バラゴン

登録日:2011/06/22(水) 22:14:09
更新日:2024/01/03 Wed 12:56:34
所要時間:約 4 分で読めます




バラゴンは東宝の怪獣映画に出てくる怪獣である。

【概要】

中生代の大爬虫類「バラナスドラゴン」の末裔。*1
日本で初めて地底怪獣と名付けられた怪獣であり、また、直接の描写は無いが明確に人を食べた初の怪獣でもある。

デビューは『フランケンシュタイン対地底怪獣*2』で、以降『怪獣総進撃」『ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃』に出演した。
また、番外編の『ゴジラアイランド』、映像だけなら『ゴジラ FINAL WARS』にも登場している。

昭和から平成までの作品に出演していることや正統派なデザインから、知名度・人気ともにそれなりにある怪獣である。

バランでもラゴンでもない。ましてやバルゴンでもない。

活躍

フランケンシュタイン対地底怪獣

身長:25m
体重:250t

初登場の作品である。
赤色熱線を吐いたり、角を光らせたりと言った能力を持つ。
最初は秋田の石油採掘施設を地下から壊滅させた。その後は南下し、トンネル崩落を起こした際にも目撃されている。
また、時折地上に現れては民家や山荘を襲い、家畜や人間を食べていた
フランケンシュタインを追いかけるボーエン博士達を襲うが、フランケンシュタインに妨害され戦う。
意外に素早く、口からの熱線や地中からの奇襲で戦うが、最期はフランケンシュタインに首を折られて死亡した。


写真では大抵2足歩行だが、劇中では基本的に4足歩行である。


怪獣総進撃

設定、見た目は「フランケンシュタイン」時と同じである。怪獣ランドに他の怪獣共々過ごしていた。キングギドラ戦には参加せず。
一度ネロンガに改造された着ぐるみの復元が遅れた関係で、予定されていた出番をすべてゴロザウルスに奪われた。
この無念は少し違った形で2015年放送の『ウルトラマンX』アバンにて晴らされることに…なった?


ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃

身長:30m
体重:1万t

本作では設定が大幅に変わり、護国三聖獣の地の神婆羅護吽(バラゴン)として登場した。だったらタイトルに入れてやれ。
新潟県 妙高山に眠っており、狛犬のモデルともいわれる。
ゴジラに呼応するように目覚め、暴走族を巻き添えにした。箱根でゴジラと戦闘、地中からの攻撃等で奮戦するがゴジラのパワーには敵わず敗北する。
初代と違い熱線は吐けなかった。


「地味だから」と理由でモスラとキングギドラに差し替えられたアンギラスとバランと違い、唯一初期案から続行してる。

基本的なデザインは同じだが、体色は赤く、ゴジラより小さい。このため戦闘はバラゴンに同情を誘うのだが、仕掛けたのはバラゴンである。
スーツも小さめに作られ、ゴジラシリーズには珍しい女性スーツアクターが担当した。また、大きいスーツも作られ、そちらは男性アクターが担当した。


【GODZILLA 怪獣黙示録】

2030年、アメリカ合衆国西海岸にバラン、アンギラスと共に襲来*3
既に人類は一度彼らの別個体を撃滅しており、万全の態勢で迎え撃とうとするものの、アメリカ軍は彼らが接近するに連れて不審に思うようになる。
三体の怪獣はいずれもズタボロに出血・欠損しており、どの国の軍隊からも彼らに攻撃した情報は入っていなかった。
にもかかわらず彼らは、完全武装した軍隊の弾幕に「全速力で」突っ込んできたのである。



…そう、彼らは「逃げていた」のだ。



やがて人類文明を滅ぼすこととなる、
その恐るべき「破壊神」の元から。



その日、三体の怪獣は跡形もなく消し飛ばされて死滅した。

「ロサンゼルス」という、町と共に。



【余談】

「ゴジラアイランド」でも登場、ゴロザウルスと組むことが多い。

また、ゴジラのゲームには比較的登場している。

グッズはソフビ化率は比較的高く、また特撮リボルテックでは早い段階で販売された。今一番入手しやすいバラゴングッズはこれだろう。


【バラゴン5変化】

初代バラゴンの着ぐるみはその後製作が始まったウルトラシリーズに貸し出され、様々な怪獣へと変化した。


ウルトラQ』に登場。高山良策氏によって着ぐるみ全体に布を巻き、その上から新たに皮を張った。そして新造の頭部をすげ替えた。

着ぐるみ全体に皮を張ったのは、借りていたバラゴンの着ぐるみを傷つけさせないためである。
そのためかウルトラシリーズのバラゴンの着ぐるみを利用した怪獣は、バラゴンよりボリュームが増して柔らかそうである。



ウルトラマン』に登場。背中の配色を替え、新造の頭部を付けて完成された。



黒いトゲだらけの皮を張って完成。色なんか塗ってたら塗り直しに手間がかかるため、上手い手段である。
本編撮影前にマスコミ向けの特写会で披露された時の写真を見ると頭部はおそらくネロンガのものの改造。
ちなみに『ウルトラマンX』にて彼が凱旋門の前から現れるシーンがあるが、理由はおそらく上述の通りである。



マグラーから皮を剥がし、襟巻きを付けて完成である。襟巻きによりこれまでの怪獣とも差別化されている。


◆その後
その後はアトラクション用にネロンガに再改造され、地方巡業やテレビ出演等に使われたが、『怪獣総進撃』に出演が決定し元のバラゴンに戻った。
皮を張って使ったおかげで、酷使した割には着ぐるみは無事だった。

が、着ぐるみの用意が間に合わず、予定されていた出番はゴロザウルスに奪われた。

流れとしては
バラゴンパゴスネロンガ→マグラー→ガボラアトラクション用ネロンガバラゴン
となる。多分もっとも改造された着ぐるみの1つであろう。

映画『シン・ウルトラマン』ではこの改造の流れを話の流れに組み込むという、知っている人からするとニヤリと出来るネタがある。

『GMK』では狛犬のモデルともいわれるが、実際に狛犬がデザインモチーフの一つといわれている。
他には叙事詩『狂えるオルランド』でオルランドが錨を武器に戦うオルクとの類似を指摘する声もあるとか。

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最終更新:2024年01月03日 12:56

*1 「バラナス」とはオオトカゲ属の学名。90年代の怪獣図鑑などに良く載っていた設定だが、劇中で明言されたことはなく、またその内容も「バラナスドラゴンから進化した」だったり『GMK』以降はあまり語られない傾向がある

*2 「地底怪獣」と書いて「バラゴン」と読む。

*3 地味なメンバーだが、これはもともと『GMK』の没シナリオに登場する面々