バーサーカー(Fake)

登録日:2017/06/08 Thu 01:05:11
更新日:2024/02/09 Fri 18:29:37
所要時間:約 7 分で読めます






私に名など存在しない




Fate/strange Fake』にて、フラット・エスカルドスによって召喚されたサーヴァント
真の聖杯戦争を開催するための呼び水として用意された偽りの聖杯戦争バーサーカー

その正体は不明であり、姿を自在に変化させられるという特性を持つ。

マスター:フラット・エスカルドス
生別:-
身長:-
体重:-
属性:中立・悪
※性別・身長・体重は変身した対象によって変動する。


◆ステータス

筋力:-
耐久:-
敏捷:-
魔力:-
幸運:-
宝具:B
※宝具以外は変身対象に応じて調整される。


◆スキル

○クラス別スキル

狂化:-
基本属性が狂気の為に反転が起こり封印されている。
しかしその封印は非常に危ういものである。

○保有スキル

千貌:A
バーサーカーの『正体』であるとされた職種の人間や物質に己を変じさせることができる。
また、その対象が持つスキルをEランクまで弱体化した状態で使用できる。

霧夜の散歩者:B
他のクラスで顕現した場合に付随する『霧夜の殺人』スキルが変化したもの。
夜間に限り、同ランクの気配遮断の効果を得る。






以下ネタバレ











真名はジャック・ザ・リッパー
英国における伝説的な連続殺人鬼である。

【概要】

ジャック・ザ・リッパーは「正体不明の連続殺人鬼」という伝説から、クラスによってその特性や本質を変える特殊なサーヴァントであり、
例えば アサシン として現界した場合はロンドンで生まれる事の出来なかった水子の怨念の集合体としての姿を取る。

そしてフラットが召喚した バーサーカー であるこのジャック・ザ・リッパーは、
人々が生み出した「狂気のジャック・ザ・リッパー伝説そのもの」とでも言うべき存在として現界した*1

マスターであるフラットが触媒として使用したのは、 『ジャック・ザ・リッパー』と銘の入った禍々しいデザインのナイフ
アサシンの方で使われた触媒とは違って逸話があったりもせず、勿論本当に犯行で使われた物でもなく、エルメロイⅡ世がゲームのアンケートに答えて貰った景品であり、言ってしまえばただの玩具である。
当然ながらこのナイフは、本来ならばいかなる英霊も呼び出せないただのオモチャなのだが、このナイフもまた人の描くジャック・ザ・リッパー伝説の一部であるため、「ジャック・ザ・リッパー伝説そのもの」という存在を呼び寄せるための触媒として機能してしまったのである。
そこに、フラット自身が持つ並外れた魔術の才能が加わって狂気の伝説(ジャック・ザ・リッパー)の召喚に成功した。
+ と、されていたが… 7巻ネタバレ
本当にジャックを呼び寄せたのは、フラットの内に眠るもう一人の存在、ティアであった。
ティアが持つ「殺人鬼も含めて何にでもなれる可能性」が後述するバーサーカーが持つ「何にでもなれる殺人鬼」という性質と引き合って、フラットの下に呼び出された。
と、ティアは推測している。なのでもう一度くらいちゃぶ台を返される可能性がある。

このジャック・ザ・リッパー自体が「狂気の象徴」であるため、バーサーカーのクラススキルである狂化と波長が合い、
効果を打ち消し合った結果、本来の効果とは逆にジャックに理性を付与する結果となっている。
そのため、マスターであるフラットも含めた各人とは普通に会話できるようになっており、フラットが見えない誰か(バーサーカー)と会話する様子を見た黒幕側の魔術師も、フラットがライダーを召喚したと勘違いしていた*2
普段の性格、口調は落ち着いた紳士風であり、狂気を微塵も感じさせることはない。
むしろフラットの性格に振り回されており、電話越しで会話したロード・エルメロイⅡ世にはシンパシーを感じていた。


