カリバーン

登録日 :2010/03/22 (月) 02:05:00
更新日 : 2017/05/28 Sun 14:53:42
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1.カリバーンまたはキャリバーン(Caliburn)と呼ばれ、アーサー王伝説中に登場する。

エクスカリバーの原典名または別名であるとされ、
一般的にはカリバーンが破損した後アーサー王が手にしたものがエクスカリバーとされる(詳細については後述する)。


ウェールズでは「カラドヴルフ」と呼ばれており、どちらもアイルランド語の「カラドボルグ」に由来し、「煌めく剣」を意味する。
初?登場はアーサー王伝説の原典と言われている「ブリテン列王史」で、ただの名剣としての登場だとか。

ちなみにサクソン人の軍勢470人をカリバーンの一振りで打ち倒したというエピソードがある。
聖剣ではなく最早ただのチート剣。



ここからが本番、皆さんがよく知るカリバーンについて。

アーサーの父、ユーサー(ウーサー)・ペンドラゴン王の死後、諸侯が新王選出のためにロンドンに集まって会議を開催した折、
大聖堂前の広場に石の台座に刺さった状態で忽然と姿を現したもの。

台座には
“この剣を引き抜きしものは王たる資格を持つものなり”
との銘があり、その場にいた諸侯や騎士たちがこぞって試したところ誰一人として剣を引き抜くことが出来なかった。

剣が出現したときアーサーはまだ赤ん坊だったため、小領主エクトールの元に預けられ育つ。
その後15歳になった頃、ふとした偶然からこの剣をあっさりと引き抜き、ブリテンの王となった。
このあたりのエピソードをディズニーが「王様の剣」というタイトルでアニメ化しているので、興味がある方は是非見て下さい。

王となったアーサーはこの聖剣を用いて数々の戦いにおいて勝利をもたらす。
しかし、ある戦いの折にカリバーンは破損……つまり折れてしまう。
その後マーリンの助言に従い、丘を超えた先にある湖にカリバーンを投げ入れたところ、
突如として湖の貴婦人(又は乙女)が出現し、アーサーに新たな聖剣エクスカリバーを授けた。

他にも、アーサー王が怒りに任せ背後から斬りつけた(つまり騎士道に反した)際に折れたという説があり、
その後マーリンが新たにアーサー王へ渡した剣がエクスカリバーだという説も存在する。

この時、同時に妖精の加護を受けた「所持する限り戦場に於いて血を流すことはない」とされる鞘も授かる。
(後にモードレッド(モルドレッド)に奪われ、アーサー王はこれが原因で命を落とすこととなる)


ちなみにこれらのエピソードは全て後付であり、原典である「ブリタニア列王史」にはこんな物語は登場しない。
湖の精も、岩や台座から引き抜くエピソードも、二次創作が有名になった物である。
というか原典では、そもそも エクスカリバーなどと言う剣は存在しない

元々アーサー王の剣はカリバーンのみだが、それがあちこちに翻訳され、そしてその翻訳が逆輸入される過程で
誤訳されて生まれたのでがエクスカリバー、と言われている。
(フランス語の動詞「es」を翻訳の過程で「ex」に空目したせいではないか、と言う説がある)。

つまり同一の剣なのだが、原典版のカリバーンと誤訳版のエクスカリバーを、誤解したかそれとも意図的にか
「名前が違うんだから別の剣だろ!」とエピソードをひっつけた結果、こういう伝説が生まれたのである。

誤訳が原因で前座に押し込められたカリバーンさんは泣いていい。


2.
『勝利すべき黄金の剣(カリバーン)』

Fate/stay nightにおいて登場する、セイバーの生前持っていた失われた宝具

セイバーことアルトリアは忠告を受けながらも、『勝利すべき黄金の剣』を台座から引き抜いてブリテンの王となり、アーサーと名乗った。

FATEで度々衛宮士郎の夢や剣のイメージなどで登場。
バーサーカー戦において、士郎が凛を助けるために投影、バーサーカーの腕を斬り落とすことに成功するも、バーサーカーの猛攻で一度は砕け散ってしまう。
しかし再度投影した『勝利すべき黄金の剣』は、担い手たるセイバーが士郎と共に振るったことで本来の宝具としての能力が発揮されたのか、
投影宝具のためにランクがひとつ下がっているのにも関わらず、アーチャーが付けた傷が治りきっていないとはいえあのバーサーカーを7回も殺す性能を見せつけた。

