ダークニンジャ

登録日:2017/07/20 (木) 00:12:13
更新日:2022/03/09 Wed 22:51:53
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「キリステ・ゴーメン」



ダークニンジャはニンジャスレイヤーの登場人物。
CV.速水奨

◆概要◆

本名は「フジオ・カタクラ」
ソウカイヤのボス、ラオモト・カンの懐刀であるイアイドーのタツジン。
そしてマルノウチ抗争でフジキド・ケンジの妻子を殺めた張本人であり、ニンジャスレイヤーにとって最大の宿敵である男。

神話級アーチニンジャ「ハガネ・ニンジャ」のソウル憑依者で、オブシディアンめいた黒色のニンジャ装束に身を包み、フルフェイスメンポとニンジャヘルムによってその顔は完全に隠されている。
しかし、ニンジャスレイヤーとの戦いでヘルムを砕かれてからはメンポのみを装着している。


◆人物像◆

寡黙かつ冷徹、そして虚無的な性格の持ち主で、一本のカナタのように黙々とラオモトに従っている。
ラオモトも相手の尻にキスをするような行動を決して取らないダークニンジャを気に入っている。
しかしただ従順なだけではなく、ニンジャスレイヤーに敗れた後は彼をライバル視しするようになるなど心の奥深くにあるプライドも非常に高い。

強力なカラテと同時にニンジャ神話への深い造詣を持っており、ニンジャへの知識を幅広く持っている。


ハガネ・ニンジャ


フジオ・カタクラよ!汝の呪いは解かれたり!


フジオ・カタクラに憑依したニンジャソウル。
神話級ニンジャ集団「ニンジャ六騎士」の一人であり、「マスターカタナ」の称号を持つ。
そしてカツ・ワンソーにより認められた「二十四大ニンジャクラン」の一角「ハガネ・ニンジャクラン」の開祖でもある。
ハガネ・ニンジャクランは勇猛さや武術だけでなく、過酷な規律による軍隊的鍛錬、最先端の武具、およびその扱いを象徴する「武」の漢字をカツ・ワンソーに与えられたという。
その称号に恥じず彼のクランは武器の扱いに長けウェポンマスターとして知られ、以後ツルギ・ニンジャクランやイージス・ニンジャクランなど、武具にまつわる様々なニンジャクランが派生していった。


ニンジャ大戦の最終決戦、バトル・オブ・ムーホンにおいて妖刀ベッピンを振るい、ハトリ・ニンジャと共にカツ・ワンソーと戦った。
結果、カツ・ワンソーは心臓にベッピンを突き立てられ、肉体を捨ててキンカク・テンプルへと逃亡し、戦いはハトリとハガネの勝利に終わった。
しかし、ベッピンにはカツ・ワンソーの邪悪なるソウルが宿ってしまい、それを危険視したハトリはベッピンを始末しようとしたが、
ハガネ・ニンジャはあろう事かそれを拒絶し、ハトリを斬り殺したのである。

ハガネ・ニンジャが凶行に走った理由は不明。
カツ・ワンソーの力に欲をかかれたか、既にしてワンソーの邪悪なるソウルに呑まれていたのか。
いずれにせよ、ハトリを裏切ったハガネは何食わぬ顔で自軍に戻り、ハトリはワンソーに討たれたと偽って英雄となった。

しかし数年が経つと、ハガネ・ニンジャは豹変していき、取り憑かれたかのようにニンジャを殺害し、心臓を貫いてベッピンにソウルを吸収することで新たなヌンジャとなるべく力をつけていった。
これはカツ・ワンソーのソウルの働きによるものであり、ワンソーはハガネにニンジャソウルを集めさせ、復活を目論んでいたのである。
が、ソガ・ニンジャによってハトリ・ニンジャを殺していた事、ベッピンに宿る危険すぎる力を暴かれたハガネ・ニンジャはヘーアンキョ・キャッスルから逃亡。
逃亡したハガネ・ニンジャは数十年、あるいは数百年に渡って殺戮を続けた。

当時のモータル達からハガネ・ニンジャは破壊神や竜として恐れられ、
  • バジリスク
  • フンババ
  • メデューサ
  • エイトヘッズドラゴン
  • 黙示録の獣
  • ツチノコ
  • チェルノボグ
などの神話の原型となったという。
しかし、ハガネ・ニンジャは狩人のフードを被った謎の人間の射った一本の矢によって心臓を貫かれ、追撃のタケヤリによって討たれた。
死後ベッピンはヤマイヌ・ニンジャによって持ち去られ、人が竜を殺したこの出来事は竜殺しの聖人伝説の基になったという。

