ガスタの神裔 ピリカ(遊戯王OCG)

登録日:2017/07/22 (土) 17:01:36
更新日:2023/10/15 Sun 18:34:13
所要時間:約 7 分で読めます





ガスタの神裔 ピリカとは遊戯王OCGに存在するモンスターの1体。
2014年2月15日発売のPRIMAL ORIGINにて登場した。


効果モンスター
星3/風属性/サイキック族/攻1000/守1500
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、自分の墓地の風属性チューナー1体を対象として発動できる。
その風属性モンスターを守備表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は風属性モンスターしか特殊召喚できない。

OCG第8期、ZEXAL期も終盤に差し掛かっていた中、突如として現れたガスタに属するモンスター。
ウィンダカームリーズに続く新たな美少女モンスターである。

召喚・特殊召喚成功時に好きな風属性チューナー1体を蘇生できるという強力な効果を持つ。
風属性しか出せなくなる制約があるため採用できるデッキは限られるが、風属性中心のデッキであれば容易にシンクロエクシーズに繋げられる。
更にレベル3のサイキック族ということもあり、有用なサイキック族サポートである緊急テレポートにも対応。
低めの攻撃力からリミット・リバースでも特殊召喚できると、相性の良い展開手段が数多く存在する。
もちろん、自身の属するガスタたちの効果で特殊召喚しても良い。

【ガスタ】デッキでは、ガスタ・ガルドを吊り上げてエースのダイガスタ・スフィアードを呼び出すキーカードとして扱われている。
スフィアードは強力なカードではあるが、以前の【ガスタ】デッキではやや出しづらく消費を抑えてシンクロ召喚するのが難しかったのだ。
そんな中、召喚・特殊召喚するだけでエースモンスターに繋がるピリカの登場は、【ガスタ】デッキに大きな強化と希望をもたらしたのである。
ガルドとシンクロしてスフィアードになれる点がほぼ唯一の評価点だったガスタ・コドルは絶望したかもしれないけど。
ちなみに、スフィアードとは見た目も似ているが、これに関しては後述の公式設定を見てもらえれば納得であろう。

【ガスタ】デッキ以外での活躍の場としては、ARC-Vユーゴが使用した【スピードロイド】デッキが挙げられる。
一部のスピードロイドには、効果を発動したターンに風属性しか特殊召喚できなくなるデメリットを持つカードが存在する。
これはピリカの持つ制約と全く同じであり、デメリットを上手い具合に共有できるという按配。
そして、彼女の効果でレベル4のチューナーを蘇生すれば、ユーゴのエースモンスターであるクリアウィングも呼べる。
長らく不在だったスピードロイドのレベル4チューナーも2021年に吹持童子が登場し、上記の流れも容易に狙えるようになった。
もちろん構築によってはグラスベルデブリ等の既存のレベル4チューナーを使っても良い。
また、単純に特殊召喚で2体のモンスターが並ぶため、烈風帝ライザー神鳥シムルグといった最上級モンスター召喚の補助に使う事もできる。

風属性縛りさえどうにかすれば【ガスタ】デッキに限らず大活躍が見込めるスーパー幼女なのである。
おかげで一部のデッキは幼女を過労死要因として使い倒す何ともな光景が繰り広げられてしまうのだが。


また、実用性だけでなく登場当初からそのイラストについても色々と注目が集まっていた。
描かれているのは物憂げな表情をした女の子であり、sophia復活以降に全く音沙汰の無かったガスタの一員。
リーズを連想させる髪の色にカムイが持っていたと思わしき形状の杖に、その先端に見られるガスタ・ファルコに似た彫像。
側にいる相棒と思わしき緑色のペンギンモンスターに巻貝デザインの髪飾り等々。

創星神との決着以降の動向が全く不明であった端末世界のその後についてを匂わせる要素が色々詰まっていたのだが……。








  • Duel Terminalストーリー
実は彼女、ガスタの一員であるカムイとリーズ(スフィアード)の子孫であるとのこと*1
上述した髪型やファルコの杖などがそのことを示唆していたということになる。

彼女が手にしている杖はカムイも含めてガスタの中で代々受け継がれてきた逸品らしい。
ファルコの彫像は先の大戦で亡くなった相棒を偲んでカムイが自ら彫ったものだそう。
そして巻貝型の髪飾りについては嘗て敵対していた部族であるリチュアに属する親友から貰ったもの。
この親友が何者であるかは明かされていないものの、大戦の終結と両部族の平和の証として見られている。
(同じ生き残り部族の子孫であり、リチュア直系の集団である影霊衣のシュリットがそうなのではないかという予想がされている。)

