ルザミーネ(ポケモン)

登録日:2017/11/11 Sat 08:23:58
更新日:2024/01/06 Sat 05:16:24
所要時間:約 7 分で読めます





愛おしいポケモンたち……。わたくしが守ってあげます。深い深い愛で……。


出典:ポケットモンスター サン&ムーン、44話『サトシとほしぐも!不思議な出会い!!』、
16年11月17日~19年11月3日まで放送。
OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon

『ルザミーネ』とは『ポケットモンスター サン・ムーン』の登場人物。

CV:木下紗華(アニポケ)、大原さやか(ポケマス)、園崎未恵(Evolutions)

傷ついたポケモンの保護活動を行なっているエーテル財団の代表。
膝下あたりまで伸ばしたブロンドのスレンダーなモデル体型の美女。
若く見えるが実は40歳を超えている。アローラはこういう人たちが何人かいる。
これは本人の口からカミングアウトされ、流石のハウも仰天していた。

作中では主人公の名前を決めるときのオープニングイベントでチラリと登場。
主人公の机の上にある雑誌に写真が掲載されている。
ちゃんとした初登場は主人公がエーテル財団の本部であるエーテルパラダイスに招待された時。
傷ついたポケモンを保護するための保護区で代表自ら指揮をとるなどポケモンに深い愛情を注いでいる。
その姿勢から財団職員やアローラ地方のトレーナーからの信頼は厚い。

主人公達と共にウルトラビーストウツロイドをと遭遇した後には、ウルトラビーストはこの世界に迷い込んだ可哀想な存在と考えて同情し、彼らも保護するため準備も進め始める。






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以下ネタバレ



















「そう! わたくしの世界にはわたくしの望むものだけであふれていればそれでいいのです!」




その正体は、主人公の行く先々で立ちはだかってきたスカル団やそのリーダーのグズマを操っていた黒幕。
ちなみにシリーズで女性が黒幕となるのは彼女が初。
発売前の情報の時点から彼女やエーテル財団の存在はどこか胡散臭かったことなどから、発売前から「彼女が本作の悪のボスなのでは?」と予想する声は多かった。
また、作中でも正体を現す前から「物語冒頭でリーリエが逃げていた場所が明らかにエーテルパラダイス」「ウツロイドと遭遇した際に不敵に笑うルザミーネのカット」などの要素が組みこまれており、公式もあまり隠すつもりはなかったと思われる。
なお、作中で敵対する場面があるもののエーテル財団そのものは元々善良な団体であるため、彼女を悪の組織のボスに含むかは微妙なところ。

そして、リーリエグラジオの実の母親。
このことについても、髪の色などからリーリエやグラジオとの血縁関係を疑う声はゲーム発売前から多かった。

その本性は非常に強欲かつ傲慢な人物で、自分の気に入った物には屈折した愛情を抱くヤンデレ気質。
自分のお気に入りポケモンを氷漬けにしてコレクションにするというこれまでのシリーズにはなかったショッキングな行動まで取っており、自身の気に入ったものには常軌を逸した執着を見せる。
一方でコスモッグの力を無理やり引き出した際にリーリエの「コスモッグ…… 死んじゃう……!」という訴えに対して「そうよね。死んじゃうかも」と返すなど、自分が愛を向ける対象ではない、あるいは外れたものは、ポケモン、人、さらには自分の子供すらも容赦なく切り捨てている。
自分の計画を邪魔したこともあり、実子であるリーリエやグラジオのことも「わたくしには娘も息子もいない」「愛を受け入れずにいなくなる子供たちなんて」と一方的に責める態度を取っているが、一方で主人公に対しては、実力を認めているようなセリフをしばしば言っている。

リーリエやグラジオ曰く、元々は優しい性格だったそうだが、変わってしまったらしい。


ウルトラビースト、特にウツロイドに強く執着しており、裏ではエーテル財団にウルトラビーストの研究を行わせていた。
その目的はウルトラビーストの住む異空間とアローラ地方を繋げるウルトラホールを作りだし、ウルトラビーストを支配下に置くこと。
しかし、そのために必要としていた「ほしぐもちゃん」ことコスモッグをリーリエに持ち逃げされてしまったため、スカル団に彼女の行方を追わせていた。

