ヤエちゃん

登録日:2017/11/07 (火) 10:23:24
更新日:2024/04/22 Mon 05:00:49
所要時間:約 5 分で読めます




概要

がんばれゴエモンシリーズのキャラクター。

CV:小野綾子(『きらきら道中』)/笠原留美(OVA『『地球救出大作戦』』及び『ネオ桃山幕府』以降のゲーム作品)/久川綾(『アニメがんばれゴエモン』)


初登場はファミコン版シリーズ後期に発売された外伝RPGシリーズ第1作『がんばれゴエモン外伝 消えた黄金キセル』。
後に、SFC版『ゆき姫救出絵巻』『奇天烈将軍マッギネス』でゲスト出演を果たした後、
第3作『獅子重禄兵衛のからくり卍固め』でプレイヤーキャラクターに昇格してレギュラーキャラとして定着し、シリーズに欠かせない人気キャラとなった。


キャラクター設定

日本を襲う怪事件の隠密調査・解決を任務とする幕府直属の忍者集団『秘密特捜忍者』の一員のくのいち。
冷静沈着かつ大人びた性格で、職業柄秀でた情報収集能力と隠密行動で得た情報をもとにゴエモン一行を導くお姉さん的な存在。
レギュラー化する以前より様々な面でサポートしてきたこともあり、ゴエモンたちも彼女には頭が上がらない。
職務に忠実で何においても早耳で仕事も早い。また、強い正義感の持ち主でもある。
腕利きの忍びではあるが、不覚を取って敵に捕まってしまうことも度々ある。
忍者らしく刀剣類を得意武器とするが、飛び道具は漫画版から逆輸入のバズーカを使う。

ゴエモン一行唯一の常識人であり、立ち位置上も完全なツッコミ役でシナリオ中でボケに回ることは基本的には皆無だが、
『きらきら道中』の『すき焼きイベント』やでろでろ道中の『電話相談』やコスプレ衣装などの脇を彩るネタ要素においていじられることが多く、
ゲーム本編中でも普段の態度とはギャップある言動を垣間見せることが時折ある。

プレイヤーキャラ化したことでヒロイン格のおみつよりも目立つようになったため、彼女こそをメインヒロインとして推すファンも多い。

なお、初登場時は「ヤエちゃん」名義で基本的に公式側のキャラ呼称も同様だが、厳密に統一はされておらず、「ヤエ」表記になっている作品もある。
ファンにおいても「ちゃん」づけで呼ぶ人がいれば「ちゃん」なしで呼称する人もいたりとさまざま。

各シリーズの変遷


がんばれゴエモン外伝 消えた黄金キセル


記念すべき初登場作品。

偽ゴエモン騒動の渦中にあるハイカラ村で本物のゴエモン一行を待ち構え、偽物と決めつけて問答無用で逮捕し牢屋にぶち込んでしまう。
この際は敗北確定のイベント戦となり、どんな攻撃も高確率でよけられてしまう上に、かなしばりの術で瞬く間に一人残らず
一行を行動不能に追い込むという無類の強さを見せつけてくれる。
しかし、直後に脱獄した本物が偽物を懲らしめる現場を目の当たりにして自分の振る舞いを謝罪した後、
ゴエモンを陥れんとするものの存在を察し、事件の真相を暴くためにゴエモンの旅に同行する

初めての出会いとしては少々印象の悪い出会い方ではあったが、職務に忠実な姿勢と正義感の強さがうかがえる一幕と言えるだろう。

ちなみに、タイプとしては大器晩成型で、攻撃力はやや高めだが防御力は低い。武器は刀剣類と弓矢。
忍術は回復と補助を主に覚え、攻撃忍術は水属性のスイスイ系統を覚えるのみ。
敵から仲間になるキャラは敵対時は強いのに加入と同時に弱体化する』というRPGのお約束通り、
イベント戦で猛威を振るった金縛りの術は加入後に使えなくなってしまう。