殺人鬼ではあるものの、フラットが基本的に人間を殺さないという方針を取っており、本人も特に殺人衝動も持っていないため、今のところ一人も殺していなかったりする。
ちなみにバーサーカー以外のクラスで「狂気の伝説」であるジャックが召喚された場合、マスターの体を乗っ取って周囲の人間の虐殺を始めるとの事*3


「正体不明の殺人鬼」の伝説そのものであるため、ジャック自身も自分の正体(本当の殺人鬼の名前)は分かっておらず、その「誰でもない」という特性がスキル『千貌』の「誰でもないが故に誰にでもなれる」という能力として現れている。
『千貌』は基本的に娼婦や警官といった切り裂きジャックの正体とされた職種であればどんな人間にも変身する事が出来るスキル。
人間以外にも「正体は呪いのアイテムだった」「獣だった」という伝説から無機物や人間以外の生物に変身することも出来る。この能力を知ったフラットの提案により、普段は腕時計になってフラットの腕に巻き付いている。
極端な話、「正体である」という因果を無理やり繋ぐことさえできれば、サーヴァントや神にすら変身が可能。
対象の表層的な記憶や所持品まで完璧にコピーできるが、体に埋め込まれたICチップなど、一見して分からないものまでは流石にコピーしきれない。ただ、作中の口ぶりから存在さえ知っていればコピー出来るようだ。

ただし、切り裂きジャックの有力とされる正体に近い姿に変身しようとすると、自然と有力とされる正体の姿になってしまう。
例えば、10歳前後の子供に変身しようとするとやたら露出度の高い幼女になってしまう。
有力とされる正体の姿ではバーサーカー本人は落ち着いていられるが、その反面そちらの姿の欲求が強く出てしまい*4
長時間その姿になっていると霊基が完全に塗り替わり、クラスや性質が変化してしまう恐れがある。
作中では幼女姿の他に、いかにもな英国紳士風の姿が落ち着く(=有力な正体ではないか)と語っている。

ちなみに、何の姿にもなっていない時はそもそも実体がなく、フラットの頭の中に響く声だけの存在となる

聖杯にかける願いは「切り裂きジャック――かつて倫敦で5人の娼婦を殺した人物の正体を知ること」
自分が何者かもわからぬまま、大衆が作り上げた伝承によって姿を変える事を恐ろしいと感じており、自分の正体を求めている。
そのため、他のクラスの霊基に塗り替わる事を良しとしておらず、そうなったら自分を令呪で自害させてくれとフラットに頼んでいる。



宝具

其は惨劇の終焉に値せず(ナチュラルボーンキラーズ)
ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:- 最大補足:-

「切り裂きジャックは集団だった」という説に基づいた宝具。
マスターの魔力量に比例した数の分身を造ることができる。フラットの魔力量の場合、最大512体まで分身が可能。
『千貌』スキルや後述のもう一つの宝具との併用が可能で、通常の人間とは違った姿での分身もできる。
ただしその場合、変身している対象の『質』に応じて分身の『量』は数を減らしてしまう。
分身はどれもが本体であり、どれだけの分身が倒されようとも最後に残った1体が本体となる。

真アーチャー戦(2回目)の前には、キャスターの宝具によって千貌スキルとこの宝具に、フラットのエッセンス*5を混ぜ合わせたことで、
フラットに変身した時だけ、千貌のランク低下などは無い、ほぼ完ぺきなフラットへと変身できるようになった。


悪霧は倫敦の暁と共に滅び逝きて(フロム・ヘル)
ランク:A+~E- 種別:対人宝具 レンジ:1~20 最大補足:-

「切り裂きジャックは悪魔だった」という説に基づき、その姿を幻想種としての悪魔の姿に変じさせる。
切り裂きジャックは「地獄より(フロム・ヘル)」と書かれた手紙を被害者の臓器と共にホワイト・チャペル自警団代表ジョージ・ラスクへと送りつけたという。
その事から迷信深い地域では「切り裂きジャックは地獄からやってきた悪魔、あるいは悪魔憑き、悪魔崇拝者である」という俗説が広まった。

