プロフェッサー事件

登録日:2017/09/08 (金) 16:17:00
更新日:2023/12/06 Wed 21:59:57
所要時間:約 11 分で読めます




※この項目は『大逆転裁判シリーズ』の“重大なネタバレ”があります。ゲーム未プレイのかたはご注意ください。





「成歩堂さま? 何をされているのですか?」
「ああ、寿沙都さん。例の《事件》について、改めて資料を調べていたんです」


《プロフェッサー事件》とは『大逆転裁判シリーズ』で描かれる、全ての始まりとなった事件である。


【概要】

『大逆転裁判2』でその存在が判明。
『2』本編の10年前に、大英帝国で発生した連続殺人事件
貴族や王族関係者などが次々に巨大な“猟犬”にかみ殺され、倫敦中を恐怖のどん底にたたき落とした恐るべき事件である。

長期にわたり発生した事件であったが、警察は手掛かりを全くつかむ事が出来ず、犯人の正体も謎につつまれたままだった。
いつしか、謎の連続殺人鬼は《プロフェッサー》という質屋の合言葉みたいな名で呼ばれ、恐れられるようになった。

だが、事件の被害者は、貴族の中でも“腐敗”の象徴と言える下衆な人物も含まれていたため、
「むしろ、倫敦の治安は彼のおかげでよくなったのでは?」と考え、中にはプロフェッサーを支持する者も少なからずいたらしい。

プロフェッサーに殺害された被害者は計5人。
最後の5人目の犠牲者となった「クリムト・バンジークス」殺害の際に決定的な証拠品が発見され、ついにプロフェッサーは逮捕される。
だが、犯人の素性は一般には公開されず、公の場に現れるときは頭に鉄仮面をつけていたという。

その後、女王立ち合いのもと、“極秘”で裁判が行われる。被告人・プロフェッサーに下された判決は当然、極刑。
そして《バークリー刑務所》で刑が執行され、そのまま刑務所の裏にある《ロウゲート墓地》に遺体が埋葬された。
なお、この“極秘裁判”では、クリムトの弟である「バロック・バンジークス」が検事を担当したという。


【関連項目】

  • 蘇った《プロフェッサー》
プロフェッサーが“処刑”されたその夜。
とある学生が『墓からはい出る《プロフェッサー》を見た』という目撃証言が新聞に掲載され、倫敦じゅうで騒ぎになった。
しかし、以降にプロフェッサーによる事件は発生しておらず、次第に忘れさられていった。
現在は《マダム・ローザイクの館》でこの目撃証言を再現した蝋人形が“特別展示室”で展示されており、人気を博している。


  • 中央検事裁判所(オールドベイリー)の《死神》
通称《死神》。先述の“極秘裁判”で検事を担当したバロック・バンジークスの呼び名。
“極秘裁判”以降、彼が担当する裁判で被告人席に立った者は、例外なく死亡するようになる。たとえ無罪判決で刑をまぬがれても、その後かならず謎の死を遂げるという。
当然、警察でも捜査が行われたが、バロックには毎回必ず完全なアリバイがあったため、単なる偶然とされた。
だが、10年たってもこの怪現象は続いた。
いつしか「中央検事裁判所には死神が住んでいる」、「バンジークス卿は死神の化身」、
「死んだ兄・クリムトが死神になり、弟が裁けなかった悪人を始末している」等の不吉な噂が流れるようになった。
半面、ここ数年倫敦の犯罪発生率は格段に落ちており、「《死神》のおかげではないか」という声もすくなくない。


(‥‥一般向けの資料はここまでか。司法関係者向けの資料もあるようだけど‥‥)
















【真の概要】

《プロフェッサー》こと、恐るべき連続殺人鬼。
その正体は、当時留学生として日本よりおとずれていた刑事「亜双義玄真(あそうぎげんしん)」であった。
つまり、真犯人は捜査陣の中に潜んでいた。このため、発見が遅れてしまったのである。

逮捕のきっかけは、担当刑事「トバイアス・グレクソン」の強い要望により、
5人目の被害者クリムト・バンジークスを“検死解剖”した結果、その体内より“決定的な証拠”が見つかったため。
なお、この“検死解剖”を行った医師は、「ジョン・H・ワトソン」、「御琴羽悠仁」、「コートニー・サイモン」の3人である。

5人目の被害者の死因は、猟犬に食い殺されたそれまでの被害者と異なり胸部を刃物で刺されたということや、
玄真の高潔な性格から、彼が犯人であることを疑問視する声もあった。
しかし、本人は自身が全ての事件の犯人であることを全面的に認めたため、“極秘裁判”は速やかに終了した。

「外国人留学生が貴族を殺害した」という事実を公表した場合、ただでさえ緊迫していた日英関係にかなりの悪影響が考えられた。
最悪の場合、これを機に戦争になる可能性もあったという。
裁判が女王立ち合いのもと“極秘”で行われたのはこのためである。

公には、玄真は“病死”と扱われ、彼の遺品は日本の家族のもとにすべて送られた。
またこの事件を機に、当時留学生だった御琴羽悠仁慈獄政士郎はともに日本に帰国した。

なお、前述の「蘇った《プロフェッサー》」事件については、処刑の際にコートニー・サイモン医師が彼の“死亡”をハッキリと確認しており、
玄真が生きたまま脱獄したというわけではないようだ。


「‥‥何度読んでも、陰惨な事件でございましたね‥‥」
「そうですね‥‥」

(‥‥でも。《真実》はそうではなかった。ここからは、ぼくなりに《プロフェッサー》事件の《真相》をまとめてみよう)

















【余談】

●全ての事件の始まりであり、最後の事件であるという点では、『逆転裁判』シリーズの「DL6号事件」を彷彿とさせる。
数多くの人間の運命が狂わされたのも同様である。

●本編では「10年前」と言われているが、これは『大逆転裁判2』時点での話。『1』開始時点では「9年前」となる。

●《プロフェッサー》の名前の由来はおそらく、ジェームズ・モリアーティ教授(Professor James Moriarty)であると思われる。
しかし、被告人も犯人も黒幕も教授というわけではないため、なぜ「プロフェッサー」と呼ばれるようになったのかは、劇中でも明らかにされていない。

●犠牲者が犬に食い殺されるのは、バスカビル家の魔犬のオマージュだろう。

●ミテルモンの偽名「ヒュー・ブーン」は『唇のねじれた男』から。
というか、彼が出てくる『大逆転裁判2』の第4話が、全体的に『唇のねじれた男』のオマージュ回である。

●亡霊事件の目撃者イーノック・ドレッバーは『緋色の研究』の被害者から。そんな装備でも大丈夫ではない

シャーロック・ホームズもこの事件に詳しいが、なぜ詳しいのかは劇中で詳しくは語られていない。
恐らくは”相棒”から聞いたり、持ち前の推理力で真相をある程度分かっていたのだろう。


「‥‥と、こんなものですかね」
「流石でございます! 成歩堂さま! でも、記事としてはまだ不完全。さあ、どんどん追記・修正してくださいませ!」
「ええ、やってみます!」

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最終更新:2023年12月06日 21:59

*1 キリスト教圏では自殺は大罪であるため

*2 実際にクリムト殺害の真犯人だったと思われるが、物的証拠はなかった