米沢守

登録日:2017/10/07 (土) 09:39:46
更新日:2024/03/02 Sat 23:14:15
所要時間:約 7 分で読めます




おまかせください。


米沢守とは、テレビドラマ『相棒』の登場人物である。

演:六角精児


人物


警視庁刑事部鑑識課鑑識課員で階級は巡査部長。後に警察学校に教官として異動となる。
血液型はB型。
バツイチで現在は独身。
酒で失敗した事が原因で「花嫁姿を見た後で逃げられた」らしく、今でも元妻・知子の事を想い続けている。
ちなみに知子は現在行方不明であり、「行方を捜してかれこれ3年」と言っていた事もあった。
米沢守の事件簿では、離婚の本当の原因は仕事にかまけるうちに家庭を顧みなくなったためとされている。
ちなみに常に眼鏡をかけているのは「目つきが怪しいから、素顔を見られたくない」かららしい。
「いやはやなんとも」「~ですな」「なにゆえ?」などやや古風な丁寧語を使い、基本的に誰にでも敬語を使う。
しかし鑑識と言う仕事には熱心かつ誇りを持っており、現場の証拠品を荒らされるような事があると「だめだよコラ」と強い口調で注意する。

元は所轄署所属の鑑識員で、その優秀さが認められ警視庁鑑識課に引き抜かれたという過去を持つ。
非常に優秀な鑑識員であり、庁内で厄介者扱いされている特命係の強い味方。
当初は変人である杉下右京を胡散臭く思っていたが、共に事件の捜査に関わるうちに彼の信念や正義感に共感するようになり、
右京を「敬愛する刑事」として尊敬するようになった。…がそれでも彼に対したまに不満を口にする事はあるが。
現在の鑑識課が味方と呼べる人物がいない事から、ほぼ彼の独断で協力してくれてたようだ。

米沢守の事件簿によると、これまでに何度も警視総監賞を受賞した事があるらしい。
また所轄の刑事に変なあだ名をつけるクセがあり、事件解決後は毎回1人焼肉と1人カラオケを楽しんでいる。
同作では形状がそれぞれ微妙に違っている黒縁眼鏡を10本以上持っており、その中に勝負眼鏡もある事が判明した。

オタク気質であり、かなり広範囲な趣味を持つ(後述)。阪神タイガースの熱烈なファン。
好きなものはマヨネーズ。自宅の冷蔵庫には業務用サイズのマヨネーズが5本以上買い置きされている。他にもキムチ鍋が大好物。
昼食は常にカップめんで済ませており、カップめんにマヨネーズをかけて食べる事もあるという。
チェスの知識はあるが対局は苦手。高所恐怖症でもある。「花の里」に来店した時には糖分を気にしていたので糖尿の気があるのかもしれない。
出身地は不明だが現在は都内の1LDKのマンションに住んでいる。

スピンオフ小説『鑑識・米沢守の事件簿』及びそれを原作とした映画では主役を務めており、この作品でこれまでの彼の功績や私生活などが判明した。
ちなみに米沢役の六角氏にとって、この映画が初の主演作となった。


性格


寝暗そうに見えるが割と冗談好き。作中では麹町東署に異動となっていた亀山薫が特命係に来ていたのを見て「里帰りですか?」と言ってみたり、
大河内春樹の忠告に寒いギャグでいちいち返したりしている。S6-17では寝室にあったガスマスクを見て真顔で「プレイに使ったのかもしれませんね」と言った事もある。
ロマンチストでもあり、心中について「心中とはかくありたい。美しく、そして儚くありたいですからね」と語った事がある。それが災いしてつい不謹慎な発言をしてしまった事も。
趣味の1つがゲームであるため、子供ともすぐに仲良くなれる。だが作中では親しくなりすぎて子供からは呼び捨てにされていた。
新し物好きで、米沢守の事件簿では発売されたばかりのカメラつき携帯電話をすぐに買っていた。


