伸縮サスペンダー

登録日:2017/05/19 (金) 18:48:03
更新日:2023/12/23 Sat 01:50:15
所要時間:約 6 分で読めます





これは、伸縮サスペンダーといってな…

ボタン1つでゴムが伸び縮みするメカじゃ!!

犯人を縛ったりするのに役立つぞ!!


名探偵コナン』に登場する、阿笠博士発明品の一種。
初登場は第2巻File.9『消える子供たち』(アニメ版は第20話『幽霊屋敷殺人事件』)。

概要


見た目は普通のサスペンダーだが、ベルトの部分に特殊形状記憶素材が織り込まれており、
金具部分を繋げてボタンを押すと、ベルトの部分が自由に伸び縮みするという代物。
…?形状記憶素材ってそういうもの?ボタンで伸び縮みするように性質が変わる…?

後に、ボタン操作1つで100メートルまでの伸縮が出来るように改良された。
これをパチンコのゴムのように使えば、重いものを天高く飛ばす事も可能。
…どうやってそんなとんでもない改良が出来たんだ?
まあそんな些細ことはどうでもいいくらい強度がおかしい。

本来は記事冒頭の台詞にあるように、犯人を縛ったりするための用途で開発されたもののようだが、
作中ではコナンの力ではびくともしない重い扉を開けるために使用された。
余談だが、『月と星と太陽の秘密』などでは、このサスペンダーを使わずに普通に犯人をロープで縛りあげていたりする。
なので、犯人を縛るためにこれを使用した事は現時点では無かったりする

原作では一度しか登場していない幻のアイテムとなっているが、
アニメオリジナル、特に劇場版での使用頻度は高く、これを使ってコナンは幾度と無く窮地を脱してきた。

更には毎回のように劇場版補正(?)がかけられているので、
今ではターボエンジン付きスケートボードキック力増強シューズと並ぶ劇場版には欠かせないアイテムと化している。弁当箱型携帯FAX「………」
ちなみに2023年現在、重さに耐え切れずにベルトが切れたという事態は、作中で一度も発生していない。
あらゆる意味でなんて素材を使っているんだ博士……?
こんなものを平然と用意するとか…何だか怪しすぎるんですけど。

ジャケットに半ズボンを着ている際には必ず装備しているが、その服装じゃない場合でも常にポケットなどに入れて持ち歩いている様子で、
異次元の狙撃手』などではどこからともなく取り出して使用していた。
また、『ハロウィンの花嫁』では、斜め掛けのスケボーバッグの小型ポケットに収納していた。

このような代物を普段はサスペンダーとして使用しているコナンだが、着用した状態でボタンを押すとどうなるかは不明。
空想科学読本』ではその状態で間違って押した場合の恐ろしい予想がなされているが、
恐らくそういう事故が起こらないために、金具を締めるまで作動しないような安全装置がサスペンダーに取りつけられているのだろう。……多分。
マジでどういう作用で状態変化しているのか分からないけど。


以下、主な使用例


  • 幽霊屋敷殺人事件
初登場回。
地下へと続く扉がとても重かったので、それを開くために使用。
壁の燭台に引っ掛けた後で扉の取っ手に結びつけ、伸縮の力を利用して開いていた。


  • 黒の組織10億円強奪事件
広田雅美(宮野明美)が車でとある場所に向かおうとしていた際、遠く離れた車に発信機を取り付けるためにベルトの部分をパチンコのように利用し、メガネとスケボーで追跡した。


  • 10人目の乗客
サスペンダー伝説ここに極まれりな作品。
犯人の手によって制御が利かなくなったボンネットバスを止めるために使用。
片方をバスにしっかり結びつけ、もう片方を外にあった岩に引っ掛ける。
岩に大きなヒビが入ったもののサスペンダーそのものはバスの重さ10tに耐えきり、崖から落下する直前で何とかバスは停止する事が出来た。


  • 窓辺にただずむ女
マンションの屋上から下の階の犯人と思われる人物の部屋のベランダへ移動するのに使用した。


劇場作品初登場。そのため冒頭部分でも紹介されている。
「そして意外な優れものがこの「伸縮サスペンダー」。ボタン一つでゴムが伸び縮みする*1、超ユニークなメカだ!」
とのこと。

水中レストランが爆破された衝撃で、展示してあったフェラーリにが足を挟まれる事態が発生。
流れてくる海水で息が続かなくなった蘭を救出するために使用する。
柱とフェラーリのバンパーを繋げて動かそうとした。その途中でコナンも足を挟まれ溺れかけるが……


廃墟の建物の地下にあるドアの上にある通気口をこじ開けるために使用。
他に比べるとずいぶん地味な使われ方である。
いやこれも十分おかしいんですけどね。
慣れって怖い。


本作からボタン1つの操作で100メートルまで伸縮が出来るようにパワーアップ。
冒頭、米花の森でカブトムシを捕まえようと木の上に登ったお猿さんコナンが元太を木の上に登らせようと今朝阿笠からもらった改良型のサスペンダーを使用。
終盤、必殺のアイテムを失ったコナンはこれを使って東都タワーの頂上からダイブ。
この際にコナンは破壊されたタワーのライトを持っていたので、無事に着地した後でその手を離して、ゴムパチンコの要領でそのライトを上空に打ち上げた。
そしてジン達の乗るヘリに見事命中。ヘリは爆発を起こし、制御が利かないまま近くの公園へと墜落した。
幸い死者は出なかったのだが、相手側はもちろん無関係の人に対する無差別殺人未遂なんてレベルじゃない。
容赦なく狙撃されているので反撃する流れは理解できるのだが…。
あとそんな状態なのに脱出できる場所に誘導出来たヘリの操縦士(ウォッカ)GJ!!……何で完全に真っ黒い組織の応援をする羽目になっているんだろう?


