サタンマリア/シヴァマリア

登録日:2017/08/21 Mon 23:38:33
更新日:2020/10/26 Mon 23:25:18
所要時間:約 11 分で読めます





『サタンマリア』は『ビックリマン 悪魔vs天使シール』シリーズの登場キャラクター。
アニメ版の声優は江森浩子(『ビックリマン』『新ビックリマン』『祝!ビックリマン』)
『スーパービックリマン』などでは、天使ヘッドに転身した後の『シヴァマリア』の名前の方で呼ばれている。

スーパーデビルに続いて、新たに出現した悪魔ヘッドで、成長途中なれど知将タイプのスーパーデビルとは違い、自ら前線に打って出ていく武闘派で、アニメ版では悪知恵も働くキャラクターとなっていた。
誕生時期が近く、次界創造主の通称で呼ばれる聖フェニックスとは幾度も相見えたライバル同士であり、マリアもまた『天魔界』の次界創造主として、次界争奪戦に挑んでいくことになる。

当初は、如何にも悪魔ヘッドといった見た目からあくまでも敵の幹部といったポジションの立ち位置だったが、物語がどんどん大河ドラマ化していく中でメインヒロインに昇格。
悪魔ヘッドとして一人前に成長し存分に暴れた後での天使ヘッドに転身→ライバルであったフェニックス=ロココと結ばれるという展開には、当時のファンの中(特に女性層)にも衝撃を受けた人は少なくなかったようである。

ここでは、強化形態である第11弾ヘッド『ワンダーマリア』、パワーダウン状態となる第18弾ヘッド『マリア・ショウ』、最終強化形態で天使ヘッドへと転身した第19弾ヘッド『シヴァマリア』の解説もしていく。


■サタンマリア


悪和合球に誕生したマリアは次界の悪魔たちを超念魔でコントロールしてしまうのだ!

悪魔界のウワサ 老天使の6聖球を奪うと大魔身になるとか

豊・光・動・夢・遊・霊の6の聖球を奪ったマリアはパワーアップ!無敵の魔重進攻を開始?

悪魔界のウワサ 魔身マリアが吐く魔炎は全ての聖心を溶かす

第5弾ヘッド。
悪和合球と呼ばれる特殊な悪球(悪魔の卵みたいなもの)から誕生した若き悪魔ヘッド。
誕生直後の通常タイプと、超理力を持つ6聖球を逆に利用して、超魔力の増強に成功した6聖球バージョンが登場。
パワーアップしてからは強烈な魔炎を武器にしていた。

超念魔と呼ばれる特殊能力で他の悪魔を支配してしまう力を持つ。
完成されたヘッドではなく、無限の魔力を象徴する無限魔念星が頭に浮かんでいないなど成長途中であり、当初はスーパーデビルに従っていた。

しかし、超念魔でコントロールされた悪魔達が『天聖界』でも理力の集中した豊・光・動・夢・遊・霊の聖源の象徴たる6聖球を持つ老天使達から聖球を強奪。
これをマリアに献上し、彼女は悪魔ヘッドでありながら理力を転換して戦闘形態にパワーアップしてみせた(アニメ版では老天使達を温泉に誘い、知略で手に入れた)。

この、悪魔ヘッドでありながら理力も利用できるのは彼女の出自に纏わる伏線になっている。

戦闘形態を強化したマリアは強力で、次々と魔戦歴を重ねていく。
聖衣化したフェニックスでも勝てない程だったが、ヘッドロココには逆に及ばないらしい。


■ワンダーマリア


魔戦歴を経たマリアは6聖球ソードを自在に操作し次界魔豊光動夢遊霊域の発見征服へ加速進攻?!

天使界のウワサ 次界道に超念魔で操られる巨魔霊が立ち阻む!

第11弾ヘッド。
復活した始祖ジュラ、ジュラの体内から出現し第二次聖魔大戦を引き起こしたブラックゼウス、更には史上最強の魔性般若パワーが宿った魔肖ネロといった、『天魔界』でも最強格の悪魔ヘッド達の立て続けの襲来により『天聖界』は壊滅間近となる。
……結局、それらの超ヘッド達は最終的には破れてしまったものの、壊滅状態に陥った『天聖界』は、遂に聖フェニックスと若神子達を次界探索へと出発させることになった。

その途中でヘッドロココへのパワーアップを果たしたフェニックスは無縁ゾーンで襲い掛かった魔炎(マリアが放った罠だったとも言われる)を見事に突破こそしたものの、神帝隊(強化された若神子達)の一人、アリババ神帝が脱落。

