SCP-3500

登録日: 2017/09/24 Sun 02:37:19
更新日:2023/07/07 Fri 00:45:48
所要時間:約 20 分で読めます




SCP-3500はシェアード・ワールド『SCP Foundation』に登場するオブジェクト(SCiP)。
オブジェクトクラスはEuclid。

概要

SCP-3500は財団職員ラルフ・ロジェ博士の周りに、異常な性質を付与されたラルフ・ロジェ博士の別個体が出現する現象のことである。
発生間隔は特にパターンとしては存在せず、また発生までにわかりやすい合図もないらしい。
で、そうすると当然報告はロジェ博士本人に自己申告していただく必要があるのだが、困ったことに
ロジェ博士はSCP-2546(未訳。自分の特性を別のなにかしらと交換するめんどくさいレトロウイルス…と思われる。誰か訳してください)の感染者であり、
ロジェ博士が報告した全てがSCP-3500の影響下である、というわけでもないらしい。めんどくさいなおい。

オリジナルのロジェ博士はぶっちゃけ超有能博士なのだが、全てのコピーが超有能というわけでもなく、
また超有能だったとして(いやむしろそれはそれで)オリジナルと同等に扱うわけにも行かないので、
限定的な行動許可しか与えていない模様。それでもそれなりに許可を出しているのは、
オリジナルのロジェ博士と同じくらいに財団を知っている可能性が高いためなんだろうか。
下手に反抗されても怖いし。まああまりに敵対的な場合は殺すらしいが。

なお基本的にロジェ博士ないし財団のどちらかに対して敵対的であり、ロジェ博士には友好的でも財団的にはアウトだったり、そもそもロジェ博士を殺そうとする奴もいる。

ロジェ博士は超有能(大事なことなので)というのもあるし、下手に財団外でこの事象が起きても困るので、
サイト管理官シャーリー・ガレスピーはロジェ博士をクビにしたり地位・権限の剥奪をすることを一切却下するという。
またロジェ博士に最初のうちは心理カウンセリングをやっていたらしいのだが(まあぶっちゃけキテレツコピーに囲まれたら嫌だよね)、
あまりにも数が多いので(本家では当アニヲタwiki項目執筆時点で218個体も出現したらしい。日本支部の掲載訳では黒塗りになっているが理由は後述)、
「もういい、ロジェ博士、慣れてください。あんたくらい偉い人なら覚悟出来てんでしょ!」と放ったらかしにされた模様。ひでえ。
まあ超有能ロジェ博士は実際ありとあらゆる異常事態には出会っているので慣れたほうが早いだろう。
現象が起きる以上記憶処理しても意味ないし。

で、そのコピーロジェ博士(SCP-3500-1群)のほうなのだが、
なぜか財団内の別のオブジェクトと異常性が類似していることが判明している(個体ごとにそれぞれ別のオブジェクトの特性を持つ)。
つまり218体いるからには218種類のオブジェクトの類似品(しかもロジェであるというおまけ付き)が出ているということ。
現象そのものはEuclidとはいえ、下手にKeterオブジェクトのコピーが出たらやばそう。
ってか実際Keterでいいんじゃねえのかこれ…。

ロジェ博士亜種シリーズ

  • SCP-3500-1-001(2012-02-26)
ピンク色のロジェ博士。腕と脚には羽根が生えていた。口と鼻のある場所にはオレンジ色のくちばし。
そしてオリジナルロジェ博士を見つけると攻撃した。きゃあ、じぶんごろし。
機動部隊がロジェ博士を救出しSCP-3500-1-001を拘束するまでにロジェ博士は2箇所に裂傷を負った。

