姫宮アンシー

登録日:2012/07/11(水) 22:24:44
更新日:2024/03/08 Fri 04:25:51
所要時間:約 6 分で読めます





「私は薔薇の花嫁、今日から私はあなたの花です」


姫宮(ひめみや)アンシーとは『少女革命ウテナ』の登場人物。

CV:渕崎ゆり子


天上ウテナと対を為す、もう一人の主人公である。
「アンシー」とは開花の意「ウテナ」とは花を支える台の事。

解くと腰まで届くウェーブのかかった紫色の長髪を編み込んで頭の上にまとめており、眼鏡をかけている。
褐色の肌と額に付けたビンディーの為、一見、インド人の様にも見える。

鳳学園中等部二年。生徒会のメンバーらしいが、薔薇園の世話以外、仕事らしい事はしていない。

おっとりしており、運動神経は鈍く、食べた者の人格が入れ替わる程に不味いカレーを作るなど料理も苦手。
(だがたこ焼きと焼きそばは普通に作れ、お茶を煎れるのは得意)

成績も悪いが、0点をとってもルンルンしてるなどあまり気にしていない。

清楚で控え目な佇まいから男子生徒からは密かな人気があるが、ウテナ以外ほぼ全ての女子生徒からは、その掴みどころの無い性格と、人気者である生徒会メンバーと懇意にしている事から嫌悪と嫉妬の対象となっており、七実グループから苛められ、本性を見抜いている樹璃からは平手打ちを喰らったりしている。
しかしそれらの仕打ちを柳の枝の様にしなやかに受け流すしたたかさを備えており、マイペースな態度を崩す事は無い。

前述の通り、女子生徒達からは嫌われている為、友達はチュチュ(猿…に似た変な生き物)しかいない。
自称・大の動物好きで、筆箱でカタツムリを飼ったり、クローゼットでタコを飼ったり、牛や鶏等も育てている。

理事長代行の鳳暁生の妹でもあり、兄妹仲は良好。

「どぅもどぅも」


以下、ネタバレ








おそらく日本アニメ史上屈指の「怖い女」


[生徒会編]
彼女とエンゲージすると「世界を革命する力」が与えられると言われる「薔薇の花嫁」

鳳学園生徒会のメンバーでもあるデュエリスト達が繰り広げている決闘ゲームの優勝賞品である。
失われた王子様の力の結晶たる「ディオスの剣」を体内に宿しており、彼女とエンゲージしたデュエリストのみがその剣を抜く事が出来る。

物語開始時点では西園寺が彼女を“所有”していたが、西園寺がウテナに敗れた為、その夜から寮内のウテナの部屋に移り住み、ウテナに仕える事を告げる。

決闘で女の子を奪い合っているという事実に憤慨し、アンシーを運命から解放してみせると息巻くウテナの様を、従順に振る舞いながらも冷ややかに見ており、稀に酷薄な素顔を垣間見せていた。

冬芽に敗れたウテナの元を一旦は離れるが、再び立ち上がったウテナのひたむきさにかって自分が愛したディオスの姿を一瞬、重ね見てしまい、自分でも思いがけず、ウテナに加勢していた。


[黒薔薇編]
千唾馬宮を新たに薔薇の花嫁の座に据えようと目論む御影草時の繰り出す「黒薔薇のデュエリスト」達に命を狙われる事となる。

だがそんな事態すらもあまり気にならないのか、この時期は何故だかいつも眠そうにやたらとあくびや居眠りばかりしているが……。

実は現在、御影の傍らにいる馬宮はアンシーの変装した偽物である。眠そうにしてたのは一人二役で忙しかった為。

[鳳暁生編]
ウテナと共に寮を離れ、兄・暁生の居る理事長室に移る事になる。
「十年後も笑って一緒にお茶が飲める友達になろう」と言うウテナに徐々に心を開いていっているかの様にも見えるが、一方で暁生に誘惑され、籠絡されていくウテナの様をどこか突き放した様な表情で眺めてもいた。
また一時期、理事長室に居候していた七実に暁生とまぐわっている姿を目撃されている。

兄妹二人で立派に近親相姦を地で突っ走っているのである

翌朝、何食わぬ顔で普段と変わらず、七実とウテナに接する兄妹に、七実は背筋を凍らせる。
「怖すぎる……こいつ」
「どうもどうも」


[黙示録編]
影絵少女達の演劇「薔薇物語」で明かされたその正体は、かって民衆を守る事に忙殺されていた王子様を守る為に、王子様を封印した「王子様の妹」

王子様の妹なので、世界中の女の子の中で唯一、お姫様になる事が出来ない。

王子様を封印した事で「魔女」と罵られ、民衆の憎悪を一身に受ける事となり、常に百万本の剣にその身を貫かれる痛みに耐えている。

だが、彼女がそうまでして守った王子様=ディオスはいつしか純粋なひたむきさを忘れた大人となり、世界の果て=鳳暁生と成り果て、失われた王子の力を取り戻す為に、ひたむきな若者達=デュエリスト達による決闘ゲームを仕組んだ。

妹を救う為でなく、自らの野心の為に。

暁生とアンシーの関係を知り、打ちひしがれながらも、それでもアンシーを運命から解放する王子様になる事を改めて決意し「世界の果て」との決闘に臨むウテナ、

だがアンシーはそんなウテナを……、

後ろからブスッと


【余談】
某京都大学のコンピュータサークルが開発し、IPA(その筋では有名な日本のコンピュータ関連機関)に事業として採用された日本語変換ソフト(所謂IMEとかのアレ)がある。
その名も『Anthy』。ソフト名を姫宮から引用したらしい。

また、こち亀の特殊刑事に革命刑事という2人組がおり、そのうちの1人「〆宮庵水」の元ネタも姫宮。
…特殊刑事という時点で察せると思うが、見た目は中年のおっさんである。


※印象的な台詞

「私は今、西園寺様の花嫁です」
「ごきげんよう、西園寺…先輩」

「そこだあ、ウテナ様、やっちゃえー(棒)」

「ごきげんよう、天上さん」

「冬芽様に勝てるわけないのに、可哀想。早く終わらないかな~」

「あら、あの人は変わっていませんよ、全然」

「好きな人の為なら、それ以外の人間の気持ちなんか問題じゃない。自分なんていくらでも誤魔化せますから」

「ひゅーひゅー」

「ばっははーい」

「ごめんなさい、これはあなたので、私のでは無かったわね」

「あなたは、誰?」

「ウテナ様、ご存知でした?私がずっとあなたを軽蔑してたって事」


「あなたは私の好きだった頃のディオスに似ている」
「でもあなたは私の王子様にはなれない」
「女の子だから」


「お節介な勇者様、友達の気分だけはほんの少し味わえました」

「あなたは何(革命)が起こったか気付かないんですね」

「今度は私が行くから、どこにいても必ず見つけるから――待っててね、ウテナ」





「いつか一緒に輝いて」

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最終更新:2024年03月08日 04:25