また、彼女のみ、戦闘時に合成音声による演出が入っており、後のアクション作品でもおなじみの「いやーん!」ボイスが被ダメージ時に挿入される。
更に、エンディング突入直後の1枚絵でABボタンを交互連打すると・・・?
なんと、服が脱げて下着姿になる(「いやん!」のボイス付き)。ヤエちゃんのおいろけといえば後の漫画版での暴走ぶりが有名だが、
彼女をおいろけ担当キャラとしてみなす風潮はこの頃から、制作スタッフ陣の中にもあったようだ。(ハイレグスーツなんて防具もあったりするし)
ちなみにこのABボタン連打の小ネタは「きらきら道中」のゲームオーバー画面に受け継がれてたりもする。

また、エンディングでは相当な酒乱であることが明らかとなっており、おみっちゃんといっしょに
顔を真っ赤にして大騒ぎしている様を見たゴエモンを目玉が飛び出るほどビビらせている。

このころは髪の色が黒・忍び装束が青で、公式イラストも今とは大きく雰囲気の異なるタッチで描かれている。


ゆき姫救出絵巻

ゆき姫神隠し事件を同業者の忍者猫たちが請け負う一方、贋金作り事件の調査のため淡路に飛んでいたが、
女の子ばかりを狙う人さらい集団おたふく隊に捕まってしまい、宗教団体と思われる彼ら*1のご本尊(?)であるおたふく仮面の中に閉じ込められていた。
ゴエモンによって救出され、ゆき姫を探す彼らに伊賀の物知りじいを尋ねるよう助言して別れる。

後に、正体を現したはんにゃ大将軍に騙されて大江戸城の地下牢に幽閉されたゴエモンたちを救いに駆け付け、
捕らわれた殿様の情報を教え、更に町のはずれではんにゃ一族によって改造された琉球城が峠を超えた先に来ていることを教えてくれる。
NPCであるため共に戦ってくれることはないが、助けられた側が助けてくれた側の窮地を救いに駆けつけてくれるという展開は、
後続のシリーズに比べてサスペンスフルかつドラマチックなシナリオ展開もあって非常に胸アツだろう。

ちなみに、ストーリー解説では「こうして3度目の旅が始まるとは」とあるため、本作自体が外伝シリーズの後日談的位置づけであるようだが、
外伝シリーズに関しては説明書内やゲーム外でも一切言及されておらず、彼女と同じく外伝1作目からのゲスト出演であるコバンネコ含め、
会話内容が初対面と受け取れる内容になっているため、ゲーム本編の時点ですでにゴエモンとヤエが顔見知り同士かどうかは曖昧である。
(帯氏の漫画版では完全に初対面*2。氏は外伝シリーズのコミカライズは2作目しか担当してない)

また、本作では髪の色が青、忍び装束の色が濃い紫に変わっている。
絵合わせゲームのカードの絵柄でも登場するが、まだキャラクターデザインが固まっていなかったのか、
次回作以降のデザインと比べて髪形や顔立ちも少々独特。(ゲーム本編中のキャラグラフィックも後続のものと大きく異なる)


奇天烈将軍マッギネス


日本各地に出没し始めた謎のからくり軍団の動向を調査すべく単独行動しており、
マッギネスを追うゴエモン一向に情報提供してくれる。
また、初登場となるインパクト戦において、敗北後の再選時に敵の攻略法をアドバイスしてくれる。

ラストステージでは不覚を取ってマッギネス城天守閣に幽閉されてしまい、
助け出すか否かでスタッフロール後の1枚絵に変化が生じる。

本作はキャラのサイズが『ゆき姫』の時よりも一回りほど大きくなっていて少々ゴツイが、
その分、元絵におけるヤエちゃんのりりしい表情の再現度は2Dグラフィック時代の中では一番高かったりする。
また、エリアクリア時のデモで登場するヤエちゃんは、目鼻顔立ちや骨格がやたらリアル寄りに描かれているのに加え
唇が薄いピンクに塗られていることもあってかなり大人びていて色っぽい感じになっている。
『3』以降はゲーム中のドット絵もデフォルメ色が強くかわいらしさが前面に出るようになったこともあり、
本作のドット絵のヤエちゃんの独特さが際立っていると言えよう。