  • SCP-3500-1-017(2012-06-19)
全身チョコレートのロジェ博士。ロジェ博士が昼食を食べていたカフェテリアの待機列に突如出現し、
ロジェ博士のいるところに向かって移動をはじめた。…と同時に、チョコなのでとけた。というか、既に出現時にとけかけていた。
SCP-3500-1-017は自分がとけていることに気付いていたようで、ロジェ博士に向かって支離滅裂なことを叫んでいた。
その場にいた数名の職員が突如「食べたい」と魅了され、気付いた保安部隊が「早まっちゃいけない」と阻止した。
多分異常性によるものと思われる。

  • SCP-3500-1-054(2012-11-18)
木製でモップ付きのロジェ博士。ただし目だけは人間由来。
ロジェ博士が清掃用のクローゼットを通り過ぎた際に出現。
どうやら動けなかったらしく、しかも口から腐食性の液体を出して自分をとかしてしまった。
財団職員が腐食を止めようと中和を試みるも、最終的に全部溶解。
ロジェ博士は流石に気持ち悪くなったのか「記憶処理して。あとこのサイト辞めたい」といいだしたが、
「我慢して♡」と却下された。可哀想。

  • SCP-3500-1-094(2013-02-19)
ロジェ博士はある日、眠れずに困っていた。「なんか光ってるよなあ?」
3回くらい目を覚ましたロジェ博士は、突如ぼんやりした光のそれが急にめっちゃ明るくなったことで完全に目が覚めてしまった。
ロジェ博士はここで「これ俺のコピーじゃねえか!」と超速理解したが、その瞬間その個体はバラバラになった。
SCP-3500-1-094を構成していたのは大量の懐中電灯と延長コード。その構成部品には何の異常性もなかった。
ちなみに。

事件の2日後、ロジェ博士はほぼ過剰投与に近い量の処方睡眠薬を飲み、自らの浴室から無意識で発見されたという噂が流れている。

噂レベルの話を報告書に書くなよと思うが、本当ですかと尋ねるわけにもいかないよねこれ…。
偉い博士に恥かかせちゃうし…。ならなおさら書くなよと言う話ではあるが

  • SCP-3500-1-114(2013-04-18)
「ロジェ博士!なんか変な食品用ボウルがカフェテリアに出現したんですけど!」という報告を聞いた後、
ロジェ博士はオフィスに戻ろうとした。すると突然、ロジェ博士をトスティートスブランドのコーンチップスの山が襲いかかった。
大量のチップスと熔けたチーズの中から助けだされたロジェ博士は、切り傷や火傷を負っていた。
ロジェ博士曰く、「ドアを開けたらボウルとチーズとチップスの袋でできた自分のレプリカが見えた」とのこと。
よくそれで自分だって気付いたな。なおその後心理療法を要請した模様。心身ともにジンジンに火傷を負ったようだ。


  • SCP-3500-1-118(2013-05-01)
当初その個体は普通に見えた――何故か20世紀のハンターの格好してて、月にやったら怯えていることを除いては。
そのため、限定的なレベル1クリアランスを与えられていたが、ある日ロジェ博士のオフィス内でその個体はなぜかアナウサギに変貌。
そのままロジェ博士のオフィスから逃亡をはじめた。
サイト保安部隊は57匹ものアナウサギを捕まえたが、サイト-77の野菜ストックが大量に消費されてしまった。
ロジェ博士「心理療法を週3日に増やして。あと異動したい」
財団「カウンセリング?いいよ増やして増やして」
ロジェ博士「…異動は?」
財団「…」
ロジェ博士「異動が許可されてないやん!異動したかったから要請出したの!なんでダメなの」

