ロシェ・フレイン・ユグドミレニア

登録日:2017/05/28 (日) 12:26:06
更新日:2023/04/12 Wed 18:10:06
所要時間:約 6 分で読めます




Fate/Apocrypha』の登場人物。

【プロフィール】

スペル:Roche Frain Yggdmillennia
年齢:13歳
身長:152cm
体重:45kg
血液型:O型
誕生日:9月15日
特技:ゴーレム作り
好きなもの:ゴーレム
苦手なもの:小賢しい人間
イメージカラー:薄い灰色
天敵:アヴィケブロン
CV:加藤英美里

【概要】

ダーニックに与するユグドミレニア一族の魔術師。
黒のキャスターアヴィケブロンのマスター。
外見は癖のある髪を持つ小柄な美少年。

ユグドミレニア一族のマスターの中でも最も若輩でありながら、人形工学(ドール・エンジニアリング)の分野で名を馳せるゴーレム使い。
ただ、彼の創り出すゴーレムは機能という一点を突き詰めた物の為、些か芸術性に欠ける傾向がある。

【人物】

ロシェの生家であるフレイン家は、人形工学の分野で名の知れた魔術師の一族で、子供の世話を乳母役のゴーレムに丸投げすることでゴーレムに慣れ親しませ、ゴーレムを中心とした思考を構築するという、一風変わった教育を行っている。

フレイン家の魔術師は、魔術刻印の移植が可能になる年齢になるまで工房から一切出る事は無く、他人は勿論のこと実の両親にさえ会うことはない。
そうやって、幼い頃からゴーレムに慣れ親しませることで、生まれた子供に人を象った人形が動き、喋り、昼となく夜となく働き続けることを常識だと認識させるのだ。

そうした教育を受けることで組み上がるのは、人間ではなくゴーレムを基準として生活する魔術師である。
ロシェも父母の顔は覚えてもいないのに、自分を世話したゴーレムの形状は一つ残らず記憶している。

このような教育を受け育ってきたロシェは、人間に対して一切の興味が無い。
無論言葉を交わすことはでき、何かしらの取引をすることはある。
ゴーレムの作成に必要な貴重な材料を巡って魔術師同士で殺し合いをした経験もある。
しかし、そこには人間同士、あるいは魔術師同士の心の交歓めいたものは一切ない。
ロシェにとって例え言葉を話そうとも、人間とは犬や猫と変わらず、自分とは別の存在でしかない。

ただし自らのサーヴァントであるアヴィケブロンのみは例外。
自分を遥かに上回るゴーレム使いである彼を絶対的な崇拝と尊敬の対象として『先生』と呼び慕っており、工房でアヴィケブロンの手伝いをすることを心からの喜びとしている。愛されたことのないロシェにとって、アヴィケブロンは初めて言葉を交わせる楽しみを感じられる、尊敬できる人間だった。
アヴィケブロンもそれに対して悪い気はしておらず、聖杯大戦の最中も彼に対して技術を教授するなど、良い師弟関係を築いていた。
既にロシェにとって、ユグドミレニア一族の存亡をかけた聖杯大戦も、アヴィケブロンの教えを授かるのに邪魔なイベントでしかなくなっている。

【作中の活躍】

聖杯大戦の開始より2か月前、ダーニックとほぼ同じタイミングでサーヴァントを召喚しており、それ以来アヴィケブロンと共に城内の工房でゴーレムの生産に明け暮れている。
魔術の指導を通じてアヴィケブロンの目指す存在の大きさに触れ、それまでただ性能の優れたゴーレムを造ればいいと考えていたロシェは大きな衝撃を受けた。
そのため、師のためならどのような所業でも実行する決意を固めている。

聖杯にかける願いはアヴィケブロンを受肉させること。
元々聖杯大戦に関してもダーニックの命令で参加していただけで大して興味もなかったが、アヴィケブロンに長く教えを請うため、その受肉を願うようになった。

だがしかし、彼はあくまでもアヴィケブロンのゴーレム使いとしての技量を尊敬しているだけで、その人間性に対して目を向けてはいなかった。
これが後に彼の命運を断つ事になる。







以下ネタバレ







誰でもいい! 誰でもいいから、頼むから助けてくれ、ください!