この作品から髪の色が緑、忍び装束が藤紫色に変更となり、長らく定着することになる。
また、キャラクターデザインも本作で固まり以降定着していったが、本作の説明書イラストは
ゆき姫の時同様のアナログテイスト溢れる手書きイラストであり、絵のタッチは少々ラフ。


獅子重禄兵衛のからくり卍固め


この作品からプレイヤーキャラクターに昇格し、レギュラー化した。
ものしりじいさんの窮地を同業者の忍者猫クロベエから聞いて手を貸すべくさっそく後を追い、じいさんの別荘クリア後に合流する。

性能はサスケと同等で、移動速度とジャンプ力が最高という忍者らしいスピード型の性能となっている。
外伝時代の『水系統の忍術を扱えるのは彼女のみ』という設定を活かして新たに『人魚変化の術』を引っ提げて登場し、
『ヤエちゃんと言えば水場に強い(=おいろけ担当)』という図式を定着させた。
術は水上でしか発動せず、地上で出すと変身すると鯉のぼりの胴体に全身を突っ込むという微妙な姿になり身動きができなくなる。

メインウェポンの刀と漫画版からの逆輸入となるヤエバズーカの他、剣をかざして防御態勢を取り完全無敵状態となって
敵からの攻撃を受け流す特殊能力『剣シールド』も備え持つ。
…が、人魚変化失敗時にも無敵効果が発生し、こちらの方がコマンド的にも簡単なので、知っているとほとんど出番はない。見栄え的には剣シールド一択なのだが
このゲームで恒常的に使える無敵技を持っているのは彼女だけなのでこと防戦にはとことん強く、攻略面でお世話になったプレイヤーも多い。
(強力過ぎてややバランスブレイカー気味になってしまっているが)

言い間違いを連発するおみくじ五兄弟を見下してバカ呼ばわりしたり、更には、物知り爺さんが幽閉されたビルに侵入するために
「インパクトのパンチを建物にぶち込み足場代わりに伝って侵入する」という自身の無茶な提案に躊躇する男性陣を、
「ええい、女の勘を信じなさい!」の一喝で黙らせつつ「とおおりゃああ!」というなんとも漢らしい叫びと共に問答無用でビルにパンチを叩き込んだりと、
それまでのイメージや以降の作品からは想像もできないような毒気の強さやアグレッシヴな一面を垣間見せてくれる。
荒廃した未来じゃ女も強くなきゃやってけないということなのだろうか。

ちなみに本作はインパクト戦時にコクピットに乗り込んだヤエが描写された唯一の貴重な作品である。*3
また、この作品から公式イラストがマーカーの描線による手書きイラストからセルイラストになりより洗練された。

きらきら道中

能力は人魚変化の術を受け継いでいるが、剣シールドは未登場。
また、前作での無敵人魚変化はどうやらバグか設定ミスだったようで、本作では無敵にはなれない。
サブウェポンのヤエバズーカが溜め撃ち可能になり、最大3体の敵を追尾するロックオンバズーカになる。
本作では水の惑星アクアンの調査を担当し、武器やのオヤジにたらいまわしにされたり、術を教えてくれる半魚人のハゲおやじに魚臭いと言われたり、
いろいろといかがわし過ぎるすき焼き屋でアルバイトに精を出したりと大忙し。


ネオ桃山幕府

初の3D化によるアクションアドベンチャーとなった本作では、『3』の性能を踏襲している。
人魚変化の術も『3』同様だが、3D化した本作では失敗時の演出が絵的に無理があるためか、地上で術を発動すること自体ができなくなっている。
変身時の演出も変わっており、キャラチェンジした時同様の煙のエフェクトと効果音の発生から、
ピンク色の光に包まれながらキラキラ輝くような効果音と共に変身という形になった。
剣シールドが復活したが、こちらでは剣を素早く回転させて敵弾を防ぐという効果になっており、敵本体との接触は回避できない。