紆余曲折を経て、コスモッグを奪還することに成功すると念願のウルトラホールを開き、アローラ地方各島にウルトラビーストを放つ。
その後は止めようとした主人公と戦闘となり、主人公に敗れるものの、ウルトラビーストの世界であるウルトラスペースへの侵入に成功する。

しかし、ウルトラスペースまで追ってきた主人公、リーリエ、ソルガレオ/ルナアーラにまたしても邪魔をされ激昂。
この時にリーリエに人や子供、ポケモンをいいように使い、あっさり切り捨てる傲慢さを非難されるが、
「あら、ひどいのかしら?例えばトレーナーも同じ。使えないポケモンは好き勝手にパーティから外すでしょう?」…とプレイヤーにとって地味に耳の痛い反論をしてくる。
…ほ、ほら、本作にはパーティから外されたボックスのポケモン達が活躍するポケリゾートがあるから!
自信を持って彼女にはNO!を突きつけよう。



出典:ポケットモンスター サン&ムーン、54話『輝けZパワーリング!超ゼンリョクの1000まんボルト!!』、
16年11月17日~19年11月3日まで放送。
OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon

問答の末、これ以上は不毛と判断した彼女はウツロイドと融合して、ブロンドの髪を黒く染め、不気味な目のついた触手を複数持ち、巨大化したウツロイドの頭部に包まれたような禍々しい姿に変貌。
主人公に戦いを挑んでくる。
ぬしポケモンのように彼女自身と戦う…と思いきや、普通にポケモンを繰り出してくる。
いかにも自分で戦うような感じの風貌に変化していたことから、「お前自身が戦うんじゃないんかい!」と突っ込んだプレイヤーも多かったと思われる。一応ぬしポケモン同様のオーラを付加して手持ちを強化してくる。

主人公に敗れると、リーリエの願いに呼応したソルガレオ/ルナアーラの力により合体が解除され、元の性格を取り戻し、リーリエに優しい言葉をかけるが、ウツロイドとの融合の際に受けた毒によって病に伏せるようになってしまう。
その結果、殿堂入り後、リーリエは彼女の治療法を探すため、彼女と共にカントー地方に旅立つことになった。



上述のように、実子のリーリエやグラジオ曰く、元々は優しい性格だったようで、リーリエからは「映画の真似をして雨の中で歌っていたらルザミーネも飛び出してきて一緒に踊り、後に熱を出して一緒に寝込んだ」というエピソードが語られる。
また、グラジオからは、「ウルトラスペースの研究をしていた際に事故が起こり、一緒にいた夫(リーリエとグラジオの父親)が消失し、その後性格が現在のように豹変した」という話を聞くことができる。


さらに、クリア後のストーリーを進めると分かることだが、実はウツロイドは、「寄生対象の自我や抑制された本能を強制的に解放させ、暴走状態にする」「目覚めさせられた宿主が自発的にウツロイド自身を守るように仕向ける」という効果を持った毒を操る能力を持っている。
「ウルトラスペース関連の事故後に性格が豹変した」「ウツロイドへの執着」という状況を合わせて考えると、明言こそされていないが、彼女が豹変したのはウツロイドから受けた毒が原因であった可能性が非常に高い……とされていたが、この説は否定され始めている。詳しくは後述。


使用ポケモン


肩書きは「エーテル代表」。
戦闘BGMはイントロにピアノ、主旋律に弦楽器を使ったもので、美しさと不気味さを兼ね備えており、なかなかカッコいい。
戦闘時の登場モーションは足元から映り、ハイヒールでカツンと音を立ててからカメラが上に移動し、振り向いて顔が映ったところでドン!という重厚感を感じさせる強調エフェクトが走ったところで画面が止まって「エーテルだいひょうのルザミーネが勝負を仕掛けてきた」というメッセージが出る。
大人の女性かつボス級トレーナーという印象を与える演出であり、3DSというハードの中で最大限に美しさを表現している。
手持ちのタイプはバラバラだが、ファンシー系のポケモンで統一されている。
彼女が凍らせてコレクションしていたポケモン達もファンシー系のものが多かったので、おそらく彼女の趣味。