その死の際、ハガネ・ニンジャはその男にいずれベッピンを探し出すまで決して解けぬ漢字の呪いを背負わせた。
その人間の子孫にも呪いは受け継がれ、一族の男には「ハガネ」を意味するエンシェント・カンジの痣を背負い、若くして狂う者や放浪者が後を絶たなかったという。

そしてその一族の末裔こそがフジオ・カタクラであるのだ。


◆第二部中盤以前◆

ニンジャスレイヤーとの最初の邂逅は「メナス・オブ・ダークニンジャ」。
ミニットマンがニンジャスレイヤーに残した残したニンジャソウル反応からドラゴン・ゲンドーソー=センセイの居場所を突き止め、
VTOLから降下してニンジャスレイヤーに強襲を仕掛け、一度はニンジャスレイヤーのヒサツ・ワザをも破り、打ち倒してみせた。
しかし、ゲンドーソー=センセイの命を賭したラスト・インストラクションを受けたニンジャスレイヤーによってベッピンをへし折られ、
初めてニンジャソウルに呑まれる事無くナラクの力を引き出したニンジャスレイヤーのチャド―暗殺拳の前に敗北を喫する。
ニンジャスレイヤーはこの戦いで死を目前にしたソーマト・リコール現象を起こし、ダークニンジャこそが己の妻子を殺した張本人である事を思い出している。

その戦いでのダメージによって死にかけていたが、運命者マスター・トータスが介入し、トータスが発した「運命」という特別な意味を持つ言葉によって命を繋いだ。
その後は昏睡状態に陥り、ソウカイ・シンジケートの乗っ取りを画策するゴンベモン=ウォーロックの放った刺客により始末されかかったが息を吹き返し、返り討ちにする。
勅語にマスター・トータスから回収した折れたるベッピンの欠片を渡され、ベッピンを打ち直すためサンダーフォージなる刀鍛冶を探すべしという宣託を受ける。

目覚めた後は自分に襲撃を仕掛けてきたニンジャの情報を好きなスシネタに至るまで調べ上げ、裏で糸を引いていたウォーロックを始末した。
そしてトコロザワ・ピラーにてニンジャスレイヤーと再戦し、互角の戦いを繰り広げたが、ニンジャスレイヤーにベッピンが粉砕されそうになったため、
再び運命者が介入し、戦いは中断。運命者の助言に従いソウカイ=シンジゲートを去り、キョートへと向かう。

本来、キョートはソウカイヤと敵対関係にあるザイバツ・シャドーギルドの支配下にある為、ダークニンジャが踏み入れば外交問題に発展する筈だったが、
彼はザイバツに降る事でキョートに足を踏み入れた。

古事記を全編読破したニンジャ知識の深さによってマスターしていた奥ゆかしい礼儀作法とその実力によってザイバツでも着々と地位を上げ、
その台頭を面白く思わない者を尻目にシンパを増やしていく事になる。

何故ダークニンジャはソウカイヤを裏切ったのか。
それを知るには、時を遡らねばならない。妖刀ベッピンとハガネ・ニンジャ……そしてエンシェント漢字の呪いを背負うフジオ・カタクラの秘密を明かすために……ヌンジャ……とても謎めいた言葉……


◆ソウカイ=ニンジャ以前の経歴

幼き頃のフジオは家計を助けるために奨学生となって考古学を学び、自らに刻まれた漢字の謎を解き明かす事を決意する。
しかしその事を両親に伝えようとした夜に、借金のカタにネオカブキチョの非合法商業施設へと売り飛ばされてしまう。
この経験からフジオは捨てられる事を無意識に恐れるようになり、能力を磨いて評価される事に喜びを感じるようになった。

フジオは数名の仲間達と非合法施設から脱走を果たす。その後孤児院に引き取られると、奨学生としてネオサイタマ大学に入学、ウミノ考古学研究室に籍を置いた。
そこで同研究室の助手ホソダが立ち上げたマレニミル社に勧誘されると、大学を中退して世界各地を巡り、ほとんど違法行為の冒険を繰り返すようになる。
この時、共に施設を脱出した仲間達に対してはまだ人間性を残しており、ダークニンジャとなった今でも気安い態度を見せる。

そしてマレニミル社での冒険の末、エジプトのピラミッドに辿り着き、封じられたベッピンを手にし、フジオはハガネ・ニンジャの力を手に入れたのだった。

……だからなんだ?フジオがそんなものを望んでいたというのか?
フジオはカンジの秘密を解いた時、道が示されると思っていた。
そしてあるいは、失った両親の愛を取り戻す事も…
しかし示されるものは何もなく、フジオ・カタクラはそのセンチメントを否定し、自らの宿命を受け入れて「何者にも傷つけられぬ虚無の剣」となる事を誓う。
そして三年間の放浪の末、ネオサイタマの路地裏でラオモト・カンに見いだされたのだった。