今作では珍しくサスケよりも仲間になるのが早い。
人魚変化の術で日本海海中に潜む敵の潜水艦ダンジョンに侵入するという極めて重要な役割を担うことになり、
人魚変化のため真冬の日本海に飛び込んだり、侵入後もラーメンスープの海を泳いで進んだりと、いろいろと大変ながら大活躍。
シリーズごとに律義に術を覚え直しているが、今作では人魚変化の術を覚えるために滝登りする。

本作では公式イラストがCGとなっており、彼女のメインイラストはきらきら道中の説明書掲載のキャラ絵の再現となっている。

また、この作品から髪の色が黄緑色から濃い緑に変化した。


驚いて飛び上がったり、インパクト戦時のコクピット描写で踊り足りムッとしたり喜んだりと、
ドット描写ゆえに表情が多彩だった2D時代と違い、キャラモデルの3D化によってオーバーなリアクションがなくなったことと、
インパクト戦のパイロット描写が省略されるようになったこともあり、他の3人と比べゲーム中では表情の変化に乏しい。
(表情が変わるのは驚く時くらいだが、表情自体もめったに変わらない)


でろでろ道中

ビスマルの暗躍をいち早く察知して一足先に竜宮エリアへ向かっており、ゴエモンとの再会時にはすでにビスマルの居場所をつかんでいるという
相変わらずの早耳・仕事の早さぶりで一行に献身してくれる。術は加入の時点で既に習得済み。

浮世町のこども電話相談(という名のテレクラ)ミッションはいろんな意味で必見。

操作を放置した際の待機モーションに、お馴染みの髪をかき上げるしぐさに加えてお化粧直しのしぐさが加わった。かわいい。

『きらきら道中』以来の横スクロールアクションとなった本作では、キャラクターの性能に調整が入っており、
旧作で突出していた性能は全体的に控えめになっている。
地上では移動速度が速くジャンプ力が2番目に高い(最低はサスケ)反面、それ以外に特筆して有利と言える点が存在しない。
キャラ自身のジャンプ力は高めとはいえ、本作では『きらきら道中』同様に全体的にジャンプが低めに調整されているため、
彼女といえども油断していると落下死が頻発してしまうので要注意。
潜水中のアクションにも仕様変更が加わり「移動中の慣性が強く操作し難い」「ダッシュアタック時の加速の終わり際に隙が生じる」という欠点が付加された。
また、水中でもサブウェポンが使えるようになったが操作し難いため狙った位置に当てるのは難しい。
サスケの水中形態よりも性能面で有利なので優位性の面では相変わらず勝ってはいるが、過去作と比較して操作に多少の慎重さも要するようになった。
また、サブウェポンの溜め撃ちのホーミングバズーカも過去作に比べてやや性能がいまいちで、地形と敵配置の兼ね合い次第で思うように当たってくれない場合がある。

公式イラストはN64作品で唯一の2Dイラスト(ネオ桃山幕府はゲーム中のポリゴンモデルの流用、もののけ双六はCGイラスト)となっているが、
SFC時代と比べて頭身が明確に高く描かれるようになった。
説明書とパケ絵は描いている人が異なるようで、説明書は人魚変化中のヤエちゃんが公式絵で描かれた唯一の貴重な機会となっている。
説明書の目次ページに書かれたヤエの絵はきらきら道中のエリアマップ画面におけるヤエの1枚絵を新たに書き下ろしたものになっているが、
元がさやに収めた刀を手に持っていたのに対し、こちらではなぜか卒塔婆のようなものを手にしている。「おばけ」がテーマだからか?