能力


立場上捜査を行う事がないため、推理力や捜査能力は右京たち特命係に劣る。
有能な鑑識課員であり、その腕で何度も特命係の捜査に貢献してきた。
パソコンの消されたデータの復旧、ぐちゃぐちゃになったビデオテープの修復、写真の解析なんかもお手のもの。
その有能さは右京から高く評価されており、よく彼から無理なお願いをされている。それでもその無理なお願いをいつも何とかしてしまうのだから流石である。
特命係にとって彼は「もう1人の相棒」もしくはドラえもんといったところか。
だがそんな彼も時々失敗する事があり、ある事件で見落としをしていた事が発覚した時にはそのミスを素直に謝罪していた。
一方推理力に関しては人並み程度で、一度右京を見習って推理をしようと試みたが上手く行かなかった。


趣味


1番の趣味は落語であり、同じく落語を趣味としている右京とはよく本やDVDの貸し借りをしている。
また筋金入りの鉄オタ(車両テツ)でもあり、自宅には大量の鉄道模型を置いている。
この2つ以外にも、ミステリー、女子アナ、ギター、釣り、ゲーム、漫画など多くの趣味を持っている。
ギターに関しては証拠品のギターを思わずチューニングしてしまうほど好きで、今でも路上ライブを行っている。自称「元ギター小僧」。
しかし意外にもアイドルには関心がなく、薫や伊丹憲一が推しているアイドルにも特に反応していなかった。
幼い頃は「虫博士」と呼ばれており、同じく昆虫に詳しい薫と盛り上がった事もある。
要するにサブカルな趣味趣向を視聴者に説明する役である。
少なくとも彼がいなくなった事で右京さんはプリキュアの事をわざわざネットで調べる羽目になった


特命係との関係


当初は右京の事を変人扱いしていたが、S1-3の落語家にまつわる事件で右京が落語好きという事を知り、その話題で意気投合した事で仲良くなる。
以降は右京のいる特命係に肩入れするようになり、捜査一課が掴んだ情報を特命係に教えるようになる。
初期の頃は、高座のチケットを融通してもらったり落語家の貴重なエアチェックを貸してもらう替わりに事件の情報を提供していたが、いつしか交換条件なしで捜査協力をするようになる。
右京とは割と息が合い、右京が証拠品の確認に来る事を見越してそれを見る準備を整えていた事もある。
だが彼のこのような行動を上層部はよく思っておらず、特命係が現場に顔を出すと真っ先に「特命係を呼び寄せた張本人」として疑われる事がある。
S5-10では釘を刺される前に「自分が呼びました」と自己申告していた。
しかし上層部に内緒で特命係に協力する事が快感になっているようで、S5-3では「このスリルとうしろめたさがすっかり癖になってます」と右京に明かしていた。
それでも右京の人遣いの荒さには少々不満を持っているようであり、苦手な亘の事もあいまって反逆する事も増えてきていた。
S13-11では、鑑識作業の失敗の責任をとるために警察を辞職しようとしたが、右京の懸命な捜査でそのミスは仕組まれたものだと分かり、辞職の危機を救われていた。


警察学校への異動


優秀な鑑識であったが、S14のラストで異動辞令が言い渡され、教官として警察学校へ異動となる。
それに伴い、法務省から天下りしてきた冠城亘の教育係も受け持つ事となった。
異動の理由はS15-13で明かされており、亘に騙されて容疑者の電話番号を渡した事で内村完爾から大目玉を喰らい、その際に「あらゆる未来は潰れたものと思え!」とまで言われた事で、警察学校に左遷……異動となったらしい。
2年間教官職を務め上げたら鑑識に戻るつもりでいるため、現在は上層部に目をつけられないために右京とは極力関わらないようにしている。
それでも頼み事を断りきれない場合もあり、劇場版4では上層部の「右京とは口を聞くな」という命令に逆らってある証拠品の解析を極秘で渋々行っていた。
S16-5『手巾』の頃にはかなり態度も軟化しており、警察学校で起きた事故の為に特命係の二人を自ら呼び出している。*1
身嗜みが崩れている生徒を指導したり、パソコン周りに趣味の物が置かれてたりと比較的充実している模様である。

