オーズ(ONE PIECE)

登録日:2017/08/20 Sun 18:10:19
更新日:2024/02/02 Fri 23:59:08
所要時間:約 8 分で読めます





オーズとは『ONE PIECE』に登場する過去の大悪党である。


彼は巨人族でありながら、エルバフなどの普通の巨人族*1の約3倍もの巨体を有し、『ONE PIECE 巻七七七』によれば36~39mもの身長をもっていたという。ウルトラマン(40m)よりちょっと小さいくらい。
『ONE PIECEマガジン』Vol.3によれば体重は170tもあるとのこと。デブだからこの体重も納得だ。ちなみに初代ゴジラは体長50mで体重20000t、ついでに上記のウルトラマンは35000t。……アレ?
バーソロミュー・くまなどのように人間にも巨大なものはいる例は多々あるが、彼もまた巨人のなかで生まれた突然変異の存在だったようだ。
その皮膚は赤黒く、突き立った角や牙は赤鬼を思わせる。

出身はエルバフではないものの、「魔人」と呼ばれたオーズはその巨体と比類なき残虐さで世界中に悪名を轟かせ、
島を丸ごと動かし悪党の国を作り上げたとされ、「国引きオーズ」異名を有していた。
しかし氷の国に足を踏み入れた後にぱったりとその消息は途絶え、いつしかを迎えていた。

トニートニー・チョッパーによれば「目立った外傷もなく寿命もまだまだある、故に死因は凍死」らしい。

なぜならこの男、氷の国でもパンツ一丁だったからである。
ゾロサンジが「そんなアホ」呼ばわりするほどマヌケな最期を遂げたオーズ、悪行の報いと言えばそれまでであろう。
ひとえにこんなバケモノのいた時代に生まれなかったことを感謝するばかりである。




追記・修正は冷え性に気を付けて行ってください。

















































「復活の時だ…歴史上ただ一人『魔人』と呼ばれた狂戦士!! 『オーズ』よ!!!」

「…さァ目覚めろ! 500年の眠りから!!!」





「肉~~~~~ッ!! ハラ 減~~ったァァァ~~~!!!」





そんな悪魔を目覚めさせてしまった男が居た。誰あろう、王下七武海ゲッコー・モリアである。
カゲカゲの実の力でモンキー・D・ルフィの影を切り離したモリアは、その影を冷凍保存していたオーズの死体に差し込み、
特別(スペシャル)ゾンビとして復活させたのである。


◆目次


【プロフィール】

CV:粗忽屋浜田山店
異名:魔人、国引きオーズ
所属:スリラーバーク
身長:36~39m(巻777)→67m(ビブルカード)
体重:170t
出身地:北の海
初登場:単行本47巻・第456話・『氷の国から来た魔人』

【概要】

モリアの作るゾンビは「筋力」「身体能力」こそ没人形(マリオ)(=死体)に左右されるものの、保有する人格や戦闘技能は影に依存する。
従って、ここから記述するゾンビオーズの人物像や戦闘スキルなどは生前のオーズとは異なる点に留意が必要である。まあ、アホなのは変わりないが


【戦闘能力】

持ち前の巨体と超怪力に加え、不死なため痛覚・熱・冷覚などは全て遮断されており、「怯む」「苦しむ」という概念は存在しない。
しかしそれは逆に弱点でもあり、ゾンビという「肉体」がある以上、攻撃を受け続けた場合には機能が停止することもあり、
場合によっては痛みというシグナルを持たないために無茶を行い、自らの首を絞める結果を招くことにもつながる。

生前どうだったのかは不明だが、人格であるルフィの戦闘力が加算されているため、巨体からは想像もつかないほど俊敏であり、
迫撃砲やウソップのパチンコ、ロロノア・ゾロの「百八煩悩鳳」を難なく避けたり、目にも止まらぬのラッシュを放ったりしている。

また、腹部にはモリアが搭乗できるコクピットスペースがある。
これにより、モリアが自身の能力”影革命”*2でオーズの体を自在に変形させ、ゴムゴムの実の能力を疑似的に再現させることで戦闘力を向上させたり、オーズの弱点であるおつむの弱さをモリアが頭脳となることでカバーできたり、更に隙がなくなる。

【技】

  • ゴムゴムの(ピストル)
ただのパンチだが、重厚に固めた鋼鉄製の冷蔵室を簡単に破壊するほどのパワーがある。
モリア搭乗後はリーチが自在に変化するようになり威力が上がった。