  • SCP-3500-1-170(2014-03-29)
ゆっくりロジェ。いや、リアルなんだけどね。
電子的な極低温調節機構を有する流体を充填したガラス容器内に保存されている。
しかもこのゆっくりロジェ、誰かが目撃するとそのたびにロジェ博士の家か携帯かオフィスの電話に電話をかけてくる。
このゆっくりロジェ、未来のロジェを自称しており、ロジェ博士にとっては敵対的ではない。むしろロジェ博士にとっては友好的なのだが、
その電話内容がロジェ博士の過去・現在・未来の出来事、及び「サイト-77の管理官を暗殺しちゃえよ!そうすりゃお前が77のトップだよ!」という
悪魔のお誘いをかましてくるので、「いや俺は77から出たいんだよ!なんで暗殺までして77のトップにならなきゃいけないんだ!」
というロジェ博士にとってはクッソ迷惑極まりなく、
「どうにかしてその個体をすっぽりなんかで覆えよ、そしたらこの電話なくなるだろ」と要請しているが、
何故かその提案すら蹴られた挙句、電話内容の監視許可まで出ている。ロジェ博士可哀想。

  • SCP-3500-1-216(2017-02-22)
「助けてくれ!また俺のコピーだ畜生!」という連絡を受けて保安部隊がロジェ博士のオフィスに急行。
保安部隊がドアを開けたら、ロジェ博士(オリジナルのほう)が銃を持って立っており、話しかけた瞬間発砲。
明らかに精神やられてるんだけど財団どうにかしてあげて
と同時に、なんかロジェ博士(コピー)が出現し、机と融合して保安部隊三人を無力化。
ロジェ博士、逃亡開始。と同時に追加の保安部隊が急行してなんとか取り押さえた。
コピーロジェには何故かスコーピオンの尻尾・毒針・腕がついてた。
ロジェ博士はオフィスに追加の保安部隊を常駐させるように要請、流石に許可された。

その後

シャーリー・ガレスピー管理官はロジェ博士の安全を確保するための監視を強化することを決定した。
…が、その翌日、更にめんどくさい事態が起きてしまった。

ジーン・カーライル・アクタス管理官、シェリーおよびリープ・アンドリューズ管理官、ティルダ・R・ムース管理官、ペネロペ・パナギオトポルス博士の
5名にもこの異常現象が発生してしまうようになったのだ。
こうなってくるとそのうち他の博士にもガンガン影響が出て来る可能性があり面倒なので、Keterへの格上げを検討している。
ブライトコンドラキとかで発生したら面倒くさそうじゃない?











[レベル5資格情報または空想科学部門IDナンバーを入力してください。]










[資格情報承認。対抗物語措置を解除しています。おかえりなさい、パナギオトポルス博士。]





上記の現象群なのだが、拡散した内のひとり、パナギオトポルス博士が持つ資格情報では別の説明が付記されている。

ロジェ博士の周りで起きる様々な事象の部分的収容は、空想科学部門のある領域に近い物語層に埋め込まれたswn001-1-RGT(Roget)の既知の痕跡を除去するための、
手順クスコ=ビューラーの側面適用によって可能となっている、らしい。まるで意味がわからんぞ!

以前までswn001-1-RGT痕跡の交差点に収容されていたSCP-3500は、過去3ヶ月間に幾つかの物語ベクトルを通じて他のswn-001-1実体、並びに他の未分類実体に関連する世界へと拡散しています。拡散パターンには一貫性が無いため、これらのベクトルの幾つかは大半の物語的観点から検出不可能であると理論上想定されます — SCP-3500の影響を根本から取り除くことを目的に、機動部隊MTF-ι-0は既知の資産足り得る要素の探索に割り当てられており、また一方でSCP-423とSCP-3145が共同で周辺物語を移動しつつ未探索の物語根宇宙を捜索しています。現時点ではどちらも成功の見込みは無いと考えられています。

こちらも意味不明だが、ここで「既知の資産足りえる要素」と「未探索の物語根宇宙」という言葉が出て来る。
本家及び日本支部ではここにリンクがあるのだが、このリンクを押すと前者は「『メタ』オブジェクトのタグが付与されたページ一覧」、
後者は「フォーラム内『下書きと批評』」に飛ぶ。
最初は面食らうであろう。前者のタグページにしろ、後者の『下書きと批評』にしろ、これは財団世界内のなにかではなく、
サイト『SCP Foundation』の構成ページでしかない。そこに財団世界内SCP-3500報告書がリンクしているのである。

