竹書房

登録日:2017/08/16 Wed 18:53:27
更新日:2024/01/14 Sun 22:39:19
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竹書房!?

破壊したはずでは…

©大川ぶくぶ ポプテピピック 竹書房


竹書房とは、JR飯田橋駅の東口改札から大体500mくらい東京都千代田区飯田橋二丁目*1に本社を置いていた指定暴力団出版社である。
2021年にとうとう破壊されたので新社屋のある同区内の三番町へ移転した。


概要と主な出版物など

1972年、麻雀雑誌『月刊近代麻雀』を発行するため設立される。
後に発行された『別冊近代麻雀』で麻雀に関する漫画を掲載するようになったことから漫画書籍出版に参入し、一般総合出版社の仲間入りを果たした。

麻雀漫画では『ムダヅモ無き改革』、『アカギ』などが有名。
4コマ漫画でも知られており『まんがライフシリーズ』、『まんがくらぶシリーズ』が出版されている他、Webでも『まんがライフWIN』として人気作が配信されている。かつては『コミックガンマ』などの普通の漫画雑誌も発行していた。

最近ではちょぼらうにょぽみ大川ぶくぶのような問題児を抱えてしまっている。
彼らに「原稿料が安い」、「早く単行本を出せ」と漫画の中で煽られ、特に大川は自分の作品の中で竹書房を「指定暴力団」呼ばわりしたり、本社ビルを破壊したりとやりたい放題。*2
……現会長の御尊顔や逸話が、カタギのそれとは思えないものだからということが助長してしまっている気もするが(気になる人は「竹書房 高橋一平」で検索!)。
四コマ漫画雑誌に関しては、芳文社とライバル関係になっている。
漫画関係で言えるのは、才能の発掘と育成までは上手くいっても育った作家が他社に行ってしまう印象が強いということか。

その他の出版物としてはグラビア写真集が有名。ヘアヌード写真集全盛期には過激なものを出してお上に怒られたこともある。飯田橋時代の本社ビルは縦の看板がトレードマークだった。
なお、完成したのがヘアヌード写真集全盛期だったので業界関係者からは「陰毛でビルが建った」などと揶揄されているという噂。

このように、会社の成り立ちから麻雀系の書籍に強いが、5分アニメなどで意外とアニメ化された漫画も多い。資本主義のもいるよ!

2018年2月時点では、竹書房ビルの入口には『ぼのぼの』ラッピングパッケージのサントリーの自販機が設置され、金沢シャッターガールのポスターと『ポプテピピック』のアニメ放送決定のポスターが貼られているのが確認されていた。
ちなみに、『ポプテピピック』のポスターは「2017年10月」の部分が雑にマジックで塗りつぶされて、その上のスペースにやる気の無い字で「2018年1月」とマジックで書き足されている。
………と見せかけて、実はマジックに見える部分も全て印刷である。駅構内などに掲示する時に、手書きでは受け付けてもらえなかったというのが理由らしい。


主な出版雑誌

  • 『近代麻雀』
元は活字麻雀雑誌のおまけの漫画雑誌『別冊近代麻雀』(1975年創刊)だったが、1987年に本誌が潰れてからもそのまま『別冊』として残り、1997年5月号より現在の誌名となった麻雀漫画誌。
現在でも隔週で発売中。
日本の麻雀漫画を語るうえで欠かせない雑誌で、ほとんどの麻雀漫画がここから出ているといっても言い過ぎではない。
『天 天和通りの快男児』、『アカギ』(『鷲巣編』以前)、『むこうぶち』、『バード』、『哭きの竜』、『兎 ―野性の闘牌―』などのシリアスな打ち合いから『スーパーヅガン』『ムダヅモ』『3年B組一八先生』『アカギ』(『鷲巣編』以降)などのネタにあふれる漫画まで各種取り揃えている。
ちょくちょく関連雑誌が消えたり(西原理恵子が初期に書いていた『近代麻雀ゴールド』など)、なぜか他ジャンル漫画の外伝麻雀漫画が出たり、そもそもほとんどの作品がトンデモ展開だったりすることにはツッコんではいけない。

  • 『まんがくらぶ』
『天才くらぶ』から誌名が変わった1987年3月以降、現在まで続く「都会派ファミリー層」向け(どんな層だよ?)の4コマ雑誌。現在でも月刊誌。
2000年代後半に一迅社をパkオマージュして萌え系4コマが増えたが、現在でもそれなりに多彩で家庭的なふいんき(なぜか変換できない)を守っている。
作品で言えば『ゆるめいつ』『ぼのぼの』(『まんがライフ』と並行連載)『森田さんは無口』『せんせいになれません』『ここだけのふたり!!』、作家で言えばみずしな孝之、魔神ぐり子、西原理恵子、私屋カヲル、しりあがり寿などと見て行けばわかるだろう。意外と実験的な作品を多く載せているのだ。

  • 『まんがくらぶオリジナル』
『まんがパロ野球ニュース』(1990~)→『月刊スポコミ』(1998~)という変遷を経て1999年5月~2014年12月号まで続いた4コマ雑誌。
この系譜を見ればわかるように上記の『まんがくらぶ』からは名前ほど派生しているわけではない。移籍や出張も珍しくはないが。
つまるところ『マツイ日記は知っている!』『ササキ様に願いを』や、河合じゅんじ作品のようなスポーツパロディから徐々に『はにーすぃーとティータイム』『Good Morning ティーチャー』『リコーダーとランドセル』『しばいぬ子さん』『ちぃちゃんのおしながき』というようなラインナップになっていったのであった。休刊前あたりはお色気要素を含んだ内容のものもあった。あと、小学館から離れた安西信行がしれっと働いている。

