カプ・ブルル

登録日:2017/05/30 (日) 19:16:00
更新日:2023/12/28 Thu 18:17:33
所要時間:約 7 分で読めます













カプゥブルル!!










カプ・ブルルとは『ポケットモンスター サン・ムーン』から登場したポケモンの一匹。



■データ



ウラウラの 守り神で 物臭。 草木を 操り 敵を 縛りつけ 動けを 止めて 角で 一突き。

全国図鑑No.787
アローラ図鑑No.287
メレメレ図鑑No.122
分類:とちがみポケモン
英語名:Tapu Bulu
高さ:1.9m
重さ:45.5kg
タマゴグループ:未発見(性別不明)

タイプ:くさ/フェアリー
特性:グラスメイカー(場に出ると5ターンの間、グラスフィールドを展開する)
隠れ特性:テレパシー(ダブル・トリプルバトル時、味方の全体攻撃を受けない)

HP:70
攻撃:130
防御:115
特攻:85
特防:95
素早さ:75
合計:570

努力値:攻撃+3



■概要


第七世代から登場したポケモンでアローラ地方の4つの島の一つ、ウラウラ島の守り神として崇められている。
鼻輪とカウベルをつけたのような容姿をしている。
カプシリーズの中でも大木を引き抜いて振り回したり、角で相手を突き刺すといったパワフルな攻撃を得意とする。
しかし、守り神だけあって草木を操り、相手を縛り付けたりエネルギーを吸収するといった神秘的な能力も備える。

その一方で性格はとても物臭。
無駄な争いをしたくないのか、普段は尻尾の鈴を鳴らして自身の存在を伝え争いを回避している。
ウルトラビースト出現時にも働いている様子がなかったのは、やはりこの性格ゆえなのだろうか。

ロイヤルアベニューのスーパー「メガやす」は以前はカプの村にあったが、このポケモンの怒りに触れて破壊された。
その後、無人の廃墟となった跡地はゴーストポケモン達の住処に。
現在はキャプテン・アセロラの試練場にもなっており、最奥の扉の奥でぬしポケモンのミミッキュが待ち構えている。

モデルはハワイ四大神の一柱、豊穣と平和の神「ロノ」であろう。
この神にまつわる「マカヒキ祭」は古代ハワイにおいて一年で最大のイベントだったが、
祭りの間あらゆる戦争行為が禁忌とされ、農作業や漁等、家事を除いた全ての労働も休みとなった。
ブルルの「あまり活動的でなく、ものぐさとも取れる性格」もここから取られているのかもしれない。


■ゲームでのカプ・ブルル


本作の伝説のポケモンのカテゴリの1つであるカプシリーズの1匹。
カプシリーズはいずれもフェアリータイプを含む複合タイプで、場に出ると5ターン継続するフィールド技を発生させる特性を持つ。
外見からは分かりづらいがコイツは草とフェアリーの複合タイプで「グラスフィールド」を発生させる特性「グラスメイカー」を持つ。
このフィールドでは草タイプの技の威力が1.5倍となり、飛行タイプと特性「ふゆう」持ち以外のポケモンは毎ターンHPが1/16ずつ回復。
そして「じしん」「じならし」「マグニチュード」という3つの地面技の威力が半減する。

捕獲するには本編のシナリオ攻略後にハイナ砂漠にある「実りの遺跡」に行き、最奥の石像を調べる必要がある。
またこの砂漠はシナリオ攻略上は行く必要のない場所で、初めて訪れた際には砂漠に通じるゲートを通れないようになっている。
アセロラの試練達成後13番道路北にいる試練サポーターに「ゴーストZ」を見せ、ゲートを開けて貰う必要がある。