飛行船の上から現在地を確認するための落下防止用とテロリストを倒すための罠として使用。
テロリスト戦では、上から伸びていたそれを不用意に掴んだテロリストを伸縮の力で勢いよく上昇し、恐怖のあまり手を離した瞬間背中から落下して気を失っていた。
事情は分かるけど、もはや直接的な殺人未遂では…?
また、飛行船内をスケボーから素早く移動するための手段としても使用される。


電光掲示板の裏側に取り付けられた爆弾を解体するための命綱として使用。
タイムリミットが近づくと、電光掲示板と大きな柱に端をそれぞれ巻きつけて、爆破の影響で掲示板がピッチへ落下するのを防ごうとした。
爆弾で電光掲示板を支えていた鉄柱はほとんど破壊され、サスペンダーにも火が燃え移り支えきれないかと思われたが、
コナンが鉄柱を1本死守していたおかげで、何とか電光掲示板は静止した。なお、サスペンダー自体は燃えかけたもののこれだけの事態でもほぼ無傷だった。


遠く離れたベルツリータワーで犯人に襲われている蘭達を救うために使用。
キック力増強シューズと壊されたターボエンジン付きスケートボードを併用して使われたため、3つの発明品の相乗効果によってコナンは天高く飛び上がっていった。
一歩間違えると自殺未遂であるというのは言うまでもない。むしろ飛距離を考えると狙いとズレた場所にかっとんでいく(自殺)可能性が高い。
腰に着けた伸縮サスペンダー自体は壊れたスケボー着地用のパイプの通路を作った段階で腰から外しているため、この時コナンは完全に空中浮遊していた。
これはこれで当初の予想以上に危険な道具な気がしてくる。


崩壊寸前の美術館から脱出するために使用。ひまわり用の脱出ルートのレールに接続して滑り降りていった。
前回と比べるとそれほど目立った使われ方はされていない。


車軸から外れた観覧車のホイールの暴走を止めるために使用する。
支柱に結びつけたサスペンダーを、赤井安室の協力によって暴走ホイールに取り付け、
それを作動させてホイールがイルカショーの会場を破壊する前に何とか止めようとするがそれでも止まらず、万事休すかと思われたが、1人の尊い犠牲を引き換えにホイールを止めることに成功した……


炎に包まれた日売テレビの屋上から脱出する場面で使用。
平次和葉はこれを使って無事に地上へ降りるが、取り残されたコナンはこれをパラボラアンテナのポールに引っ掛けて、
スケボーでアンテナ内をグルグル回転する事で助走をつけて、近くの川まで飛んでいこうと試みていた。
また終盤では、エレベーターを支えるワイヤーの替わりとしても使用される。
地味に色々とおかしいがもはやこの程度では驚かれない。慣れって怖い。


軌道を外れた真空超電動リニアの先端からどこでもボール射出ベルトを使って巨大なサッカーボールを出現させるための落下防止としてサスペンダーの先を咥え、
巨大サッカーボール出現後は先にある芝浜スタジアムへと突っ込む直前に同乗者をシートベルト代わりとして固定しスタジアム衝突から守った。


渋谷スクランブル交差点に流れてくる『二色混合の液体爆弾』を止めるためスケボー用の収納バッグの小型ポケットからサスペンダーを取り出し、駆けつけた灰原、少年探偵団、高木佐藤、そして近くにいた人達と協力して一度は外れ掛けるがサスペンダーの端をスクランブル交差点内のガードレールや信号機に結びつける。
『改良型どこでもボール射出ベルト』から出た超特大サッカーボールを支え、最後はサスペンダーのベルトを足場にしてスケボーで大ジャンプしたコナンがサスペンダーの伸縮スイッチを押した。
サスペンダーが一気に縮みサッカーボールに食い込むと同時に、渋谷の道を塞いで渋谷の炎上と崩壊を止めることに成功。


ウォッカに拐われた灰原を取り返そうと、八丈島のベルツリーホテルの2階のベランダから1階の駐車場へ移動するためのショートカットとして使用。
なお、蘭は生身(しかも裸足)で2階のベランダから1階の駐車場へ飛び降りてウォッカの車のボンネットに着地した。


ルパン三世とのクロスオーバー作品。
中盤では、ベルツリータワーから落下しそうになっている蘭達を助けるために使用する。
パパ次元が窓に空けた穴からそれを持って勢いよくダイブした後、落下しそうになっていた蘭達を素早くそれに引っ掛け、そのまま拾い上げて救出した。
ベルトよりもそんなことを素早くできるコナンがおかしい。いつものことだけど。
また、後半では飛行機の暴走で落下しそうになる人物を助けるために使用しようとするが、「あれがあいつの運命だ!!」とルパン三世に止められてしまい、結末その人物は飛行機から落下し、サスペンダーの使用は未遂となった。


寺井と共に逃走しようとしていた怪盗キッドを逃すまいと、ハンググライダーの後ろに取り付けてあったプロペラ目がけて投げつける。
しかしキッドに回避されてしまった。
でもこれ殺人未遂では?
『名探偵コナン』の『怪盗キッドの瞬間移動奇術』が原作のエピソードだが、コナン本編のほうでは伸縮サスペンダーは使用されていない。




ご覧のとおり、主に劇場版で使用される事が多く、回を重ねる毎に性能もどんどんパワーアップしていっている。

……推理漫画に登場する道具として、明らかに何かがおかしいような気がするが、
ほぼアクション要素の高い劇場版限定の活躍なうえに、阿笠の発明品ではよくある事なので気にしてはいけない。


追記・修正は、サスペンダーを使用している人にお願いします。

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最終更新:2023年12月23日 01:50

*1 解説中に初登場回のように地下室への扉を開ける映像が流れる。