SCP-3500は、サイト-19のラルフ・ロジェ博士とメタ宇宙全域にいる彼の類似存在を中心に、既知の公式設定(カノン)世界の全てに影響を及ぼす物語の結束の歪みです。SCP-3500はオペレーション・フラット・ホライズンとその付随任務に続いて絡み合った複数の世界が過圧縮された結果であると考えられています。この過圧縮は重要なデータポイント、とりわけswn001-1個体の痕跡を膨張させ、各々の個体が関連している積み重ねられた世界に極度の負担をかけています。最も極端な例であるswn001-1-RGTの場合、これは破綻と、分離点を取り巻くカノンの混在に繋がっています。

1日あたりのデータポイントの数が増加するにつれて、swn001-1-RGTの痕跡に対する圧力は、他のまだ破綻していない膨張部と同様に指数関数的に増大しています。最近の希少なデータ過累重に続いて予測されている突発的なデータポイントの発生を鑑みて、現在の状況は全面的な設定破綻の瀬戸際である可能性が高いと考えられます。このような出来事が発生した場合の結果は未だに不確実ですが、予測モデルは48%の可能性で物語世界が完全に崩壊することを示しています。

「カノン」。SCP読みにとっては慣れ親しんだ極一般的な単語であろう。
ルビが振られている単語でわかるとおり、「公式設定」のことがカノンである。
が、「SCPにはカノンは存在しない」と言われるように、SCP世界では「支持を集めた」ヘッドカノンは存在しても、
確定したカノンは定義されていないはずである。では何を意味しているのだろうか…というか、



そもそもこれ財団世界内の文書だろ?お前は何外宇宙の話してんだ?





親愛なるパナギオトポルスへ


パナギオトポルスのもとに、メッセージが届く。

空想科学部門はプロジェクト・フラット・ホライズンとオペレーション・オーバーメタを実行した。
この目的は「世界を単一宇宙平面上に落としこむこと」。
プロジェクト・フラット・ホライズンとオペレーション・オーバーメタはやややり方が異なり、
プロジェクト・フラット・ホライズンは「swn001-1-RGTの各個体を使ってリンク付けする」行為。
オペレーション・オーバーメタはswn001-1の一個体「Rimple」にカノンを設定させてそれに落としこむこと。

……この文章を読んですぐにああそういうことか!って理解できた人は多分以下の解説を読む必要はないだろうし、
このSCP-3500の解決法も思いついていることだと思う。

で、このことがいけなかった、らしい。いや、失敗したというよりも、「予想外に成功してしまった」という意味で。
オペレーション・オーバーメタは、「基準世界」と「lolFoundation」の区切りをきっちりつけようぜ!という目的で実行されたものだという。
そのために、SCP-3621(未訳。『通常ナンバー』オブジェクトなのに、lolFoundationタグ…つまり『おふざけ』ですと明示されているふしぎなオブジェクト。)を導入し、
「こっからこっちは普通・こっからこっちはlol」とガイドラインを策定した。
その瞬間、「創作者と明確に繋がりを持つキャラクター」たちは一気に存在感を失ってしまった…のだという。
そして物語世界は統合されていった。
また各swn-001-1実体を繋ぐために、SCP-3999が使われているという。

しかしその過程で、過剰に個性を排除してしまったせいで、今度は「カノンが金科玉条」と化してしまったようだ。
これじゃ駄目だ。

ということで、このメッセージの作者にとって、パナギオトポルスにとって、この解決策は単純である。

解決策は、私が君に直接語り掛けることだ。そのlistpagesモジュールを起動させて、ユーザーネームが表示されたら、1秒の半分ほど席を外してほしい。ハロー、私は手を振るだろう。あたしペネロペ、メタ存在。オチていたメモのコーナーへようこそ。

