いばる(ポケモン)

登録日:2017/05/17 (水曜日) 23:38:50
更新日:2024/01/11 Thu 21:39:31
所要時間:約 3 分で読めます





■データ

タイプ:ノーマル
技の分類:変化
威力:-
命中率:90(第六世代まで)→ 85(第七世代から)
PP:15
範囲:単体
接触:×
追加効果:相手をこんらん状態にさせるが、 同時に相手の攻撃を2段階あげる
わざマシン:わざマシン34(第二世代のみ)、わざマシン87(第四世代〜第七世代)


■概要

初登場は第二世代から登場した技。
「ちょうはつ」同様に相手を怒らせる技で、こんらんを与えるが、同時に攻撃をぐーんと2段階上昇させる特殊な技。

相手をこんらん状態にさせる変化技は「ちょうおんぱ」「あやしいひかり」、相手の特攻を同時に1段階上げる「おだてる」がある。
「ちょうおんぱ」は命中率が55%とかなり低いが、「あやしいひかり」と「おだてる」は命中率が100%と命中率では勝っている。

わざマシンで殆どのポケモンが覚える事が出来るが、第三世代だけはわざマシンが「でんげきは」に変更されてしまう。
第三世代で自力習得者以外のポケモンが覚えるには『エメラルド』と『ポケモンXD』に居る技教え人のみと大変だった。
第四世代ではわざマシン87として復活した。消耗品のため使用すれば無くなってしまうが、『HG・SS』ではタマムシデパートで気軽で買えるようになった。
それ以降の世代はわざマシンはゲットすれば消えずに何度も使用可能になった。


■対戦での「いばる」

前述の通りに相手の攻撃を2段階も上昇させる追加効果は「こちらが受けるダメージが増えてしまう」とデメリットにしか思えないが、こんらんの自傷ダメージは"自分を攻撃した際に受けるダメージは自身の攻撃力に依存する"ため、運よく自傷すればかなりのダメージを受けるので、相手の自滅を誘導したり、行動ターンを潰す目的で使われている。
近年のポケモンでは1ターンのロスだけでも相手に多大なアドバンテージを与えることが多いので決まれば非常に美味しい展開になる。
それに攻撃が高いが防御のステータスが低い速攻紙耐久アタッカー等はこれで自傷したらたまったものではない。
逆に特殊アタッカー相手に「いばる」を使用すると、当然物理技を使ってこない上にいつも通り自傷ダメージが二倍になるので、こちらには命中率以外一切リスクがない。

言ってしまえば先に「いばる」を仕掛ければそれだけで相手に負担をかけられるので、ほぼ先手で変化技を使える特性いたずらごころ』を持った一部のポケモンが「いばる」を主軸にした戦法を使っていた。

「相手の攻撃を2段階上げる」デメリットを回避方法や利用法として幾つかある。

このコンボは「いばみが」と呼ばれている。持ち物は主に『たべのこし』。
エルフーンクレッフィなどの特性『いたずらごころ』は、変化技を先制技にできるので、ほぼ確実に先手で威張れる。
その後は「みがわり」を連打し、相手の自傷でみがわりが残ればしめたもの。「やどりぎのタネ」で回復速度を速めたり、「でんじは」で更に行動を縛ったり。
みがわりさえあれば相手が連続技持ちや特性『すりぬけ』でない限り行動を確保できるので、また「いばる」で相手をこんらんにし、行動不能の隙を狙う。
先制「いばる」を許すだけで問答無用で運ゲーに引きずり込まれ、一度でも行動不能になると莫大なアドバンテージを取られるため、害悪戦法と呼ばれることも。
友達にこの戦法を使う場合はリアルファイトにならないよう気を付けよう。

「みがわり」同様に相手が自傷せずに殴ってきた場合には防げる。
だが、張れば半永久における身代わりと違ってその場しのぎなので、便利さなら「みがわり」の方が優れている。

  • 「でんじは」との併用
まひ×こんらんにより相手の行動不能確率が大幅に上昇する(第六世代までは62.5%、第七世代からは47.5%)上に相手の素早さをがた落ちさせるのでハメ性能が格段に上がる。
ただじめんタイプでんきタイプには一切無効なので意外と効く相手が少ないまあその場合は「いばる」だけで十分だったりする