今作ではなぜか声のトーンがネオ桃山幕府の時よりも若干高い。

山藤ひろみ氏による漫画版では、袖なしにミニスカで胸元も広く露出度が高い衣装を着ていた。
性格は下記アニメ版を元にしたかの如くキツい。
とはいえドウチュウ鬼に怯むゴエモンがカブキ64に罵倒されて、『天狗党の逆襲』からのゲストキャラであるハジメが激昂したときなど
ゴエモンへの信頼は厚い。

もののけ道中

本作から衣装が2代目になり、キャラそのものの印象が大きく変化した。
漫画版に近い衣装となり、袖ありの青の衣を細い帯を前に回して締め、黒の脚絆、黒の手甲、
黒のインナーのようなスーツ(くさり帷子?)に旅に草履といういで立ちになった。
露出度が上がったことを喜ぶファンもいる一方、過去作の方が忍び装束らしいと嘆くファンもいたりと少々賛否両論。


星空士ダイナマイッツあらわる!!

残念ながらゲスト扱いだがちゃんと操作機会は用意されており、
人魚に変化してバズーカをぶっ放しつつ滝登りする縦シューティング面「ヤエシューティングステージ」が用意されている。

衣装はもののけ道中同様。

宇宙海賊アコギング

本作ではメインキャラが刷新されているためNPCな上にちょい役程度の出番しかないためファンから不評であった。
いとこの隠密「おゆき」が登場した。

大江戸大回転

衣装は2代目。
でろでろ道中以来の横スクロールアクションとなっており、同作ではできなかったジャンプ中の下突き攻撃が可能になった。(剣シールドは未登場)
また、他3人との身長差が明確になり、上攻撃のリーチが過去作よりも伸びている。

声はでろでろ道中の時からさらに声質が変化しており、かなり中性的な声色になっている。
エンドクレジットでの担当声優がなぜか「笠原留美」ではなく「折笠留美」となっているが、
単なる誤植なのか、実際に名前がよく似た別人なのか名は不明。


大江戸天狗り返しの巻

プロローグでゴエモンたちの脱獄を手引きすべく、地下洞窟の岩牢の壁を爆薬で爆破するという、
ゆき姫9面開始冒頭を彷彿とさせる演出で駆けつけてくれる。その後、第3話で合流する。

シリーズ最終作となる本作では2代目の衣装を踏襲しているが、デザインが微妙に変更された。
服の袖がなくなって方が露出した上に衣の裾も更に短くなり、衣の色が青から藤紫、脚絆の色が黒から白、鉄鋼の色が黒から紫に変化。
更に幅の太い白帯を後ろに回して締めるようになった。総じてかなり露出度が上がっており、女の子らしいかわいらしさが前面に出るようになった。

人魚変化の術の仕様が『水上移動』になったため外観が大きく変化し、こいのぼりの着ぐるみを着込むというなんとも微妙な格好になってしまい、
最終作という局面でオチてくれる羽目になった。
本作では移動速度やジャンプ性能の差は設けられていないものの、攻撃時の隙が最も大きいため、クォータービューという視点もあって使い難いのが辛い。

本作では家族の存在と出身地が明かされており、出生地が由比(現在の静岡・神奈川にあたる地域)であること、
名前の漢字表記が「八重」で、8人姉妹の末っ子で一番上の姉『ヒトエ』の他に6人の姉がいるらしいことが明らかとなった。
他の6人に関しては詳細不明だが、出身地である由比忍び村には「ヒトエはヤエの『一番上の』姉」と話すくのいちがいるため、
姉妹構成に関しては事実の模様。

本作では故郷の村が盗賊団に襲撃されるという受難に見舞われる。


パチスロ版

衣装デザインはDS版を踏襲しているが、他3人がほぼそのまんまなデザインなのに対して目鼻顔立ちや眉毛の描き方が微妙に変わって
現代風なタッチになり、ゲーム版の公式デザインと印象が若干異なる。

のぞき魔を捕縛するため自ら囮になって温泉につかったり、 BGMに合わせてノリノリでパラパラを踊ったり と、原作以上にはっちゃけた一面を見せてくれる。


アニメ版

声優がネオ桃山幕府以降の笠原留美氏から久川綾氏に変更となった。
ゲーム版では女の子らしいかわいらしさのある声質だったが、アニメ版ではややトーンが低く中性的ながら大人びた色っぽい声質で、頼れる大人のお姉さん的な印象が強くなった。