作中では2回戦うことになり、レベルは変わるが種類は変わらない。
タイプバランスが良い上に能力値の高いポケモンを多く使うなかなかの難敵で、ここまでの間にポケモンをきちんと育てて来なかったプレイヤーは苦戦を強いられることになる。
さらに、2回目の戦闘ではウツロイドと融合した彼女の力を受け、全てのポケモンがぬしポケモン戦の時のように能力値が上がる。
特に先発のピクシーは「コスモパワー」を積まれきってしまうとそこから「つきのひかり」で延々と粘られることになり、非常に厄介。短期決戦で仕留める手段が欲しい。
またこのピクシーは珍しい「ゆびをふる」の使い手でもあり、事前に情報を得ていても予想外の所で痛手を被る可能性もなくはない。

余談だが、タイプバランスチェッカーなどを使うと分かることだが、今の彼女のパーティにいわ・どくタイプのウツロイドを加えるとバランスがかなり良くなる。
やっぱりお前も戦え


ウルトラサン・ウルトラムーン


アニメ版



出典:ポケットモンスター サン&ムーン、44話『サトシとほしぐも!不思議な出会い!!』、
16年11月17日~19年11月3日まで放送。
OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon



初登場はSM編8話でリーリエ宅の写真で登場。
この段階ではリーリエがルザミーネと共に暮らしてた頃にポケモンに触れなくなったと語られており、
グラジオの出奔も詳しく語られていなかったため「ゲーム版に近い流れをたどるのではないか?」との予想が多かった。

44話から正式に登場するが、ゲーム版とは違いUB関連の怪しい実験は全てザオボーがやっており、
ほしぐもちゃんを巡るリーリエとの対立もないため親子関係は良好と事前予想に反しゲーム版とは大幅に異なる形となった。
ルザミーネ自身も明るい性格になっておりグラジオ・リーリエに対してはかなり親バカな一面を見せており、
ほしぐもちゃんをサトシが育てたいと言ったら快諾してそのまま任せる等UBに関する狂気性は見せていない。

一方でその溺愛っぷりにリーリエからは「いつでもわたくしの気持ちを考えず、自分の気持ちばっかり押し付ける」と批判されている。しかし、 ピッピの件を考えるとリーリエも母親をとやかく言う権利は無いとは思うが。

グラジオと共に地下研究エリアに向かうとザオボーがウルトラホールを開けてウツロイドを出現させた。
暴れだしたウツロイドを止めようと手持ちのピクシーで戦うも攻撃を一切受け付けずに圧倒されてしまう。
リーリエとグラジオに襲い掛かった来たため、庇うも捕まり、ウルトラスペースに連れ去られてしまった。

その後はソルガレオの力を借りてサトシ達はウルトラスペースにたどり着いたが、ゲーム同様にウツロイドと融合した姿になっていた。
ウツロイドに寄生された影響で精神は幼児退行しており、サトシ達を敵とみなして手持ちポケモンを繰り出し、自身は逃亡をはかる。
追いついたサトシにウツロイドが放った毒液で足止めさせたが、
遅れてかけつけたリーリエと正気を取り戻したピクシーの手で毒液は突破されてしまい、彼女の言葉でルザミーネの自我が少しずつ戻りかける。
しかしウツロイドに再び取り込まれてしまい、周囲の岩石を操って追い払おうとするが、
サトシとピカチュウが新たに発動したZワザ「1000まんボルト」でウツロイドが分離し、リーリエとグラジオに引っ張り出され無事に救出された。
救出後はウツロイドの寄生の影響で療養したが回復し、ククイ博士とバーネット博士の結婚式に元気な姿で出席し、リーリエを過度に幼く扱うことはしない等と関係も改善した。
後のエピソードでもリーリエと買い物に行く約束をしたり、娘が主演の学芸会を見に行く等、親子の仲が深まっている描写もある。