この砂漠は全8つのエリアに分かれる上、行きと帰りで構成が異なるという意地の悪い仕様。
ただこの砂漠では上記の遺跡がある以外にも「エスパーZ」や「ぼうじんゴーグル」、「ゆめくい」を覚えさせられるわざマシン85等のアイテムも入手できる。
バンバドロを連れて行くことで越えられる岩の先にはアイテムマニアに6万円で売れる換金アイテム「すいせいのかけら」もある。
サンバージョンでは宇宙からやって来たらしいおじさんにソルロックを見せることで「たいようのいし」、ムーンではルナトーンで「つきのいし」も貰える。
何度も砂漠を訪れるのは手間なので、本編攻略後に上記のポケモンを連れてアイテム回収とブルル捕獲を一度に済ませると効率が良い。
ただ、ソルロックやルナトーンは基本的にポケバンクで過去作から連れてくる必要があるため注意。*1

出会う時期が遅いだけあって初期レベルは60と高い。
覚えている技は「しぜんのいかり」「しねんのずつき」「メガホーン」「ロケットずつき」の4つ。
「ロケットずつき」以外はそのまま対戦でも使えるラインナップなのが嬉しい所。


■対戦でのカプ・ブルル


エルフーンマシェードと同タイプだが、この2匹とは異なり物理型の能力。
しかし、図鑑の設定やイメージの問題に加えて対戦バランス調整の意図もあってか唯一の物理フェアリー技である「じゃれつく」を覚えない。
使えるフェアリー技は特殊技の「マジカルシャイン」やカプ系専用で「いかりのまえば」と同じく相手のHPを半減させる「しぜんのいかり」。
基本的にフェアリーの耐性を持つ物理型の草ポケモンとして使うことになるだろう。

ただ、メインウェポンとなる草技は半減されるタイプが7つと最多であり、カプ系の中では後出しから受けられやすい。
また、この複合タイプのためにカプシリーズで唯一4倍弱点を持つことになり、フェアリー対策として需要が高まった毒技にも注意が必要。
有効打が乏しい上にタイプ一致技で弱点を突かれるボーマンダリザードンカイリューハッサムは厄介な相手。
タイプ的に相性が良いはずのガブリアスに対しても有効打が乏しく、「どくづき」で瞬殺されたり「つるぎのまい」等の起点にされることも。
同じ物理寄りの能力ながら攻撃115・特攻95とある程度バランスが取れた種族値で電気複合のカプ・コケコの方が相手を選ばずに戦いやすい。
これらの弱点が響き、他のカプシリーズには使用率で大きく差を付けられている。
一応ルール次第では30位以内にランキング入りすることがあるため、体面は保たれているといったところか。


しかし、その分タイプ一致「ウッドハンマー」の火力は強烈。
特性「グラスメイカー」による「グラスフィールド」の効果とタイプ一致補正込みでその威力は270にも達する。
さらに「こだわりハチマキ」を持たせればその威力は実に405相当と下手なZワザ爆発技を凌ぐレベルに。
耐性持ちでも無振りバシャーモ程度なら確定1発で沈められる等、ゴリ押し性能が高い。
基本威力75のHP吸収技「ウッドホーン」も威力168となり、グラスフィールドとの相乗効果で高い回復力を見込める。
この特性の効果は素早さ順で発動するため、カプ系最遅のブルルは他のカプシリーズとの直接対決に強いのもポイント。

ただ、フィールド効果で相手も回復してしまうため泥仕合にもなりやすいのがネック。
特に確定数のズレや相手の耐久型ポケモンを有利にしてしまう事態には注意したい所。

物理サブウェポンは高火力・広範囲の「ばかぢから」や対毒の「しねんのずつき」、対草の「メガホーン」等を持つ。
特に草との相性補完に優れる技は「ストーンエッジ」「いわなだれ」「がんせきふうじ」と用途に応じて選択できる。
変わった所では「なげつける」も使用可能。

特殊技は一致技が「しぜんのいかり」「マジカルシャイン」「エナジーボール」「ギガドレイン」「くさむすび」等。
サブウェポンは「きあいだま」「バークアウト」「めざめるパワー」程度と物理型以上に乏しい。
フェアリーと格闘の組み合わせは範囲が広くドラゴン等にも強くなれるが、やはり火力や命中率の面が厳しい。
ただ「しぜんのいかり」は火力が特攻に依存しない上に草・フェアリー耐性持ちにも有効なため、型を選ばずに使える優秀な削り技である。
また「カプZ」を持たせ「しぜんのいかり」を撃つと発動するZワザ「ガーディアン・デ・アローラ」は相手のHPの3/4を削れる。