更には、古代より無縁ゾーンの出口付近で悪球を生み続ける魔胎伝ノアと遭遇し、戦闘となった末に第三次聖魔大戦に発展……と、大きく足止めを食うことになってしまった。

この隙に『天魔界』から次界暗裏ロードと呼ばれる裏道を通り次界エリアへと侵入を果たしたのが、上記の『天聖界』への侵攻で活躍したのか、度重なる魔戦歴を経て無限魔力に到達したワンダーマリアだったのである。
以前より更に攻撃的なスタイルとなり、力の源である6聖球をはめた長剣を武器にする他、指輪としていた魔生物が成長したプロト般若リングを駆る。

自分を生んだ悪和合球の生みの親でもあり、母親とも呼べる魔胎伝ノアの本来の姿であるノアフォームからの救援要請を受けたマリアは、単純に助けに入るのではなく次界第1エリア“次動ネブラ”に先回りすると、そこを納める女王ヘラを洗脳して、悪魔ヘッドダークヘラと化させて操る。
更に、先の戦いで捕らえたアリババ神帝が魔洗礼により悪魔ヘッドと化させたゴーストアリババを利用してロココ達を叩かせ、その一方でノアフォームに仕えていた関係からマリアにも忠誠を誓う『天魔界』の賢者魔魂プタゴラトンを呼び寄せ、次動ネブラに“魔幻型要塞”を作り上げて前線基地を築き上げ、万全の態勢でロココ達を待ち構えた。

途中で、謎の聖梵ミロクの攻撃によりゴーストアリババの洗礼が解かれたり、直接対決を前にロココの存在が消滅したりといったハプニングこそあったものの、新たにヤマト爆神をリーダーとする聖戦士軍を迎え撃つ。

魔幻型要塞の頂上に据えた魔覇ドラゴットより、魔肖ネロを転生させたデカネロンを誕生させて戦力とし、ヤマト爆神を捕らえることにも成功したかに見えたマリア軍だったが、奮起する神帝達と聖ウォーマン1/3達聖戦士軍の活躍により、魔魂プタゴラトンは倒される。
これによりヤマト爆神は解放され、魔幻型要塞も崩壊。

敗北を喫したマリアは次動ネブラを捨てて次なるエリアに向かうが、思わぬ伏兵が、今や急進的悪魔ヘッドとなった彼女を狙っていたのだった。


■マリア・ショウ


アーチ道に浮びし巨幻映マリア?!なぜなのかその崩れし姿悲しげな目の輝き?なぜ……

悪魔主の伝説 天魔界ブラック戒律襲撃により超念魔均衡波

悪魔主の伝説 消滅する豊動夢遊霊の5聖球にたつ力絶える

第18弾ヘッド。
絵柄は2種類で説明文は一緒だが、悪魔主の伝説の文は違うものになっている。

次動ネブラでの戦いに破れたマリアは第4エリア天蓋瀑布(キャナビキャタラクト)に移るが、そこで戦いを挑んできたのは『天魔界』の覇権を渡すまいとする、スーパーデビル率いる悪魔軍だった。

強化復活したアンドロココ率いる聖戦士軍に破れ、撤退してきた曼聖羅の協力も取り付けたデビルは、ただでさえ疲弊したマリア軍に襲い掛かり、魔魂プタゴラトン、デカネロン、魔スタリオス、フュジョンキッドス、といった幹部達も失われてゆく。
更には、総大将のマリアも力の源である6聖球と同じ理力の起源を持つ神帝達が、虹光層を破る為に自らを犠牲にしたことにより、6聖球の内の5つもまた神帝達とともに消滅。
力の源を失ったマリアは、なんとスーパーデビルとの直接対決にすら破れてしまうのだった。


■シヴァマリア


第19弾ヘッド。
母親であるノアフォーム同様に、悪魔ヘッドでありながら聖心を持つ悪和合球より生まれたマリアが、天使ヘッドへと生まれ変わった最終形態。
……因みに、天使ヘッドに転身したとされつつも、文字フォントが悪魔ヘッド時代と同じ尖った形の為、“実は悪魔ヘッドのままである”とする考察もある。
※『スーパービックリマン』などでも『天魔界』の王女=悪魔ヘッドの扱い。

デビル軍の前に敗走して久遠エリアに逃れたマリアだが、聖梵インカは結界によってマリアを閉じ込めてしまう。

……文字通りに孤立無援となったマリアを救ったのは、神帝達の犠牲により虹光層を乗り越えてきた、かつての宿敵ロココであった。

聖魔を越えて、互いに理解し合う心を通わせたマリアに神帝達の遺した武器が力を貸し、マリアは天使ヘッドシヴァマリアへと転身する。
……誰だお前。
あれだ、ヤンキーがすっぴんになったら美少女だったみたいなもんだ。