そんな『勝利すべき黄金の剣』だが、『燦然と輝く王剣(クラレント)』同様、武器という以上に王権の象徴としての性質が強い。
そのため、威力自体は兵器として鍛造された『約束された勝利の剣』に劣る。

fate/grand orderでランクが判明した。
Bランク(条件付きでA+) 種別:対人宝具
本来は王を選定するための剣。対人宝具の『対人』は敵ではなく、これから所有するものに向けられたもの。
その持ち主が王として正しく、また完成した時、その威力は聖剣に相応しいものとなる。
ただし全力で使った場合、魔力出力に耐え切れず崩壊する。

バーサーカーの腕を両断できたことから、士郎が振るった場合でもAランク以上になる模様。士郎は武器の記憶や持ち主の経験や剣技ごと模倣し投影するため、色々と例外なのだろう。



また、セイバーにとっては『約束された勝利の剣』よりも愛着がある剣である。


余談だが、『勝利すべき黄金の剣』をふたりで振るいバーサーカーを倒すシーンはなんだか、結婚式における新郎新婦がふたりで行う某イベントに見えなくもない(それをネタにした動画も存在する)。



更なる余談だが、
その時に『勝利すべき黄金の剣』ではなく、『約束された勝利の剣』で攻撃しても、まだ魔力不足で精々3・4回しか殺せないらしい。
そのため、FATEでのvsバーサーカー戦において士郎が『勝利すべき黄金の剣』を投影したのは、かなりの妙手だったといえる *1

その後、ギルガメッシュと戦った時にも士郎が投影したが、
『勝利すべき黄金の剣』の原典の原典とされるメロダックを使われ、一撃の元刀身を半ばから斬り落とされた。

なお、Fateルート以外では一切出てこない。
そのため、この剣は士郎とセイバーの絆の象徴であるとも言える。


Fate/unlimited codes』では士郎の超必殺技として登場。
魔術回路に魔力が走る演出が流れた後、投影したカリバーンを縦に振り下ろす単発技。
無敵時間があるので切り返しに使えなくもないが、基本的には単発大ダメージを生かしたコンボの〆用。

士郎は各種飛び道具で補正切り(詳しくは『uc』の記事参照)ができ、補正を切ってからカリバーンを繰り出すことで安定して大ダメージが狙える。
ucのプレイヤーならば「コンボの〆に飛び道具→飛び道具がヒットする瞬間にカリバーン」という光景はお馴染みのはず。
また、この手の超必殺技としては珍しく相手がダウンしていない状態で当てると更にコンボを繋ぐことが可能で、
これを利用して、ゲージ消費は荒いが1コンボで2回カリバーンを叩き込むロマンコンボも可能。 士郎の魔術回路は大丈夫なのか

また、家庭用移植に登場するセイバーのスペシャルカラー「セイバー・リリィ」は武器がカリバーンに変わっている。
しかしこれはあくまでグラフィックが変わっているだけなので、各種必殺技を撃つと「エクスカリバー!」と叫びつつカリバーンを振り回す。

劇場版でも登場。
セイバーが消えたことを愚弄された士郎がぶち切れ、剣製内で投影。
ギルガメッシュを押し切った上に剣を二本も砕くなどの活躍を見せた。


Fate/Grand Order』では騎士王になる前のアルトリアというif設定が付けられたセイバー・リリィの宝具として登場。
当然というべきか、こちらでは宝具解放の際には「カリバーン!」と叫ぶ。まだ少女の側面を残しているという設定からか、声色はちょっと可愛らしい。

ゲームでは「Buster属性で敵全体に強力な攻撃+自身のHP回復効果」を持つ宝具で、リリィが「魔力放出」でBusterを強化できるので強力…
とはいかず、 そもそも担い手たるリリィが「☆3.5」と揶揄される微妙なステータスでダメージ総量はあまり高くなかった上、
リリィが先行登録者限定のサーヴァントなので宝具強化もできないという理由から、プレイヤーからの評価は高くなかった。

しかし、イベント「セイバーウォーズ」でリリィが配布サーヴァントとなり、イベントを完走したプレイヤーはもれなく宝具レベルを限界まで上げられたことで、
きちんとリリィを育てていればレアリティ相当のダメージを叩き出せるようになった。

演出は腰だめに構えたカリバーンをリリィが真名を叫びながら突き出し、剣先から一筋走ったビームが敵に命中すると敵全体に広がる爆発が発生する…というものだが、
敵がサーヴァントだった場合この光が 股間部に命中する こともあるため(金ピカとか)、 「オリオンより酷い男性特攻」 等とマスター間でネタにされた。
公式もこれを知っていたようで、上記のイベントでは某黒髭氏がその犠牲となった。 




『この項目を追記・修正せしものは王たる資格を持つものなり』

アーサー

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