パトリック・ザラ

登録日:2017/09/21 Thu 02:11:26
更新日:2024/04/12 Fri 14:27:05
所要時間:約 11 分で読めます






終わるさ、ナチュラル共が全て滅びれば戦争は終わる!!

これはその為の戦いだ! 我等はその為に戦っているのだぞ!

それすら忘れたか、お前は!!



機動戦士ガンダムSEED』の登場人物。


プロフィール

人種:コーディネイター
誕生日:C.E.26年
年齢:45歳
身長:185cm
体重:75kg
所属:プラント
役職:国防委員長→最高評議会議長
CV:有本欽隆


人物

第一世代コーディネイター。パトリックだからといって炭酸とは何の関係も無い。
C.E.71時点のプラントのディセンベル市(初等教育全般、軍関連を担当)代表であり、プラント最高評議会にもザフトの軍事部門を預かる国防委員長として名を連ねる。
評議会強硬派の筆頭であり、コーディネイター至上主義者。

主人公の一人アスラン・ザラの実父。 でも全然似てな(ry。*1
元々ナチュラルへ嫌悪感を持っていたが*2、妻のレノア・ザラを血のバレンタイン事件で喪ってからはより強硬なナチュラル排斥の思想に走っている。


大西洋連邦内の生まれであり、第一次コーディネイターブーム以降続いたコーディネイター問題の渦中でその人生を歩んできた。
ブルーコスモス等の反コーディネイター活動が激化する中、自身の能力を活かしてコーディネイターの居場所作りに奔走。
ラクス・クラインの父であるシーゲル・クラインとはL5コロニーの建設事業で出会って以来30年来の親友であり、
後のザフトの前身となった政治結社「黄道同盟」の結成等で共にコーディネイターの国家であるプラントを築き上げた盟友。

政略結婚的な意味合いが強いとはいえ、互いの子供同士を婚約させる等、戦争前までは良好な関係を築いていた。

しかし、シーゲルが出生率の低下等「コーディネイターの限界」の対策をナチュラルへの回帰による方針を取ったのに対し、
パトリックは「コーディネイターの英知で対処出来る」と考え、高性能の人工子宮を用意する等、徐々に主義主張を違えていった。
地球連合との戦争でも、どちらかというと穏健派で戦争の早期終結を目指すシーゲル*3に対して、パトリックはプラント評議会強硬派の筆頭であり、政治的には敵対関係にある。

これらは序盤の数少ない両者の交友からも違いが大きく描かれており、戦争の早期終結を目指すも思うようにいかないシーゲルに対し、
パトリックはコーディネイターの死やナチュラルの脅威を情報操作しながら喧伝して敵意を煽ることで、支持拡大と過激な軍事作戦の正当化に繋げている。
それらも淡々とこなしていることから戦前のコーディネイター独立の意思を考えると既に本末転倒の有様になっているのでは?という様子がうかがえる。

プラント内でもパトリック程の強硬姿勢には賛同しない市民も多いものの、
傘下であるザフトの「プラントの独立を指向し、その為の軍事力も保有する政治結社」という性質上反ナチュラル思想を強く持つ者が多く、
開戦後はプロパガンダと戦禍の拡大に伴って特に強い支持を得ている。
また、ザフト内部では実質トップの権力者であり、自身の協力者となりえる者には通常の指揮系統とは異なる個人的な繋がりを持っている。
作中では特にラウ・ル・クルーゼとよくコンタクトを取っていた。


作中での行動

本編以前

上記の通り、コーディネイターとナチュラルの確執が渦巻く時代の中を生きてきた。
シーゲルと共にプラント建設事業に従事した後、レノアと結婚しC.E.55には一人息子のアスランをもうける。
しかし、C.E.61にプラント内で起きた反コーディネイターグループのテロで負傷。
一命は取り留めるもののこの事件に強い危機感を抱いたパトリックは、レノアとアスランの身分を隠し一時避難として月面のコペルニクスへと送った。
この時アスランは月の幼年学校に通うことになり、そこで出会ったキラ・ヤマトと友人関係になった。
一方、パトリック自身はレノアとアスランが月にいた時も仕事で飛び回っていた。なお、妻と息子がナチュラルであるヤマト夫妻と付き合う事には難色を示している。

