインの構築と製造が始まっていたバーザムはネオジオン軍と戦う現場の連邦軍が使用可能な数少ない第二世代MSの一つであり、ティターンズ排斥という政治的理由だけで目の前で据え置かれているにはあまりにも惜しい存在であった。
これをMS開発技術者とノウハウ獲得を目的に後にサナリィへ吸収されるブッホ・エアロダイナミクスと連邦軍研究機関ナスムド研(後にサナリィへと吸収された)が共同でバーザムの先祖であるジムカスタム系に似せた頭部を設計、装着したものとされ、既存バーザムの頭部を交換したA型、GMⅢとの部品共用を進めたB型、再設計としてベースをA.O.Ζ版バーザムに統一しジェガンとの部品共用を進めたC型とジェガンJ型の配備に合わせて更なるアップデートを施したC2型ブッホ・コンツェルンが製造し運用するバージム・マハウスが設定された。
更には宇宙戦国時代となる宇宙世紀140年代においてもサイド2等の後方地域においては連邦軍が配備していたものを独立コロニーが自衛戦力として配備し続けているなど非常に息の長い量産MSである事が明らかとなった。

・ヴァケ・ザム

機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』に登場。
バーザムをベースにした(と思われる)ミキシングビルド機。
といっても、バーザム要素はボロボロの頭部くらいで胴体はメタス、腕部は明らかにバーザムのそれではない……というかハイザックで、両肩にはそれぞれマラサイザクⅡのシールドが取り付けられている。

胴体部はマントで隠れているので詳細不明だが、股間部からチンコのように大きな刃がつき出ている。そのホラーな見た目から威圧感は充分だが、ボロボロの見た目通り戦闘能力は低い。
ただ、ヴァケ・ザムの後ろにはとんでもないものが潜んでいた。

ちなみに読者公募機である。わざわざバーザムをベースにするあたり、投稿者はかなりのバーザムファンなのかもしれない。

刃亜坐武(バーザム)

『SD戦国伝 武者七人衆編』に登場。闇軍団の下忍軍団長。真面目な性格らしい。

刃斬武将軍(バーザムしょうぐん)

『武者烈伝 武化舞可編』に登場した、鉄機武者軍団を率いる闇の武者。正体は摩亜屈(マークツー)三兄弟の次男「逞鍛(ティターン)」であり、バーザム面の下にはティターンズカラーなガンダムフェイスが隠れている。

ボーナスパーツの組み込みと一部塗装でキットでも再現可能であり、オマケとはいえ貴重な『キット化されたバーザム』だった。

・戦士バーザム

『SDガンダム外伝3 アルガス騎士団』に登場。ムンゾ帝国の戦士。クロスボウの使い手。

・モンスター バーザムドール

『SDガンダム外伝8 円卓の騎士』に登場。ダンジョンに2匹で登場し、いきなり踊り出す。

邪騎士(エビルナイト)バーザム

『SDガンダム外伝 円卓の騎士SP レジェンド・オブ・ブリティス』に登場。偽の闇騎士ガンダムマークⅡに化けている。

・クロウナイト ヤクトバーザム

『新SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語Ⅰ 最強の魔竜剣士』に登場。ヘルアクシズ団のメンバー。平和ボケしたユニオン族に自分達の恐ろしさを教えようとしている。


・ヴァイスバーザム

『ガンダムビルドファイターズ バトローグ』に登場したガンプラ
エゥーゴカラーのガンダムMk-Ⅱに準じたカラーリングに変わっているが、カラーリング以外に違いは無い。


【扱いなど】


この機体、ネット上ではその不遇さもあってかよくネタにされている。
特にふたばちゃんねるでは住人の多い二次裏mayにてバーザムスレが定期的に立てられており、一時期ほどではないが現在も稀にコラ画像が作られたりしている。
ちなみにいわゆるザムコラなどは元々dat発祥で膨大な数が作られたが、今はdat自体過疎っている。
更に当時のザムコラ師は模型誌の編集者になったとか。だからモデグラに作例が載るんですね

そしてROBOT魂で発売されたり『アクロス』でも出番に恵まれたりしていることから、バーザムは不遇であるという認識も多少は改められたのかもしれない。多分……。

ちなみにバーザムのように、当該作が初出かつ(作画を使いまわせる)原型機が居ないMSであるにも関わらず、ネームドパイロットが乗らずロクな活躍もしないという機体は後発作でもちょいちょい出ては来る。
とは言え前述の通り本作ではハイザックやマラサイのような量産機ですら一度はネームドパイロットが乗って印象的な場面を残しているので、そういう意味でもバーザムはかなり異端なMSだったと言えるだろう。