私は君に、私が実在しないことを思い出してもらいたい。この記事が君たちのうち1人 — 私の読みが正しければ2人 — によって書かれたことを、それを君にとっての私たちの世界観に取り交ぜる必要は無いことを。君に「おう、成程ね、ちょっと面白かったけど、これは絶対にカノンではねーな」と考えてもらう必要がある。後はもう分かるだろう…

カノンは存在しない。

ペネロペ・パナギオトポルス(少なくとも、その一人)からの呼びかけをこれで終える。

swn-001-1実体とは何なのか

実はここにも、報告書からはリンクが付いている。といっても、それまでと違ってメタ的なページに飛ぶわけではない。

飛ぶ先は、『SCP-001 S・アンドリュー・スワンの提言 - データベース』である。
そう、SCP-001提言の一つ。そもそもSCP-001自体、実は結構なメタオブジェクトである。
財団世界内で「一番重要なオブジェクトなので、たくさんのダミーと一緒に載せている」、という設定付をしたうえで、
実際には「みんながSCP-001を書きたがるので全部SCP-001として扱おう」という外宇宙の要請がある。

そしてその中でも群を抜いてメタなのが、S・アンドリュー・スワンの提言である。
この提言によれば、SCP-001は「まさに神だ。ホラー作家の一団のような性格の悪い連中だ」そうで、
それらによってZK-クラス:現実不全シナリオが度々起きている。
無関係だったものが関係を持ち、友人だった存在が敵になる。
これらは、「今画面の前にいるあなた」が「そうしたい」と思ったからそうなるのである。
つまり第四の壁の向こうから「自分の好きなように設定改変している」連中がいる。
そのうちの一人ひとりがswn-001-1実体である。

では、swn-001-1-RGTって誰なのか。まあメタな話全開でお送りすれば、当然Roget氏である。
2012年から著者ページを持つほどのベテランであり、シリーズI(三桁台)からシリーズIV(3000番台)までの全シリーズで記事を執筆する人。
で、この人はこのページを記述するまでのあいだに218ページを数えるまでに投稿数が多い。
いや一部のページはエッセイやコンテストみたいなのもあったりするんだろうけど。
この人が人事ファイルに投稿したのが、「ラルフ・ロジェ博士」。
でこのRoget氏は「Grand Crosslinking」というプロジェクトの主催でもある。
これは、「それまで関連付けられてこなかった様々なオブジェクト間にクロスリンクをつけようぜ!」というプロジェクトで、
これがきっかけとなってアベルダエーバイトの尖兵になったりしている。

このGrand Crosslinkingが、こちらの報告書では「プロジェクト・フラット・ホライズン」と呼ばれている。

SCP-3500の解説

雑に言うなら、SCP-3500というのは、「Grand Crosslinking」によって、「本来別々のヘッドカノンで構成される世界が一つに収束してしまい」、
そのあおりでプロジェクトリーダーのRoget氏のアバターたるロジェ博士が、Roget氏の書いてきた記事と同じようなオブジェクトに襲われている、というもの。
出現日時も、Roget氏の投稿日時と完全にかぶっている。

SCP-3500-1-001 SCP-1507 - ピンク・フラミンゴ
SCP-3500-1-017 SCP-643 - おいしいチョコレート
SCP-3500-1-054 SCP-1837 - 酸モップ
SCP-3500-1-094 SCP-122 - モンスターはもう沢山*1
SCP-3500-1-114 Tale "ナチョ・ビジネス"
SCP-3500-1-118 SCP-1282 - 人間兎
SCP-3500-1-170 SCP-2805 - 氷の中のディズニー
SCP-3500-1-216 SCP-2895 - 針もどき

本家では実は登場総数の部分は「Roget氏の投稿した記事数」を反映するようになっており、
日本支部ではそんなん再現できないので(Roget氏が日本支部に投稿した記事数は0になっちゃう)黒塗りなのである。

で、要は「それぞれの、218人いるロジェ博士が、本来的には別々の世界の存在である」はず、なのに
「Grand Crosslinking」によって「ひとつの」世界に押し込められようとした。
そのせいで、珍妙不可思議なロジェ博士がたくさん生まれてしまった。