変化技はお馴染み「やどりぎのタネ」や優秀な物理面をさらに強化する積み技「ビルドアップ」「つるぎのまい」。
変化技対策の「みがわり」「ちょうはつ」や回復等の時間稼ぎ用に「まもる」、その他「ほえる」や両壁貼り等多数。

また「グラスフィールド」は自身の火力強化や回復だけでな地面技に弱い味方の補助としても有用。
「だいちのちから」や「めざめるパワー(地)」には無力だが、最メジャーの「じしん」を軽減できるのは大きい。
そのため炎タイプや鋼タイプ、特に複合タイプにより優秀な耐性を持つヒードランギルガルド等との相性が良い。
その他、同じく回復力に長けたドヒドイデとも戦術・タイプの両面でシナジーが見込める。
元々得手不得手が明確でサイクル戦向きのポケモンのため、ブルルを扱う上ではこういった相性補完が重要となる。
それでもボーマンダ等は辛いが。

典型的な物理アタッカーのため、持ち物は「こだわりハチマキ」や「とつげきチョッキ」がメジャー。
回復力や物理耐久力に優れるため「たべのこし」型も多い。
「こだわりスカーフ」も最速135族(メガライボルトメガミミロップ)まで抜けるため、奇襲性が高い。

USMでは教え技で「タネばくだん」「ダブルチョップ」「きあいパンチ」「こうごうせい」「てっぺき」「なやみのタネ」「テレキネシス」を習得した。
比較的有用なのはフェアリーの耐性と合わせてドラゴン狩りに使える「ダブルチョップ」と特性を最大限に活かせる「こうごうせい」辺りか。

ただ、環境的には はがねが増える と言う困った事になってしまっている。
グラスフィールドの「じしん」半減が敵に塩を送りかねず、 ブルルがいるせいではがね相手に詰みやすくなる と言う本末転倒な状態になり易い為、シングルでの採用はさらに厳しくなってしまった。
ダブルでの採用率は10位台と高い方だが、これは半減される技が味方を巻き込む全体攻撃の為に使いにくいからであろう。


そして第8世代。剣盾では冠の雪原復活
新たに「インファイト」「10まんばりき」「DDラリアット」と攻撃技が充実化した。

が、そんなブルルに待ち構えていたのはあまりにも強烈すぎるライバルの存在だった。
それがゴリランダー

ゴリランダーはブルルよりも素早く、技のバリエーションも草タイプにしては豊富。
そして宿り木も格闘技も体力吸収技も悪技も10まんばりきも全部使える。被ってるってレベルじゃねーぞ!
しかもゴリランダーには「グラススライダー」が与えられる一方コイツには無し。何故。

強いてブルルが優位を取っている点と言えば攻撃の種族値が5高い事と、素早さが低い為フィールドをもぎ取りやすい事…
と言いたいところだが、攻撃種族値差5なんぞ誤差でしかなく、素早さ76~84帯にメイカー持ちはいないのでブルルの素早さはただ遅いだけである。
かろうじて差別化が効くのはウッドホーンやいわ技くらい。
せめて…せめて「じゃれつく」があれば…と言わざるを得ないだろう。
ただ、格闘技を半減で受けられるというゴリランダーにはない特徴のお陰で、受けループにおけるウーラオス対策枠として採用されることが増えてきており、結果的に前世代とあまり変わらない立ち位置に落ち着いた。

因みに先制技が基本的に採用されず、複合タイプを活かした耐性受けが重要視される役割論理においては明確にゴリランダーに勝っている。





追記・修正はグラスフィールドを展開してからお願いしますwwwwww

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最終更新:2023年12月28日 18:17

*1 一応2017年にポケモンだいすきクラブにてソルロックをサン、ルナトーンをムーンに配信する期間限定のイベントがあり、GTSおねだりや過去作がなくても手に入れる手段は用意された