【股間の謎】


股間のアレはビーム砲やバーニアとの説があったが、いずれにせよ使用描写や公式からの解説が無いので詳細は不明だった。更には「窪みではなく平面なのではないか?」という説もあり、アニメ内の作画では凹・平面どちらでの描かれ方もされているため謎であった。

だが、メカデザインを担当した岡本英郎氏の監修で草刈健一氏がスクラッチした作例では股間のアレはまっ平になっており、2013年に本人がTwitterで言及したことからも、「平面の隅に出っ張った円形パーツが乗ったような形状」がデザイナーの本来意図したところのようである。

更に2015年、氏がラジオに出演し、このパーツはエネルギーチューブの接続口ということが新たに判明した。

ただし、あくまでデザイナー設定と言えるものであり、作中での使用が漫画作品やノベライズ等を含めてもない以上謎なパーツのままである。
また、平面であるといった後にカトキ氏が連絡を取って作られたROBOT魂では平面と凹の選択式である。
(あと岡本氏はバーザムが可変機で変形機構がバウ(MS)に流用されたかのような発言もしてるし…)

『A.O.Ζ Re-Boot』においてはティターンズ仕様は平面型、レジオン仕様は窪み型と、明確に作中に2種類存在している。

なお、Ζ劇中におけるバーニア状の股間の作画の担当(=間違えて描いちゃった人)は、後に平成ガンダムシリーズを支えるアニメーター西村誠芳であることが2017年に当人のTwitterで判明し、これを機会に、岡本・西村両氏のバーザムを縁にした対談(?)も行われた。


【立体化】


活躍がほとんどないためか非常に少なかった。
放送当時のプラモデル化はされておらず、00年代までは、2003年に発売された『GUNDAM FIX FIGURATION』(G.F.F.)のガンダムMk-Ⅱ(ティターンズ仕様)がバーザム改とのコンパチ仕様となっていた程度。

2013年になり、『ROBOT魂』(Ka signature)で製品化された。魂ウェブ商店限定でお値段はお高め。
カトキハジメ氏がこのバーザム用にTV準拠の設定画を改めて描いており、設定上存在するグレネード・ランチャーも付属する。
股間パーツのデザインの解釈については、付け替え可能な2種類のタイプを用意することで解決している。

その後は2015年にセンチネル版となるバーザム改も発売した。
『アーマーガールズプロジェクト』のMS少女 ガンダムMk-Ⅱ(ティターンズ仕様)はバーザム改にアーマーチェンジできる。

なお、ガンダムビルドファイターズの世界ではHGUCで市販されている(トライでパッケージが登場)。うらやましい。
ちなみにパッケージアートの元ネタはHGUCガンダムMk-II。



……なんて言ってたら遂にHGUCでキット化決定、2017年5月20日についに発売された

色分けは多色成型ランナーで本体の色分けは完璧、武装などがわずかにシールを必要とする程度で素組でも十分なものとなっており、可動に関してはとても動くように見えないデザインからは考えられないほどの気持ち悪いくらいの可動域を誇っており、ネタキットだと高をくくっていたユーザーを驚愕させた。

スタイルは設定画よりΖ劇中の人間らしいスタイルに近い。具体的には脚が脇腹ではなく股から生えている。股間はエネルギーチューブタイプのみが付属する。また、取説ではΖ劇中のバーザムの活躍(?)をなんとかピックアップしてかっこよく文章化するという離れ業も行われている他、武装も原作で出てきた物は全部完備、AOZのT3部隊への言及やBFトライでのMk-II風パッケージを逆輸入しているなど、ファンサービスもバッチリ。

なんのパーツかよくわからないものを組み合わせているうちに腕が出来上がっていましたなど、組む上での楽しさもバッチリな良キットであり、更に値段も比較的安く全国の子供でも金を貯めれば手をつけやすいと2017年のガンプラを代表する名作のひとつ。
また、Mk-Ⅱの量産型という設定を受けて、バックパックをMk-Ⅱの物に付け替える事も可能。Gディフェンサーを装備する事だって出来るぞ!