彼女以外のガスタがどうなっているかの詳しい説明はされておらず、ピリカはカムイ(=霊獣使いの長老)が立ち上げた霊獣使いの一員としての登場が多い。
同じく霊獣使いの一員であるウェンと共に長老に育てられ、彼女とは姉妹同然の間柄とのこと。

イラストに描かれているペンギンも、後に精霊獣の1体として個別にOCG化された。



精霊獣 ラムペンタ

効果モンスター
星4/風属性/獣族/攻1600/守 400
自分は「精霊獣 ラムペンタ」を1ターンに1度しか特殊召喚できない。
(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
エクストラデッキから「霊獣」モンスター1体を除外し、そのモンスターと同じ種族の「霊獣」モンスター1体をデッキから墓地へ送る。

ピリカと一緒に映っていた当初から成長した姿のようで、ピリカと同じように体毛にリーズを思わせるオレンジ部分が追加されている。
また、表情もどことなくキリッとしたものとなっている。
ただ、ピリカが正式な霊獣使いメンバーでないためか合体形態である聖霊獣騎は存在しない。
罠カード「霊獣の連契」のイラストでも1体だけハブられるという憂き目に遭っている。


で、話をピリカに戻すのだが、彼女もまた第二の創星神が裏で暗躍する新たな戦乱に巻き込まれていくことになる。

罠カード「霊獣の騎襲」では、シャドールとそれに操られる竜星との戦いの最中、連れ去られようとしているウェンに呼びかける悲痛な光景が描かれている。
……彼女の願いも虚しく、この出来事がきっかけでウェンはエルシャドール・ウェンディゴに堕ちてしまう。

魔法カード「神の写し身との接触」のイラストにおいては、牙王と共にナチュルの神星樹に接触するエルシャドール・ミドラーシュの姿を目撃している。
ウェンディゴによって神星樹の結界が破壊され、侵攻したミドラーシュが神星樹のシステムの一つであるクリフォートを起動しているその瞬間とのこと。
この後、神星樹の破壊側のシステムであるクリフォートが起動し、世界は更に混迷を極めていくことになる。

これだけでも姉妹同然の仲間と自身が属する一族の先輩を共に敵に回しているという、ピリカにとっては過酷過ぎる状況である。

しかしそんな彼女にも転機が訪れる。
ウェンディゴと化したウェンとの対立の最中、神星樹のもう一つのシステムであるセフィロトが起動。
ウェンと共に世界を救うための10の戦士の一員として選ばれる事になる。
魔法カード「セフィラの輝跡」のイラストでは、光を浴びるウェンと光の傍に佇むピリカが描かれている。


英霊獣使い-セフィラムピリカ

ペンデュラム・効果モンスター
星3/風属性/サイキック族/攻1000/守1500
【Pスケール:青1/赤1】
(1):自分は「霊獣」モンスター及び「セフィラ」モンスターしかP召喚できない。
この効果は無効化されない。
【モンスター効果】
自分は「英霊獣使い-セフィラムピリカ」を1ターンに1度しか特殊召喚できない。
(1):このカードが召喚・P召喚に成功した時、「英霊獣使い-セフィラムピリカ」以外の自分の墓地の、「霊獣」モンスターまたは「セフィラ」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。

セフィラに共通した白く巨大な翼を翻すラムペンタに乗った霊獣使いとしてのピリカ。
同じくウェンディゴという抜殻の姿から戻ることの出来た影霊獣使い-セフィラウェンディと共に、脅威たちとの戦いに身を投じていく。




やがて第二の創星神の脅威も去り世界に真の平和が訪れる中、インフェルノイドに捕らわれたままの命たちも戻ってくる。
魔法カード「霊獣の誓還」のイラストでは、死んだはずの相棒との再会に子供のように泣きじゃくる長老の姿をウェンと共に微笑ましく見つめている。
その背後ではミドラーシュとして敵対していたウィンダも復活を果たしている。

悲劇の敵対や多くの命が失われながらもピリカはそれらを乗り越え、戻ってきた多くの仲間と共に平和を勝ち取ったのである。






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最終更新:2023年10月15日 18:34

*1 この設定によりほそぼそやっていた二人のカップリングがおねショタ枠として一気に盛り上がった。もちろん二人の子孫としか明言されていないため二人がくっついたかどうかは定かではないが