  • 「イカサマ」とのコンボ
「イカサマ」は"相手の攻撃力の数値でダメージ与える"という特殊な技だが、相手の攻撃ランクが上がっていれば単純に与えるダメージも大きくなる。
「相手の攻撃数値に依存」という点でわざわざ攻撃努力値に振る必要が無いので、ヤミラミバルジーナなどの耐久ポケモンとは相性が抜群。
第六世代からあくタイプはがねタイプに等倍で通るようになった追い風も。
OR・AS』でBP消費だが教え技になった。
また、「おしおき」とコンボで使えば威力100、かつノーリスクで相手を殴れるが、こちらは使い勝手が悪いためマイナー気味。

  • 控えのメタモンの火力上昇
「いばる」使用後に控えのメタモンに交代し、攻撃2段階アップ状態をコピーして対面させる。
相手はこんらんしているので姿を真似たポケモン同士ならメタモン側が有利。

  • 「てんねん」持ちに使わせる
特性「てんねん」は相手の能力変化をプラマイゼロにしてダメージ計算を行うため、相手がどれだけバフを積もうと効果が出なくなる。
「てんねん」持ちのビーダルにやられた時の印象はそのムカつく愛嬌のある顔と相まって実に腹立つコンボである。

ダブルバトルでは、「いばる」を味方にかけ、以下のようなコンボを利用することで攻撃2段階上昇の恩恵のみ受ける事ができる。
第8世代ではリスク無しで攻撃・特攻を上げられる「デコレーション」と言う技が増えたが、専用技なので(一応)差別化は効く。
  • いばキー…こんらん状態のみ治す効果を持つ「キーのみ」を持った味方に「いばる」を撃つ、シンプルだが強力な戦法。
  • いばラム…『ラムのみ』はこんらん以外の状態異常も直してしまうため不発になることもあるが、逆に「いばる」ができない時の汎用性も考えた選択肢。
  • いば神秘…味方をしんぴのベールで覆う「しんぴのまもり」を展開後、味方に「いばる」。数ターン味方を状態異常から守れるが、技スペースとターンの問題も。
  • 特性『マイペース』…特性『マイペース』なら持ち物などに縛られず、攻撃力アップのメリットだけ受けられる。
  • ミストフィールド…状態異常にならなくなるフィールド。第七世代登場のカプ・レヒレは出ただけで場をこの状態にするので、味方に威張り放題である。ただし、「ミストフィールド」の影響は相手にも及ぶので注意。
  • 番外 素で使う …55%で行動でき、45%で攻撃2倍の火力で殴りかかることができるぞ!…不利なギャンブルである。

上記のように使い方によっては応用の効く技として使われている。


■第七世代以降では…

サン・ムーン』では多くの状態異常が下方修正されており、こんらんも自傷率が50%から30%に減少。
その為、相手が動ける確率が大きく上昇してしまったので、リスクがより高くなった。
「いばる」の技自体も命中率が85%と5%微量ながらダウンしてしまったので、シングルだけでは無く、ダブルの味方強化に使おうとして外してしまう可能性が増えた。
さらに大体一緒に使われていた「でんじは」も命中率が90と確実性が無くなり、素早さダウン効果も1/4→1/2と弱体化されたのでうま味がさらに落ちた。

加えて第六世代に登場した「ミストフィールド」が防ぐ状態異常にこんらんも追加され、カプ神の1匹のカプ・レヒレは特性で場に出た瞬間にこのフィールドを発動してしまう。
ミストフィールド状態の中で相手に「いばる」をかけてもこんらんは発動しないとデメリットしかなく、そのカプ・レヒレは耐久キラー性能から対戦での使用率が高い。
環境トップクラスのカプ・テテフ 先制技完全無効 のサイコフィールドを発動するのでこれまでいばみがを使っていた『いたずらごころ』持ちのポケモンもとても動き辛い。

弱体化に加え、環境の変化で「いばる」の使用率は減少してしまった。
なお、「ダブルで素で味方に使う戦法」のみは行動確率が約74%、約60%で攻撃2倍で殴れるため実質強化され(相変わらずギャンブル戦法ではあるが)リターンの方が高くなった。

ちなみにZワザとして使った際の追加効果は低下した自分の能力を元に戻すというもの。
正直地味さが否めない。


そして『ソード・シールド』ではわざマシン・わざレコードに収録されず、「どくどく」と同じく「特に事情が無ければ習得可能」という技からは外されてしまった。
一応、習得可能なポケモンは全部で56匹とそれなりに多い。



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最終更新:2024年01月11日 21:39