ウルトラガーディアンズ編では、サトシ達にウルトラガーディアンズとしてウルトラビーストの捕獲と保護の協力を求める。
自身はガーディアンズの司令官のような役割をしているが、出動時にポーズをとるようにと言うなど子どもっぽい一面を見せた。


出典:ポケットモンスター サン&ムーン、127話『グラジオとリーリエ!父の幻影を追って!!』、
16年11月17日~19年11月3日まで放送。
OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon

アニメでは若い頃の姿が描かれており、若い頃はリーリエとよく似ていた事が判明。特に目元が。
リーリエを出産した頃まではリーリエ似だったルザミーネだったが、リーリエが少し大きくなったころには既に今の目元になっている。

マギアナがモーンの行方を追える力があると判明し、最終回後はリーリエとグラジオと共に夫を探す旅に出る。


新無印編


娘ッ……ですか?

出典:ポケットモンスター、111話『モーンとリーリエ、雪原の再会』、
19年11月17日~2022年12月16日まで放送。
OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon


そして、続編の新無印111話において、ついに夫モーンとの再会を果たす。
しかしモーンはゲーム同様に記憶を失っており、さらには「娘がいる」とまで言い放ったため、
夫を別の女に寝取られたと思ったルザミーネは上記のような絶望の表情をする。
幸いウツロイドを娘と思い込んでいただけだったため、モーンに別の妻がいたとかはなかった。

モーンが記憶を取り戻したことでUSMでも成し得なかったバラバラになっていた家族が再び一つになることが出来た。
その結果、あらゆる媒体におけるルザミーネにおいて史上初にして唯一心の底から全て救われたルザミーネとなった。


■手持ちポケモン
ゲーム版とほぼ同じ手持ちだが、キテルグマの代わりに新たにエンニュートとアブソルを入れている。
ウルトラスペースでの戦いでは6体ともオーラをまとっており、高い戦闘能力とタフさでサトシ達を苦戦に追い込んだ。
詳しくは個別項目で

演じる木下氏は普段は吹き替えをメインに活動しており、ポケモン初参加ながら重要な役を演じることとなった。
思ったよりも声が低いという感想もなくはないが年齢を考慮したらマッチしてるという意見も多い。
まぁそもそもゲーム版のルザミーネとは別人レベルで変わっているので、ゲーム版から受けるイメージと違って当然だが。


ポケットモンスターSPECIAL

第14章にて初登場。
ゲームと同じく財団代表だが、目にハイライトがない。
これは第10章でのNと同じ特徴であり、異常性が強調されている。

その性格はSM版寄り。UBをこの世界に出現させ、「UBの楽園」を作ることに執着している。
UBに対し我が子として接しながら「お前たちは私を棄てたりしない」と病的な愛情を注いでおり、過去に何かを失った経験が今の状態を招いているようだ。

そしてリーリエに対し精神的虐待を加えて心を痛めつけ、コスモッグに対しては「人間に虐待されたポケモンに虐待させる」という不幸の連鎖でストレスを与えるなど、終盤まで出番が少ないながら悪質さが強調されている。


余談


合体形態は「マザービースト」と呼ばれることが多いが、実は公式でこの名前が出されたことは無く、ファンの間で生まれた非公式な便宜上の名前である。
公式での名称はウツロイド(ルザミーネ)。

ちなみに、サン・ムーン発売前には容姿の類似性からウルトラビーストのフェローチェとの関連が疑われていたが、彼女とフェローチェが絡むようなイベントは特にない。
ポケモンマスターズ』ではこの関連を意識したのか、フェローチェとバディーズを組んでいる。おとなのおねえさんは無理がありすぎる


ポケモンキャラの慣例として名前の由来は植物で、ホウセンカのドイツ語名「バルザミーネ」と思われる。
ちなみに花言葉は「短気」「燃えるような愛」「私に触れないで」
偶然なのかもしれないがゲーム版SM本編のルザミーネにはなかなかマッチしているワードが並ぶ。


追記・修正はポケモンと合体してからお願いします。



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最終更新:2024年01月06日 05:16