だがしかし!運命者の介入によってフジオは未だ己の運命が終わっていない事を知った。
そしてベッピン修復に必要な三種の神器の一つ、「ブレーサー・オブ・サジェクション」を手に入れたフジオはベッピンを鍛えしサンダーフォージにベッピンを修復させ、その口から語られた自らの運命の真実を知った。
自らの呪いの元凶を。自らの運命がカツ・ワンソー復活の為の依り代となる定めだという事を。

そしてダークニンジャは憤激のままに運命への反逆を。大敵カツ・ワンソーに刃を突き立てる事を決意した。


「おれの屈辱の時代はついに終わるのだ!呪われろ!呪われろ!呪われろ!」

「宿命だと!?運命だと!?ノロイだと!?見ているがいい、俺は全てを逆手にとってやる!」


◆戦闘能力◆

実際強い。
イアイドーを軸とする戦闘スタイルを用い、カタナを用いた戦闘はもちろん、無手のカラテも相当なワザマエを誇る。
切れ味鋭いカタナのようなカラテを振るったかと思えば、荒々しく重いカラテも隠し持っており、多種多様なカラテを使い分ける。


◆装備◆

  • 妖刀ベッピン
神話級ニンジャ・サンダーフォージが作り上げたカタナ。
名前の由来はサンダーフォージの想い人であったハトリの娘「ベッピン」。
ヌンジャであるカツ・ワンソーを殺すために鍛えられたカタナであり、鋼鉄にカツ・ワンソーのケジメされし左薬指の骨を混ぜて鍛え上げ、何人もの人間の生き血を吸わせながら造られている。
この為、カツ・ワンソーを唯一傷付けられるカタナであり、またカツ・ワンソーが唯一破壊できないカタナであった。
カツ・ワンソーのソウルが宿った事によって「ニンジャソウルを吸収する」という特性を持つに至ったが、ハガネ・ニンジャが討たれた後、ヤマイヌ・ニンジャとホンダ・ニンジャによって浄化の儀式を施された事で溜め込んでいたニンジャソウルは霧散している。
ニンジャスレイヤーによってへし折られることになったが、サンダーフォージによってナラク・ニンジャのソウルに耐性を持った状態で鍛え直され、真の力を取り戻すことになる。

  • ブレーサー・オブ・リジェクション
三種の神器の一つ。聖なるブレーサー。
ボンジャン・テンプル宝物殿のブッダデーモン像内に謎めいた意匠の鋼鉄製ガントレットの姿で隠されていた。
ポンジャン・テンプルの生き残りであるアコライトがこれを装着していたが、イヴォーカーに奪われた。
が、イヴォーカーはこのブレーサーに自我を侵食されてブッダデーモンめいた姿に変貌。
無差別に人々に襲い掛かり、ザイバツ・ニンジャさえ手に掛けるうち、ダークニンジャの懲罰対象となってカイシャクされ、ブレーサーはダークニンジャの手に渡った。

  • ダークローブ
ハラキリ・リチュアルによって獲得したニンジャソウルの力によって生み出したカラテ生成物。
カラテ斥力を発生させる能力を持ち、ダメージの軽減や無慣性機動を可能とする。
ダークニンジャのカラテによって動き、大ジャンプや急制動、相手の抑え込みといった様々な小技に用いることが出来る。脱ぎ捨てた上での遠隔操作も可能。


◆ヒサツ・ワザ◆

  • デス・キリ
超高速の踏み込みと同時に相手の胸を斬り払い、一瞬にして背後に回り込むダークニンジャの代名詞ともいうべきワザ。
静から動への一瞬の切り替えによって、相手からはまるでダークニンジャが突然消えたように見える。
ベッピンでなければ耐え切れず、他の得物では本来の威力が出せないか、出せても一発で砕ける。

  • ヤミ・ウチ
ニンジャの心臓に刃を突き立て、ベッピンにニンジャソウルを吸収する技。
ベッピンにソウルを完全に吸収されたニンジャは爆発四散することなくヌケガラになって死ぬ。
一方吸収されたニンジャソウルはキンカクに昇れずにベッピンの中に留まり、カンジ・キルなどの折に消費される。
しかし、ソウルの本質の部分は永遠にカタナに残り続け、真のジゴクを味わい続けるという。
ちなみにヤミ・ウチを使うとベッピンが活性化する為、意志薄弱な者はベッピンに呑み込まれる。ダークニンジャによれば、ハガネ・ニンジャはくだらぬボンノによってその末路を辿ったという。