  • ゴムゴムの銃乱打(ガトリング)
ただの連続パンチだが、腕が分身して見えるほどの速度で放たれるため、将軍ゾンビ軍団を一瞬で蹴散らすほどの威力を発揮した。

  • ゴムゴムの鐘
ただの頭突きだが、モリア搭乗後は首が伸びるため威力が(ry

  • ゴムゴムの鎌
原典とは異なり、手の指を揃え蛇首状にして腕を振るうだけの技になっている。

  • ゴムゴムの火山
ただの蹴り上げだが、ゾロをはるか上空数百mまで吹き飛ばした。

  • ゴムゴムの尻もち
オリジナル技(笑)。飛び上がってヒップアタックをかますだけ。

  • ゴムゴムの槍
脚を揃えて放つ蹴り。モリア(ry

  • オーズボール
モリアが影を操作し、オーズの身体を球体に変えて跳ね回らせる。
影革命のトンデモ理論の究極形。

  • ゴムゴムのバズーカ
両手を揃えて放つ掌底。サンジ悪魔風脚・揚げ物盛り合わせ(ディアブルジャンブ・フリットアソルティ)(凄い技名だ)に反らされ外したが、一撃で庭全土を覆うほどの土煙を挙げた。

  • ゴムゴムの戦斧(オノ)
モリア搭乗により脚を上空まで伸ばして振り下ろすと原典に近い技になった。

  • ゴムゴムの回転弾(ライフル)
モリア搭乗につき伸縮と回転が加わったが、ナイトメア・ルフィにより一瞬で静止させられた。


【活躍】

先述した通り、魔神オーズの死体にルフィの影が入ったゾンビ。
中の人がルフィ(の影)のため、生前の記憶通り起きた途端にサンジの名を叫んで食事を強請る*3
モリアをちびラッキョよばわりする*4、挙句の果てにはゾンビのくせに海賊王を目指し脱走するなど、
自由奔放な問題行動に明け暮れていた。

脱走した後は冒険に出ようと、こともあろうにスリラーバークの舵を出鱈目に切っており、
魔の三角地帯(フロリアン トライアングル)” からスリラーバークが飛び出てしまう原因を作った。
オーズの暴走を危惧した将軍ゾンビたちは総攻撃をかけるも、虫でも払うかのごとくオーズに秒殺されてしまった。

しかし、個性が強かったとはいえオーズも例外ではなく、ほかのゾンビ同様やがて生前の記憶を全て失い、モリアを「ご主人様」と呼び絶対服従する走狗となる。
記憶喪失の後はルフィ本人含む麦わらの一味を「モリアの敵」と判断して喜々として潰しに向かうものの、
そげキングの顔写真を見て「イカすヒーロー」、サンジの例の似顔絵を「本人そっくり」と抜かしたり、
記憶喪失以前から使っていたゴムゴム技を連呼しつつ攻撃したり、「肉がある」と聞いてその方向を振り向くなどルフィの人格に依拠する行動を取ったりしていた。(これは他のゾンビにも言える)

麦わらの一味を全滅させるために彼らに攻撃の矛先を向け*5、屋敷を破壊しながら麦わらの一味を追い詰める。
当初こそ、その巨体とルフィの戦闘力を活かして麦わらの一味を圧倒したものの、いかんせん脳味噌がルフィなのが災いして
船長の手の内を知り尽くしている一味からはいいように扱われてしまう。

ところが、同じ七武海バーソロミュー・くまからルフィに負けてはならないと釘を刺されて激怒したモリアは逆上し、
自らオーズの腹の中のコックピットに飛び乗って人馬一体となり麦わらの一味を襲う。

モリアの“影法師(ドッペルマン)” がオーズの影を操ることによりオーズは持ち前の俊敏さに加え、体の伸縮・変形が自在となり、
まさしくルフィの持つゴムゴムの実の力を相似拡大したかのごとき圧倒的なパワーアップを果たす。

かくしてモリアの頭脳と悪魔の力のサポートを手に入れたオーズはあっという間に麦わらの一味を粉砕、
逃げ延びていたウソップナミにもその魔手を伸ばした。




「おい!!! デケェの!!!」

「お前はいったい何を踏み潰してるんだ? お前の足元には誰もいねェぜ」


「誰だお前」


「モンキー!!!」
「D!!!」
「ルフィだぜ!!!」


しかし、悪魔の凶行に待ったがかかる。
スリラーバーク被害者の会により100体もの影を入れられたルフィは、一時的に巨人「ナイトメア・ルフィ」に変貌を遂げ、モリアを倒すため駆け付けたのだ。
この世にゴムゴム男は二人も要らんとばかりにモリアwithオーズはナイトメア・ルフィに殴りかかるも、なんとルフィは片手一本でその巨拳を一蹴。