S20にて久しぶりに登場した時も異動して結構な年数が経過しているが、どうやらまだ警察学校に務めているらしい。
この頃になると右京は勿論、亘に対しても嫌悪感を見せること無く接していた。
…とはいえまだわだかまりもあったらしく互いに何処か余所余所くこの回では別行動が多かった。
だが互いに事件解決に尽力した為かストーリーが終わる頃には仲良くなり、亘に「今度3人で鉄道旅にでも出ましょうか」と言われた際には満更でもなさそうな反応を見せるのであった。

S21-20,21でも登場。2年続けての登場はs15、16以来となる。(視聴者の知らぬ間に)命の恩人である薫との再会を果たしていたことが描かれた。また、事情が事情であった故か、*2、S21開始前から半年にわたり、鉄オタ活動を兼ねて右京の捜査に協力していたことが判明した。

主な人間関係



特命係係長。
長年特命係の味方として協力関係にあったが、現在は前述の理由もあり疎遠に。
上層部から釘を刺されている事もあり関係は若干悪化しているものの、個人としては未だ尊敬しているらしい。

右京の初代相棒。
幼少時に「虫博士」と呼ばれていたという共通点があり、昆虫の話で盛り上がった事がある他、
彼が最後に挑んだ事件『レベル4』にて薫の勇気に(文字通り)命を救われた為、
サルウィンに旅立つ彼に祖母から貰った大切なお守りを託していた。
が、s21ではとある事情で拗ねてしまった亀山に対し辛辣な評価を下している。
とはいえ再会した時に互いに抱き合ってたりと基本的に右京は他の相棒よりかは気に入っているようだ。

右京の4代目相棒。
教育係として彼を指導しているが、彼に騙された事が原因で異動となったため、それ以降も彼に苦手意識を持っている。
とはいえ流石に年数も経った為か、S16、S20では比較的普通に接していた。

捜査一課の刑事3人組。通称「トリオ・ザ・捜一」。
よくこの3人と仲良く麻雀をやっていた。
伊丹は苦手なタイプで、「無茶な事ばかり言うんで困ります」とつい漏らした事もある。

警務部の首席監察官。
部屋に呼び出され、「特命係に関わると立場が危うくなる」と忠告された事がある

  • 益子桑栄
  • 青木年男
鑑識課鑑識員とサイバー犯罪対策課の捜査官。
益子は「鑑識」、青木は「特命係の協力者」というポジションを米沢から引き継いだ。*3

  • 相原誠
千束署刑事。
米沢守の事件簿における米沢の相棒。
歯に衣着せぬ性格で見事に視聴者の心のうちを代弁してくれた。


余談


同じテレビ朝日系列の刑事ドラマ『警視庁捜査一課9係』に2回もゲスト出演した事がある。
また『金田一少年の事件簿』では、彼と容姿がよく似た鑑識員が何度か登場している(アニメには未登場)。

彼が退場した理由は「出番がそれほど多く無いのに半年以上もスケジュールを拘束され、他の役をできないから」というものである*4
主演の水谷豊氏もこれには『わかるよ、その気持ち』と同情したらしい。事実相棒卒業後は出演作も大幅に増えている。
相棒というドラマに「米沢守」はたしかに魅力的な存在であるが、俳優も人間なので致し方のない事情なのであろう。


「この追記と修正がすっかり癖になってます」


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最終更新:2024年03月02日 23:14

*1 事故(というか事件)の被害者が亘の恩師という事もあったが

*2 小野田官房長の遺骨が盗難にあった

*3 但し、青木はとある理由で右京への復讐を目論んでおり、右京からも全く信用されていないが

*4 現在のテレビドラマの放送期間の大半が3ヶ月(1クール)なのはこれが理由。尤も、昭和期まではテレビドラマは最低半年~1年間の放送が当たり前だった。