メルバ

登録日:2017/10/22(日) 21:16:17
更新日:2024/04/10 Wed 18:22:22
所要時間:約 5 分で読めます






空を切り裂く怪獣 メルバ



メルバとは、『ウルトラマンティガ』に登場する超古代怪獣である。

合体怪獣であるファイブキングゴルバーについてはそちらの項目へ。






【データ】

別名:超古代竜
身長:57m
体重:4万8千t
出身地:イースター島
武器:目から放つ光線「メルバニックレイ」、両腕の鎌「スラッシュクロー」、飛び蹴り



【概要】

第1話に登場した、物語本編においてウルトラマンティガが最初に戦った敵の1体。
ユザレからは「空を切り裂く怪獣」としてその存在が語られており、同じ超古代怪獣であるゴルザは相棒のような存在。

相方のゴルザ同様、3000万年前の超古代文明を荒らし回った超古代怪獣(通称:タイプC)と呼ばれる怪獣の一体であり、
ゴルザがモンゴル高原で目覚めた直後に、南米イースター島の岩盤を突き破って復活、月夜に咆哮した。
どこからどう見ても地底怪獣には見えないが、作中でもこのシーン以外で地中に潜る描写は無いため、
ただ単に冬眠するためだけに地底に篭っていた(もしくは何者かに封印された)のだと思われる。


正統派の極みなデザインであるゴルザと比べると、その姿は怪獣と言うよりもドラゴン怪鳥に近い形状をしている。
身の丈の倍はある巨大な翼を生やして空をマッハ6の超スピードで飛び回り、旋廻・緩急を自在に付けることで対空・対地戦において強さを発揮する。
目からは山吹色の破壊光線「メルバニックレイ」を放ち、相手を焼き払う。


第1話怪獣という事や長い首やトサカ、大きな鎌や尻尾などスタイリッシュなデザインから、『ティガ』怪獣の中でも非常に人気が高い怪獣の一体。……人気は



【活躍】

目覚めた直後、モアイ像を蹴散らしながら何かに導かれるかの如く翼を広げ、日本へと向かう。
マッハ6(秒速2km=時速7333km)の猛スピードで太平洋上を渡り、約1万5千kmの道のりを超え三陸沖から日本上空に到達、奥羽山脈の奥地に着陸した。
日本へ向かって一直線に飛んでいたとして、この速度と距離を計算すると、たった2時間でイースター島から日本列島へと到達した事になる。

奥州で既にピラミッド破壊にいそしんでいたゴルザと3000万年ぶりに対面を果たすと、即座に意気投合して嘴と爪で石像のうち1体を破壊。
ゴルザも1体を突き崩し、残る最後の1個を二人で破壊しようとするも、特捜チーム GUTSダイゴ隊員に邪魔されてしまう。
怒ったメルバは目から光線を放ちガッツウイング1号を撃破するが、間一髪でダイゴに超古代の光が覚醒し、ダイゴは石像と一体化。


ここに超古代の伝説の英雄・ウルトラマンティガが長き眠りから目覚めたのである!


メルバとゴルザは「こりゃヤバい」とばかりにティガに襲いかかり、ゴルザの怪力とメルバのスピードでティガを追い詰める。
しかしティガがパワータイプに変身したことで攻撃を跳ね返され、ゴルザは力負けし背骨を折られてしまう。
慌てたメルバは上空に舞い上がり、空から空爆を仕掛けようとする(その間にゴルザは逃げ去った)
カラータイマーが点滅し、残り活動時間が少なくなったティガは、紫のスカイタイプにチェンジ!
素早く飛び蹴りを喰らわせてメルバを地面に叩き付けると、ランバルト光弾を一閃。
光の矢で胸を貫かれたメルバはたちどころに動きを止め、そのまま粉々に爆散するのであった。





……以上が令和時代の現在、メルバの映像作品でのすべての出番である。
「基本的に一話完結なウルトラ怪獣なんてそんなもんじゃないの?」とお思いの方も多いだろうが、事はそう簡単ではない。



◆不遇?

相方のゴルザはこの後第18話「ゴルザの逆襲」という自身の名を冠したエピソードで強化態に進化して再登場し、更に続編の『ウルトラマンダイナ』でも甦ってゴルザⅡとなり再再登場。

その後のシリーズでも『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』や『ウルトラマンギンガS』で……と、『ティガ』怪獣の顔、ひいては平成ウルトラ怪獣代表として、やたらと再登場している。


一方で、メルバはというと、半ばゴルザに見捨てられる形でティガに倒されてから一度も出番無し。
芸能界で例えるなら、お笑いコンビにおける所謂「じゃない方芸人」と蔑まされる存在がメルバである。

特に「ギンガS」以降はメルバをパーツにしたファイブキングが登場し、そちら側にTDG関係の代表怪獣扱いがされ始めたため不遇度をより増す形になった。その中でもザンドリアスノイズラーの例もある為望みを持つファンは多く存在し、ティガと関わりのある「トリガー」で再登場を期待する声が多かったが、ゴルザと融合したゴルバーが登場したが結局メルバ単体としての再登場は無い。

