混成競技

登録日: 2017/09/15 Fri 01:10:45
更新日:2021/08/26 Thu 04:46:43
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混成競技とは、陸上競技における、様々な種目を決められた順番で行い、記録によって得点化されたものの合計点を競う種目である。
なお、男子選手と女子選手が同条件で実施する競技、または男子選手と女子選手がチームを組んで実施する競技は混合競技であり、混成競技とは異なる。

概要


1人で何種目もこなす種目だけあって、やっている人間からすればかなりしんどい
実際、最後の種目を終えた選手のほとんどがゴール後に倒れている。
しかし、やり切ると達成感を感じることのできる種目でもある。

優勝すると、キング・オブ・アスリートとして祝福されることが多い。

ルールと種目

連続した2日間で行うことがルールとして決められ、男子が10種目(高校生は8種目)、女子が7種目をこなす。
中学生は男女ともに4種目を1日か2日でこなす。

また、オリンピック採用種目ではないが、ウルトラ混成競技という男子が20種目、女子が14種目を2日間でおこなうドS仕様の混成種目も存在し過去に日本で4回ほど行われている。
さらには1日で一気に行う近代五種ビックリの超ドM仕様のものもあるらしいが...

種目を行う順番も決められており、
日程 順番 男子10種 高校生男子8種 女子7種 中学生男子4種 中学生女子4種 男子20種 女子14種
1日目 1 100m 100m 100mハードル 110mハードル 100mハードル 100m 100mハードル
2 走幅跳 走幅跳 走高跳 砲丸投 走高跳 走幅跳 走高跳
3 砲丸投 砲丸投 砲丸投 200mハードル 1500m
4 走高跳 400m 200m 砲丸投 400mハードル
5 400m 5000m 砲丸投
6 800m 200m
7 走高跳
8 400m
9 ハンマー投
10 3000m障害
2日目 1 110mハードル 110mハードル 走幅跳 走高跳 砲丸投 110mハードル 100m
2 円盤投 槍投 槍投 400m 200m 円盤投 走幅跳
3 棒高跳 走高跳 800m 200m 400m
4 槍投 1500m 棒高跳 槍投
5 1500m 3000m 800m
6 400mハードル 200mハードル
7 槍投 円盤投げ
8 1500m 3000m
9 三段跳
10 10000m
この順番で行わなければならない。

またルールとして、
  • 本来は6回の試技を行う、走幅跳・三段跳・投てき種目の試技数はすべて3回まで。
  • 不正スタートは1回目で警告を与え、2回目以降は誰が不正スタートをしても失格になる。
  • 風速を測る種目(200mまでの距離を走る種目や走幅跳・三段跳)それぞれで追い風4.0m/秒未満でかつ、風速を測る種目すべての風速を合計し、その平均値が追い風2.0m/秒以下であれば公認記録となる。
  • 同点だった場合は同順位とする。
  • 種目の途中で欠場したりすると途中棄権扱いとなって以降の種目に参加できなくなる。
といったルールがある。


点数


各種目の成績をそれぞれ得点化してその合計点を競う。
失格(不正スタートなど)や記録なし(全部の試技を失敗するなど)の場合はすべて0点となる。

それぞれ計算式が与えられており、記録を代入して計算することで得点を算出することができる(小数点以下は切り捨て)。
計算式自体が難解なので、パソコンがないときは得点換算表の冊子に従って得点を算出する。

全体的に種目ごとの競技レベルに応じて得点化されるが、疲労の影響が大きく出やすい長距離種目はほかの種目と比べ緩く設定されている。

トラック種目:得点 = A × (Z - 記録[秒]) ^ X
男子 種目 女子
A Z X A Z X
25.4347 18 1.81 100m 17.857 21 1.81
5.8425 38 1.81 200m 4.99087 42.5 1.81
1.53775 82 1.81 400m 1.34285 91.7 1.81
0.13279 235 1.85 800m 0.11193 254 1.81
0.03768 480 1.85 1500m 0.02883 535 1.88
0.0105 1005 1.85 3000m 0.0683 1150 1.88
0.00419 1680 1.85 5000m 0.00272 1920 1.88
0.000415 4245 1.9 10000m 0.000369 4920 1.835
100mハードル 9.23076 26.7 1.835
5.74352 28.5 1.92 110mハードル
3.495 45.5 1.81 200mハードル 2.975 52 1.81
1.1466 92 1.81 400mハードル 0.99674 103 1.81
0.00511 1155 1.9 3000m障害物 0.00408 1320 1.9

跳躍種目:得点 = A × (記録[cm] - Z) ^ X
男子 種目 女子
A Z X A Z X
0.8465 75 1.42 走高跳 1.84523 75 1.348
0.2797 100 1.35 棒高跳 0.44125 100 1.35
0.14354 220 1.4 走幅跳 0.188807 210 1.41
0.06533 640 1.4 三段跳 0.08559 600 1.41

投てき種目:得点 = A × (記録[cm] ÷ 100 - Z) ^ X
男子 種目 女子
A Z X A Z X
51.39 1.5 1.05 砲丸投 56.0211 1.5 1.05
12.91 4 1.1 円盤投 12.331 3 1.1
13.0449 7 1.05 ハンマー投 17.5458 6 1.05
10.14 7 1.08 槍投 15.9803 3.8 1.04

世界記録はどれだけすごいのか

世界記録は男子10種は9,045点・女子7種が7,291点である。
どれほどすごいのかを男子10種の世界記録の各種目の記録と、その年(2012年)の陸上競技の日本選手権の優勝記録と比べてみると、
種目 10種競技世界記録 日本選手権優勝記録 日本選手権で相当する順位
100m 10秒21 10秒29 1
走幅跳 8m23 7m78 1
砲丸投 14m20 17m90 17
走高跳 2m05 2m20 10
400m 46秒70 46秒18 4
110mハードル 13秒70 13秒72 1
円盤投 42m81 56m19 -
棒高跳 5m30 5m42 4
槍投 58m87 84m03 -
1500m 4分14秒48 3分45秒49 -

10種目中3種目で日本選手権の優勝記録を上回る結果となっている。
また、10種目中5種目で、入賞といわれる8位以内の成績を収めていることから、どの種目でも高い水準の成績を収めることのできる凄まじさを感じることができるであろう。

混成競技に関連するもの

「百獣の王」を目指すタレント。元10種競技選手で、中央学院大学の学生だった時に日本選手権(1997年)で優勝した経歴を持つ。(この時の競技歴は3年足らず)
自己ベスト記録の7,606点は歴代で上位20位以内に入り、競技中に記録した100m:10秒54は混成競技の中で出した100mの中で過去最高記録だった。(2015年まで)

週刊ヤングサンデーに掲載されていた、10種競技を扱った漫画。
全23巻。スピンオフ読み切りの「ヘプタスロン」も存在する。


追記・修正は1日でウルトラ混成競技をやり切った、
ウルトラ・キング・オブ・アスリートな人にお願いします。

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最終更新:2021年08月26日 04:46