その後、開戦の気運が高まる中で二人をプラントへ呼び戻すが、血のバレンタインでレノアは帰らぬ人となる。
以降、ナチュラルへの嫌悪は強い憎悪となり、プラントでのコーディネイター至上主義・反ナチュラル思想の筆頭として連合との戦闘を牽引する。

レノアが存命の頃はアスランとどのような父子関係を築いていたかは不明だが、レノアが亡くなってからは関係は冷え込んでおり、
小説版ではアスランは「会う度に『(自分の求める)水準に達していないが、息子はこれしかいないのだから仕方がない』と言わんばかりの視線と態度を向けられた」と語っており、
パトリックの内心が本当はどんなものだったのかは分からないものの、アスランを委縮させるような冷たい接し方であったのは間違いない。


C.E.71(『SEED』)

序盤に国防委員長として登場。
ヘリオポリス崩壊やGに関する最高評議会ではクルーゼから事前に受け取った情報を操作*4、連合の戦力の脅威を示し穏健派の主張を封じ込める等、当初からやや強引な手法を見せる。
直後のラクスの行方不明事件でも、婚約者であるアスランを捜索に向かわせる政治的なパフォーマンスを行った。


アスラン「彼女を助け、ヒーローのように戻れ、ということですか?」

クルーゼ「もしくは、その亡骸を号泣しながら抱いて戻れ…かな?」



その後、シーゲルの任期が切れた事で行われた選挙により、最高評議会議長へと就任。
直後発動されたオペレーション・スピットブレイクでは、評議会に無断で目標地をパナマから連合本部が存在するアラスカ基地へ変更し、連合戦力の壊滅を謀ったが、
クルーゼによって情報が連合に漏らされていたことで、サイクロプスにより、連合の防衛戦力諸共ザフトの戦力の多くが奪われてしまう。
更に時を同じくして、決戦に向け開発させていたNジャマーキャンセラー(NJC)搭載型MSであるフリーダムガンダムを、ラクスの手引きで侵入者に奪取されてしまう。

これらの痛手が重なりナチュラルへの憎悪が更に増し、この辺りから平静を装いながらも敵対者とナチュラル殲滅の狂気がより強く表に出る様になった。(とはいえ発言からすると劇中序盤から既にそういう考えだったことはうかがえる)
その為、フリーダムの件を口実にしてクライン親子に暗殺命令を秘密裏に出してシーゲルを暗殺*5
同時に、シーゲルと親交の深かった評議会議員や関係者にまで嫌疑を掛けて穏健派を追放して*6評議会を掌握し、事実上の独裁を始めるといった、かなり強引な行動に出ている。

そして、久し振りに本国へ帰ったアスランにジャスティスを与え、「フリーダムの奪還または破壊、及び接触した組織・施設の排除」を命じ、地球へととんぼ返りさせた。
この過激とも思える命令はフリーダムのNJCに関する技術漏洩を恐れての事だったが、
前述の通りNJCは自分が開発を推し進めていた物であり、そのツケを払う形になっている。

しかしその後、アスランは課せられた任務を果たさないままにプラントに帰還してきたばかりか、
与えたジャスティスを何処かに置いて帰還には敵勢力のシャトル用いるという意味不明な行動*7を取り、
さらに、対面した際にこれらの行動について弁明せず、こちらからの詰問にも答えないばかりか、
アスラン自身が感じていた現在の戦争への疑問と批判をぶつけてきた事でパトリックは激怒。
言い争いの末に向かってきたアスランの肩を銃で撃ち、そのままアスランの勾留を命じた。
これにより二人の関係は完全に決裂することとなる。
本記事冒頭のセリフはその場面の一部を抜粋したものであり、ここでアスランは父を何としてでも止めなければならないと覚悟した*8

しかし、直後にアスランは脱走を図り、クライン派*9の手引き*10もあったことでそのままエターナルでラクスやバルトフェルドと共にプラントを脱出。
結果、パトリックはナチュラル殲滅とそれに付随した憎悪を強める事となった。


そして、ボアズ攻防戦で連合が核攻撃を行った事に激昂し、続く第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦において秘密裏に建造していた最終兵器ジェネシスを使用を決断する。


我等が、勇敢なるZ.A.F.T.軍兵士の諸君!