  • 『まんがライフ』
元は『月刊ギャグダ』として1981年に創刊されたギャグ色の強い雑誌だったが、1984年に現在の名前に変更されてからは上手く若返りなどをしていっている。

  • 『まんがライフオリジナル』
1988年に創刊された、ファミリー色の強い系列誌。
他誌と比較して安定した色合いを持つ。


主な出版漫画

時事ネタ、地方ローカルネタ、マニアックすぎるネタなどがふんだんに盛り込まれたとびっきりのクソ4コマ!。……ディスってないです、公式が本当にそう言ってるんです。
作中で曲がりなりにも出版元である竹書房を指定暴力団呼ばわりしたり、本社ビルを破壊したりとやりたい放題。一度打ち切りを食らうも復活。復活後の連載も終わったが、3期の連載開始が既に決定済み。アニメ化も決定していたが、キングレコードの勘違いで放送が1クール延期となった。
竹書房をGoogleで検索するとサジェストに「指定暴力団」・「暴力団」と表示されるようになったのはだいたいこれのせい。*3
なお、本項目冒頭のように、かつてJR飯田橋駅には竹書房の広告があったが、それには本作の1コマが使われており「大体500m先」と雑な案内がされていた。

精神年齢18歳以上向けの下ネタ、不条理ギャグ、単なる不条理、作者登場、他作品ネタなどに対して一切の躊躇と容赦が無い4コマ。3度もアニメ化を経験している。
他社の女子高生が道行く不届きものに説教する漫画の主人公っぽいキャラを「うっせ!富士山みたいな口しやがってよぉー!!」とボコった事件はあまりにも有名。

  • 『ぼのぼの』
1986年から連載が続く4コマ。しまっちゃうおじさんなどが有名でよくネタにされている。

麻雀漫画。各国の首脳のそっくりさんが麻雀をする漫画。麻雀のルールを知らなくても楽しめる作品。

  • 『オバタリアン』
傍若無人なおばさんたちの暴挙をネタにした4コマ漫画。
タイトルはホラー映画「バタリアン」+おばさんの造語で、漫画の大ヒットから1989年の流行語大賞にも輝いた。
アニメ版はなんとサンライズ制作、井上敏樹も参加している。

  • 『フリテンくん』
決して『かりあげクン』(双葉社)ではないが、麻雀版という感じではある
1980年から現在まで掲載誌を移りつつ連載中で、竹書房4コマの偉大なる走りともいえる。
正直、この漫画の大ヒットが竹書房の4コマ専門誌を生んだといっても過言ではない。
映画(かのナックによる)やOVAもある結構でかいコンテンツ。
そのため、上記の「陰毛でビルが建った」という話の他に「今の竹書房ビルは『フリテンくん』の売り上げが建てた」と揶揄されることも。
なお、現在はほぼ麻雀漫画ではない。あれれ〜?
単行本やコンビニコミックスのカバーに書かれている「90%笑える人は正常。30%しか笑えない人は異常。100%笑える人もまた異常。」のアオリ文はあまりにも有名。

読みやすいカワイイ絵柄で繰り広げられる怒涛のバカエロネタで、4コマ漫画界では知られたももせたまみの作品。
他出版社の作品に比べるとエロは抑え目な方。
連載当時の人気は高く、『まんがライフオリジナル』から独立・看板化する形で『まんがライフMOMO』が創刊された。

ちょぼらうにょぽみの『あいまいみー』、大川ぶくぶの『ポプテピピック』に匹敵する、竹書房フリーダム枠な漫画。
どこかで見たような人たちを一切自重せずパク……もとい模写し、ひたすら麻雀でブチ倒すという問題作。
作者はのちに もっこりした漫画 公式スピンオフ を連載するに至った。
少なくともこの作品が連載されている限りは日本は平和であることは間違いない。
が、やっぱり怒られたらしく配信停止が多数生まれ、2019年末に連載終了した。良くも悪くもおおらかな時代は過ぎ去ったのかもしれない……。

絵本のようなかわいらしい絵柄と死と隣り合わせを地で行く超シビアな世界観が同居した穴もぐり漫画。
2019年1月現在劇場版総集編公開中、アニメ二期制作中と現在の竹書房の看板作品の一つ。
ナナチはかわいいですね。んなあ〜。


ちなみに、主な出版漫画で挙げた作品のうち、『一八先生』、『せんせいになれません』、『寄性獣医・鈴音』以外は2018年までにすべてアニメ化(テレビ版・OVAのいずれか)を果たしている。
逆に『一八先生』がアニメ化できたら怖いわ。


追記・修正は社屋を破壊せずにお願いします。

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最終更新:2024年01月14日 22:39
添付ファイル

*1 東京大神宮のそば

*2 これでもマイルドな方のネタらしい。編集者曰く載せられないようなネームを送ってくることが多いとか……。

*3 ちなみに「指定暴力団」がサジェスト上位に出る前は「倒産」が上位だったという。どっちがマシなんだろうね。