ゲーム版と比較してかなり生真面目で男勝り、かつキツめな性格。
特にエビス丸に対してやたらとあたりがキツく、なぜか5話辺りまでエビス丸のことを呼び捨てにしていた他、「おデブの忍者なんてサイテー」などと、ゲーム版のヤエちゃんからは想像もできないような暴言をさらっと吐いたりする。*4
それ以降はゲーム中同様さんづけに戻っており、20話でらしくなくへこんでしまったエビス丸を気遣うなどのキャラらしい一面も見せてくれるあたり、
恐らくはアニメスタッフへのキャライメージの伝達が上手くいってなかったためと思われるが、こうした描写からアニメ版の彼女を苦手とするファンもいないわけではない。

彼女の売りであった人魚変化の術も、ストーリー自体が子供向けなせいか登場せず、おなじみのヤエバズーカも形を変えて登場するものの1話限りで、
シナリオの都合上ヤエ本人は使っていないなど、原作要素の点で残念な点が多い。

一方、敵との戦いでは、刀の他にくないや手裏剣、カギ縄など、ゲーム本編では扱っていない忍び道具や武器を多く扱っており、
ゲーム版同様の身のこなしの素早さも相まって、一番忍者らしいカッコいい動きを見せてくれる。
(その分、正義の忍者を自称している割に、得意武器のはずの手裏剣を一切使わず、使用武器が魅惑のリボン一辺倒なエビス丸のお株が奪われてる感も無きにしも非ずだが)
インパクトを起動するのに必要なおみっちゃんのおはぎの調達役も度々担い、「ゴエモンさーん、おみっちゃんのおはぎよー!」という、
どっかで聞いたようなセリフと共に駆けつけてくることが多い。

また、敵に切りかかって返り討ちに合い地面に叩きつけられたり、仲間の元へ駆け寄ろうとして敵メカのビームで弾き飛ばされてしまったりと、
描写自体はハードでないながらもリョナ的描写がそれなりにあったりする。特に20話で敵メカが繰り出す頭痛誘発電波に悶え苦しむヤエちゃんは必見。

漫画版

彼女を語る上で外せないのは帯ひろ志氏によるコミカライズ版であろう。
設定はゲーム版を踏襲する一方で、顔立ちや髪型、性格の他服装もや大きく異なりオリジナル色が強いが、
作者お得意の児童誌にあるまじきエロ描写の数々がリアルタイムの少年読者層を大いに震わせたもので、
ゴエモンシリーズを話題にするうえで今もなお語り草になっているほど。
『ヤエちゃんと言えば漫画版でしょ!』と豪語するファンも多い。
これは元々、帯ひろ志氏が「本能猛」名義でエロ漫画を描いたことがあり、お色気描写を得意としていた点が大きい(一般誌にも関わらずギリギリを攻めた漫画としては他に『やわらか忍法SOS』『ミラクル・ランジェリー』等が有名)

容姿は袖なしの裾の短い忍び装束の上着に全身網タイツ(くさり帷子?)に赤ブルマ、
髪型がポニーテールと、キャラデザがゲーム版から大胆にアレンジされている。*5
(髪型のみ、きらきら道中からゲーム版と同様になった*6)
ボンボン連載作品における女性キャラの中でも抜群の人気を誇り、ゴエモンのみならず、
コミックボンボンで行われたミスコンでは不動の一位であり続けた。

捕まったゴエモン達と再会したときには バズーカで 牢を破るなど、やたらと銃火器を振り回すアグレッシヴな一面を持つ。
(ゲーム版におけるヤエのサブウェポンとして逆輸入された)
ゴエモンにセクハラされることもあるが基本的に赤面するだけで怒らない一方、敵にセクハラされた時には
激怒してゴエモン達も敵に同情するぐらいに素手でボコっている。