ただし、これにはちゃんとした理由がある。
これが実に単純明快で、メルバのようなパーツの多い怪獣は、着ぐるみの管理が大変だからというもの。
殊にメルバの大きな翼ような部品は壊れやすく破けやすい上、保存場所のスペースも取るので尚更である。

更にメルバには空を飛ぶ為の操演(上から糸で吊るし動かす)もあるため、戦闘シーンを撮影するとなると一苦労。
故にゴルザのようにどっしりとした正統派怪獣は再登場しやすいのに比べ、こうしたスラリとした細身の怪獣は使い勝手が悪いのだ。

つまり、メルバに再登場がないのは決して「影が薄い」とか「個性が無い」とかでは無く、「大人の事情で使い辛い」という事。
前述の通り、メルバの人気・知名度は『ティガ』怪獣の中でも非常に高いのは紛れもない事実であり、そもそも「オーブ」以降メルバはおろか比較対象にされるゴルザはおろかTDG怪獣自体も再登場する事が減少した事情もあり同じファイブキングパーツのレイキュバスやコッヴ共々再登場を望む声が多い。



【派生作品での登場】

メルバ本人の映像作品再登場は未だに叶っていないが、それでも『ティガ』の怪獣代表としてちょくちょく顔は見せている。

ウルトラマンギンガS

スパークドールズとして登場。
ファイヤーゴルザ、レイキュバス超コッヴガンQと共に超合体怪獣 ファイブキングの材料となり、頭頂部から翼、尻尾と背中側のほぼすべてを構成。
飛行能力に加え、ゴルザの超音波光線とメルバニックレイを合体させた「ゴルメルバキャノン」、
より強靭になった尻尾「メルバテイル」が強力な武器となる(後者は作中でほとんど使われていないが)。


ウルトラマンオーブ

ナックル星人ナグスがポーカーに使っていた風属性の怪獣カードとして登場している。


ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA

ゴルザとメルバをモチーフにしたゴルバーが登場する。

なお、本作のPV第1弾でゴルバーの姿が公開された時、爆発でゴルバーのゴルザ部分がよく視認出来ず、メルバ特有の大きな翼や嘴が映った為、
それを観て「メルバ再登場!?」と一部の熱心なファンは誤解したんだとか。結局ぬか喜びに終わったけど。


≪映像作品外≫

『大怪獣バトル ウルトラアドベンチャー』

漫画版では、ブルトンが召喚した怪獣の一体として登場。
主人公・御蔵イオ少年の操るゴモラによって敗北し、
捲土重来をうかがっていたファイヤーゴルザとタッグを組み、大阪に向かうイオの乗る弾丸超特急いなづま221号を襲う。
勿論、この「いなづま221号」は141年以上前が舞台の『ウルトラQ』に登場したいなづま号の最新モデルである。

応戦したゴモラを空中戦で圧倒したのは良かったのだが、事もあろうに上空まで持ち上げて突き落とすという、
ゼットンに光線技を撃つよりダメな愚行に出てしまい、それが原因ですっきりさっぱり覚醒したゴモラにフルボッコにされあえなく死亡した。

余談だがこれ以前にブルトンはゴルザとともにガンQを操っており、大阪では超コッヴとレイキュバスを召喚してゴモラに嗾けている。
……後々の事を考えると、この人選にはなんかの縁を感じる。

DCD版では1弾から参戦していたゴルザ達に遅れてEX5弾から参戦。
ストーリーモードでは崩壊するペダン星から脱出しようとする主人公を襲撃した。
どうやらペダン星にもメルバはいるらしい。


ロストヒーローズ2

風都をモチーフにした「ウィンド・キューブ」の雑魚敵として登場。
同作ではゴルザは単なる序盤の雑魚なので、こっちではゴルザより(少なくとも数値上は)遥かに優遇されている。


DARKNESS HEELS ―Lili―

キリエロイド・サイロがネオバトルナイザーから召喚する怪獣として登場。
ゴルザと共に惑星フースの首都で召喚されるがジャグラス ジャグラーとダークザギに倒された。


ウルトラ怪獣モンスターファーム

隠し怪獣枠として登場。
特定の期間中に休息をとることで、夜空をメルバが通り過ぎていくイベントが発生。
その後、2月(冬)の冒険で、最奥にあるティガの石像をゴルザとメルバが攻撃しているのを発見できる。
ゴルザは駆け付けたティガが食い止めてくれ、こちらはメルバを相手にして倒すことができれば「メルバの装甲」をゲットでき、それを合成で使えば解禁となる。
ただし戦うことになるメルバはBランク相当の強さを持っているため、冒険にギリギリ出れる程度の怪獣では勝てない。
それにディガの石像のある場所は隠し通路を開かなくてはめちゃめちゃ遠回りをする羽目になる。
いずれにしても事前の準備をしっかりして挑みにいこう。
育成怪獣としてのメルバはライフが上がりにくく回避を上げやすい軽量級キャラ。実戦に出す際にはインペライザーかギエロン星獣のこんじょうスキルを加えておくのを推奨する。


【余談】

第1話の敵が「怪力脳筋正統派怪獣」と「空飛ぶ怪獣」なのは、勿論『ウルトラQ』第1話に登場するゴメス&リトラのオマージュである。





追記・修正はモアイ像を蹴散らしながらお願いいたします。

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最終更新:2024年04月10日 18:22