  • カンジ・キル
ベッピンが前もって吸収しておいたソウルの力を放出し、デス・キリを連打する暗黒カラテ技。
カンジ・キルにより刻まれたカンジは、インガの重圧で相手の運命を捻じ曲げる呪いの効果を持つ。人にもニンジャにも許されぬ無慈悲で一方的な断罪。
これは全てを総べる者・ヌンジャの御業であるとされる。
しかしこの技もベッピンが暴走する危険がある為、聖なるブレーサーの物理掌握がなければ使えない。
が、第3部では聖なるブレーサーなしで使用している。画数少ないけど。



◆第二部中盤からの動向◆



エイプリルフール

ほんやくチームによるエイプリルフール企画にも実際常連。なのだが……

◆2013年『ニンジャ戦士特に宇宙』◆

ソウカイ・シンジケートのニンジャ。フジキド・ケンジ少年の家族の仇にして、
マスターゲンドーソーを倒し、風魔大手裏剣衛門と大男の諸共に暗黒重力指向反動砲で星を消し飛ばした。
オブシディアン色の特別迎撃機上に直立して両手に宇宙ビームチェーンソー剣を構えるが、宇宙ビームチェーンソー剣の名は『ベッピン』らしい…
その正体は、伝説的宇宙戦士 'フジキド・アルベルト 。フジキド・ケンジの父
右目にドクロ刺繍の眼帯をし、鋭い左目、そして厳めしい口ひげという風貌。

◆2014年『忍者スレイヤー』◆

暗躍する黒コートの男、片倉フジオが登場。
ナンシー・リー曰く政府筋のエージェントで巻物を狙っているとのことだが、
正体があからさまに死んだはずの藤木戸ケンジの兄なのだ!

それとは別に、天元風魔城には風魔暗黒忍者が在籍している。

連載版では片倉フジオはノストラダムス禅機関のエージェントの高校生で、忍者ブリンガーに変身する。
風魔暗黒忍者が乗っ取っている身体は黒コートの男ことケンジの兄 藤木戸健一

◆2016年『忍偵ヌンチャック』◆

ダークサムライ。名前はともかく、キャラ崩壊は一見少なめだが……
詳細は項目参照。


◆余談◆

現在でこそニンジャスレイヤーの油断ならぬライバル、という立ち位置だが、これが確立されたのはキャラの掘り下げがなされた第二部途中から。
第一部連載当時はいくつかのエピソードで顔を出し、「メナス・オブ・ダークニンジャ」にてドラゴン=ゲンドーソーを自爆に追いやるキンボシを挙げているが、
同話でナラクの力を引き出すことに成功したニンジャスレイヤーによって吹き飛ばされ、爆発四散こそしなかったもののそこからはずっと昏睡状態。
再び相まみえるのは終盤に入ってから……という登場回数の少なさで、彼自身のキャラも相まって影が薄かった。
その結果、第二回キャラクター人気投票ではなんと36位にランクインしてしまい、「ダークなんとか=サン」とかいうどこかで聞いたようなアダナまでヘッズから付けられる始末。

第一部をアニメ化した「ニンジャスレイヤーフロムアニメイシヨン」ではいくらなんでもさすがにフォローが入る……どころか
昏睡から復帰する「コンスピーラシィ・アポン・ザ・ブロークン・ブレイド」がよりにもよって第一部屈指の問題エピソードオー「デイ・オブ・ザ・ロブスター」「同2」と三本セットにされ
しかも戦闘シーンは大幅カット
まさかの「ダークロブスターサンド=サン」「ダークエビサンド=サン」状態である。アイエエエエ……

幸い「メナス・オブ・ダークニンジャ」はどのコミカライズでも取り上げられているので、ダークニンジャ=サンの実際悪役な活躍を楽しみたい人はそちらから手に取っても良いだろう。

  • プロト版の設定ではハガネ・ニンジャはかつてドラゴン・ゲンドソーに破れたヌケニンという設定であった。またトイでは、''背中のボタンを押すと、刀を振り上げ「Overkill Ojigi!!」「Metsu-Retsu!!!」「Oshimai!!!」のいずれかをシャウト''する仕様だったらしい。他のはともかくオーバーキル・オジギとは一体……

追記・修正は運命の反逆を誓いながらお願いします。

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最終更新:2022年03月09日 22:51