わんぱく宇宙人ピッコロ

登録日:2017/11/09 Thu 19:40:21
更新日:2024/02/15 Thu 23:29:45
所要時間:約 6 分で読めます




俺はピッコラ星雲のプリンス、ピッコロだ!

わんぱく宇宙人ピッコロとは、『ウルトラマンタロウ』第46話「白い兎は悪い奴!」に登場する宇宙人である。
漫画『DRAGON BALL』の登場人物の方はこちらを参照ちなみに出たのはこっちが先


概要


身長:2.1~60m
体重:300kg~2万9千t
出身地:ピッコラ星雲
武器:ピッコロハンマー、カッターブーメラン

ピッコラ星雲出身のプリンスで、60年に1度地球に接近するハーシー大彗星(何故か意思がある)に乗って旅をしている。
ピノキオを思わせる外見をしており、等身大時と巨大化時で外見が若干違う。
性格は穏やかだが、王子な為か若干自己中心的な部分もある。
武器は手に持ったハンマーと鼻から発射するミサイル、また帽子はウルトラセブンアイスラッガーの如くカッターブーメランとして使用できる。
また簡単な超能力も使え、ウサギを消したりして見せた。
望遠鏡を通して相手の正体を見破ることができ、これで東光太郎ウルトラマンタロウ)の正体を見破った。
曰くタロウは「ウルトラ王国6番目の子」らしい。別にタロウは王族ではないのだが…(と思ったら数年後に本物の王族(ユリアン)が地球を訪れる事となる)
まあ、ウルトラの星は王制を敷いているものの、行政及び公安の最高権力者はウルトラの父で、その息子たちの中で6番目というムリヤリな解釈は出来る。

ちなみにサブタイトルだが、本エピソードのウサギは実際には被害者側だったりする。

「ピッコロ」というのは個体名であり、後の派生作品では「ピッコラ星雲人」という種族名で同族が登場している。
ウルトラシリーズ内でも「星雲人」はメシエ星雲人、クレア星雲人、デスレ星雲人など数える程しかいない珍しい肩書きである。


本編での行動

ハーシー大彗星にのって地球を見物していると、兎を飼っている少年太一を発見する。
彼に手を振ろうとすると、バランスを崩して地球に落下してしまう。

一方、太一は兎を飼っているのを住んでいるアパートの大家にルール違反だと注意されていた。

ピッコロはそれを不憫に思ったのか、超能力を使って大家を驚かせる。
しかしピッコロの侵入を察知してパトロールしていたZATが来たので一旦身を引く。

その間に大家は兎を更に疎ましく思ったのか、毒エサを与えて殺害してしまう。
それを知ったピッコロは怒り狂い、巨大化して町を破壊しながら進撃していく。

そしてそれを阻止せんと現れた光太郎に

「来い!ウルトラマンタロウ!」

と公衆の面前で言ってしまう。

「僕は違うよ」と言ってその場を離れた光太郎は、ウルトラマンタロウに変身してピッコロの前に現れた(代わりに同行していた北島隊員が疑われた)。


タロウ「一体、どこの宇宙人だ!」
ピッコロ「ハッハッハ!俺はピッコラ星雲のプリンス、ピッコロだ! ちょっと遊びに来たつもりが、地球が嫌いになった! みんなやっつけてやる! さぁ来い!」
タロウ「待て!待て!」
ピッコロ「卑怯者め!今から待ったか!」

そういってピッコロはタロウに立ち向かう、しかしタロウは冷静に対処する。
まずはキックでハンマーを弾き飛ばし、ミサイルや帽子も回避する。
そしてアロー光線で帽子の機能を破壊し、肉弾戦に持ち込む。
終始タロウが優勢だったが、ピッコロばかり応援する太一少年を見て事情を察する。


タロウ「わかったぞ!君が怒ったわけは、それは勿論、一部には心の汚い人もいる、しかし、多くの人間は美しい心を持っている!」
ピッコロ「嘘つけ!地球なんか嫌いだ!地球人は汚い!」
タロウ「その汚さも、美しい心を引き立てるためにあるんだ!」