というかバックパックの接続穴やポリエチレンのパーツは最近のHGで共通の規格になっている為、少し改造すれば上記のザムコラすら容易に再現可能
まあ、ザムコラは頭とカラーリング以外コラ元と同じなので他キットの頭だけバーザムに替えた方が早いんですけどね。何?頭だけの為にバーザムいっぱい買うのはキツイ?そこに説明書があるじゃろ?……と思ったら、下のコメント欄によると説明書でパーツ注文しても頭のパーツだけ在庫が無いらしい。やっぱり皆考える事は同じ。

その本編から考えられない完成度の高さからガンプラファン・マニアを仰天させ発売日当日から完売する店が続出し、その後再入荷してもすぐに在庫切れし現在も人気があるほどの人気キットとなった。

おまけに割と節操ないことで有名なモデグラから最初で最後と銘打ったバーザム特集に40Pも設ける暴挙、キット製作に携わった関係者のインタビューや編集者が収集していたバーザム立体化一覧など読みごたえ十分な内容となっている。

このように気合の入ったプラモ化→バカ売れ と実績を出した、アクシズ・ショックならぬ『バーザム・ショック』*7と呼ばれるこの事変以来、バンダイ社内で『量産機は売れる』『ガンダム以外にもチャンスはある』という風潮が出来上がったとされ、「量産機」をテーマとしたオリジナルプラモシリーズである30MINUTESシリーズの開始の契機になったり、ガンプラのラインナップはかつてのそれから斜め上に突き進み続けたりしている。

さらに2021年にはプレミアムバンダイで『A.O.Ζ Re-Boot』版のバーザム(ティターンズ仕様/レジオン仕様の2種類)が予約開始。
藤岡建機氏のデザインとTV版とでは体型から細部に至るまで丸っきり異なるので、HGUC版から流用なしの完全新規造形となっている。頭おかしい

そして、告知が4月1日だったのでSNS等では「エイプリルフール企画か?」と困惑されることとなった。
結果?勿論開始した直後に完売しましたよ?

後に発売されたHGアクアハンブラビⅡと合体してアクアバーザムを再現出来る。


【ゲーム作品での扱い】

エゥーゴVSティターンズDX(ガンダムVSΖガンダム)

コスト200。何故かビームライフルがチャージ可能であったり(以降の作品におけるチャージ武装の開祖とも言える?)ビームサーベルが逆手持ちで忍者のようである。
防御面で不安はあるしチャージ射撃も微妙だが、ステップ/空中格闘がコストにしては中々高性能。
ちなみにエゥーゴ仕様だとガンダムMK-Ⅱカラー……ではなく、赤いラインが多用された面白いカラーになる。

SDガンダムGジェネレーションシリーズ

ごく普通の量産機。開発でMk-IIやゼク・アインに繋がる。
開発・鹵獲どちらにしてもやや入手が遅くなりがちなのはネック。

スーパーロボット大戦シリーズ

旧シリーズではよくDC所属の敵機として登場していたが、何故か初期配置は水中であることが多い。頭のヒレのせいだろうか?
第2次α』ではバーザム名義のバーザム改が登場し、アラド編序盤では味方であるゼオラヤザン隊も搭乗する。
これは本作において大人の事情でバーザム改の出演元となる作品の参戦が実現せず、Ζガンダム枠としてバーザム改だけが登場してしまったことに起因すると思われる。
その後長らく出てこなかったが、X-ΩとDDで参戦している。
DDでは旧シリーズリスペクトなのか海マップで出てくることもある(ただし海適性は低い)。あとジェリドが乗ってくることがある(ただし海適性は以下略)。

ガンダムバトルシリーズ

バーザム改しか出ていない。誠に遺憾である。
しかしながら改造すれば最大9連射できるビームライフル付属グレネードで弾幕形成できたりと面白いポイントもある。

・NEWガンダムブレイカー

発売後の無料DLCで登場。

・SDガンダムGCENTURY

X・GX・GNEXTではこれといった特徴は無かったが、GCENTURYではティターンズの他の量産型がTECレベル1で弱めの設定になってしまったのでTEC3になり強力なMSが出てくるまで戦線を支えるティターンズの縁の下の力持ち的な役割を担うことになった