「ルフィは おれ一人だぜ!!!」

返す刀で放たれた拳で、オーズの巨体は高々と宙を舞う。
ゾンビ・麦わらの一味・当事者たる被害者の会全員が色を失う中、100人力(実際にはそれ以上)の大男となったナイトメア・ルフィはオーズを圧倒。
海軍剣士の力も加えた大剣での一撃で、オーズは忽ち斬り倒されてしまう。
危険と判断したモリアはオーズからの脱出を図るも時すでに遅し、ナイトメア・ルフィの圧倒的なパワー&スピードでオーズごとぶちのめされてしまった。




しかし不死身のためオーズは死に損ない、「痛くもかゆくもねェ」と嘯いて再度立ち上がる。
モリアは気絶したままで影革命などの支援は得られないとはいえ、その巨体とパワーは衰えもない。
決して死なない魔人に恐れをなした被害者の会は絶望の淵に立たされるが、影が抜けたルフィを含む麦わらの一味は既に臨戦態勢に入っていた。


ナミの『雨』に加え、オーズを保存していた冷凍庫をウソップとフランキーが改造した『冷凍砲』が加わり、
たちまちオーズの脚は500年前のあの日のように凍り付く。
加えてチョッパーの『医学知識』の下に命令が飛び、サンジとゾロの『力』でオーズは鎖を掛けられ、背筋を一直線に伸ばされる。
そして『敏捷』なブルックによりロビンの『足場』を辿って尖塔の天辺まで運ばれたルフィは、ギア3の『巨体』で掌底を突き出す!!
オーズは反撃しようとするも、麦わらの一味の攻撃ですでに限界を迎えていた右肩は、その怪力をもってしても動きはしなかった。
モリアの影革命や助言があれば、この状況も打破できたかもしれない。しかし、ナイトメア・ルフィの攻撃で気絶したままの彼から支援はなく……気付けばオーズは、孤独なまま一味と戦っていたのだ。


「ゴムゴムのォ…巨人の…バズーカァ!!!!」


両掌底の一撃はオーズの顔と背骨を完全に破壊し、足と胴体を固定されたオーズに衝撃を逃がす術などなかった。
完全に動きを奪われたオーズはなおも動けないことに当惑するが、程無くして怒りに支配されたモリアのシャドーズアスガルドにより影を抜かれ、
遂に物言わぬ死体へと戻ったのである。




【余談】

後に白ひげ海賊団傘下の船長として、子孫のリトルオーズJr.が登場している。
こんなバカでかいやつがどうやって子孫を残したのか、小さい頃に他の巨人族と交わったのか、もしくは配偶者もオーズ並みの巨体だったのか。謎は尽きないが、このリトルオーズJr.は白ひげ傘下だけあり巨人の海兵を蹂躙するほどの力を誇る。巨体に似合わずポートガス・D・エースからもらった編み笠を大事にするなど性格は大人しい。
後に「古代巨人族」なるワードも登場し、オーズ一族もこれに当たるとのこと。オーズ以外に似た感じの存在がいても矛盾はなくなった。
案の定というかモリアはこいつの死体を欲しがった。

また、四皇百獣のカイドウビッグ・マムのように角が生えていたりバカでかい人たちは度々登場している。
これについて作者いわく、「角は出っ歯などのようにちょっとした特徴でしかない」(57巻SBS)らしく、角がある人間なども普通に生まれてくるとのこと。
手長族、足長族、魚人族などが存在する世界観なので、角のある人間がいても別に不思議ではないのだろう。


凍死したのが「アホ」と呼ばれたが、子孫のJr.は友人になったエースに編み笠を編んでもらい、おかげで雪をしのげた。
先祖のオーズは、周囲の誰からも恐れられていた。
忠実な部下も、慮ってくれる友人も、助けてくれる上司もおらず、防寒具を用意してくれる人さえ誰もいなかったのだろう。
それを思えば、誰からも恐れられ憎まれて見捨てられたオーズと、友人を得ることのできたリトルオーズJr.やエースは、哀しいほどに対照的であった。




おれは追記・修正王に腐れなる!!!

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最終更新:2024年02月02日 23:59

*1 『ONE PIECEマガジン』によれば成人男性の7~8倍くらいの体格

*2 「影は肉体の動きに合わせて動く。逆もまたしかり、影の腕を伸ばせば肉体の腕もそれに合わせて伸びる」というトンデモ理論を展開した技

*3 直後「サンジって誰だ?」と疑問に思う

*4 ルフィはモリアより小柄なため「でかラッキョ」呼ばわりしていた

*5 当初はモリアも「多少やりすぎて殺してもかまわん、死ぬ奴はその程度の奴だ」呼ばわりしていた