それでもなお怒りをぶつけるピッコロに、タロウは叫ぶ。

タロウ「少ない悪人のために、多くのいい人を見捨てるわけにはいかないんだ!」






それでも、地球人に優しい心があると信じているから、ウルトラマンは彼等の為に戦い続けるのだ。



その想いを身に染みたのか、ピッコロは遂にダウンする。



タロウ「ちょっと遊びに来ただけだろ?地球の事は僕に任せてくれ」
ピッコロ「わかった、じゃあ俺帰る、でも疲れて動けない、頼む~」

こうしてピッコロはタロウに宇宙に放り投げられ、ハーシー大彗星にのって再び旅立っていった。

ピッコロ「やれやれ、あんまり気軽に旅行するもんじゃねーや」

ちなみに元凶の大家はこの一件を見て思う所があったのか、アパートの屋上を動物が遊べるスペースとして開放し、自身も犬を飼い始めた。
そして太一の兎も奇跡的に元気になった(おそらくタロウがリライブ光線で蘇らせたと思われる)。
……とはいえ大家的にはルール違反をした太一を戒めようとしただけのつもりであり、そもそも悪人ではないのだが(無論だからといって命を奪っていいわけでもないが)。


だがその後、タロウの教え子が地球を訪れた際「美しい心を引き立てる為の汚さ」を凝縮したような、それこそピッコロが言う「汚い」地球人と相見える事になるとは、何とも皮肉な話である。
そしてピッコロに告げた言葉も、もう一つの側面も見ていた親友には響かなかったようである……。


派生作品

ウルトラマン超闘士激伝

漫画『ウルトラマン超闘士激伝』ではゴーデス編で登場。
彼の父(大王)が治めるピッコラ星はどんな怪獣や宇宙人でも気楽に住めるほど環境が整った星であり、
行く当てのない怪獣や、ヤプール戦役の際に見捨てられた超獣(ブラックピジョンなど)も暮らす怪獣の保養地になっていた。
ダークロンデスコングキングブースカといったウルトラシリーズ外の怪獣までいる)

さて、このアホ王子は相変わらず煙草をふかし、勉強もせずにゲームやスポーツに明け暮れるようなダメ大学生のような生活をしていたが、
父親同様にゴーデスの「悪意」を探知できる能力に目覚め、闘士ウルトラマンタロウに依頼されブラックピジョンと共にゴーデスの探知に向かう。
ゴーデスの待ち受ける海魔星に向かった2人と1羽はゴーデスの部下・ゲルガンの発生させた幻惑ガスの洗礼を受けるも、
ピッコロは常時その場の気分だけで行動しているため全く通用せず、探知能力でのめくら討ちでゲルガンはフルボッコ、
這う這うの体で逃げ出した矢先に闘士ウルトラマンにより一発KOされた。

その後、ゴーデスにより青い悪魔が解放されたのに伴い、赤い悪魔が接近したのを探知し、
ウルトラマンに「ゴーデスってやつの悪意がこのくらい(指でやるOKサイン)とすると、一抱えくらいの…」と発言し、唖然とさせた。
そして、それから寸刻の猶予もなく「一抱えの悪意」は空から舞い降り、「指二本分」のゴーデスは一瞬で滅ぶこととなった…。

Another Genesis

小説『Another Genesis』では「老人」として登場(名前は言及されないが後藤正行氏の挿絵に描かれた姿はピッコロのそれ)。
かつて<武を司る神>ジャック、<月の女神>エース、<荒ぶる闘神>タロウが「光の欠片」の争奪戦を繰り広げた星の住民で、
最終的に星を滅ぼしかけた彼らが贖罪のために命を捧げた顛末までの「神話」を数千年以上昔の先祖から語り継がれており、星に訪れた地球人ブラストに神話を語った。

大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア

アーケードゲーム『大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア』では第2弾で行われた参戦希望人気投票で1位になったことを受け、第4弾から参戦。
同族として、ピッコラ星の第三王子であるピッコラ星雲人ピッタも登場した。

ギャラクシーレスキューフォース ボイスドラマ

ギャラクシーレスキューフォースの一員としてピッコラ星雲人ポッコラが登場。


余談

デザインは鈴木儀雄。
ピノキオをモチーフに操り人形のような意匠を含んで描かれおり、決定稿のデザイン画にはかなり細かい造形指示が掲載されている。


追記、修正は動物を大切にする心でお願いします。

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最終更新:2024年02月15日 23:29