また、それぞれの世界はヘッドカノンで構成される世界であるため、本当だったら矛盾が山のようにあるはずである。
しかしその矛盾も、「偉大なる金科玉条のカノン」によって叩き潰されかねない。
メタ的に言えば、「いいか、SCPってのはヘッドカノンの世界だから、正史なんてないから好きに楽しめよ!」って言ったところで、
説得力を失い、「お前の書いてるそれ、あのオブジェクトと矛盾するぞwwwばっかじゃねえのwww」って意見を登場させかねない。
それはSCP Foundationというシェアード・ワールドの発展には非常にまずい。
別にアベルが誰かの記事でダエーバイトの尖兵になったからって、別の人はそれをダエーバイトと結びつける義務はどこにもない。
…のに、このままでは凡ての記事で、「アベルはダエーバイトと結びつけられる」前提になってしまいかねない。
にくにくしきものはサーキック由来なのか?吊られた王の悲劇は実際に起きた歴史上の事実なのか?
そうだとするオブジェクトがあったとして、「No」と言いたい人は「No」と言えなければ、バラエティのある作品が産まれないのではないか?

一方で、Grand Crosslinkingがじゃあ「何の意義もない」かというと、それは違う。
それはそれで、「面白くて、作品の発展に確実に貢献するなにかになりうる」。
実際、それまで関連付けられてこなかったせいでほぼ忘れ去られていたようなオブジェクトが、
急に頻出するようになり、知名度をめきめき上昇させ、関連オブジェクトの大量発生にもつながっている。

だから解決策はこうなのだ。


おう、成程ね、ちょっと面白かったけど、これは絶対にカノンではねーな


余談

このオブジェクトはDrBleep氏とRimple氏の共作である。
DrBleep氏のアバターが「アンドリューズ夫妻」。Rimple氏のアバターのひとりが「ペネロペ・パナギオトポルス」。
だから二人が犠牲になるのはある種いたしかたない。

なお別に二人はRoget氏やそのプロジェクトである「Grand Crosslinking」を嫌いなわけではない。むしろ好きなんだそう。
そのうえで、「カノンは存在しない」というのを確認しておきたかった、というのがあるようだ。
つまり下手に「なにかに」とらわれる必要はないよ、何もかも別に「権威ではない」んだよということ。
別に極端な話、クソトカゲが死んでも構わないんだよと。実際クソトカゲはTaleなどで8回くらい死んでるし。

ちなみに犠牲者のひとり、アクタス管理官はDjKaktus氏のアバター。SCP-2996の作者である。
…えーと、「幽霊で、現実改変者のストーカーに追われている」アクタス管理官のコピーがでてくるのやばない?

ちなみにswn-001-1群の連絡手段であるとされるSCP-3999なんだけど…その…多分アニヲタwikiに解説記事が載る日が来る気がしないので、
この記事読み終わった後に読んできてください。記事建てできる人がいたら誰か書いて。この記事の初版投稿者には無理でした。
この記事の初版が書かれたその日に別の人が建ててくれました。読みましょう。





SCP-3500 - Instructions Unclear, Got Dick Stuck in Canon 🍆➡️📕(お前の指令でカノンがヤバい 🍆➡️📕)





CC BY-SA 3.0に基づく表示

SCP-3500 - Instructions Unclear, Got Dick Stuck in Canon 🍆➡️📕
by DrBleep, Rimple(共作)
http://www.scp-wiki.net/scp-3500
http://ja.scp-wiki.net/scp-3500

SCP-3999 - I Am At The Center of Everything That Happens To Me
by LordStonefish
http://www.scp-wiki.net/scp-3999
http://ja.scp-wiki.net/scp-3999

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最終更新:2023年07月07日 00:45

*1 Roget氏はこの記事の原著者ではなく、改稿者であり、出現日時は改稿日時になっている