傲慢なるナチュラル共の暴挙を、これ以上許してはならない!
プラントに向かって放たれた核!これは最早…戦争ではない!


虐殺だ!!!


このような行為を平然と行うナチュラル共を、最早、我等は決して許すことは出来ない!

新たなる未来!創世の光は我らと共にある!

この光と共に今日という日を!

我等、新たなる人類『コーディネイター』の、輝かしき歴史の、始まりの日とするのだ!!


一射目で地球連合軍艦隊を壊滅させ、上記の演説で戦意を高揚させると第二射を撃ち僅か二射で連合軍そのものを壊滅状態にまで追い込む
ただしこれはクルーゼによりNジャマーキャンセラーのデータが漏れた事で連合に核ミサイルを配備された事も大きい。
なお、演説ではジェネシス発射の大義名分として、上記のように「連合軍の核攻撃への報復」を掲げており、
アスランの元上官であるレイ・ユウキのように「連合軍に更なる核攻撃を躊躇わせるための抑止力」という側面もあると推測している者もいたが、
核攻撃が行われる前のアスランとのやり取りで既に「ナチュラルを滅ぼせば戦争は終わる(意訳)」と語っているように、
パトリックは例え核攻撃が行われなかったとしても、「ナチュラルを滅ぼすための兵器」としてジェネシスを運用するつもりであったことが窺える。



ジェネシス照準! 目標、地球大西洋連邦首都、ワシントン!

そして、ジェネシスによる2度の攻撃で地球軍は既に壊滅状態となっており、司令部にも「これで戦争は終わる」と考える者が多くいたが、
そんな周囲の考えなど無視するように、パトリックはジェネシスで地球連合どころかナチュラルそのものを根絶やしにするべく、
大西洋連邦の首都・ワシントンにジェネシスの第三射を照射するように命じる。

しかし、宇宙空間や月に照射するならいざ知らず、地球に向けてジェネシスを照射するということは、
地球の自然環境とそこに住まう人間以外の生物や、戦争に関わりのない一般市民、
そして、ジェネシスの射線上に未だに残るザフト部隊、地球に住まうコーディネイター、地球に駐留する友軍兵といったコーディネイターの同胞を、
地球連合やそれに与するナチュラル諸共に死滅させるということを意味する。



議長!この戦闘、既に我等の勝利です!撃てば地球上の生物の半数が死滅します!もうこれ以上の犠牲は――うっ!?

……奴等が、敵はまだそこにいるのに……何故それを討つなと言う!?

討たねばならんのだ!討たれる前に!敵は滅ぼさねばならん!何故それが解らん!?


この命令にはさすがにコントロールスタッフも困惑し、見かねた側近のレイ・ユウキに制止されるも、
ナチュラルへの復讐に我を忘れたパトリックは無言で彼を銃撃して黙らせる。そして、他の側近が宥めても聞く耳を持たずに自らジェネシスの発射操作を始めるに至った。
だが、その途中で瀕死になりながらもパトリックの凶行を止めんと最後の気力を振り絞ったユウキの銃弾を受け、致命傷を負う。
あまりの出来事にオペレーターたちが逃げ出した後、司令室に乗り込んできたアスランとその恋人のカガリに最期を看取られることになるが、
絶命する瞬間までジェネシス発射を命じ続け、最期の最期までナチュラル殲滅の妄執に囚われ続けたまま、その人生を終えた。
小説版では自分を看取る人物がアスランであるという事すら気付いておらず、
アスランは「最期まで、父は自分を見ようとしなかった」という切ない心境で父を看取っている。



本作の2年後を描いた続編の『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』では、ザフトを脱走した彼の信奉者達*11により、
ユニウスセブンを地球に落下させようとする『ブレイク・ザ・ワールド事件』が引き起こされてしまうなど、その影響は強く響いている。


この様にクルーゼの掌で踊らされていた事もあるとはいえ、『ガンダムSEED』の戦いが泥沼化した一端を担っており、
殲滅以外の意見は耳を傾ける事もしなかった為、視聴者にとっては「狂気の独裁者」の印象が非常に強い。

但し、息子のアスランに対しては立場上、上官と部下としての態度を崩そうとせず頑なな態度を取り続けていたものの、彼なりの愛情と期待を抱いていた模様。
上述の通り、小説版ではアスランは会う度に不甲斐ない自分に父は失望していると感じていたが、逆に言えばずっとアスランに期待し続けていたとも考えられ、
終盤に自身の命じた指令がアスランを撃つことに繋がることをクルーゼに指摘された際には一瞬絶句し、
苦虫を噛み潰す様な表情を浮かべた後に「構わん!」と告げる等、アスランと本格的に敵対することになった後も、息子と戦うことに関して思う所がある素振りも幾らか見せている。

あの…バカ息子が…

レノアは…お前の母はな…私にとって唯一無二の存在だったのだ…!
レノアのいないこの世界など私にとっては…!