・バトルオペレーション2

450コストの汎用機。
射撃補正が高く耐久値や防御性能もそれなりといった具合。
ガンダムMk-Ⅱの系譜に繋がるという設定に影響されてか、所持していればMk-Ⅱ用のビームライフルやハイパー・バズーカを携行可能。特に前者は即よろけ性能を持つので、それを頼りに射撃戦を展開するのはかなり理想的な戦い方になる。
しかし体格が大きく、脚部が露呈しているのでとにかく敵の攻撃に当たりやすい。シールドを持たず、腰部が無いという設定がそのまま脚部の大きさに繋がっているので脚部損傷が起こりやすい。
更に格闘補正が低く、武装もビームライフル、バルカン・ポッド、ビームサーベルの3種類しかないのでリロードにはかなり気を使わないといけないのが欠点。
ただ450コスト相応のガンダムMk-Ⅱと見れば悪くない性能をしているので、あまり無茶をせず立ち回れば活躍の機会はある。
のちにバーザム改も500コストの汎用機として実装。
こちらもガンダムMk-Ⅱの武装を携行可能だが、初期兵装のグレネード付き専用ビームライフルが非常に優秀なのであまり選ばれない。
性能的にはまさにバーザムとガンダムMk-Ⅱの中間で、射撃が強く格闘もそこそこ火力が出る。バーザムより細身かつシールド持ちなので耐久も優秀。
しかし同コストのガンダムMk-Ⅱと比較すると耐久では勝っているが機動力が微妙に低いので接近戦は得意というほどではない。
ガンダムMk-Ⅱ同様武装などのクセが少ないのだが、微妙に低い足回りが災いして2022年の上方修正を受けるまであまりパッとしない機体だった。
それに加えて500コスト汎用機はジェガンD型やリゲルグ、ギラドーガ、ガズアルなど尖った部分を持っている機体が多く、
ジムカスタムよろしく「特長がないのが特徴」なバーザム改の使用頻度は非常に低かった。
現在では機動力や武装性能アップにより扱いやすい汎用機としてそこそこ使われている。
ビームライフルは連射速度が上がり、グレネードのリロードが短くなったおかげで優秀な射撃機体となっている。




・ガンダムオンライン

バーザム改が参戦。
コストは340。ガンダムやガンダムMk-Ⅱ(白)と同じ(ちなみにティターズ仕様Mk-Ⅱはコスト320)。
武装は頭部バルカン、三点式マシンガン、単発式ビームライフル、フルオートビームライフル、ビームサーベル、ビームサーベル(二刀流)、グレネードランチャー、ハイパーバズーカ後期型、グレネイド、着発式グレネイドの10種類。ビームコーティングの施されたシールドも抱えているが、ビームサーベル(二刀流)装備時には機能しない。
装備の種類は多いがそれぞれの装備バリエーションは二種類しかない。
ビームライフル系武器からグレネードランチャーに装備変更、もしくはその逆を行った場合持ち替えが発生せず、即盾を構えたり、ビームライフルでよろけを取り即追撃でグレネードランチャーの火力が映える。

実装当時はガンダムの上位互換機のような性能であったが、ガンダムは大型アップデートの度に強化された一方、バーザム改は共通装備以外全くと言っていい程手が加えられなかったため2020年現在は使用する価値がほとんど無くなってしまっている。

後に素のバーザムも参戦している。
コストは320。武装は頭部バルカンポッド、速射式ビーム・ライフル、チャージ・ビーム・ライフル(電磁弾)、ビーム・ライフル(短距離ブラスト弾)、着発式グレネイドG、着発式フラッシュ・グレネイド、ビームサーベル、ビームサーベル(二刀流)の8種類。盾は持っておらず、ダウンゲージもLv1のため撃たれ弱い。

実装当時は相手をスタンさせるチャージ・ビーム・ライフル(電磁弾)とそこからの追撃が猛威を振るったが、2020年現在はバーザム改と同じく武装がほとんど強化されていないため火力不足に陥っており、スタンそのものは現在も強力なものの追撃はどうしても味方頼りとなってしまう。それでも電磁弾がオンリーワンである点、短距離ブラスト弾でダウンを取りやすい点から局地的ながらも打たれ弱さに注意すればまだ利用価値はある機体である。



追記・修正はHGUCバーザムを胴上げしながらお願いします。

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最終更新:2024年04月23日 19:48

*1 なお、これはゲーム「エゥーゴVSティターンズのミッションモードの設定でストーリーを進めると貰える。もっともこのゲームのエゥーゴはハイザックやマラサイだけではなく試作機のガブスレイやモビルスーツテスト襲撃して奪った量産機の中でも生産台数が少ないハンブラビやギャプラン等もいる上1年戦争のV作戦の機体や陸戦型ガンダムまで持っている等戦力が原作以上に充実しているツッコミ所もあるが。

*2 ティターンズ直轄ではなく連邦正規軍の開発拠点ではあるが、ルナツー等と同様にティターンズに協力的な拠点であり、依頼を受けて開発した。

*3 というのが過去の設定であり、はっきり「MK-Ⅱの量産機」と記述する資料もあるが、最近の設定では専ら「参考にした程度」となっている。

*4 ガンダムMk-Ⅱのフィードバックされたムーバブルフレームが全身に使われた第二世代MSの量産機としてはグリプス戦役中マラサイとバーザムのみであり、性能も発電量は少ないものの推力と姿勢制御スラスターの数は群を抜くものだった

*5 接続しなくても撃つ描写があるが、違いは不明。

*6 これ自体はMk-Ⅱライフルの改良型

*7 ガンダムSEED DESTINYイベントなどでバンダイスタッフが発言。