贅沢は言いません、反省した、ごめんなさい、許して下さい!

でも誰に許しを貰えばいいのだろう? 僕は何をしたんだろう。

ああ、待って。お願い。お願いだから、待って下さい。

怖いんです、怖い、やだ、ゴーレムなんかに為りたくない、為りたくない、僕はゴーレムを造りたいけど、ゴーレムになりたくなんか――



アヴィケブロンの目的。
それは生前のアヴィケブロンがその完成を夢見、果たせぬまま終わった至高のゴーレムの完成である。

その正体は存在するだけで世界を書き換える自律式固有結界

ゴーレムとは本来、神が人間を生み出した秘術の再現であり、その究極とは『原初の人間(アダム)』を再臨させることを意味する。

完成したゴーレムはそこに存在するだけで在りし日の『楽園(エデン)』へと世界を塗り替え、大地はかつての豊かさを取り戻し、生命はその礎となるために自ら『原初の人間(アダム)』の糧となる。

そして大地からの祝福によって無限の再生力を獲得し、楽園の領域が広がるほどにその再生力は加速度的に増していき、いずれ傷つける事すらできない不可侵の存在となる。
逆に言えば、今の荒廃した大地では満足に力を発揮できないということでもあるが、このゴーレムは初期状態でも高い再生能力を持つ上、驚異的な速度で戦闘における思考や技量を成長させていく。

最初はただ力任せに暴れるだけだったが、手にした黒曜石の剣の操り方や立ち回り等を凄まじい早さで向上させていき、四人の上級サーヴァント達を一度に相手取り、追い詰めた。


これだけの力を発揮するには当然大量の魔力が必要になる為、この宝具を起動させるには『炉心』として一級の魔術師を組み込む必要がある。

当初アヴィケブロンはジークを『炉心』の候補に狙っていたが、彼が逃亡したために諦めざるを得なくなり、仕方なくゴルドで我慢しようとしていた。


しかしその直後に大聖杯がシロウ・コトミネに奪われ、彼が大聖杯から大量の魔力を得たことでこれ幸いと赤の陣営に鞍替え。
『炉心』として最適な魔術師――――ロシェを宝具に組み込むことを決める。

ジークが使えないならロシェが最適ではあったが、自陣の貴重な戦力でもあるためダーニックには却下されるだろうし、何より自身の現界に不可欠なロシェを炉心にすることは出来ない。という打算的な判断故の自粛であり、弟子への愛情といったことが理由ではない。
確かにアヴィケブロンはロシェに対して好意的な感情を持っており、多少の罪悪感は有りはしたが、それは自分の願いを諦めるほどのものではなかった。

そしてアヴィケブロンの要請によって何の疑いもなく宝具を起動させる準備を整えたロシェは、そのまま『炉心』にされ、『王冠・叡智の光』が起動。

尊敬していた師に裏切られた絶望と、自分の何もかもがゴーレムの部品になっていく恐怖に断末魔の叫び声を上げながら、魔術回路も魔術刻印も令呪も全てをゴーレムに分解吸収されてしまう。
心が白く塗りつぶされる瞬間、人間嫌いのキャスターが『原初の人間(アダム)』を造るという矛盾に思い至り、師に対する意趣返しの様な皮肉と変わらぬ敬愛の念を思い浮かべながら人間としての生を終えた。



アニヲタは人間嫌いなのに
僕と同じで、煩わしい人の世界が厭でたまらないはずなのに
どうして、この人は――項目を追記・修正(つくろう)としているのだろう
ヘンなの


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最終更新:2023年04月12日 18:10