ゲーム中ではでろでろ道中の電話相談の某発言でそれとなく仄めかされた程度だが、
漫画においては明確にゴエモンに好意を抱いている描写が存在する。

※エロ描写の数々

ゆき姫救出絵巻
  • 出会い頭にエビス丸から3サイズを聞かれる&ゴエモンから下着の色を聞かれる
  • コナミ本社でハイパービームコントローラーで操られて強制ストリップさせられ、 網シャツ一枚にされる
奇天烈将軍マッギネス
  • こなき人形にまとわりつかれ、服の中まで入りこまれ悶える
からくり卍固め
  • 人魚変化の術で全裸&変身時の表情が非常にエロい
  • 温泉でチューブトップの水着でたわわな胸を披露
きらきら道中
  • 人魚変化の解除が「ビーナスの誕生」
  • バイト先の店の怪しげな雰囲気からエロ妄想
  • セップク丸の元気を削ぐため事実無根のセクハラ発言をしたゴエモンに思わず胸を揉ませる
  • 人魚変化を解除して水から全裸で上がる
がんばれゴエモンふぃ~ばあ
  • 『くノ一ヤエ』というお色気特化の個別コーナー
  • 特製ピンナップ
ネオ桃山幕府
  • 入浴中にゴエモンが入ってきて、全裸の石像に変身してやりすごす
  • 敵の攻撃で胸がはだける
  • 人魚変化の変身シーンで全裸で輝く
黒船党の謎
  • (敵の目的を考えたゴエモンの妄想の中で)下着姿になる

など、特に後期シリーズになればなるほど、お色気描写にも磨きがかかっていた。
これらゴエモンシリーズ全巻復刻するプロジェクトがあり、本人もファンも非常に乗り気であったのだが…
最初の「がんばれゴエモン〜ゆき姫救出絵巻〜」を復刻した矢先、帯ひろ志氏が病に倒れ、2014年8月3日に亡くなってしまう。
そのまま復刻プロジェクトは凍結されてしまったが、2024年になってシリーズの電子書籍化が決定。気軽にヤエちゃんのサービスカット雄姿を拝めるようになった。「ゆき姫」の復刻版も電子化されている。

遊戯王オフィシャルカードゲーム

製作会社が同じである縁からか遊戯王OCGにて「女忍者ヤエ」の名でカード化している。
「くノ一」ではなく「女忍者」と名づけられているのは「忍者」の名前を持つカードを指定する効果に対応させるため。
紫色の忍者装束や緑色のロングヘアなどパーツごとの特徴は元ネタを踏襲しているが、リアルタッチで描かれている為かなりイメージが違う。

ゲーム内で使用する技から水属性のイメージが強いが、先にカード化しているサスケに合わせるためか風属性のカードとして登場している。
カード効果も風属性のサポートになっており、サスケや後に風属性カードとして登場したゴエモンやエビス丸との相性は良好。

人魚変化の術を使える関係か「忍法 変化の術」のカードイラストにも採用されている。
このカードで変化できる姿は魚ではなく獣・鳥・虫のいずれかだが


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最終更新:2024年04月22日 05:00

*1 70年代の特撮ドラマ『レインボーマン』に出てくる金がすべての宗教団体おたふく教が元ネタだろうか

*2 そもそも帯氏の漫画版ではエビス丸すら第1話でゴエモンと初対面である。

*3 きらきら道中ではボス戦がミニゲーム化、3D作品ではパイロット描写自体が省略、PS版『アコギング』では2D時代準拠の仕様に戻ったものの肝心のヤエはNPC、東海道中ではリモコン操作なのでそもそも乗り込まない

*4 相手のデリカシーのない発言が原因とは言え、エビス丸をあんた呼ばわりしてキレるシーンがあったり、「大人しくしなぁああッ!!」と男言葉で敵に切りかかったりもしている

*5 帯氏が意図したかどうかは不明であるが、FC版2の初期案の頭巾とお面を外したエビス丸と酷似している(がんばれゴエモン総合サイト ゴエモン資料館その五より)

*6 同時期のボンボンでは他にもロックマンの目ピーチ姫の顔が原作準拠に変更されている