また、高山瑞穂氏による漫画版や小説版では、「妻がいない世界など意味がない」とする彼の心境も描かれており、こちらでも完全に人間味の無い人物という訳でもない。
TV版におけるアスランとの確執も、妻を亡くした事でナチュラルへの憎悪に囚われたまま、
大切な肉親であるアスランと接する機会を得られなかった事が大きかったのだろう。

ちなみに、高山氏の漫画版ではアスランがジェネシスを破壊した事に感化された部下達により、拘束される結末を迎えている。
ただし、同氏の『SEED DESTINY』では冒頭でTVシリーズの結末が描かれており、漫画の続編とは実質繋がってはいない模様。



ゲーム作品

スーパーロボット大戦シリーズ

概ね原作通りなのだが、(原作には存在しない)異星人や怪獣等、人外の脅威を軽視し過ぎる言動をほぼ毎回しており、
そのためか最後の引き金となるジェネシスで地球を狙うまでは情報統制とプロパガンダで地盤固めはしっかりして良くも悪くも現実は見ていた原作と異なり*12
スパロボではパトリック視点で見ても明らかにナチュラルと戦争している場合ではなかったり、そいつらにやられたりするため、現実が見えていない無知な指導者の様にしか見えない。
実質「敵側サイドの三輪長官と呼んでも過言ではないだろう。

現実問題、パトリックが原作通りに行動してくれないと『SEED』終盤の原作再現ができないという「クロスオーバーの事情」も大きな要因だと思われる。
スパロボではしばしばあるパターンではあるが、顕著な例の一つと言えるだろう。

血のバレンタイン発生に伴って星間連合(キャンベル・ボアザン・バーム・ゼーラ・ムゲの連合)と密約を結び、地球へ宣戦布告。
モビルドールゴーストを戦力として利用したり、バッフ・クランの軍勢が現れても一向に侵攻を止めようとしない等、
連邦側のやらかしもあるとはいえ、宇宙全体が大変な時なのに全く空気を読めていない状態だった(前作までの物語もあるので猶更である)。

挙句、宇宙怪獣の規模までも全く把握していない様で、こんなセリフが飛び出す始末。

見たか、ナチュラル共!これが我等の力だ!
このジェネシスと月のイージス…そして、BMIIIが有ればSTMCも恐れるに足らん!

……本作のOPムービーから宇宙怪獣がその脅威を惜しみなくアピールしている事を考えると失笑しか出ない。
もしも実際に宇宙怪獣の群れを目の当たりにしてしまったら、どんな反応をしたものか是非とも拝んでみたいものである。
そもそも、ジェネシスの次に挙げている二つの兵器はプラントオリジナルの兵器じゃないし、そもそもBMIIIがどんな兵器かも分かっていない*13辺りもなかなかツッコミどころである。

概ね原作通り。 オルファンを地球側の兵器とでっち上げ、ジェネシスの標的にする。

第一部では木連を密かに支援しており、それが発覚した事で血のバレンタイン事件を引き起こしてしまう事となる。
第二部では火星の後継者と同盟を結ぶが、ヤキン・ドゥーエ戦に現れたイバリューダーを前にしても、ナチュラル殲滅の好機と考え放置してしまう。
当然、ザフトの戦力だけでは外敵には対抗出来ないと断じられ、射殺された。

『SEED DESTINY』のみの参戦なので既に故人であり、名前だけ言及。
原作同様、嘗ての戦争で多大な被害を齎した極悪人として認知されている様で、
ハザードがアスランを糾弾する口実にパトリックの存在を持ち出すも、正論で論破されてしまう場面がある。