同じく、神帝達の武器の力によりラファエロココとなったロココと共に、次界での戦闘を終わらせるべく『天聖界』の全勢力が参加。

デビル軍と曼聖羅軍は追い詰められ、分が悪いと見た曼聖羅は今度こそ次界より離れてゆき、残ったスーパーデビルもマリアが討ち取った。

これにより、天使の勝利となった次界に平和が訪れると、自らの望む通りに源層界や分裂前の表層界のように聖魔和合を成し遂げたマリアとロココは聖神ナディアに源層界へと呼び込まれ、上位世界から世界の様子を見守っていくことになったのだった。

■Fuzzy M.R(ファジーマリア・ロココ)


第19弾ヘッド。
マリアとロココがいやらしくない意味で合体した最終形態。
神帝達の魂を引き継ぐメイドン天使と共に次界を危険な世界から、新天地へと作り替えると、自分達の因子を受け継ぐ息子=ピア・マルコを遺して源層界へと去っていった。

……と、『次界編』は正に神話な終わりかたを迎え、マリアとロココの姿は派生作品でもヒロインとヒーローの雛形になっていくのであった。

【派生作品】


スーパービックリマン
巨魔界神ザイクロイド・アノドを封印した伝説の四人の戦士の一人シヴァマリアとして言及。
アニメ版の声優は鶴ひろみ
アニメ版で彼女の血を引くのはヒロインのアムルだが、漫画の方では、おち版ではシルヴァ・マリア。橋本版ではサタンマリアと、同じ立ち位置ながら別のキャラクターが登場している。
(おち版の読み切り版ではシルヴァの戦闘形態がサタンマリアという扱いで、巻末資料ではアムルとシルヴァ・マリアを「双子の姉妹」としているが、マリア自身は「モスラでも呼べってか」と全く本気にしていない)
シールではサタンマリアが登場していたが、後にアニメ版を元にAMAZOアムールもシール化している。
またビックリマン2000のウェブ小説『集中豪無編』では「アニメから2000へ続く世界」と「おち版」はパラレルワールドな関係であると設定されたため、アムル・シルヴァの双方がゲスト出演した。
■祝!ビックリマン
まだ、サタンマリアとしてスーパーデビルに従っている頃で、舞台となる過去世界『まとば』で兎に宿り暗躍するスーパーデビルに呼ばれる形で、若神子の理力を利用して未来から魂が召喚。
自分の先祖である気光子氷ミコの肉体に宿らされて、強大なパワーで主人公のゲンキ達を苦しめるも、過去世界の結末を見るまでもなく氷ミコの体から追い出されて未来に帰ることになる。


【関連キャラクター】


  • ノアフォーム/魔胎伝ノア
シャーマン・カーンや始祖ジュラと並び、最古の世代に位置する源層界出身の悪魔ヘッドで、マリアにとっては母親に当たる存在。
悪魔を生み出す悪球を生み続ける古代悪魔だが、源層界出身ヘッドらしく、聖魔両方の属性を秘めており、その属性を色濃く引き継いだ特殊な悪球=悪和合球から生まれたのがマリアである。
それ故に、マリアは理力を秘めたアイテムであっても強化可能であったのだ。

  • 魔魂プタゴラトン
ノア、マリアとは近しい関係にある『天魔界』の賢者。

  • 魔肖ネロ/デカネロン
ネロ自体は暴れまわるだけの怪物だったが、その転生体であるデカネロンはマリアに従った。
ノアからマリアに至る一派とは関係の深い因子であるらしい。

  • 卑弥太夫
第21弾「次代」として、ひっそりと登場した『ビックリマン』世界でも特に活躍もしていないキャラクター。
……実は、マリアと同じく悪和合球から生まれた姉妹とも呼ぶべき存在。……なのだが、マリアの威勢が拡大することを恐れたスーパーデビルが誕生させないようにしていた為に生まれる筈でない時代に生まれ、箸にも棒にも掛からない、ヘッドにもなれない人生(?)を歩むことになったのだという。
『ビックリマン』に詳しい人でも知る人ぞ知る無駄な裏設定である。……だったのだが、マリアのルーツにあたるキャラクターがひかり伝に登場した際は、「幻子ヒミコ」や「気光子氷ミコ」というネーミングで登場したのでニヤリとできる設定へと時間をかけて変貌した。



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最終更新:2020年10月26日 23:25