この宝具は「切り裂きジャックの所業を人間の仕業ではなく、悪魔の仕業にしたい」という、悪魔に責任を押し付ける人間の身勝手な欲望を形にしたもの。
その為、周囲の人々の持つ潜在的な恐怖や不安を基盤として肥大化し、強力になっていくという特性がある。
半径5kmの人口密度の高さによって威力が変わり、無人の荒野では大型の猛獣程度の強さにしかならない。
逆に都市部では武闘派サーヴァント並みの力を発揮する。
人が自らの天敵として想像した悪魔の姿を取るゆえに、人間に対して特攻ダメージが入る。

なお、宝具発動時には周囲に深い霧が立ち込め、「滑稽な人形劇」を思わせるリアリティに欠けた「地獄」の風景が浮かび上がる。
これもまた、切り裂きジャックが生まれた時代の人々が抱いていた欲望の具現化であるらしい。


二つの宝具を同時展開させた場合、フラットの魔力量であれば悪魔に変身した状態でも軽く200を超えるジャックを同時に存在させることが出来る。
そして「人間」への特攻という特性上、神々の奴隷から「人間」に成り上がった者である真アーチャーに対して相性的に有利を取れる。
更に人理を否定し、人間が作り出したすべての道具を無効化する「神獣の裘」もあくまで肉体を変化させているだけのジャックには意味を成さない。




自身について「吹けば飛ぶようなただの犯罪者」「ただの力持たぬ『殺人鬼』」と語り、実際直接的な戦闘能力はそう高くはない。
しかし条件を満たせば強力な効果を見せる宝具を所有している為、場合によっては大物食いを可能にするポテンシャルを秘めている。
1巻時点では、周りに居るのがギルガメッシュエンキドゥペイルライダー等々、
まるで有利に立ち回れそうにない奴らに囲まれていたが、先述の通り真アーチャーが自身の神性を捨てて人間として行動し始めたことや、
(一応)人間らしき真キャスターや真バーサーカー等、自身の能力が有効に働きそうな相手が増えており、今後の活躍が期待される。


……が、その秘めたポテンシャルと底力を真アーチャーが「奪う価値がある」と認めた事で宝具『天つ風の簒奪者(リインカーネーション・パンドーラ)』を発動。
『悪霧は倫敦の暁と共に滅び逝きて』を真アーチャーに簒奪され、戦闘面における切り札を失ってしまった。

咄嗟にフラットが令呪で転移させた事で消滅は免れたが、弱者を見下す傾向があった真アーチャーに火を点けてしまい、
彼の侮りを消し去るという結果を招いてしまった。

しかしそこからただでは終わらず、奪われた宝具に繋がるパスを介してフラットが真アーチャーに魔力の流れを混乱させる魔術を仕掛け、それによって大ダメージを与えることに成功。
更に「二十八人の怪物」と協力し、遂に真アーチャー最大の弱点とも言えるヒュドラの毒で傷をつけることに成功した。

……が、真アーチャーが聖杯の泥に侵されていたことで、泥がヒュドラの毒を食らいつくしてしまい、更に「ケイローンの不死性」によって肉体の崩壊を無理矢理押さえつけたことで再度窮地に陥ってしまう。

しかしそこでライダーがその場にいた者達の大半を椿の世界に取り込んでしまったため、ひとまず窮地から逃れることになるのだった。


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最終更新:2024年02月09日 18:29

*1 サーヴァントとして召喚される英霊は、その英霊が存在した時代よりも後の人々によって描かれる人物像によって元々の姿とは多少違った形で現れることがあるが、このジャック・ザ・リッパーに関しては「様々な形で描かれたジャック・ザ・リッパー像」の全てが合わさって英霊という形を持ったものである

*2 召喚を確認できていなかったのがバーサーカーとライダーだったため

*3 アサシンクラスでは幼女の方が召喚されるので、それ以外のクラスの場合と思われる

*4 幼女に変身した時は口調が幼くなり「解体したい」という欲求が表れた

*5 具体的にはどのような物か不明