  • X-Ω
Zマスターを前にしても、ジェネシスを連邦軍に向けて撃とうとした。
当然、兵士達から銃撃を受けて死亡。 更にこの後、ジェネシスはヤキン・ドゥーエ要塞ごと機械昇華されてしまう。
「あんな化け物はどうとでもなる!」と豪語していた直後にコレである。機械昇華された件については流石に少しかわいそう。
イベントクエスト「大決戦! 地球を守る戦士達」では、アスランにより失脚させられた。
死亡しない分、当クエストでの扱いが一番マシと言えるかもしれない。



余談

担当声優の故有本欽隆氏は『SEED』以前にも過去のガンダムシリーズに多く参加しているが、
Vガンダム』ではあのカテ公の父テングラシー・ルース、
Gガンダム』では主人公ドモンの父ライゾウ・カッシュ、
ガンダムW』では主人公の一人カトルの父ザイード・ウィナー……
以上のようにパトリック以外にもメインキャラクターの父親役を多く演じている。




思い知るがいいリア充共。

この編集が、我等アニヲタWiki(仮)の創世の光と成らん事を!

ジェネシス、追記・修正!



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最終更新:2024年04月12日 14:27

*1 ……と思われたが劇場版のとあるシーンでアスランが仏頂面でキレてるシーンがあるのだが、その表情がパトリックそのものと話題になった。

*2 「第一世代コーディネイターの親」として生活していたナチュラルであるカリダ・ヤマトですら例外ではなく、妻が信頼を寄せ、息子が懐いているのを苦々しく思っていた。

*3 もっとも「血のバレンタイン事件」の報復にニュートロンジャマーの大量投入を決定し、地球人口の一割(凡そ10億人程度と言われている)を死に追いやった「エイプリルフール・クライシス」を引き起こした際の最高評議会議長はシーゲル・クラインその人である。 ただしこれは、シーゲル個人の独裁体制でないため評議会軽視は出来ない事、急進派による核ミサイルによる報復提案は共倒れの危険性が大きい(敵である連合の兵ですらNJが核撃ち合うよりはマシだったと評価する場面が本編にある)事、核ミサイル再使用でのプラント崩壊を防ぐ意図が大きい事も考慮が必要である。

*4 ストライクのパイロットがコーディネイターである事を隠す等

*5 作中設定的に見ても本来は逮捕・拘束を試みるのが妥当な案件であり、その為、民衆にバレない様に秘密裏に暗殺命令を出している。ラクスとアスランの婚約破棄なども民衆には知られていない。

*6 前々から発言に危険な兆候を感じ取っていたのか、作中の様子から事前に離脱出来た者も多い模様

*7 アスランは前述の命令を遂行する過程で地球連合製の艦であるアークエンジェルと接触しており、その交流によりかねてから抱いていた戦争への疑念が最早看過できないものになったこともあって、戦争の当事者の一人である父と対話する為にその艦へジャスティスを預けた上で替わりの足としてシャトルを譲り受けていたというのがこの行動の真相。もっともプラント側からすればあまりに異常な行動であり、事実パトリックへ報告する前の入国の段階ですでに現場判断によるアスランの身柄の拘束が行なわれたようである。

*8 キラやカガリとの交流やラクスとの対話で憎しみの連鎖を止めたい、このまま戦争を続けてはいけないと気持ちが変化していた事もあるが、元々ザフトに入った当時もプラントを守る強い決意やナチュラルへの敵意はあれども、戦争を嫌うニコルと仲が良かった様に殲滅しなければいけないとまでは考えていなかった。

*9 シーゲル・クラインの方針に同調しパトリック・ザラの方針に異を唱えるザフト内の派閥

*10 アスランが捕縛された事を知ったラクスの命によるもの。余談だが、アスランが脱走を図ったのはあくまで個人の意思であり、クライン派の動向などは知る由もなかった。その為に最初に不意打ちをかけた際には自分を助けようと機会を窺っていたクライン派の人間も巻き込んでしまっている。

*11 コーディネイターこそが進化した新たな人類であり、コーディネイターの繁栄の為には旧人類であるナチュラルを絶滅させねばならないと主張する者達。 通称ザラ派

*12 諸々の描写からパトリックの真の思想はプラント民どころかザラ派の大半からも受け入れられなかったと思われる

*13 なんとプラント用の破壊兵器だと思っていた。地球圏で使えるかあんなの。